2014/01/26

日記「「ボーナンザは理想のカードゲーム」」

「ユニバーサルタイム無用」「日英「ラブレター」比較」「ボーナンザを検討」「正月庭園」「地元ラジオ発見」「不死身のカシオ」「フォークソングズ」「日本のメロディアス」「やっとボーナンザ」

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■13/12/21(土) □ ユニバーサルタイム無用
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日がなマウイの写真を整理する。写真は楽しい。行った先で撮ることが楽しいし、帰ってきてもおみやげ写真で延々遊べる。TG-630 のオート WB バランスがときどき悪かったのは残念だったが、主力機 PEN E-PM1 の写真はいいクオリティである。

 標準レンズ MZ も遠景での木の葉や人物の分解は SIGMA より弱いが、萌の撮ったレストランの壁飾りだとか近い距離のものは素晴らしい質感で撮れている。白黒だと木の葉も解像するので、MZ で緑を撮るときにはいつもの Vivid より色薄めの Natural にすれば、色飽和が抑えられてもっときりっとするかもしれない。i-Finish の弱が Vivid と Natural の中間っぽくなりいい感じなので、しばらく試してみよう。

 しかし写真に埋め込まれた撮影時間がおかしくなっていて困った。カメラの設定でハワイのタイムゾーンを選んでおいたのだが、帰ってきてその写真を PC で開くと日付が実際の撮影時間と2時間早く表示される。つまり jpeg 内の撮影時間としてユニバーサルタイムが記録されており、それがバンクーバー時間で表示されるので2時間の誤差が出るのだ。このせいで整理中に写真を現地時間順に正しく並べられなくなってしまい、直すのにえらい手間取った。

 Outlook や Google のカレンダーもそうだが、近年コンピュータで主流のこのユニバーサルタイムって、国際ビジネス用途以外には面倒なだけだと思う。入力した飛行機スケジュールは行った先でずれている(あらかじめ現地時間を指定して入力しておかなくてはならない)。写真やファイルはタイムスタンプのズレが起きる。家の PC にあるローカルファイルですら、夏時間と冬時間ではタイムスタンプが1時間ズレて表示される。そんなことに意味はないだろう。

 旅先でカレンダーに行動予定や記録を入力するのは楽しいことだし、なかなかリアルタイムでは書けない日記を後から書き起こすときにも役立つのだが、当然 PC/携帯にセットした現地時間帯で記録されるので帰国するとその時刻はずれて表示され、日本での出来事なら日付まで違って表示されてしまう。これを後から1件1件毒消し(タイムゾーン情報の削除)していかなければ実際の時間で表示されないわけである。

 誰だって出来事はその場の時間で認識しているに決まってるではないか。紙の予定帖にユニバーサルタイムやらグリニッジ標準時やらで事物を書き込む奴はいないのだ。こうして紙のノートとは違ったことにかかずらわされ、直感的には使えないものがコンピュータの世界では昔よりむしろ増えている。Google+ なんか典型的で、Google でちょっとボタンを押し間違えると知らぬ間に加入させられるが、開いても意味がわからない。ナニコレ? としか言いようがない。

 昔 Web ページを素人壁新聞的にレイアウトしていたとき、理系の学生に「サカタさんは Web ページを紙のように使っている。コンピュータを使うのに向いていませんね」と言われたことがあるのだが、近年のコンピュータ界の独善的方向はそういう人々がもたらしてるんだろうと思う。かつては人間の直感に寄せるのがコンピュータの進化だったが、今は人間が直感を捻じ曲げコンピュータ側に寄せることが求められている

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■13/12/25(水) □ 日英「ラブレター」比較
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 今年もカナダのクリスマスはトゥーマッチ、ベイビーに注がれるおもちゃの洪水に人ごとながらやれやれと思う。その光景を見て萌はもう自分は子供ではないのだ、プレゼントが来ないのだと実感したらしく、しゅんとしていた。叔母さんたちに服はたくさん買ってもらったけどね。


この文字量がぞろぞろ出てくるわけですよ
ゲーマーの姪 SF が出してきたのは【DCコミックス・デッキビルディングゲーム】。ドミニオンを遅くつまらなくするには、カードの効果を複雑化すればよい。ドミ派生ゲームはそんなんばっかだと思うのだが、これは2時間近くかかった。疲れた。

 「手札の中に『装備』がある場合、すべてのプレイヤーの『装備』カードと混ぜてシャッフルし、各1枚ずつ引き捨て札に入れる」みたいな攻撃カードが何十種類もある。これを早口で読まれてもまず意味がわからない。ゲーム慣れした MK が「つまり言い換えると……」とわかる英語に訳してくれてやっと分かる感じ。

 攻撃大好きアメゲーらしくこういう効果が満載されており、その都度おいおい勘弁してくれよとボヤくことができ場はそこそこマイルドに盛り上がるけど、それってゲーム性とは関係ないと思うんだよな。こういう効果って人生ゲームの「振り出しに戻る」的な外れクジじゃん。この手にどれだけのメリット/デメリットがあるかと考えることがドイツゲーム的なゲーム性であって、アメゲーに満載されたこういう操作は場を盛り上げるための罰ゲームに過ぎないと思う。出てくるカードによる振れが大きすぎて、どうやってデッキを加速させようかというゲーム的な思考を放棄させる。

 しかしそのテキスト効果による振れ幅の大きさがアメゲー好きにはウケるようで、姪は攻撃カードの連鎖が決まりまわりへの攻撃がドカンドカンと決まるとえらい喜んでいた。

 そんなわけで俺と萌はまったく盛り上がらず、失礼にならない程度の熱意をキープしたまま、カードを読まずただ買えるものだけ淡々と買っていた。こうしてテキスト満載アメリカンゲーム(ワレスも同類)ばかりがMKのゲーム会に出てくるので、萌は「ボードゲームとは長時間拘束されよくわからないことを延々とやるもの」とネガティブに感じていると思う。カルカソンヌやグレンモアの頃はボードゲームを楽しんでいてくれたのだが。

 うちは Netflix で妻子が映画漬けとなり家ではボドゲを一切やらなくなってしまい、俺はもう長いこと買ってないのだが、ここらでなんとかしないともう限界だわ。テキスト満載アメゲーはもう全部パスしたい。メカニクス明快なドイツの名作を自分で持ち込みたい。



 いろいろボードゲームは用意されており遊びたかったのだが、2時間ものゲームをやるともう他にゲームをやる気が皆から失せる。あとはSFの持ってた「ラブレター」日本語版を3勝ルールでやれただけ。日本語版は英語版より絵が圧倒的にいいが、英語版に慣れていると職業の割り当てがちょっと不自然でプレイしにくい気がした。

【日】        【英】        【効果】
1兵士        Guard         他者の職業を当て追い出す
2道化        Priest         他者のカードを見る
3騎士        Baron         他者と手札を比べ勝負する
4僧侶        Maid        次のターンまで攻撃を受けない
5魔術師    Prince         他者の手札を捨てさせる
6将軍        King         他者と手札を交換する
7大臣        Countess     手札と合わせ12を超えたら→(大臣)脱落(Countess)この札を捨てる
8 姫         Princess    捨てたら脱落


 ああ、不自然というか兵士と姫以外は職名が全部まるきり違うんだ。だから慣れてるはずなのに妙にプレイしにくく感じたのだ。こうして見るとカードの効果から考えれば、どれも日本版のほうが自然である。僧侶は人の手を盗み見るより争い事はやめなさいというほうが自然だし、勝負に出るなら男爵よりも騎士だろう。幻惑して敵の手札を捨てさせるのはプリンスより魔術師の仕事っぽい。英語版の役職名と効果はどれ一つとして整合性がない。絵も役職名もなんでこう不自然な形にリメイクされたのか謎だな。

 大臣/Countess(伯爵夫人) だけは Countess の効果のほうが引っ掛けに使えていいと思うが、大臣を引いた瞬間脱落というのもなかなか笑える展開だったので、これは日本語版が姫2名とプリンスかを選んで使えるように、大臣か Countess を選べるのがしとくのがベストだろう。

 「ラブレター」が日本製カードゲームとして初めて世界的ヒットとなり、英語版は一般のトイショップにもカタン等と並び売られるほど普及してきているのだが、こんなに元と違う形で、日本らしさ皆無で海外ゲーマーに定着してしまうのは残念なことだ。眼鏡プリンセスを海外デビューさせて欲しかった。

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■13/12/28(土) □ ボーナンザを検討
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 朝突然ひどい喉の痛みで目が覚め、昨夜までまったく前兆もなかったのに風邪を引いていた。なぜ? 超キツイ。晩飯まではつくれたが、そこで倒れた。

餅を探していて明日日系センターに行くことになり、ついでにニューウエストのゲーム屋に寄りなにか買おうとショップの在庫カタログを眺めていて「ボーナンザ」を見つけた。豆を作って売るゲームで、すごく面白いと読んだことがある。ルールを読んでみると、必要な豆を交渉してやりくりし、畑で増やし価格を上げて売るというゲーム。畑を拡張もできる。つまりこれは同作者「洛陽の門にて」の原型だ。「洛陽」は面白いがめんどくさくてオンラインでやらなくなってしまったので、その簡易版ならばバッチリではないか。

 頭のなかでゲーム展開をイメージしてもこれは面白い。「ここで畑をリセットしたくない、誰か助けてくれ」というゲームになるんだろう。「洛陽」では自分に足りない作物を手に入れるためにヘルパーカードを駆使して複雑な操作を行う。そこが面白くもめんどくさいところなのだが、そこを「交渉」というただ1つの手段で実装してあるわけである。いや作られた順序は逆なので、交渉なしに作物生産&取引の面白さを出そうと思えば、「洛陽」ほどに複雑で時間のかかるシステムになってしまうということなんだろう。「洛陽」は面白いが重いから人気ないもんな。俺ももうずいぶんやってない。よし買おう。こういうテキストがなく軽いドイツゲームを揃えていこう。

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■14/01/01(水) □ 正月庭園
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年末風邪でダウンし「ボーナンザ」は買いにいけなかったが、MKが正月訪問に来たので「空中庭園」をやる。このゲームはとにかくルールが3つくらいしかないので3分で説明が済み、ゲーム内で起きていることを誰もがすぐに把握でき、「あそこにこう置けば6になる!」的なひらめきと計画と読みを存分に楽しめるところが素晴らしい(詳細はこちら「驚きの発明空中庭園 」)。

 MKはむくっと立ち上がり自分の庭園をさまざまな角度からためつすがめつし、「ぼくがこれを取れば君がこれを取るだろうが、それでもこれが残るから6が作れる、ヨシ!」と計画を楽しみ熱中し、見事初戦勝利。最近MKとゲームをやる機会は多いが、彼がこんなにのめり込むのはパンデミック以来じゃないかと思う。

 「君も今年は長文テキストを使いハプニングや派生の多彩さを誇るアメゲーは買わず、こういうルールの見通しがよく思考やプランニングを楽しめるドイツゲームを買ってくれたまえ。俺も買うから」というメッセージを込めた元旦プレイであった(つもり)。

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■14/01/02(木) □ 地元ラジオ発見
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 マウイで移動中聞いてた地元ラジオがバンクーバーよりもはるかにいい音楽をかけてたので、バ局ももうちょっとどうにかならんかとスキャンしてみたら、他と違う音楽をかけている局が見つかった。80年代のヒューマンリーグとかあの辺の英国臭がする、いまどき売れなそうな曲をかけている。

 やがて「CKPM 98.7FM、……Sound of トライシティ」というジングルが入り、うちの町のローカルラジオだと判明。すごい。局はとなり町にあり、近辺3市に向け放送しているミニ FM 局らしい。インディだ。だからあんな売れなそうなヘンな曲をかけられるんだ。そして道理で音が悪いわけだ。

 当たり外れはあるが――もしかするとバンクーバーのローカルバンドの曲をかけてるのかもしれない――、カナダの他の局はロックもポップもマジでもう百万回聞いたよという曲しかかけないので、違うのは実にありがたい。貴重である。最高だよガンガン知らない曲をかけておくれよ DJ と投書しておいた。

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■14/01/03(金) □ 不死身のカシオ
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腕時計のバンドが切れてハワイに持って行けず往生したのだが、掃除してたら日本でむかーし買った温度計&世界時計付きのカシオが見つかり、これがまだ動いていて驚いた。電池は一度交換した気がするが、20分も狂ってたので相当長い間使わずにいたんだろう。えらいカシオである。

 で日記を検索したら買った日がわかってしまった。1994/01/03、なんと20年前の今日ではないか。Mとの初めての海外旅行から帰り、世界時計が欲しくて吉祥寺で探したのであった。なつかしいなあ、あの三多摩の冬。日向はポカポカしてるんだよね。

 そしてこの時計を腕にはめ、その春にカナダに来たのだ。以来バンドは2度ほど交換したがメカ部は当然何のケアもしてないわけで、20年間当たり前のように動き続けるカシオ製品はすごいなあと思う。

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■14/01/6(月) □ 「ボーナンザ」は理想のカードゲーム
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 ようやく「ボーナンザ」が手に入る。ルールを覚えるために1人2役や1人3役をやってみると、畑2枚でも3人がうまく交渉するとちゃんと回る。「そこまで育った畑をリセットじゃかわいそうだからオレの畑を捨ててその豆をもらってやろうありがたく思え(ト言いつつそれで有利になる)」という感じの密かな喜びが随所にある。手札から不要カードを櫛の歯のように抜いて手番プレイヤー(このゲームでは「敵」という感じがしない)に渡し、自ターンで残ったカードをドンドーンと2連で置けたりすると超気持ちいい。1st デッキが尽きる前に全員畑を購入、2巡めのデッキは驚くほど薄い。

 終了、16-15-13。最後はどこの畑も豊作となってゴキゲンな状態であった。4, 22, 24 と拡張カードが最初から加わり 150 枚と膨大な枚数となる英版ルールは明らかにおかしい(評判も悪い)ので原作ドイツ版の 104 枚ルールでやったのだが、3人でバランスもプレイ時間もばっちりな感じ。これはほんとうに面白い。「出た豆は植えなければならない。植えられないものは人にもらってもらわなければならない」という2つの must ルールだけでメカニクスができている。カルカソンヌ級の画期的シンプルメカニクスだと思う。これだからドイツゲームはすばらしい。

 ほんと【理想のカードゲーム】がやっと見つかった。

①パーティゲームのようにすぐ導入でき、うまくなる楽しさもある
②テキストがなく、誰もが常に交渉に参加できるので待ち時間がほぼゼロ
③ルールに例外が1つもない超シンプルなメカニクスながら深い
④トランプ2組分のコンパクトさ

 家族ボードゲーム導入における最大の障壁であるめんどくささがまったくなく、それでいてコロレットのような単調さがなく飽きにくいはず。このゲームの弱点は、

①シャッフルが大変
②手札が見にくい(要カードホルダー)

 これしか思いつかない。①はセットコレクションゲームなのでゲーム終了時にはカードが揃っており、枚数も多いので相当念入りにシャッフルしないと次のゲームに支障をきたすという問題。電池式のカードシャッフラーを使っても、うちのは安物で左右均一に混ざらないので手でやるより結果が悪い。

 ②は手札がガンガン増える上に並べ替えられないので、見やすく並べることが物理的に難しいという問題。カードホルダーがないとこれはプレイできないだろう。うちには紙製のホルダーがあるが10枚も並べるとカードがオーバーラップし、するとこのゲームはカードの端には判別困難な小さなアイコンしか描いてないので、種別が判読できなくなってしまう。さかさまだとなおさらわからない。これが最大の欠点だろう。トランプのように重ねても数値だけは見えるデザインにしてほしかった。大ヒット作で改版もされてるのになんでそうなってないのかな。

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■14/01/07(火) □ フォークソングズ
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 NHK で坂崎幸之助と所ジョージが下北で遊ぶ番組があり、この人たちってほんとフォーク好きだよなと思う。Youtube であらためて見てみると坂崎は音程は正確だがプロ歌手としてはかなり厳しい声量のなさで、これだからアルフィーのサイドボーカルに甘んじてるのかと再認識した。もし歌えたらあんな趣味と合わなそうなハードロックバンドなどやらず、自分でフォークバンドをやりたいことだろう。



 これに触発されて Youtube フォークソングめぐりをし、「上海帰り(南正人)」を見つけた。高校の時田舎の町のライブハウスに巡業来たセミプロバンドがこの曲をやり、なんていい歌だと市内のアマチュアがこぞってコピーし流行ったのであった。RC SUCCESSIONを初めて聞いた下北沢音楽祭のラジオでも、ボブズフィッシュマーケットというバンドが歌っていた。

―――♪幸せを運んでくるというー 青い小鳥を追い続けー 今宵はいずこ、上海帰り―――

 B'z とかがカバーしたら、「ウルトラソウル」級のカラオケ盛り上がり定番になるのは間違いない。坂崎幸之助はこうした完全に埋もれた 70 年代フォーク/ロックの名曲たちを掘り起こしていただきたい。

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■14/01/11(土) □ 日本のメロディアス
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 久々に萌の日本語勉強会、Aiko「ボーイフレンド」のギターと歌詞を学ぶ。ハワイで萌はこの歌をずっと歌っていたのだ。

Am7      B7
早く逢って言いたい
Em7      Dm7
あなたとの色んな 事
CM7  B♭M7
刻みつけたいくらい
Am7  D7
忘れたくないんだと

……B♭メジャー7……俺も知らん。調べてああこうかと進んで行く。難しいがカッコいいね。

 Aiko のコードをネットで探していくと、コードマニアがやはり彼女の曲を考察している。《「カブトムシ」と「ボーイフレンド」はすごく凝ったコード進行だが、「ほほうこれは珍しい逸品」というコードマニア的な感心を感動が上回る。天才作曲家が人生で2~3回作れるかどうかっていう名曲》と評している人がいた。後段はどうかと思うが、前段はその通り。

 しかし Jpop は超メロディアスなのが全体としての特徴だが、Aiko 級になると英米カ人はメロディ多すぎトゥーマッチと感じるかもしれない。俺も「くちびる」とか聞いてると、いつまでメロディが続くんだ、呼吸が苦しい、早くキメの「あなたのいない世界にはあたしもいない」に行ってラクにしてくれという感覚がある。

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途中萌が教科書を開いて見せてくれたのだが、カナダ中学の世界史副読本の日本の項目にこういう平安貴族の絵巻みたいなのが掲載され、萌ら意識の高い女子たちがこれを見て「これはアジア人蔑視よ! わざと細くてつり目に描いてるのよ!」といきり立っていたという。いやいやいやいや(笑)。

「これが当時はノーブルな美男美女だったらしいのよ」
「へー」
「ここでエンペラーの写真を見てみなされ。ほら、似てるでしょ」
「あーやさしそう」
「プリンスも」
「あー(笑)」
「相撲が好きなその娘さんも」
「あー(笑)」
「つまりいまもこれが日本のノーブルなお顔立ちなのだ」

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■14/01/12(日) □ やっとボーナンザ
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ようやく夜「ボーナンザ」を家族でプレイ。冒頭説明「畑が2つとも使用中で新たな豆を植えられない場合、畑を破棄して新たな豆を植えねばならない」というあたりで、ボドゲ導入の天敵である『ナニコレどこが面白いの感』が忍び寄ってきたのだが(※)トレードが始まると「いらないものと欲しいものを交換する」というのは超直感的なのでバリバリ回り始めた。

※手札をオープンにして数ターン回し、「こういう場合これを植えたくないから、他の人のターンの間に交換で出してしまえばいいのだ」とマネージメントの基本を説明すればいいのだとあとで読んだ。なるほど。


 Mがこのトレード交換がめっちゃ気に入って、自分の番になるとものすごく積極的にトレードをする。「これはいらないわね。2枚あげるからなんでもいいからちょうだい」とバンバンと交換してくれる。カードには明確な価値の上下があるのだが、交換により手札を整え畑を切り回すというオーガナイズ自体が遊びとして楽しいのである。同じ豆を交換すればお互い植えることができるという裏技が可能なこともすぐ気付き(これはルールで許されている)、見事に畑を充実させていく。4枚目の畑まで買おうとして買えないと悔しがる。

 デッキ(オリジナル独ルールの 104 枚)3巡はあっという間に回転し、時間とゲーム性のバランスが非常にいい。最後集計してみると意外や俺の勝ち。豆貨幣価値がまだわかってないのでみな希少な豆でも1対1でどんどん交換し、たまたま俺に6豆がどどっと来て4金取れたのが勝因であった。

 Mは「これはキュートね、皆でヘルプするというのがいいわね」と非常に高評価。でしょー。でも慣れてきたら「いやその豆でこの豆は高すぎる。2枚はもらわないと」てなふうにシビアになるわけよ。これ以前のMのお気に入りゲーム「空中庭園」をプレイした時よりも導入時の反応はよい。Mとのゲームはとにかく彼女のほしいタイルを取るとかの一般的ゲーム競合行為をすると怒るのが問題なのだが(笑)、このゲームならば「空中庭園」よりもさらにケンカになりにくそうだしな。

 萌は終始「まったくやる気ありません友達とテキストするか寝たいんですけど無理強いされて超不快」という顔でやってたのだが、俺とMが「まあいいからこれをもらっておけ」と豆を交換であげたので、最後はけっこう立派な畑ができ点もたくさん取れていた。

 おかげで「やる気はまったくなかったけどたしかにこれはキュートである」と言い捨て部屋にこもっていった。つまりプレイ感はよかった様子。これほどゲームをやる気がないプレイヤーをもゲーム内で自然にアシストできてしまう秀逸なシステムよ。

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