2014/01/31

日記「Yucata 新ゲーム学習」

「Yucata 新ゲーム学習」「高校説明会」「『ヴァイキング』は厳しい」

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■14/01/14(火) □ Yucata 新ゲーム学習
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ルールは超簡単だが
なかなか勝てない「マオリ」

「ヴァイキング」
オンラインボードゲームサイト「Yucata」で「マオリ」を覚えた。ほしいタイルを軽い駆け引きで手に入れ、自分の島々を完成させていくのが楽しい。実戦をやってみると、いいタイルを取るためには船が重要だし、船自体が点にもなるのだとわかる。なるほどー。これは新定番とできそう。

 続いてこれも似たゲームの「ヴァイキング」。島タイルを競って取り並べていく。戦闘員コマで島を守らないと海賊にやられるというシステムが楽しいのだが、最終的に全タイルを買わねばならないので、「いいタイルを取り不要タイルを相手に取らせる」という駆け引きがかなり強い。1人2役練習ではうまく島をつくれたのだが、実戦では経験者に手も足も出ずやられた。相手が妙に高いお金を使い遠くの島タイルを買うなあと思っていると、気がつけば俺が地形的に使えるタイルを全部取られていたのである。手番に必要なタイルがなにも取れないというハマり状態に陥る。

「う。俺はドツボにはまっている。使えるタイルがない」
「ソーリー」
「まあ初回なんですべては学習なんだけど、出るタイルはこんなにランダムなの?」
「そう、完全にランダム。だから時には無理して取っておかないと、ヒドイめにあうわけ」
「なるほどー。とにかくできるだけ退屈な対戦相手にならないよう、最後まで頑張りますよ」

 ――てな感じで、勝つには修業が必要そう。うまく人員を配置できれば楽しいが、経験者とやると黒の戦士コマをブロックされ得点機会を大きく逸する。これだけ妨害が効きやすいとややエレガントではなく、自分の島々をデザインする楽しみが削がれるなーと感じる。



 しかし Yucata で「ヴァイキング」「マオリ」といったゆるめのゲームをやってる人は、いい人が多い。こっちが初心者でヘボ手ばかり打ちゲームとしては張り合いないだろうに、コツや注意点を話しながら楽しく親切に遊んでくれる。

 もともと Yucata は非リアルタイム型で手が空いた時だけ少しずつ打てばよいというサイトなので、リアルタイムの BSW や BGA とは比べ物にならんくらい雰囲気がやさしい。BSW や BGA でカルカソンヌなんかやってると、30 秒待たせたら「遅い。早く打ってくれプリーズ」と言われ嫌な感じなのだ。待ち時間なく一気にゲームが進むのはいいし、あちらにしかないゲームも多いのだが、ああして時間を拘束されるサイトではもうやる気がしないな。

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■14/01/16(木) □ 高校説明会
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 萌の行きたいとなり町の高校の説明会に行くと、日本とは違いすぎてびっくりした。楽しげなスクールライフの様子はまあ映画その他から想像の範囲内だが、勉強方面が違う。生徒が迷うくらいカリキュラムの選択がどーんと与えられているし、先生は俺のコースを取ってくれ後悔はさせないよとプレゼンしている。すごいな。

 公立の一般校に受験はないので賢い子もそうでない子も該当学区の高校へ行くわけだが、賢い子は大学に、そうでない子はちゃんと社会に出られるようにすると教師がえらい自信を持っているのがわかる。うちの高校の卒業生は地域の担い手なんだ、卒業生がクラブのコーチなどですごく密接にインボルブしてくれるんだ等々。教師が自信あり気なわりにはどうということはないという経験を小学中学としてるので(カナダの教師は全般的に自己評価高すぎ・笑)、話を全部そのまま飲み込むわけじゃないけども。

 面白かったのはフランス語科の教師で、初めて見る本物のフランス人教師だったのだが、フランス文化へのプライドが言葉の端々から噴き出してきて笑えた。「PI(となり町の進学校)とうちとで迷ってるなら言っておくが、うちのフランス語科のほうが絶対にいい。間違いない。この学校でリーダー的役割を負っている生徒はたいていフランス語科のキッズなんだよ。英語の点が一番いいのもフランス語科の子だ。頭の使い方が違うんだね」だそうな。はは。

 日本の高校でも超進学校だったり、商業・工業高校などならばやることが具体的で、カナダの高校のように生徒の適性を伸ばすと自信を持つ教師もいるのかもしれないが、俺が行ったのは中レベルの普通高校だったので、学業にはまったくなんの特色もなかったな。勉強以外の高校生活は楽しかったけど。



 まあとにかく萌がここに来ればてハッピーなのは間違いない。勉強が大変だという PI よりハッピーになるだろうことも当然。もう1つの地元校よりいいかどうかなんてわからんがーー結局どっちも深く知る人なんていないのでわからないことなのだ――、あっちは電話したら学校秘書がペアレンツ訪問日さえ知らないほどやる気なかったので、そんな学校よりはマシだろう。ウェブサイトからも活気が感じられなかったしな。

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■14/01/17(金) □ 「ヴァイキング」は厳しい
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 Yucata ヴァイキングで、前に「洛陽の門にて」で何度も対戦した赤毛のかわい子ちゃんゲーマー(アイコン写真が非常にかわいいが本当は中身おっさんかもしれない)と久々に当たる。「おいおい僕の戦士をとらないでくれよ」「僕の? LoL」とデレデレしながらプレイしてたのだが、やがて俺が必要なタイルをすべて奪い取る彼女のえげつない攻撃がはじまり、俺は全然点が取れず焦って悪手を打ちまくり、やがて黙りこくってしまった。つ、つよい……。53-97 の惨敗。

 このゲームは面白いが、悪手、つまり黒の取りこぼしがゲーム全体を支配しすぎる。黒を取れなかったら他の色をいくら工夫して配しても得点にならないのだ。多人数戦ならまた違うだろうが、2人戦だと相手にいくつ黒が必要なのかは常に明白で、したがってそれを先取りする技に長けた上級者が圧倒的に優位なゲームとなる。初戦もこのゲームもそうだった。俺にいくつ黒が必要でそこにいくら払えるかが相手には丸わかりなので、一歩先に全部取られてしまうのである。

 美人に無様に負けた負け惜しみだが、こういう競りが主軸のゲームはあまり1対1でやるものではないな。このゲームの場合「いまなら8金で黒を取っても最終的にはペイする」という見通し先が遠いため、経験なしによい重みづけ力を得るのは難しい。遊びがそうした計算で成り立つゲームでは、初心者は砂を噛む修行が続く。ビギナーでも仕組みを理解さえすれば、あとはひらめきや賭けで楽しく戦えるゲームが俺は好きなのだ。「カルカソンヌ」や「洛陽の門にて」がそう。

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 このあと4人戦に入ってみたのだが、なんと経験者相手に僅差の2位となった。1~2ラウンドとも黒を取れないいつもの惨敗パターンだったのだが、他3人が船を取ってくれたので減点ゼロで初回精算なんと首位。3~4Rも残り物を順当に取っていたら船が来ず首位キープ。

 最終精算の食料不足の減点で2位となったが、結局俺のところに海賊は全体で1隻しか来ず、まったくのまぐれでこの好成績となってしまったわけである。2P戦だと徹底的に得点機会を阻止されるが、多人数だとこういうこともあるわけだ。つまりこういうタイル競りゲームの争点は主に阻止のし合いにあり、3人以上になると阻止するための計算量が幾何数的に増えて誰も計算しなくなるので、こういう雑なゲームになってしまうこともあるのだろう。

 同じ早いもの勝ちの競りを主軸にしていても、メカニクスは名作「ストーンエイジ」等のワーカープレイスメントのほうがやはり新しい分、はるかによくできている。たとえ一番ほしいものを取られても、次善の策、三善の策が考えられる。ヴァイキングは黒が取れなければ万事休すとなる。

 「ストーンエイジ」もまあ取得ジレンマと得点機会阻止のゲームではあるので、2人戦だと計算力に優れた上位者が勝つ確率は非常に高い。しかしいいアイデアを思いつき賭けに出てサイコロが決まれば、中級者の俺でもトップランカーに一矢報いることは十分に可能なのだ。そうした戦術の幅が、黒戦士を失った「ヴァイキング」プレイヤーでは見えてこない。

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