今年の紅白で一番印象に残ったショットはこれでしたね。このドラマは見たことないんだけど。
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PUFFY。バンクーバーに彼女らは来たんですよ。かつて。ステージ上の彼女らはロッキンミューズでした。後光が差してましたね。前座の地元バンドもよかったけどPUFFYバンドは圧倒的だった。あの轟音バンドを引き連れ紅白に出てたらすごかっただろうなー。
セカイノオワリ。そんなに大掛かりじゃなく、スマホの小さな画面のRPGみたいなキュートなセットでやるのがよかった。
タモリとマツコの入場押し問答コント。この間にうまく合わせ面白くするのは、2人の司会には無理があるなあ。まあそのへんは別に面白くなくてもいいのかw
真田丸スペシャル。えーこれだけ…? と全国のお茶の間が昨夜いってたであろう真田丸SP。あまちゃんSPクラスのすごいのをやってくれそうなものを…もう真田丸のセットを作って壊して予算が尽きちゃったのかな。このあとまだ本編があるのだろうか。
椎名林檎。娘がいま一番気に入ってる音楽はゲーム「どうぶつの森」そっくりな音を出すグラスアニマルズという英環境テクノバンドなのだが、椎名林檎がその音を取り入れていた。流行ってるんだろう。娘もおおとうなづいてました。あの音の大元はYMOや任天堂だから里帰り。
郷ひろみ。ここで土屋太鳳さんの舞踏(素敵!)を披露するなら、さっきの真田丸のガラシャ様の舞踏はいわゆる演し物として被ってるというやつであって、先ほどの真田丸SPはあれはなんだったんだ感がいや増すのである。
ゆず。嵐相葉くんの声質はホールでの司会に向いてないと思うのだが、ゆずの説明語りを聞いて彼は朗読声なんだなと思った。二宮くんが出てくるとほっと安心感が出て、最初から皆でゆるくやればいいのにと思う。曲も、永さん追悼したいなら山崎まさよしあたりに頼めばいいのにと思う。アレンジが曲と合ってなさすぎて、ゆずの持ち歌を聞いてるかのようであった。
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RADWIMPS。左右の二人がノリすぎてるのが今時のバンドで気恥ずかしいのだが、センターの彼は抑制が効いていて、バンドの音とビジュアルで紅白を3分間支配するよという気迫も感じられて非常にカッコよかった。あそこでカッコよく演奏するというのは難儀なことだと思う。
RADIO FISH。公募のアマチュアダンサーズがイキイキしていて素晴らしい。この歌って意味がまったくわからないのだが(中田あっちゃんという人がどう天才なのかまったく知らないので)、意味を乗り越えとにかくカッコいいものを作ろうという心意気なのかな。カッコいいです。
AKB48。早送りで見たんだけど、あれは彼女たちの”選挙”の発表を紅白でやったということなのかな。部外者にはどうでもいいことを推し進めて、どこが限度なのかを試すゲームを見せられてる感。
Perfume。ムスメを呼んで一緒に見つつ、あーちゃんきれいだなあ、のっちきれいだなあ、かしゆかもきれいだねえとお父さんは声が出てしまう。空手だ。これは空手の型だ。キックした! カッコいいなあうっとり。ほんとうっとり。こりゃあゴジラもうっとり血液氷結だよ。
星野源「恋」。この歌はダンサブルで体が自然に動いちゃうというにはテンポが速すぎると思うのだが(こんな速いディスコヒットチューンはないだろう)、手や指が自然に動いちゃう。だからくるくると手や指を動かすダンスというよりもフリにバッチリ合うんですね。
「ゴジラを止める良質な音楽」という体でX JAPAN。これを日本中のおじいさんおばあさんが見てるのかーw 高橋真梨子。この人は声もかわいらしさもいつまでもかわらないなあ。
イエモン。初出場でこんなデンジャラスにトリに近い、この別格感はなんだろうw 彼らの歌を聞くと一時帰国して長野に住んでいた1998~99年を思い出す。WOWOWでいつも彼らがかかっていた。バンドは淡々と淡々と演奏を続け、歌のエモーションが徐々に徐々に高まっていく。
宇多田ヒカル。こういう中継はお客が客席にいるショーとしての紅白のノリと勢いを削ぐと思うし、宇多田さんも緊張していてSONGSのときとは違ったな。
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今回の紅白はとにかくショーが全然ワゴンに乗っていけない感がすごかった。最後まで片輪が側溝にはまったままだった。演出責任者はドツボな正月を過ごしていることであろう。
紅白というのはあの散漫で広すぎるステージの上から、雑多なオーディエンスとTVを見てる人々の気持ちをどれだけワシづかみにできるか合戦にすべきだと思う。前半の添え物以外は中継はやめテンポよくして、なによりも音楽好きな人を司会にして盛り上げてほしいものであります。
そしていま新年まったり生さだ録画を見てるんだけど、林家たい平のさだまさしモノマネが似すぎてクドすぎて笑った。たい平さんは並外れて速い頭の回転をすべて場をいい感じに楽しくすることのみに使ってくれて、見上げた落語家だ。紅白の司会にすればいい。
生さだ 「メリークリスマス」はジョンの「ノーバディラブズユー」と同じコードなんだと気がついた。ジョンは自分や人との関係というものに諦観に似た態度を歌い、しかしコードと口笛の美しいリフレインに余韻を託す。人を信じるさだまさしはどこまでもどこまでも、歌と言葉と思いを詰め込んでいく。
生さだは去年の「案山子」英訳が泣けた。
「調子はどうだい。都会はどう? 友だちができてたらいいけど
お前が寂しくないか、お金があるかと思うことがあるよ。今度いつ帰るんだ
手紙がトゥーマッチなら電話でもいい、金送れだけでいい。
お前の笑顔その声、元気なことをマムに知らせてやんなきゃ」
(2015紅白歌合戦と「生さだ」の感想)
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