2023/10/12

【まとめ23年9月後半】亡国の宰相とインボイス

「信州みたいなミネカダの湿地」「ヴォネガットにもらった勇気」「英国カメラおじさんの写真」「驚異の浜辺美波」「資本主義の暴君イーロンマスク」ほか

■9月17日              信州みたいなミネカダの湿地

25度の夏日、残り少ない夏だからと家族を誘い、裏山を少し登ってミネカダ湿地を味わってきた。ここにくると信州を思い出す。キャンプしながらバイクで帰郷する夏に見た山の形や水の色が、一つのフレームに収まってくれている。 

水面の藻が割れているのは、水鳥が泳ぐ水路だ。ここでキャンプしたいがクマが多すぎてとてもとても無理。ランチを広げるピクニックすら推奨されないのである。 

湿地はもっと干上がってるかと思ったが、満水時とほとんど変わらなかった。山に囲まれているから、わずかな湧き水でもきちんとたまるのだろうか。きれいだった。俺の新OLYMPUSレンズMZ14-150mmの写りもいい。


■9月18日                テリーフォックスラン2023

今日は毎年恒例の市民ランイベント。勝手気ままでみんなすてきだ。◆こんなときでないと撮れないのだが、はるか山の上(三本目の電線のあたり)までまっすぐ駆け上がる町のメインストリートと家々が写っている。実際走るとさほど急ではないのだが、圧縮効果ですごい坂に見えスペクタキュラーなのだ。 

ハイウェイの陸橋を登って渡り(あそこは自転車だとキツイ)、折り返してまた陸橋を降りてくるコースで見ごたえがあった。自転車グループが先行して走るのだが、早いランナーはトロイ自転車を追い抜いてしまう。カナダじゃあまり見ないカゴ付きママチャリですいすい走るお姉さんがかわいかった :-) 


■9月19日       亡国の宰相とインボイス

「らんまん」ゆかりの東大植物園が困窮しているというニュースがTwitterを流れる。ひとときの万博のためには政権の一存で数千億の税金、つまり貧乏人にとんでもない負加をかけるインボイス増税がそれだけで吹っ飛ぶような額が流れていくのに、国の学術レベルを守る20億は出てこないのか。夢ないわ夢洲ジャパン。

経団連も本当にイカれている。「消費税増税から逃げてはいけない」って言葉遣いがイカれてる。何様なんだw 増税から逃げたいのは国民だよ!w

#ゴールデンラジオ 金子勝氏。「総裁選に勝つだけが目的組閣」としては、こたびの内閣再編はすべて良手だという話。大失態中の総裁選ライバルは放置(河野、高市)、党の重責を負わされた茂木幹事長は勝手に動けず、中国に強い林外務大臣は外して功上げさせないとともに反林の安倍派を喜ばし一石二鳥と。まったく亡国の宰相ですわ岸田総理。亡国の宰相とインボイス税制。ハア🙁


■9月20日                草刈さんの数奇な運命

#ファミリーヒストリー 草刈正雄。草刈さんのアメリカの親族がみな実に似ていて口跡鮮やかで、97の叔母までもがああして感情表現で人を泣かせてしまうのが本当にすごいなと思った。草刈さんはつまり、そういう表情豊かな血筋なのだ。なんというつながりなのか。

叔母に会いに行く草刈さんの表情が、なんとも言えない。なんという運命なのだろう。 

草刈さんは最後まで、いわく言い難い表情だった。「どんな運命が愛を遠ざけたの/輝きは戻らない」という顔だった。叔母さんに会ってハグを交わしたときだけ、その表情が和らいだように見えた。


■9月20日              最初の大雨

今日は今年最初の大雨で、夏の間中カラカラだったため排水口の流れがまだ悪いようで、あちこちの道路に水たまりができていた。もうそろそろヒーターを入れねばならない。フィルターを買ってこねばならない。BCは夏が終わると、ため息が出るほど秋の進行が早い。 


■9月21日               ヴォネガットにもらった勇気

@kazh9 ヴォネガットっていろいろと虚飾のある人だったんだ。ぼくも大好きで、大学の卒論は彼について書いたんです。しかし伝記は当時まだ和訳がなかったのか、知らなかった。…卒論を気に入った教授が大学院に来いといい、「いやいやロックバンドで成功しますんで」と断ったんですが、成功はしなかったw

ヴォネガットは「チャンピオンたちの朝食」が図書館にあったんで娘にも読ませたんですが、本嫌いの若者の心を魅了はしてくれなかったようです。「しかし文学ってこんなフリーフォームでいいんだってのは面白くない?」「まあね」という反応でした。

ヴォネガットやそれに続く高橋源一郎のフリーフォーム文学には、なかなか歌詞を書けないバンドマンとしてとても勇気づけられました。これでいいのか! これでいいのだ! と。なつかしいな(しかしバンドは成功しなかったw)。


■9月22日                   英国カメラおじさんの写真

夏に来訪した英国カメラおじさんのカナダ旅行写真が届いた。ぼくもカメラ好きだから写真見せてよと言っといたら郵送したというので、なんでネット使わないのと尋ねると「枚数多いからUSBで送った」という。で届いたUSBを開けてみたらこれですわ。全1152枚! 多すぎw アハハと笑ってしまった。

俺のマイクロ4/3よりだいぶ大きなキャノンAPS-Cカメラの写真は、アラスカ風景の迫力がすごかった。ものすごい量の色彩が1枚に詰まっており、『風景の質量』的なものが伝わってくる。近景のコケもすばらしく、つまりは色の階調の豊かさを目が感じるんだろう。さすがだキャノンAPS-C。

桁違いにシャープでモノが違う鳥ショットが数枚あって、Exifを見たらこれは300mm(換算480mm)の単焦点18万円という、スポーツ報道カメラマンが使うような高級レンズだった。くわー。これはすごい。恐れ入りました。俺もこんなレンズが欲しくなってしまうな。使い道ないけど、ただただ眼福のために。

しかし俺のマイクロ4/3も本当によく撮れていて、同じグラウスマウンテンで撮った写真は味は違えどどちらも気持ちいい(2枚目が俺の)。一緒のリフトに乗りパチパチとカメラ勝負しながら降りていくのは楽しかったな。カメラ愉しいわ。 


■9月24日                   政治読書の秋

東芝問題の詳細をエコノミクス誌書籍で読んだのだが、
◆WHを買収せねば日本の原発産業は終わりだという経産省の旗振りで、東芝、日立、三菱が入札
◆英国側にババを引かされた日本×東芝が相場の倍以上で落札、以降空前の赤字
◆原発組に甘利、今井ら安倍政権中枢の名
と、マジでひどい話だった :-(

娘と散歩に行き、今自民党関連の本をいろいろ読んでるんだけど、ホント日本の政治はひどいよと愚痴ると笑っていた。バカばかしすぎると笑っちゃうよね。(写真は自民党批判をする大人ロビンと、また始まったよという顔の子鳥です) 

いま自民党史を読んでるのだが、失政をすれば政権を失い左派野党の法案も通していた90年代あたりまでの自民党政治は、ユートピアの話みたいに聞こえる。嘘でしょって思う🙁


■9月24日                 トルドーのクレイジーママ

先代トルドーの奥さん、ジャスティンのママはなんと名盤「ラヴ・ユー・ライヴ」のモカンボサイド録音現場にいたのか! 羨ましい!(カナダじゃ有名な話らしく、うちの奥さんはさすがそのことを知ってました) 

What's buggin' you? Oh yeah, you're crackin up! 誰かの結婚パーティに呼ばれて友だちとこの歌をやったな。歌詞を今読んでみたら、「俺だって洗濯とか料理とかやってんじゃん(家にいるときはね)、なに怒ってんだよイカれてるな」っていうしょうもない男の歌だった。ハハ。Crackin' Up (Live)




■9月24日                  あまちゃんがクライマックスへ

#あまちゃん 北三陸に来ちゃう鈴鹿ひろ美。クライマックスに向けてみなが北三陸に集まってくる。最終週の予告を見るとぐっと来るものがあるな。長い物語の大団円に向かっていくこの感じがたまらない。


■9月27日                サザンの記憶

娘を送る朝、カーステに入ってるサザンCDの2を聴く。ミス・ブランニューデイ、Bye Bye My Love、メロディ、どの曲もこの曲も時代のNo1ヒットだよと話をする。これらの曲がTVから聴こえてくる中俺はただのバイトくんだったが、バブルとか関係なく世相がキラキラと明るかったあの時代が蘇る。

桑田は昔はUSヒットを出してみたかった、海外からのJpop発掘ブームは意識すると語っていたが、どうして発掘されないのだろうと俺は聴きながら考えていた。娘はサザンのメロディはどれも似てるという。つまり強い「桑田節」があるわけだが、あのサービス精神あふれるメロディが海外の耳には過剰なのかなー。


■9月29日                  地平線の風景


地平線の見える郊外の町に行ってきた。この長い長い道の先に親戚が住んでいたことがあって、クリスマスなどで呼ばれるとこの長い長い道をひたすら走らねばならずうんざりしていた。久しぶりにこの風景を見ると、カナダは広いなあとつくづく思う。地平線の向こうはアメリカだ。

この町には義母の送迎で行ったのだが、道中お互いが読んでる本の話となり、俺は「自民党政治の変遷」という話をし、義母は「腸内細菌の進化」という話をして、まるで噛み合わなかった。共通の話題はないもんなーw

いま自民党の右傾化という本を読んでるのだが、まさしく小林よしのりと(思想ないくせに節操なく)右派を取り込んだ小泉自民党が時代の転換点だったんだなと感じる。もう穏健だった日本には戻れないんだろうな :-(


■9月29日            驚異の浜辺美波

#らんまん はうちの家族が日本にいるとき始まったので、俺が見てることに気づくたび娘が「おばあちゃんが見てたよね」と言っていた。今日は万太郎とすえ子の様子になにかを感じ、やってきてラストを一緒に見た。最終回なんだよ。最後に奥さんの名前を草につけたという、美しい物語だったよ。

終盤肌のくすみと白い髪だけで、浜辺美波はどうして過不足なく老いを見せられるのかという不思議があった。もちろん年寄りには見えないが、おばあさんですよと分かれば特殊メイクは不要なのだと思った。

浜辺美波はこの物語の娘時代から、古めかしい台詞を杉村春子みたいなトーン(特に語尾の母音)で発することができるのも驚異的だと思った。他の役者はそんな声を出していないわけで、なんであんな声を自然に出せるんだろうあの年でと驚いた。

彼女を初めて見たのが破天荒なアイドル警官役で、一切滑らぬ見事なコメディエンヌだった。ついで彼氏ができないオタクの子でこれが等身大なのかなと思う自然な可愛らしさを見せ、今作では江戸の声を出す女将から手元おぼつかないおばあさんまでナチュラルそのものだった。驚異の才能だな。


■9月29日                       ストーンズの新しい名曲

前曲「アングリー」はミック元気でよかった近況報告って感じだったんだけど、誰もが「シャイン・ア・ライト」を思い出すようなこの曲は、あれから50年(!)経ってもこんな曲を聴かせてくれるのかミックとちょっとじわっとくるなー。#ローリングストーンズ twitter.com/amass_jp/statu


■9月30日               資本主義の暴君イーロンマスク

今日銀行のログイン障害が発生していたのだが、ちょうどTwitterの「1日の読み取り限度」制限がかかってる最中で、銀行のTwitter告知アカウントにアクセスできず困った。Twitterは公共財なのであり、普通に使っているだけで一方的に止められるのは、水道を止められるように困るのである。

こないだ読んだ記事もガックリきたな。「マスク氏がやりたいのはツイッターがテキスト短文プラットフォームでトップを維持することではなくて、スーパーアプリXをつくることです。それが何なのかは語られていませんが、ショート動画中心のアプリになる可能性もあります」――本当にツイッターがツイッターじゃなくなる可能性もあるんだヒー🙁

社会インフラとしてのTwitterのイーロン劣化問題は本当にアタマが痛い。各国が出資しイーロンを追い出し、イーロン前に戻し公共サービスに組み込んでほしい。即時性と時系列性は唯一無二で、オープンでアカウントを持たないものでも読めるSNSはこれだけなのだから。

今朝NHKニュース9がイーロン・マスク伝記発売と長い特集をやっていた。この資本主義の暴君を偉人のように報じていることに腹が立った。政治無縁のツイッタラーも彼の暴政を通して、自民党政治とはなんなのかを感じているはずである。


■9月30日            名作あまちゃんリプライズ

#あまちゃん アキの最後の言葉は、朝ドラ史上指折りの名言だな。その先のトンネルの光ともども、10年ぶりにじわっとなりました。再放送ありがとうNHK。(…ああ次はまんぷくなのか…松坂慶子モノ朝ドラはお腹いっぱいだよw)

#あまちゃん 再放送を楽しみながら、この子の未来が閉ざされたんだからとんでもないことだなとずっと意識の片隅にあった。最近見る映画でのんちゃんは見事な実力派女優となっていたけれど、あの若きバカさ明るさのいくぶんかは、闇に吸い取られてしまったかもしれないではないか。

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