2007/07/08

日記「ワールドユースざんまい」

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■07/07/02(月) □ この夏初のウォーターパーク
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 この夏初めてウォーターパークへ。もうプールも開いていたが、泳ぐとすぐに冷えてしまいそうなので噴水だけにしておいた。噴水でも濡れると風が涼しすぎ、一度濡れるともう水に入る気はせず日向で遊ぶ。こうして夏、萌と遊んでやれることは幸せなことだ。

 ワールドユースを見てサッカーに対する気持ちが再燃し、Youtube で 1999 ワールドユースの映像を見てしまった。あのときは本当に楽しかった。本山のウルグアイ戦奇跡の突破などの映像が残っている。本山がその後、オリンピック代表ですら出番のない代表人生を過ごすとは思わなかった(まあまだ現役なのだが)。中田も同様に20代中盤から切れがなくなってしまったし、今のユースを見ていてもアジア人はとにかく若いうちは無茶苦茶速いのだが、その後伸び悩むのはアジリティが落ちるからなんじゃないかという気がする。中村がいま最盛期を迎えているのは、元々アジリティで勝負するタイプではなく、技術に加え運動量を上げているかららしい。

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■07/07/04(水) □ 日本・コスタリカ戦
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 ワールドユースを見るために $2.5 でチャンネルを購入。さっそく Czech vs. N. Korea、Brazil vs. South Korea をざっと見た。チェコが北朝鮮に苦慮するさまを見て、ユース世代ではスピードでアジアが優位と思ったのだが逆に、「欧州白人系がユース世代では完成が遅い」ということなのかもしれないなと思う。南米はやはり圧倒的にアジアより上なわけで。

 韓国と日本を比較すると、アジリティでは同等だが日本選手のほうが落ち着いてボールをさばいている。もちろんスコットランドとブラジルでは強さが段違いなわけだが、直線的にガーッと突進していく韓国よりも日本選手のほうが多くの選択肢を備えているように思える。

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 【◆日本・コスタリカ】さあ始まる。今日はビクトリアも PoCo 同様に暑そうなり。日本のスタメンは変更なさそう。

 暑さもあってか静かな立ち上がり。コスタリカは中米らしく細かくつないでくる。フィジカル的な差はない。初戦勝っている日本が落ち着いており、コスタリカよりゆっくり目に正確に攻めていく。格上っぽくて悪くない。

 お互い攻め手を探り合う攻防から15分、浮き球の処理で相手にボールを奪われシュートを打たれる。あやうく枠をはずれ助かった。コスタリカはDFがさっと数を揃えて守り、奪うとアーリーフィードを前線に送り込んでFWがルーズボールをなんとかするというのが攻撃のメインで、戦術も技術も中東的である。ああしたアクシデントを除けば脅威は感じないが、FWの能力は高くその事故の確率は相当に高い。初戦の失点もDFのカバー不足だったのでセーフめにいってほしいと思う。

 25分、なかなか日本のペースが上がってこない。ボール回しは安定していて相手にも攻めさせてはいないのだが、初戦ほどの速さがないので相手の守備ブロックがすぐに対応してしまい崩せない。このチームは中盤に特徴のよく似た攻守共できる選手が揃っているのが強みなわけだが、こうしてペースに乗れないときは個人勝負に出て皆を引っ張るタイプがほしいと思う。柏木・梅崎あたりは個人技もあるとのことなので、勝負して崩しを狙うべきだろう。とにかくペースが初戦よりも遅すぎ、そうこうしているうちに失点でもしたらまずいことになる。

 35分、やっと縦のクサビからシュートまで行くが河原がDFを交わせずブロック。これでペースが上がるかと思ったらカウンターでシュートを打たれる。うーん、乗っていけないなあ。これは中2日の疲れと暑さのせいだろう(※)。サブに水野みたいなドリブラーがいればいいのだが。
(※)あとで選手のインタビューを読むと、「下手に中盤にボールを当てようとすると、相手はリトリートをおとりにして、前に一気に出てきてボールを奪うことを狙っていた」という展開を警戒していたらしい。監督は相手が狡猾で前からはプレスがかからないので、「ある程度引いて、自分のゾーンに入ってきたらプレスを掛けるように、0-0でいい」と指示していたとのこと。

 実に静かで盛り上がらぬ前半が終わったところで、現地レポーターのP氏に電話。―――声を出せばピッチに届きそうですか? じゃあ、「仕掛けろー!」と叫んでくだされ! このまま事故的にコスタリカが得点してしまったらアウトである。その前にペースを上げ点を取るのだ。

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 ◆後半:立ち上がりに変化なし。コスタリカはFWペレスの勝負に賭け続ける。日本は後半逆光なので、浮き球勝負を何度も仕掛けられると事故の確率はどんどん上がっていく。攻めろ。

 10分、やや中盤がオープンになってきて、右に張った河原(?)からのチャンスメイクで柏木がミドル。よし、これでいい。やっとゲームが動いてきた。オープンな打ち合いに持ち込めば中盤の能力で勝てる。

 20分、相手の圧力が落ちたのか日本が遅攻からていねいにつないで狭いところを通しチャンスを作り始める。相手も疲れていてクリアするだけになり、そのボールを拾い波状攻撃。3度目あたりできれいに崩し、梅崎のクロスから多人数が飛び込み田中が決めた。完璧。よし。こうしてきちんと怠らず攻めれば、どんな相手でも崩す力は十分にある。

 25分、相手も疲れているのでここでサブでも入れて畳み掛けてほしいのだが、双方特に何も起こせず時間が流れる。あ、河原に代わり青木、初戦と同じか。中盤にいいサブはいないんだろうか。

 35分、コスタリカ攻撃陣が必死に攻める。ミドルが何本か際どいところに飛ぶ。日本GKはなんか見た目サエない選手なのだが、足が攣っている。試合結果に影響がなければいいが。

 残り5分、これに負けたら終わりのコスタリカ最後の猛攻。コスタリカが上がっているのでカウンターを狙えるが、日本にも足が残っていない。う、5分もロスタイムとは。まあ仕方がない。耐えるというほど厳しく攻められているわけではない、我慢が必要なだけだ。

 最後のコーナー、敵のヘッドがヒット! おお、なんかさっきから再三ゴールキックをミスったりして駄目男っぽいGKが、初めてファインセーブをした。よし、ここで遅延行為のファウルなど取られるなよ。すぐに行け。―――よし、無事 2nd 進出決定。点を取ったシーン以外は初戦のような輝きはなかったが、明らかに双方疲れと暑さにやられた中辛抱強く戦い実力通りの結果を出せたのはえらかった。これで次の試合はサブを出し、主力を休ませることもできるだろう。

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■07/07/05(木) □ 気の毒なカナダ vol2
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 ◆【カナダ第2戦-オーストリア】:さすがに初戦とは違って、普通に攻防があり試合が進む。テクニックが足りないカナダは肉弾戦を仕掛けており、フィールドのあちこちで痛そうなコンタクトが起きている。

 その後短くつないでチャンスメイクするシーンなどもあって、初戦とはたしかに段違いによいチームになっていたが、テクニック的にオーストリアに劣っており、相手は少ないチャンスから危険なシュートまで持ってくるのに、こちらはフィニッシュに持っていけない。

 その後コーナーから失点し、後はヤケになりラフなファウルを連発するカナダであった。日本は負け試合でもラフになることはないので、そういうところは誇れる国民性だなと思う。そのまま何事もなく終了。このカナダチームはフレンドリーでアルゼンチンなどすごい面々といい勝負をしており非常に期待されていたのだが(おかげでこの大会も盛り上がり、チケット売り上げはカナダスポーツイベント史上最高とのこと)、やはり初戦があまりにも、自分も悪ければ相手も悪かった。あんなスタートをしてあと2試合でいい結果を出せたチームはないだろう。

 ゴールにはならなかったがカナダの最大のチャンスは皮肉にも、結局ビルドアップなど無関係なDFからの縦ポンであった。カナダより技術的に上回るオーストリアでさえも縦ポンをずっとやっていて、日本は世界でも珍しいつなぐサッカーをやってるんだなあと思う。まあ日本が縦ポンでFWが競っても勝てるわけないが、つなぐサッカーを楽しめる日本サッカーファンは昨日のような美しいゴールが見れてラッキーだ。

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■07/07/06(金) □ USA・ブラジル戦
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 晩飯を作りながら横目で【USA・ブラジル戦】を見ていて、USA はどの年代もいいチームを送ってくるがブラジルが案外で、これなら日本も勝てるなあと思っていたら、なんと知らない間に USA が先制していた(※)。
(※)このワールドユースカナダ放送はスコアと時間表示がなぜかハーフに2度くらいしか表示されないので、ずーっと見てアナウンサーの言うことに耳を傾けていないと試合の流れがさっぱりわからない。カナダのサッカー放送はこれがたまにあるが、いくら文字より音声を好む国民性とはいえなんでこんな不便な仕様にしてるのか。

 必死に追うブラジル、押し返す USA、非常に面白い試合。まるでWCのフランス・ブラジル戦みたいで、USA の大きな黒人選手がリーチの長さでブラジル選手に思い通りにプレイさせないのである。そして USA には有名なアドゥという選手がおり、これがたしかにピッチで一番すごい選手であり、追いつかれた後の2点目を彼がドリブル突破で生み出してしまった。すばらしい。

 このままでは1勝で敗退のブラジルが最後まで必死に攻め込むも敗退。実に面白い試合であった。カナダ国営放送のアナウンサーが「こんな試合が見れるなら、カナダでもホッケーよりフットボールが人気になるだろう」とまで言っていた。

 しかし日本が次にあたる可能性があるチェコもたいしたことないし、日本はベスト8の力は優にあるな。

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 Dグループ2位を決める【ポーランド・韓国戦】。ポーランドはスコットランドにも劣る巨人系スローチームで(このチームがブラジルにどうやって勝ったんだ?)、大声援に乗った韓国に攻めまくられている。これはチョコマカ系韓国にとっては最適な相手で、余裕だろう。しかしなんでBCならともかくモントリオールにこんなに韓国系観衆がいるんだろう。カナダ中から集まってるんだろうか。

 ポーランドの大型FWが非常に効いている以外は韓国の完璧なワンサイドゲームとなる。この韓国と日本は五分の戦績だろうが、細かいステップのボール運びで韓国が上回り、速いパスの組み立てでは日本が上回る。しかしドリブル勝負で組み立てる韓国サッカーはWCのときも効くなあと思ったし、やっぱり日本にもドリブラーはほしい。―――うわ、ポーランドFWヤンチュクが桁違いの能力でほとんど何もないところから1点取ってしまった。ポーランドのルーニーと呼ばれるこの選手は、確かに天才的な得点だった。大物になるだろう。平山もこれくらいすごければ騒がれても納得するが、背丈以外はものが違う。

 後半ポーランドはさらにべったりと引く。パスの精度と戦術眼は今ひとつな韓国は攻めあぐねている。決定的なボールを出し敵を崩すMFのタレントの有無で日本に及ばないかと思う。結局1点は返し追いつきその後も攻め続けたが、ベタ引きのポーランドから必要なもう1点は取れず敗退。まあ世界大会で日本が韓国を上回るのはいつものこと、君たちは米国・ブラジルとクジ運も悪かったし、FW以外はベタベタのポーランドに勝てないのだから実力も足りなかった。ここから先は任せておいてくれ。

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■07/07/07(土) □ 腹痛でサエない誕生日
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 朝腹痛を感じて何度か目を覚ました。うー。だがこれは昨日までの風邪系腹痛ではなく、消化不良のような気がする。昨夜スナックとして煮干しを食べたのが失敗だったか。うー。掃除などして少し体を動かそう。



 午後、萌に浴衣を着せて新しい日本語学校のオープニングイベントへ。浴衣を着てたのは先生たちと萌だけで、お母さん方の注目を浴び萌はシャイアタックを発し最初は大変だったが、3つほどゲームも用意してあって先生方の意気込みが感じられ、小ぶりながら快適でよい学校となりそうであった。頑張ってくだされ。

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 さあ【日本・ナイジェリア戦】だとTV前に準備をすると、濃紺のユニフォームが出てきた。―――あああ! やられた。スコットランド・コスタリカに放送差し替えである。カナダのスポーツ番組ではしょっちゅうこれがある。まさかグループ1位決定戦を最下位決定戦と差し替えるとは。どういう了見なのか。とほほ。サエない誕生日となった。

 そして風呂に入っている間に地上波で放送されてしまった。あっと気がついたときにはすでに後半終了間際。どうして一言7時から地上波に差し替えと言ってくれないのかカナダ国営放送(泣)。その後半はナイジェリアが疲れているのか日本ペースでいい試合だったが、前半はかなり日本が攻められたらしい。あとで放送があることを期待しよう。

 しかし最後に入った稲本モドキ安田が、モノが違う活躍ぶりであった。普段左サイドの彼が今日はセンターMFとして入ったのだが(元々攻撃的ポジションも得意らしい)、「黄金世代」の選手たちに劣らぬ才能を感じるボールさばきとボール出し、ゲームの読みとボールの呼び込みであった。前評判の高い柏木の技はまだ見れていないが、梅崎と安田にはすごみがある。彼らがいることが韓国との違いといえるだろう。

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■07/07/08(日) □ 日本・ナイジェリア戦
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 やっと【◆日本・ナイジェリア戦】を録画で見れた。スタメンの2トップと青木はJリーグサブのレベルだなと思っていたが、1トップのハーフナーは開始2分で2回ボールをタッチして失い、3回目にショートパスを通すと「今回は失わなかった」とアナウンサーに指摘されるほど下手なのであった。藤田がいきなりヘッド、ナイジェリアはスロースターターなのか序盤は日本がらくらくと攻めている。

 5分:ハーフナーが反転シュート、ミートせず。梅崎のクロス、ハーフナー空振り! やっぱ、あと3年くらいたって筋力が十分につけばいいかもしれんが、現時点ではいかんせんという感じ。しかし本当に日本が圧倒的に攻めており、ここまでは8人がサブという感じはしない展開である。

 20 分:一進一退の膠着状態、ナイジェリアが日本ゴール前でアフリカらしい細かいステップでチャンスを狙うが打てない。梅崎のクロスをハーフナーがまたもミス! これかー。まあ仕方がない、あれは柳沢も「急にボールが来たので」といって当然ミスしたであろう。ああいうコースが変わる速いクロスに反応してきちっと入れられるすごいFWがいれば、どの年代も苦労せんのである。

 22 分:ナイジェリアシュートを武田が好セーブ。GKは林よりも彼のほうが明らかに機敏でいい選手に見える。ここまでは日本の保持率のほうが高いと思うが、だんだんナイジェリアのエンジンがかかってきた感じ。

 25 分:細かいステップとつなぎでチャンスを伺い続けるナイジェリア。日本は当然人数を揃えてしっかり守るが、こんなところからでも美しい反転でシュートを打てるのがアフリカ選手の楽しさだわ。そのシュートコースを細かく切って対応する日本の動きも心地よい。お互い持ち味が出て面白い試合になっている。

 28 分:ナイジェリアカウンターからシュート、武田好セーブ。この辺からナイジェリアのアタックが続き押し込まれる。日本のつなぎが非常に不正確になっており、別にプレスは厳しくないのだからゆっくりつなげばいいのにと思う。何度もシュートまで持っていかれて心理的に押され攻め急いでいるんだろうか。

 その後ハーフまでは打たれて拾ってつなげずまた打たれるの繰り返し。必ずシュートまで持っていくナイジェリアはさすがに前回準優勝といえるが、コスタリカみたいに浮き球で事故を狙われたほうが日本にとってはずっときつく危険なので(WCだってそれで豪にやられたのだ)、こうして技術で勝負してくれるのはありがたい。技術で負けるなら負けても相手を尊敬できる。日本はとにもかくにも奪ったボールをつないで相手の攻撃頻度を下げればいいだけのことなのに、なぜつなげないのか。それがサブ組ゆえのこなれてなさなんだろうか。

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 後半ナイジェリアの圧力が落ち、日本も攻撃を再開する。しかし藤田と梅崎がサイドでボールをもらい折り返し、中には誰もいないというシーンが続く。香川が胸トラップからシュートを決めるがハンドの判定。ユニフォームの袖がかすったかどうかという程度でハンドにされてしまった。この審判は何事も厳しく取りすぎで試合をつまらなくしている。まあこの後平重がわざとゆっくり交代してカードをもらったのは非常に正しいと思ったが。

 そしてこの後は昨日見れたわけだが、安田はセンターをやらせたら梅崎以上にいいMFだと思う。梅崎はスピードで相手を抜いてクロスを入れる選手だが、安田はコース取りで相手をかわし、いいポジションを取って何度もボールを呼び込むなど、ゲームの読みで中田的なセンスがある。シュートを恐れずどんどん打つ度胸もいい。柳川か香川で守備力が足りるなら左SBは彼らに任せ、攻撃的ポジションで安田を使いたいなあと思う。まあそんなことは準備段階で何度も試しての現在のフォーメーションなのだろうか。

 というわけで試合結果はよし。ハーフナーは現時点では戦力にならんことはこの試合でわかったが、ほかのFWだって力量的に大差はなく、主力を1試合休ませることができただけでも彼は仕事をしたといえる。あの力量の選手に1トップをやらせたのだから、監督も多くは期待してなかっただろう。それと藤田がこのレベルでは相手を抜けずフィニッシュにつなげる力がないと感じた程度で、サブ組はよく頑張ってくれた。総論として、北朝鮮相手に決定的な差を見せられなかったチェコには絶対勝てる。シュートさえ入れば(ここが難しい)。

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