2012/01/03

日記「年越し花火大会」

「本屋でプレゼント探し」「日中英語語彙の差」「渋谷系な甥っこ」ほか。

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■11/12/23(金) □ 本屋でプレゼント探し
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Mへのクリスマスプレゼントが思いつかず本屋をうろうろし、「マンガ」棚があったのでそうだ1つ優秀なマンガを読ませてみようと棚を物色したのだが、どれもこれも目の大きな少女マンガまたはボーイズラブ(?)風であった。こんなものは俺でも読む気がしない。日本で人気のマンガがそのまま翻訳輸出されてるのかなあ。妙にヘタな絵のほうに偏っているような気がする。もっと面白いマンガはいくらでもありそうなのに。

これは諦め、ボードゲームのガイドまたはカタログ本がないかと店員に尋ねてみたのだがなし。コインとか切手コレクションの本はあるのだが、そういう伝統趣味ほどボードゲームは普及してないのだろうか。それともネット時代に情報として本を買う人はいないのかな。興味のない人を啓蒙するにはネットより本が一番なのだが。カナダにはあのムックと呼ばれる写真本の類が、日本ほど豊富に売ってないようである。「ムック」という言葉自体通じるのかどうか不明で「ガイドブックかカタログブック」と店員には尋ねたのだが、英語として通じるんだろうか?

俺は東京時代は週何回か古本屋に通う程度の軽度の本好きだったが、日本語の本が手に入らないせいもあるが今や全然本を読まない。ネットで読むテキスト量は当時の書物テキスト量を上回ってさえいるかもしれないが、小説などを読むのと各種雑文を読むのとでは頭脳負荷が違うので、やっぱり低きに流れているという自覚はある。音や映像は外国に住んでいてもネット経由でこちらの知覚圏内に飛び込んできてくれるが、面白い本は本屋という現場をぶらつかない限り、偶然やってきてはくれないのだよなあ。そんなことを考える久しぶりの本屋であった。結局何も買うものなし。

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■11/12/25(日) □ 日中英語語彙の差
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「りぼん」付録の「姉カワ」スカーフ
クリスマス。萌は大物プレゼントは特になく、皮のブーツ、ジーンズなどおしゃれ製品でエキサイトし、俺が買ったペンシルシャープナーや日本のイトコが送ってくれたマンガ「りぼん」で微笑という感じ。「りぼん」には「姉カワスカーフ」という付録がついていた。お姉さんっぽくてカワイイということだろう。あと、髪の毛を「盛る」というページもあった。日本の流行語は英語よりずっと多く流行速度が高いと思う。

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お客で来ていた中国出身のYさんの話を聞いていて、カナダにもう3~4年も住んでいるはずのYさんの英語語彙が相変わらず少ないことに気づく。「アンティーク」という言葉を知らないのには、文化現象として驚いた。英語を覚えたいという日本の人に俺はいつも、「日本人はガラスやコップに始まりすごい量の英単語をすでに知ってるので、その英語式発音を覚えればたちまち豊富な英語彙が身につく」と励ましているのだが、中国人にはその法則が通用しないのかもしれない。

これは中国が異文化からいかに分離されてるかということなのかな。実際たとえば中国人はコーヒーを飲まないので中華モールにはコーヒー屋がないし、Yさんのご両親は洋食を食べないそうである。そして横文字が通じない。つまり「カーネーション」のおとうちゃんくらいの「洋化」度合いだと思うとイメージしやすい(笑)。

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■11/12/26(月) □ 渋谷系な甥っこ
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SH家のクリスマス。夏に3週間日本に行っていたという高校生の甥ERとやっと会えた。ERは気合の入ったスケートボーダーで、代々木や新横浜で滑ってるスケートボーダーの友達のところに厄介になっていたそうで(そいつがカナダのERの高校に留学しており、夏にERを連れて帰省していたわけ)、渋谷系ボーダーたちのまっただ中にいたわけだ。日本では有名なボーダーとも仲良くなれたし、めちゃくちゃ楽しかった、また行きたい、1年くらい住みたいと言っていた。そういう奴らの生活は、バイトしながらバンドやってた俺なんかと同じだろう。生活は苦しくても、そりゃ楽しいだろうさ。若いってすばらしい。

でERはビデオカメラも趣味だそうで、自分が撮ったビデオをうまく編集したクリップを iPhone 上で見せてくれた。渋谷のセンター街とかが写っている。なるほどねえとしばらく見ていて、あれ、BGM ははっぴいえんどの「いらいら」じゃんと気づいた。そうそう、友達がこのバンドを好きで、僕も好きになったんだとERはいう。そうかー。―――「いやあお前の友達はみんなちんたらバイトして後は遊んで暮らしてるんだろうが、センスはいいよ。見どころあるよ」と肩を叩いておいた。

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■11/12/29(木) □ 最新ゲームに興奮
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年末は家族行事ばかりで年内萌が友だちと遊べる日は今日しかないので、提案してALのところへ行かせてやる。するとクリスマスホリデイらしくパジャマ姿のお母さんがゲームコントローラを持ったまま玄関に出てきた。ちょ、そりゃなんすか、ワイヤレスですかと俺が驚くとゲーマーを自認するお母さんが喜んで、Xbox なのよちょっと見ていく? と招き入れてくれた。


こんな感じ。うらやましい冒険。
そんじゃあ最新ゲームがどんなもんなのかちょっくら拝見させて下さいよどっこいしょと上がらせてもらい眺めると、彼女がやってるのは美麗なアクション RPG だった。架空の中世世界が遥か彼方の霞む遠方まで続いている。うわー気持ちいー。PS3 のほうがグラフィックはもっといいのよとお母さんはいう。いやー僕はそりゃ日本人だから昔は普通にゲームシーンを追ってたけれど、2000 年以降は全然知らないんだからこれでも十分すごいすよ。すごい。

ゲームマシンも今は安いのよとゲーマーお母さんは力説する。うちのは 4GB だから $199、後から必要になったら外部 HDD も足せるし、云々。まあ確かにこの性能で昔のゲーム機と似たような値段だから高いとは思わないが、ゲーム自体がいまだにあまり安くなってないようである。iPad 用ボードゲームは \600 だとかとんでもなく安くなってるそうなのだが、あれはプログラム自体がシンプルなものだからなのかな。ゲーム全体がこの値段になるか、日本みたいに中古市場が活発になり安くならないと、ビンボーな俺はカナダでゲーマーにはなれないなと思う。

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■11/12/31(土) □ 年越し花火大会
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大晦日の支度をしながら紅白歌合戦 2011 を見る(感想はこちら)。胸に迫るもののある、いいショーだった。泣き顔を家族に見られないようコソコソ隠れて見てました。

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そばと天ぷらでお年越しをして、夜萌の中学の校庭の年越し花火大会へ。これは毎年恒例らしい。萌を連れ俺自身も初めてカナダの大晦日に夜中に出たのだが、学校近隣の住民が数百人ほど集まりダンスミュージックも大音量で流れていて、ちょっと気持ちが浮き立った。日本の神社お寺ほどの賑わいではないけれど、初詣みたいじゃん。いいぞいいぞ。

花火もライセンスを持つ卒業生(?)がカンパを集め、本格的なものを百発ほども打ち上げてくれ、思ったよりもずっと立派だった。打ち上げ機はわずか 50m 先で、これほどの至近距離で花火の打ち上げを見るというのはなかなかなく、煙で目が痛くなる。さらには花火の燃えかすが漂ってきたらしく目に入り痛かった。

花火の前後萌はSYのところで友達と遊ばせてもらい、迎えに行った俺も招かれて中に入る。ガラッパチで感じのいいSYお母さんの家らしく、そこら中が散らかっていて居心地のよい家であった。

年に一度の夜中の狂騒に盛り上がるキッズを待ちながら話をし、このうちにはハムスターがいると聞いたんだけどと尋ねると、ハムスターを小屋から出してくれ遊ばせてくれた。しつけると人間に慣れまったく噛んだりしなくなり、小屋から脱出して人のいるベッドルームに来て餌をくれと声を立てたりするという。散歩させることすらできるのだという。ハムスターってそんなに人に慣れるのかー。いいなあ。うちのイモリたちも最近はいつも活動してくれて見ててとても楽しいけれど、両生類を手にとって遊ぶことはできないからな(人間の体温はイモリには灼熱地獄だという説がある)。

萌は花火の場でもここでも友達と騒ぐのに夢中で、俺に寄ってきやしない(笑)。まあ友達といたら親なんか邪魔なだけなんだろう。今日ここに連れてきてやれて本当によかったと思った。ホリデーシーズンって本当に家族行事ばかりで(各種クリスマスパーティだけで3日、その準備で2日潰れた)、子供は冬休み中意外と友達と遊べず、かわいそうなのである。1時過ぎまで遊んで帰宅。いい年の暮れであった。ありがとう、ガラッパチなSYお母さん。

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