2013/03/26

日記「ケルト音楽の夕べ」

「春休みのギター特訓」「ドイツゲームのルール」「【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け」

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■13/03/17(日) □ 春休みのギター特訓
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 萌の春休み.ギター課題曲を与え特訓を始めた。四人囃子「レディ・ヴァイオレッタ」。俺が中学生のときに習った曲で、スローで簡単な中にハンマリングオンなどいろんな基礎テクが入っているし、なにしろ曲がいいので萌もすぐに気に入り弾き始める。

 1番のメロディと運指をだいたい覚え、サビまでできるようになったところで、じゃ最初から弾いてみなと俺がリズムギターを刻む。カラオケと違い萌がつっかえたらそこで伴奏は止まり、音を拾うまで待ってまた続くというバリアブル伴奏システムなので、リードを弾いててめっちゃ気持ちよさそう。サビのトゥーン↓トゥーン↑ターンターンターンキューンというところが弾けるようになると、歓喜の表情を浮かべている。「ギターってやっぱ(吹奏楽で彼女がやってる)クラリネットよりエモーショナルな楽器だよね」と言うと、うんうんとうなづく。レッスンを終わったあともテレビを見ながらトゥーン↓トゥーン↑とグリッサンドをやってます。弾けば弾くほどうまくなるよ。

萌中2は難しい年頃で俺たちはなにかにつけ衝突し消耗させられるが、音楽とギターに関しては俺が言うことが理にかなってるので反発を覚えないらしく、素直に聞いてくれる。

 まあギターに限らず、教わることはなんでもそうか。料理とか宿題のわからないところを見るときとかも素直だもんな。しかし俺が何かを教える機会はだんだん減っている。特に思春期に入ったので、萌は女子としてお母さんの経験談と知見をすごく頼りにしてるしな。そういうところは男親にはどうしようもない。音楽だけでも教えてやれてラッキーと思わねば。


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■13/03/19(火) □ ドイツゲームのルール
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 最近オンライン Yucata にあるボードゲームを上から順に習っては打ち習っては打ち、気に入ったものは定番としたり実物を購入したりしてるのだが、ボードゲームというのはたいがいが複雑な手順で数字を上げ下げして楽しもうという遊びなので、その手順がつまらんと厳しい。最後まで続けられない。

 ハチエンダや「空中庭園」のようなタイルを置きゲーが好きなのは、「手順」が地形やパズル要素なので単純に楽しく、それが数字の上げ下げにつながってるからだろう。「洛陽の門にて」はあまりやらなくなっちゃったけど、畑作りが楽しかった。「ペルガモン」は壺やおわんを組み合わせることが楽しい。

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 それにしてもドイツボードゲームのルールって、全く例外なく読みにくい。たいていセットアップ後に「手番でできること」として

①カードを取る
②カードをプレイする
③アクションを行う

 みたいな説明があるんだが、それぞれの行為に「どういう効果/目的があるのか」が同じ箇所に書いてないのである。たっくんらの図解入り詳細記事でもそう。

 でずっとあとの「ラウンド得点計算」みたいなところに、「○○カードの枚数につき何点」とか書いてあり、ここまで読めば論理の帰結として「あーだから①でカードを取ればメリットがあるのか」と分かるわけ。これじゃルールを読みつつ実際に進めてみようとしても、やってることの意味がわからず1ターンも進めないのだ。今読んでる「ラパヌイ」も昨日読んだ「トーレス」もこうだった。

 ボードゲームを覚えるにはすでに知っている人に教わり、疑問が生じるごとに質問し答えてもらうのがベストに決まっているが、独学で覚えるには実際にコマを動かし何が起きるかやってみるしかない。しかしこういう書き方だととりつく島がないのである。未知のプレイヤーがやりながら読んで、生じる前記のような疑問の答えが「そこ」に書いてあるのが合理的に決まってるではないか。見事に面白いゲームを作るデザイナーたちが、なんでこんなことがわからないのだろう。

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■13/03/22(金) □ 【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け
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 【親善試合:日本-カナダ】カナダじゃ放送しておらず、日本の放送を傍受。しかしカナダ3トップ気味でいいではないか。なんかカナダ代表らしからぬモダンサッカーな匂いが。これはこれまでと明らかに監督が違うと慌てて検索すると、知らなかったのだがカナダ代表はこの試合からポルトガル人が代表監督になっている。代表キャップがあり、晩年はバンクーバーホワイトキャップスにいた人らしい。いいではないか。10年前ゴールドカップを勝ったオジェック以降カナダはプロ経験のある監督を雇えず古くて弱いサッカーを延々とやってきたわけで、この監督が定着してほしいもの。

 負けてもいい試合、選手も若い。フレッシュな選手とフレッシュな戦術でゴーなのだ。左FWの新人エドウィニ・ボンスが速くドリブル得意で非常にいい。日本のツイッターでも誰だあれはと騒然としている。いいぞ、ウッチーを破れ!

 と思ったらがら空きの裏にスルーを通され、GKが出たところを岡崎に決められた。まあ裏を取られるほどラインを上げるなんてことはこれまでカナダに一切なかったのだから、前向きということでOK。しかし岡崎すごいな、昔の中田みたいにチャンスがあれば当たり前に点を取る。

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長谷部をあしらうハッチンソン
カナダはトップ下の位置でベテラン・ハッチンソンがいい仕事をしている。ボールを受けポストをしてもいいし反転して自ら前進しても推進力ありまくるし、素晴らしい。昔から代表にいるがこんなにいい選手とは知らなかった。これまでは彼の個人技が生きるようなサッカーじゃなかったんだろう。今日はまわりにちゃんとサポートする選手がいて、スペースも出しどころもあるからボールを持って動けるのだろう。

 カナダ新監督トニー・フォンセカは(暫定)とついているがU-23を指導してた人らしく、今日の若い選手は前から一緒にやってきているんだろう。この新監督が定着すればカナダは万々歳ですよ。U-23をやってたんだから金銭的に雇えないわけはない。このサッカーを見て選手や協会が何も感じないはずもない。コーナーからヘッドで同点、よーし。

 後半ゴール前の混戦から押し込まれ、猛反撃するも追加点を取れずカナダは負けたが、ハッチンソンとボンスが再三個人の力でボールを運びゴールに向かっていくカナダのサッカーのほうが、今日は日本よりも面白かった。見ていて「おーボンス行った!」と燃える。日本のサッカーは皆が近距離に位置し短く弱いパスでつないでいく、つまりとことん個人技を使わないサッカーで、だからミスは少なくボールをキープできるが、展開が遅くカナダ DF の眼前ですべてが終わってしまう。皆の予測よりも速く大きくボールが動かないので結局崩せもせず、ハーフチャンスの弱いシュートで終わる。つまらない。Jリーグチームの攻撃練習を見ているようだった。結局ザッケローニも日本の攻撃はこうして、強度が低くても手数を打つしかないと考えているのだろうか。

 カナダにとってはほんとに10年ぶりのいい試合だった。この試合の放送がなく、長年つまらんサッカーに苦しんできたファンが代表チームの日の出を見られなかったのが残念。この監督の攻撃的な戦術にハッチソン、エドウィニ・ボンスがいれば、カナダの未来は明るい。いい選手はこれまでもいたのであって、これまでは監督が悪すぎたというか、欧州のクラブに属す選手たちを説得力を持って動かせるプロ監督ではなかったのである。給料が安くて(多分)、経験と見識のある監督がようやく見つかったに違いない。カナダサッカーの未来に、ついに明かりが点ったのである。

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■13/03/23(土) □ ケルト音楽の夕べ
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こんな美しいミュージックです。
リズムギターが私。
ミュージックピープルが集まるパーティがあるからギターを持っておいでと呼ばれていくと、次々にやって来るゲストがバイオリン、マンドリン、バンジョー、ウッドベース、フルート、リコーダーと珍しい楽器ばかり持ってくる。あれれアレアレ? で始まったのはケルト音楽だった。どわ、知らん(汗)。

 まあコードを拾えば俺も普通に伴奏できるし、同じリフを何十回も繰り返す音楽なのでリズムに入り込んでいくと盆踊りのようなトランス状態となりたしかに気持ちいいのだが、しかし俺以外は同じ難しいリフを延々とユニゾンしている。明らかに全員曲に習熟しておる。なぜ?

 1曲終わったところで、「これは……というかアナタたちはケルト音楽バンドなの?」と聞くと半分の5人ほどが同じバンドのメンバーで残りは違うバンドだが、ケルト音楽はみんなスタンダードなので誰でも知ってるのだとのこと。つまり俺は大ケルト音楽の夕べに、1曲も知らない無知蒙昧状態で飛び入りしてるのだった (^-^;。


 まあいいや。弾けてるんだから問題ない。それにアコースティックギターのコードストロークが入ると、打楽器的にリズムが立ちカッコいいのである。ケルトバンドには打楽器がないらしく、今宵はピアノのベース音とマンドリン、バンジョーの撥弦音がリズム楽器の役を果たしている。ここに俺のアコースティックのシャカシャカというカッティング音が入るとリズムがガツっと厚くなる。他の人たちはいつもと違いうるさいと思ってるかもしれないが、ロック的にはこれは正しい音なのだ。

 基本的に上昇旋律と下降旋律の繰り返しなんだがいろんなコードパターンの曲を、ディナーを挟んで10曲くらいやったかな。途中でコードを抑える左手が攣った。1曲女性ピアニストが Am/G/F/E というロケンロールなコードがサビに来る曲を入れてくれ、この時は俺のギターとピアノのコードユニゾンで相当にロックな音が繰り広げられ、俺は立ち上がってガーンと弾き、終わった瞬間ピアニストと顔を見合わせ笑ってしまった :-)。

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 ケルト音楽家たちはだいたい2メロの繰り返しからなる曲を、誰かが終了の合図を出すまで10分近く延々とやり、それが何曲も続く。みんな1曲が終わるとストイックに次の曲にとりかかるのである。今日は実は萌と一緒にビートルズや例の「レディ・ヴァイオレッタ」をやろうと思って練習してきたのだが、そういう感じのパーティではなかったのだった。


こんなうまい大人たちと初心者が
一緒に演奏できちゃうすごさ
しかし萌の知ってるコードだけで弾ける曲もあったので、これに参加して萌もうれしそうだった。初心者でもこうしてすぐ熟練者と一緒にバンドで弾けちゃうんだから、コードって本当に偉大な発明である。というわけで門外漢の俺には10曲はやりすぎだったが、楽しいケルトな夜でした。

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