2007/07/19

日記「4年ぶりのバンクーバーアクエリアム 」

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■07/07/13(金) □ 家の修繕に助手を得る
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 昨日よりはだいぶ気温が下がる。外のサンプパンプの結線も自力でやらねばならなくなったので資材を買い出しに行く。まったくいつまで経ってもこの家散財は止まらない。

 MKと仲のいいイトコBTが来て家修理を手伝ってくれている。いまやってるのは電気配線をもう1つ通して洗濯機を独立配線にするという仕事で、そっちは楽しくやってる彼らに任せ、俺は外のポンプ配線に取り組んでいた。あと10日で俺は日本なので、なるたけ進めておきたい。

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■07/07/14(土) □ 萌初のスリープオーバー
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 MKとBTは引き続き中の配線、俺はサンプパンプのワイヤーを保護パイプに通しきれいに埋めた。ふー。萌は夜だけNRさん宅で初めてのスリープオーバーに行けることになった。

 午後からMKたちがBRの天井全体も壊し始め、なぜ方針が変わったのだと監督Mに聞くと、親戚のオフィス内装屋が「(配線修理のため)穴の開いた2箇所だけきれいに直すより、全体を張り替えたほうが手っ取り早い」とかいったらしい。そんな、来て見もせず電話一本で気軽に言ってくれるなよと思う。あんたにとっても義理の母親の部屋を俺たちは直しているんだぜ。ったく。

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 夜、スペイン・チェコ戦を見た。チェコは日本戦と同様のつまらないサッカーをやっており、スペインでさえも思い通りにゲームを動かせていない。結局PK戦でチェコが勝つ。スペインと日本だったら面白いゲームになったことだろうが(今回もボコボコにやられた可能性も高いが)、このチェコチームは相手の決定的なことを阻止し自らはじわじわと攻め上げ、どんな相手とでも僅差のゲームを作るだけの地力があるということなのだろう。

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 夕方萌をスリープオーバーに連れて行く。すでに時間はけっこう遅かったのだが、着いてしばらく遊ぶともうパジャマに着替えて、「ムービーナイト」だということでガールズ3人がTV前に陣取り盛り上がっていた。そのうれしそうな萌の顔たるや。カメラを持っていくべきであった。

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■07/07/15(日) □ 新潟長野で大地震
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 萌は夜12時まで起きて、朝は6時に起きたそうである。興奮しすぎたといいながら帰ってきた。興奮が過ぎるとさすがに疲れているようである。

 MKたちは朝から天井のパネル(ドライウォール)張り。俺も仕事にジョインしたが、結局MKのスキル頼りなのでメインの仕事はMKとBTに任せ、俺は釘抜きなど雑事を進めていく。

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 9時頃まで働いてドライウォールが終わり、PCに戻るとなんと新潟長野で震度6の大地震の知らせ。隣町の中野で5強というのでたまげて電話をする。しかし須坂は2年前の中越に比べたらそんなに揺れなかったのだとのこと。ふー。しかし新潟柏崎では家が倒壊し電車が脱線し怪我人も多く出ている。「あと1週間は高い余震の可能性がある」などといわれると、これからそこへ行くのになあとびびる。

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■07/07/16(月) □ エリオ初の遠乗り
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 今日はMKと電気関係を推し進め、かなり進んだという手応えを得られた。サンプパンプ自力配線も完了。着実に進んでいる。

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 ディナー後、週末ずっと手伝ってくれていたBTを家に送りホワイトロックへ。スズキ購入以後初めての高速多人数乗車だったのだが、普段ひょこひょこ感のある車が Lougheed Hiway に乗るとビシッと、まるでレガシィのごとくフラットに安定し動きに芯が詰まるのでちょっとびっくりした。これはフロントに強めに駆動がかかりトラクションがかかってるんだな。レガシィは雨が降るとリアに駆動力がかかって普段よりもトラクションが強烈になり気持ちよかったのだが、それと同じである。巨大男3人乗り(家族3人時比で +100kg くらい?)で加速はやや落ちているが、車体の動きの鈍さはまったく感じない。

 Surrey を抜ける道はいつでも混んでいて、延々と続く直線なのにクルーズコントロールが使えない。クルージング自体レガシィに比べると気持ちよくはないので、途中からは積極的に車線をスパスパ変え加速して軽快に他車を抜き進んでいった。

 帰りは道に迷い、「USに向かってるよ」とMKに言われさらに迷い(ホワイトロックはカナダ米国国境にある)、結局えらい遠回りになってしまった。しかしレガシィでアンダーが出ていたいろんなコーナーで、常に思い通りに向きが変わって気持ちいい。コーナリング速度を上げていけばやがてグリップ王者のレガに限界速度で負けるわけだが、コーナリング楽しい領域が下にずっと広い。つまり飛ばさなくてもコーナーが楽しいのである。

 PoCo 高速S字を今回もしゅぱーっと軽快に抜け、「この道は曲がり具合が気持ちいいんだよねー」とMKに話しつつ帰宅。車に興味のないMKにも I like this car とほめられた。よしよし。

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■07/07/17(火) □ 4年ぶり? のバンクーバーアクエリアム
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 昨日の帰り道あれほどすごい夕焼けをハイウェイから見たのに、雨になってしまった。BCの天気は本当に天気予報でしか知ることができない。

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ノバスコシアからはるばる訪問しているHSとともに、アクエリアムを2時間ほどで駆け抜ける。昔来たときよりも萌は成長したので動物や巨大魚を見てけっこう楽しんでいたが、やっぱ水生動物だけを見ていてもやや飽きるなと思った。前と何も変わってないしな。昔キラーホエールがいた頃は本当にすごかったけど。

 HSたちをパーキングまで見送って、スタンレー裏のビーチで萌を遊ばせ、もう一度入場してBCセクションに入る。まあBCの魚といえばサーモンくらいのものだろうと期待してなかったのだが、ここがなんと人知れずクラゲ館になっていた。す、すっげーとMトモ萌絶叫。

水族館で見るクラゲが美しいというのはよく聞くが、たしかにこれは素晴らしい。どんな熱帯魚もかなわない色を持つ不思議な生物なのであった。メイン展示は日本のクラゲでありました。


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 エリオ初の大都会&ファミリーランは、完璧に期待通りであった。4人乗りでもエンジンレスポンスは良好でステアが軽くクイックなので、混んだ道で思ったときに即加速し、さっと動いて車線のいい位置を取れる。とにかく楽で気持ちがよい。町走りに関してはやはりレガに勝っていると正味思う。

 帰りはヘイスティングスからバーネットを通ったのだが、エンジンもハンドリングも非常に気持ちよかった。バーネットの超高速ツイスティでは、ガシっとオンザレール感はありつつもアンダーが出ていたレガシィに対し、エリはトラクションは物足りないものののアンダーが全然出ないので、かなり攻めていってもまったく緊張しない。ガチっとタイヤがグリップするオンロードバイクと、ずりずり滑りながらもコントロールできるオフロードバイクのような性格の違いがある。

 乗員はフラットで揺れないレガのほうが楽だろうと思うが、わずかな車体の揺れ方の違いに注意を払う者は俺以外いないし、シートの快適さで相殺されているようでもある。エリオのキャビンは空間に余裕がありどう座っても快適で、常時足や体を動かしていられるのがありがたい。トールカーゆえ視界は最強だし、移動空間として非常に快適だ。朝から長時間活動しての帰りなのに運転していて疲れはなく、これはやっぱりスペースの快適性とコントロールの軽さのおかげだろう。

 エアコンはよく効き、Mと萌は楽しく会話を続け、BRはシートポケットに自分のものを収納して快適に本を読んでおり、俺は運転が楽しく全然疲れず、大成功のファミリーランなのであった。うーんやっぱこの車はえらい。バンクーバーでもエリオを見つけては、萌と「あ、スズーキだよ」と喜ぶほど形を気に入っているしな。

2007/07/13

日記「労働者には恵まれたチームだったが」

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■07/07/09(月) □ カナダサッカー大災厄物語
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 【カナダ最終戦対コンゴ】前の試合と同じくカナダはもう切れていて、雨の中相手をたたき伏せるレイトタックルの嵐である。これじゃ相手も気の毒なり。カナダのサッカーは駄目だなあという印象だけが強く残るトーナメントとなってしまった。

 とにかく怪我人だけは出さないでほしいと思っていると、後半0-2からカナダGKがハンドで退場。すでにカナダは3人交代しており、フィールドプレイヤーがゴールマウスに入る。「ああいつまでチームカナダのこの苦しみは続くのでしょうか」とアナウンサーがうめいている。

 ところが彼がFKを止め、難しいシュートも止めて、場内大歓声となった。こうなるともはやカナダサッカー大災厄物語というコメディの領域に入ってきており、やけくそながら場内のムードは盛り上がる。ああこのままこれ以上悪いことが起きずに試合を終わらせてください神様。

 そしてこの急造GKが何度もすばらしいセーブを見せ、夏の終わりの花火のようにこの場を盛り上げ、カナダの U-20 が終わった。参加国の無得点敗退は史上初だそうである。何も言うことはない。

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■07/07/10(火) □ やっとこブレーキ修理
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 エリオのブレーキパルスをようやく直しに行く。これを直させてから買うべきだったのに、往復の手間を惜しんだゆえに自費で直す羽目になり、俺は本当に馬鹿である。

 仕事は1時間でさっと済んで乗ってみると、パルスは当然消えた。ローターはきれいにリサーフェイスされ(厚みは見てわかるほど減っていない)パッドも新品でフラットなわけで、これでこの車の寿命の間ブレーキに関して問題は出ないだろう。やれやれ。Mさんはお金に鷹揚なのでこういうときに俺みたいに動揺しないのがありがたい(汗)。

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 灼熱の真夏日、萌を連れ今年最初のアウトドアスイミングへ。非常に気持ちよかったが、水から上がると風でどわーっと体熱が奪われ、耐えられないほど冷える。やっぱ日差しはインクレディブルに熱いが風がドライだから、ものすごい気化熱が発生するようだ。あわてて車に駆け込んでシートをフラットにし、中で着替えてそこでキャンプとした。やっぱ小さくてもワゴンはよい。

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■07/07/11(水) □ 労働者には恵まれたチームだったが
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 12:13 外気36度。ふー。まだ家の中は普通にすごせる温度だが、夕方からきつそうだ。日本行きチケットとホテルの手配が終了。これから本格的に荷造りその他の用足しだ。

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 カラテ:今日は人数が少なかったので、先生が萌に時間を割いていろんなテクニックを教えてくれた。初めて上級の子と組み手(2つの技に限定して動きながら打ち込んでもらい、萌がブロックして返すという簡易組み手)もやらせてもらったし、盛りだくさんな内容だった。

 萌と組んだMGという女の子は、まだグレード3くらいに見えるが3年で紫だそうで、バランスがよく明らかに武道の才があり、同じ紫の子の中でも技の切れはほれぼれするものがある。型を重んじるこの流派にとどまったらどうかわからないが、より実践的な流派だったら大会に出るような選手になるだろう。パーキングで萌に声をかけてきてくれたので、「前から君はすごいと思っていたんだよ。かっこいいね」というと、うれしそうに笑っていた。お母さんが「いくらもしないうちにあなたの娘もこうなるわよ」といっていたが、萌はプロテクターをつけても寸止めから先は行けないだろうと思うなあ。性格的にソフトなので、打たれたらひるんでしまうと思う。

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 【◆日本-チェコ】よおおし。西日で気温はウルトラ高いままだが頑張れ。メンバーは初戦と同じ、全員休んでフレッシュである。チェコの状態はわからんがアナウンサーはなんともいってないので、入れ替えはあっても少数であろう。

 意外にチェコがつながず浮かせてくるなという感じの出だし。日本は落ち着いて対処しているが、チェコはこういうシンプルなつなぎで来るプランなのかな。裏を割られてまずシュート、返して梅崎が突破を仕掛け足をかけられる。GKに弾かれるも、練習したというセットプレーはなかなかいい感じだった。この梅崎の突破とセットプレーで、これは崩せるという手ごたえをすでに感じる。

 ワンタッチのすばらしいつなぎでの崩しに場内が沸く。全員自信ありげで、メンタル面も含め非常にコンディションがいい。ポジションに戻る駆け足の速さがチェコとは違う。

 10分、セットピースから日本が波状攻撃、相手を押し込む。無理は何もしていないがすでにワンサイドゲームになってきている。チェコは中盤で戦うチームとの評判だったが、足が動いていないので日本のプレスにかかりまくる。最初から疲れてるんではないかと見える。

 17分、やっとチェコも体が動いてきたが、右からの突破をFWとフェアに戦い福元がボールを奪う。相手のFWはすでにイラついている。個々のテクニックは東欧ゆえなめては怖い目に遭うだろうが、チームの状態はこりゃちょっとスコットランドと大差ないなという感じ。

 柏木が前の2試合よりもいいボールを出している。前はあまり見れなかった彼がボールを持つシーンを見ると、前園に似た選手なのであった。―――その柏木のコーナーから牧野のヘッド、完璧! これは予想外にイージーなゲームになったが、ここはノックアウトステージ、休まず2点3点と行こう。どうも林が無意味に極限までプレイを遅らせる癖があり(相手のFWが近づくギリギリまでキャッチしないなんていうあの仕草に意味はないではないか)、昔のようにオーバータイムを取られそうで怖い。

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 30分、日本が延々とボールをまわし崩しどころを探る。梅崎らの勝負パスに狂いがありフィニッシュにつながらない。相手のプレスが特に厳しいわけでもないので、この辺はまだA代表の天才たちには及ばないなと思う。プレス守備は本当にすばらしい選手たちなのだが。

 36分、田中、柏木とPKボックスに入るもシュートを打たず、なぜ打たないのだといらいらしたところで安田が打つ。いいシュート。田中も柏木もあそこまで入っておきながら最初からシュートを打つ気がないのが前園や俊輔とは違う。

 南米レフが常に体の小さい日本寄りにコンタクトを取るのでブーイングが起きる。41分、PKエリアで安田が後ろからボールを奪い相手を倒すが許される。よくないムードである。どんどんレフに対するプレッシャーが高まっていく。

 チェコが体格差を生かしたボールキープでPKエリア付近にとどまり攻める時間が続きハーフ。日本は攻めていたわりにはシュート数が全然足りず、初戦のような爽快感はない。勝てば文句はないとは言えるが、これだけ相手が弱いのだから(なんと支配率 62%-38%)、もっとシュートを打って楽しいゲームにできんのかというフラストレーションを感じる前半であった。カザフスタンあたりとのアジア予選を見てるみたいな盛り上がらない試合である。

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 後半最初のアタックでいきなりPK。確かにリプレイを見れば田中は押されているが、さっきの安田PKなしがあるので日本に有利すぎて禍根を残しそうな判定である。チェコが切れてラフなゲームに突入しそうな予感。

 また安田が後ろから足をかけ倒すもPKではなくFK。嫌な雰囲気。このあとブーイングに負けて、レフの判定に反動が来るような気がする。爽快な点を取って文句なく決めてしまいたい。梅崎の鋭いミドル、弾かれる。よしよし、こういう風に攻めてくれんと。

 相手のCK、チェコが大挙して上がり林が完全に空振るも森島が戻り弾き出す。このオシムにも評価されているという林ってのは非常に当てにならん。ここまでシュートストップ能力はほとんどまったく試されていないが、ゴールキックは下手だし手で扱えるボールを迷って足で扱う癖もあるし、ヘボGKが持つ空気を発散している。この試合はまだしも、この先とんでもないことをしてくれそうな気がする。

 15分、チェコが浮き球とFKで攻める時間がしばらく続く。林のミスも延々と続く。そろそろ日本もペースを握り返さないとまずいのだが押し返せず。この辺は重く大きいだけではなく、さすがに中盤のプレスもうまく足技もあり、キープされてしまう。

 チェコにPK! 軽いコンタクトだがさっきのと併せ技で1本という感じ。日本はまったく押し返せなくなっているので、これを決められるともう結果はわからない。決まった。さて日本はどうするか。

 うわ、またPK。これは福元がボールに行ってから相手の足に当たったのであって、あれを取られてはDFは気の毒だろう。「チェコFWが大仰にダイブしレフがそれを買った(言い分を採った)」とアナウンサーは言う。やっぱ前半妙に日本寄りの判定を続けていたせいでプレッシャーが高まり、今その反動が来ているような判定である。

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 ま、2-0のまま勝っていても後味が悪かったので、ここからまたスタートすればよし。日本は疲れて押し込まれているわけではないのだ、落ち着いて力を出せばまだ戦える。35分、ようやく日本が息を吹き返しオープンな打ち合いになる。あれだけ猛攻したのだからチェコも疲れているだろう。延長前に決めたい。

 相手FWがイエロー2枚で退場。チェコはレイトタックルで日本の中盤を何度も倒しており、その合計が彼に来たという感じ。もっとはるか前に止めて別の選手にイエローを出すべきだったので、ここにもこの審判の判定の揺らぎを感じる。悪い判定をしてからあとで別件で補うのはやめてほしい。

 1人減ったチェコがゴール前に固まってしまい、日本の攻めが遅くまったくシュートを打てないまま延長へ。後半は驚くほどの形勢大逆転であった。日本に疲れが来ているとも思えないので、チェコは前半のうちに日本に慣れ、守り方と攻め方をアジャストしたのだろうか。攻撃に関してチェコは、体格差を生かし足元に収めれば、日本選手の届かないところでキープし必ずシュートに持っていけると見切った感がある。ナイジェリアは間をおいて足元の技術で勝負してくれたので1対1でも対処できたのだが、チェコは手足と背中を使って日本選手に体重をかけ動きを止めて自ボールにし、1発の大きなフェイントでDFをずらしボールを通してしまう。嫌らしいというか、さすがサッカー先進国という感じ。

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 【延長】どうしたらフィニッシュに持っていけるのか。チェコは縦パス1本と個人技でPKエリアに入っていけるのに日本は攻めが遅すぎる。後ろで延々とまわしては前に飛ばして失う、ジーコジャパンみたいになってしまった。何をやっているんだ安田、無駄球を前に飛ばすなよ。

 9分、ようやく柏木がドリブル突破、コーナーを取り波状攻撃。やっぱこれしか相手を崩す方法はない。サッカーはドリブルだ。チェコだってドリブルで日本DFを苦しめているのである。

 日本が効果のないアーリークロス攻撃をやめ、サイドからのドリブル攻撃に切り替えてファウルを誘う。直接FKを柏木がはずす。この辺が上の世代のスターたちに一歩及ばない。延長戦ハーフ。

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 攻められるが攻めきれず厳しい反撃を受ける。シドニーで黄金世代がPK戦でアメリカに負けたのにそっくりなムードになってきた。あのときは疲れ切った高原に換えまだ本山が使えたのに、トルシエが硬直して負けたという印象があったのだが、今回はハーフナーを出しても仕方がないしなあ。PK戦に備えGKを武田に換えてくれまいか。

 最後の5分日本の猛攻、人数をかけ速いパスをつなげ崩し何度もシュートまで行くも、相手が耐え続ける。これを続けていれば必ず点は入るが、延長の残り5分までできないのでは遅すぎた。延長開始から力尽きるまでこれをやるべきだったのである。

 そしてシドニーと同じように負けた。はあ。前半支配率 62% から負けるとは。サッカーは難しい。

 シドニー黄金世代の負けとどちらが残念かというと、これはやはり才能を余して負けた 2000 年のほうが悔しかった。今回も勝てる相手だったが、後半まるで押し返せなかったのは事実なので、力不足であった。中盤の守備はとにかくすばらしいチームであったが―――つまりオシムいうところの労働者には恵まれたチームだったが、ゲームを決めるインスピレーションにほんの少し不足するチームだったということなのだろう。残念。安田は北京で頑張りたまえ。

2007/07/08

日記「ワールドユースざんまい」

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■07/07/02(月) □ この夏初のウォーターパーク
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 この夏初めてウォーターパークへ。もうプールも開いていたが、泳ぐとすぐに冷えてしまいそうなので噴水だけにしておいた。噴水でも濡れると風が涼しすぎ、一度濡れるともう水に入る気はせず日向で遊ぶ。こうして夏、萌と遊んでやれることは幸せなことだ。

 ワールドユースを見てサッカーに対する気持ちが再燃し、Youtube で 1999 ワールドユースの映像を見てしまった。あのときは本当に楽しかった。本山のウルグアイ戦奇跡の突破などの映像が残っている。本山がその後、オリンピック代表ですら出番のない代表人生を過ごすとは思わなかった(まあまだ現役なのだが)。中田も同様に20代中盤から切れがなくなってしまったし、今のユースを見ていてもアジア人はとにかく若いうちは無茶苦茶速いのだが、その後伸び悩むのはアジリティが落ちるからなんじゃないかという気がする。中村がいま最盛期を迎えているのは、元々アジリティで勝負するタイプではなく、技術に加え運動量を上げているかららしい。

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■07/07/04(水) □ 日本・コスタリカ戦
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 ワールドユースを見るために $2.5 でチャンネルを購入。さっそく Czech vs. N. Korea、Brazil vs. South Korea をざっと見た。チェコが北朝鮮に苦慮するさまを見て、ユース世代ではスピードでアジアが優位と思ったのだが逆に、「欧州白人系がユース世代では完成が遅い」ということなのかもしれないなと思う。南米はやはり圧倒的にアジアより上なわけで。

 韓国と日本を比較すると、アジリティでは同等だが日本選手のほうが落ち着いてボールをさばいている。もちろんスコットランドとブラジルでは強さが段違いなわけだが、直線的にガーッと突進していく韓国よりも日本選手のほうが多くの選択肢を備えているように思える。

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 【◆日本・コスタリカ】さあ始まる。今日はビクトリアも PoCo 同様に暑そうなり。日本のスタメンは変更なさそう。

 暑さもあってか静かな立ち上がり。コスタリカは中米らしく細かくつないでくる。フィジカル的な差はない。初戦勝っている日本が落ち着いており、コスタリカよりゆっくり目に正確に攻めていく。格上っぽくて悪くない。

 お互い攻め手を探り合う攻防から15分、浮き球の処理で相手にボールを奪われシュートを打たれる。あやうく枠をはずれ助かった。コスタリカはDFがさっと数を揃えて守り、奪うとアーリーフィードを前線に送り込んでFWがルーズボールをなんとかするというのが攻撃のメインで、戦術も技術も中東的である。ああしたアクシデントを除けば脅威は感じないが、FWの能力は高くその事故の確率は相当に高い。初戦の失点もDFのカバー不足だったのでセーフめにいってほしいと思う。

 25分、なかなか日本のペースが上がってこない。ボール回しは安定していて相手にも攻めさせてはいないのだが、初戦ほどの速さがないので相手の守備ブロックがすぐに対応してしまい崩せない。このチームは中盤に特徴のよく似た攻守共できる選手が揃っているのが強みなわけだが、こうしてペースに乗れないときは個人勝負に出て皆を引っ張るタイプがほしいと思う。柏木・梅崎あたりは個人技もあるとのことなので、勝負して崩しを狙うべきだろう。とにかくペースが初戦よりも遅すぎ、そうこうしているうちに失点でもしたらまずいことになる。

 35分、やっと縦のクサビからシュートまで行くが河原がDFを交わせずブロック。これでペースが上がるかと思ったらカウンターでシュートを打たれる。うーん、乗っていけないなあ。これは中2日の疲れと暑さのせいだろう(※)。サブに水野みたいなドリブラーがいればいいのだが。
(※)あとで選手のインタビューを読むと、「下手に中盤にボールを当てようとすると、相手はリトリートをおとりにして、前に一気に出てきてボールを奪うことを狙っていた」という展開を警戒していたらしい。監督は相手が狡猾で前からはプレスがかからないので、「ある程度引いて、自分のゾーンに入ってきたらプレスを掛けるように、0-0でいい」と指示していたとのこと。

 実に静かで盛り上がらぬ前半が終わったところで、現地レポーターのP氏に電話。―――声を出せばピッチに届きそうですか? じゃあ、「仕掛けろー!」と叫んでくだされ! このまま事故的にコスタリカが得点してしまったらアウトである。その前にペースを上げ点を取るのだ。

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 ◆後半:立ち上がりに変化なし。コスタリカはFWペレスの勝負に賭け続ける。日本は後半逆光なので、浮き球勝負を何度も仕掛けられると事故の確率はどんどん上がっていく。攻めろ。

 10分、やや中盤がオープンになってきて、右に張った河原(?)からのチャンスメイクで柏木がミドル。よし、これでいい。やっとゲームが動いてきた。オープンな打ち合いに持ち込めば中盤の能力で勝てる。

 20分、相手の圧力が落ちたのか日本が遅攻からていねいにつないで狭いところを通しチャンスを作り始める。相手も疲れていてクリアするだけになり、そのボールを拾い波状攻撃。3度目あたりできれいに崩し、梅崎のクロスから多人数が飛び込み田中が決めた。完璧。よし。こうしてきちんと怠らず攻めれば、どんな相手でも崩す力は十分にある。

 25分、相手も疲れているのでここでサブでも入れて畳み掛けてほしいのだが、双方特に何も起こせず時間が流れる。あ、河原に代わり青木、初戦と同じか。中盤にいいサブはいないんだろうか。

 35分、コスタリカ攻撃陣が必死に攻める。ミドルが何本か際どいところに飛ぶ。日本GKはなんか見た目サエない選手なのだが、足が攣っている。試合結果に影響がなければいいが。

 残り5分、これに負けたら終わりのコスタリカ最後の猛攻。コスタリカが上がっているのでカウンターを狙えるが、日本にも足が残っていない。う、5分もロスタイムとは。まあ仕方がない。耐えるというほど厳しく攻められているわけではない、我慢が必要なだけだ。

 最後のコーナー、敵のヘッドがヒット! おお、なんかさっきから再三ゴールキックをミスったりして駄目男っぽいGKが、初めてファインセーブをした。よし、ここで遅延行為のファウルなど取られるなよ。すぐに行け。―――よし、無事 2nd 進出決定。点を取ったシーン以外は初戦のような輝きはなかったが、明らかに双方疲れと暑さにやられた中辛抱強く戦い実力通りの結果を出せたのはえらかった。これで次の試合はサブを出し、主力を休ませることもできるだろう。

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■07/07/05(木) □ 気の毒なカナダ vol2
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 ◆【カナダ第2戦-オーストリア】:さすがに初戦とは違って、普通に攻防があり試合が進む。テクニックが足りないカナダは肉弾戦を仕掛けており、フィールドのあちこちで痛そうなコンタクトが起きている。

 その後短くつないでチャンスメイクするシーンなどもあって、初戦とはたしかに段違いによいチームになっていたが、テクニック的にオーストリアに劣っており、相手は少ないチャンスから危険なシュートまで持ってくるのに、こちらはフィニッシュに持っていけない。

 その後コーナーから失点し、後はヤケになりラフなファウルを連発するカナダであった。日本は負け試合でもラフになることはないので、そういうところは誇れる国民性だなと思う。そのまま何事もなく終了。このカナダチームはフレンドリーでアルゼンチンなどすごい面々といい勝負をしており非常に期待されていたのだが(おかげでこの大会も盛り上がり、チケット売り上げはカナダスポーツイベント史上最高とのこと)、やはり初戦があまりにも、自分も悪ければ相手も悪かった。あんなスタートをしてあと2試合でいい結果を出せたチームはないだろう。

 ゴールにはならなかったがカナダの最大のチャンスは皮肉にも、結局ビルドアップなど無関係なDFからの縦ポンであった。カナダより技術的に上回るオーストリアでさえも縦ポンをずっとやっていて、日本は世界でも珍しいつなぐサッカーをやってるんだなあと思う。まあ日本が縦ポンでFWが競っても勝てるわけないが、つなぐサッカーを楽しめる日本サッカーファンは昨日のような美しいゴールが見れてラッキーだ。

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■07/07/06(金) □ USA・ブラジル戦
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 晩飯を作りながら横目で【USA・ブラジル戦】を見ていて、USA はどの年代もいいチームを送ってくるがブラジルが案外で、これなら日本も勝てるなあと思っていたら、なんと知らない間に USA が先制していた(※)。
(※)このワールドユースカナダ放送はスコアと時間表示がなぜかハーフに2度くらいしか表示されないので、ずーっと見てアナウンサーの言うことに耳を傾けていないと試合の流れがさっぱりわからない。カナダのサッカー放送はこれがたまにあるが、いくら文字より音声を好む国民性とはいえなんでこんな不便な仕様にしてるのか。

 必死に追うブラジル、押し返す USA、非常に面白い試合。まるでWCのフランス・ブラジル戦みたいで、USA の大きな黒人選手がリーチの長さでブラジル選手に思い通りにプレイさせないのである。そして USA には有名なアドゥという選手がおり、これがたしかにピッチで一番すごい選手であり、追いつかれた後の2点目を彼がドリブル突破で生み出してしまった。すばらしい。

 このままでは1勝で敗退のブラジルが最後まで必死に攻め込むも敗退。実に面白い試合であった。カナダ国営放送のアナウンサーが「こんな試合が見れるなら、カナダでもホッケーよりフットボールが人気になるだろう」とまで言っていた。

 しかし日本が次にあたる可能性があるチェコもたいしたことないし、日本はベスト8の力は優にあるな。

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 Dグループ2位を決める【ポーランド・韓国戦】。ポーランドはスコットランドにも劣る巨人系スローチームで(このチームがブラジルにどうやって勝ったんだ?)、大声援に乗った韓国に攻めまくられている。これはチョコマカ系韓国にとっては最適な相手で、余裕だろう。しかしなんでBCならともかくモントリオールにこんなに韓国系観衆がいるんだろう。カナダ中から集まってるんだろうか。

 ポーランドの大型FWが非常に効いている以外は韓国の完璧なワンサイドゲームとなる。この韓国と日本は五分の戦績だろうが、細かいステップのボール運びで韓国が上回り、速いパスの組み立てでは日本が上回る。しかしドリブル勝負で組み立てる韓国サッカーはWCのときも効くなあと思ったし、やっぱり日本にもドリブラーはほしい。―――うわ、ポーランドFWヤンチュクが桁違いの能力でほとんど何もないところから1点取ってしまった。ポーランドのルーニーと呼ばれるこの選手は、確かに天才的な得点だった。大物になるだろう。平山もこれくらいすごければ騒がれても納得するが、背丈以外はものが違う。

 後半ポーランドはさらにべったりと引く。パスの精度と戦術眼は今ひとつな韓国は攻めあぐねている。決定的なボールを出し敵を崩すMFのタレントの有無で日本に及ばないかと思う。結局1点は返し追いつきその後も攻め続けたが、ベタ引きのポーランドから必要なもう1点は取れず敗退。まあ世界大会で日本が韓国を上回るのはいつものこと、君たちは米国・ブラジルとクジ運も悪かったし、FW以外はベタベタのポーランドに勝てないのだから実力も足りなかった。ここから先は任せておいてくれ。

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■07/07/07(土) □ 腹痛でサエない誕生日
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 朝腹痛を感じて何度か目を覚ました。うー。だがこれは昨日までの風邪系腹痛ではなく、消化不良のような気がする。昨夜スナックとして煮干しを食べたのが失敗だったか。うー。掃除などして少し体を動かそう。



 午後、萌に浴衣を着せて新しい日本語学校のオープニングイベントへ。浴衣を着てたのは先生たちと萌だけで、お母さん方の注目を浴び萌はシャイアタックを発し最初は大変だったが、3つほどゲームも用意してあって先生方の意気込みが感じられ、小ぶりながら快適でよい学校となりそうであった。頑張ってくだされ。

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 さあ【日本・ナイジェリア戦】だとTV前に準備をすると、濃紺のユニフォームが出てきた。―――あああ! やられた。スコットランド・コスタリカに放送差し替えである。カナダのスポーツ番組ではしょっちゅうこれがある。まさかグループ1位決定戦を最下位決定戦と差し替えるとは。どういう了見なのか。とほほ。サエない誕生日となった。

 そして風呂に入っている間に地上波で放送されてしまった。あっと気がついたときにはすでに後半終了間際。どうして一言7時から地上波に差し替えと言ってくれないのかカナダ国営放送(泣)。その後半はナイジェリアが疲れているのか日本ペースでいい試合だったが、前半はかなり日本が攻められたらしい。あとで放送があることを期待しよう。

 しかし最後に入った稲本モドキ安田が、モノが違う活躍ぶりであった。普段左サイドの彼が今日はセンターMFとして入ったのだが(元々攻撃的ポジションも得意らしい)、「黄金世代」の選手たちに劣らぬ才能を感じるボールさばきとボール出し、ゲームの読みとボールの呼び込みであった。前評判の高い柏木の技はまだ見れていないが、梅崎と安田にはすごみがある。彼らがいることが韓国との違いといえるだろう。

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■07/07/08(日) □ 日本・ナイジェリア戦
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 やっと【◆日本・ナイジェリア戦】を録画で見れた。スタメンの2トップと青木はJリーグサブのレベルだなと思っていたが、1トップのハーフナーは開始2分で2回ボールをタッチして失い、3回目にショートパスを通すと「今回は失わなかった」とアナウンサーに指摘されるほど下手なのであった。藤田がいきなりヘッド、ナイジェリアはスロースターターなのか序盤は日本がらくらくと攻めている。

 5分:ハーフナーが反転シュート、ミートせず。梅崎のクロス、ハーフナー空振り! やっぱ、あと3年くらいたって筋力が十分につけばいいかもしれんが、現時点ではいかんせんという感じ。しかし本当に日本が圧倒的に攻めており、ここまでは8人がサブという感じはしない展開である。

 20 分:一進一退の膠着状態、ナイジェリアが日本ゴール前でアフリカらしい細かいステップでチャンスを狙うが打てない。梅崎のクロスをハーフナーがまたもミス! これかー。まあ仕方がない、あれは柳沢も「急にボールが来たので」といって当然ミスしたであろう。ああいうコースが変わる速いクロスに反応してきちっと入れられるすごいFWがいれば、どの年代も苦労せんのである。

 22 分:ナイジェリアシュートを武田が好セーブ。GKは林よりも彼のほうが明らかに機敏でいい選手に見える。ここまでは日本の保持率のほうが高いと思うが、だんだんナイジェリアのエンジンがかかってきた感じ。

 25 分:細かいステップとつなぎでチャンスを伺い続けるナイジェリア。日本は当然人数を揃えてしっかり守るが、こんなところからでも美しい反転でシュートを打てるのがアフリカ選手の楽しさだわ。そのシュートコースを細かく切って対応する日本の動きも心地よい。お互い持ち味が出て面白い試合になっている。

 28 分:ナイジェリアカウンターからシュート、武田好セーブ。この辺からナイジェリアのアタックが続き押し込まれる。日本のつなぎが非常に不正確になっており、別にプレスは厳しくないのだからゆっくりつなげばいいのにと思う。何度もシュートまで持っていかれて心理的に押され攻め急いでいるんだろうか。

 その後ハーフまでは打たれて拾ってつなげずまた打たれるの繰り返し。必ずシュートまで持っていくナイジェリアはさすがに前回準優勝といえるが、コスタリカみたいに浮き球で事故を狙われたほうが日本にとってはずっときつく危険なので(WCだってそれで豪にやられたのだ)、こうして技術で勝負してくれるのはありがたい。技術で負けるなら負けても相手を尊敬できる。日本はとにもかくにも奪ったボールをつないで相手の攻撃頻度を下げればいいだけのことなのに、なぜつなげないのか。それがサブ組ゆえのこなれてなさなんだろうか。

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 後半ナイジェリアの圧力が落ち、日本も攻撃を再開する。しかし藤田と梅崎がサイドでボールをもらい折り返し、中には誰もいないというシーンが続く。香川が胸トラップからシュートを決めるがハンドの判定。ユニフォームの袖がかすったかどうかという程度でハンドにされてしまった。この審判は何事も厳しく取りすぎで試合をつまらなくしている。まあこの後平重がわざとゆっくり交代してカードをもらったのは非常に正しいと思ったが。

 そしてこの後は昨日見れたわけだが、安田はセンターをやらせたら梅崎以上にいいMFだと思う。梅崎はスピードで相手を抜いてクロスを入れる選手だが、安田はコース取りで相手をかわし、いいポジションを取って何度もボールを呼び込むなど、ゲームの読みで中田的なセンスがある。シュートを恐れずどんどん打つ度胸もいい。柳川か香川で守備力が足りるなら左SBは彼らに任せ、攻撃的ポジションで安田を使いたいなあと思う。まあそんなことは準備段階で何度も試しての現在のフォーメーションなのだろうか。

 というわけで試合結果はよし。ハーフナーは現時点では戦力にならんことはこの試合でわかったが、ほかのFWだって力量的に大差はなく、主力を1試合休ませることができただけでも彼は仕事をしたといえる。あの力量の選手に1トップをやらせたのだから、監督も多くは期待してなかっただろう。それと藤田がこのレベルでは相手を抜けずフィニッシュにつなげる力がないと感じた程度で、サブ組はよく頑張ってくれた。総論として、北朝鮮相手に決定的な差を見せられなかったチェコには絶対勝てる。シュートさえ入れば(ここが難しい)。

2007/07/04

甦るサッカーへの情熱@ワールドユース

【ビクトリアで日本代表を現地応援する偉大なP氏】: 最後に気合いを見せましたねぇ>韓国。もうちょっと時間があればタイしたかも
【自宅で少ない放送枠にいらだつサカタ】: 放送ありませんでした。追いかけて2点取ったと? それは根性あるなー。
サカ: 韓国は毎度ながらえらい。わが国も続けアジアの曙。U-21 の最近の日韓戦をイトコが DVD でくれたんですが、やっぱ韓国は延々と強いなあと改めて思いましたよ。日本はパス回しがいいので実力は五分と思いますが、FWの一瞬の切れと集中力は負けますね。

サカ: ああ今の日本ユースにいいFWがいればなあ。高原くらい点が取れる奴がいれば、99年の夢をもう一度なのに。大久保みたいな天才がいれば最高。
P氏: えなりかずき・・・・そっくりが取り柄なFWですからねぇ。。。

サカ: 僕のサッカーへの情熱は中田と共に去った状態が1年続いてたんですが、スコットランド戦を見て完全によみがえりました。やっぱ日本はこんなにいいサッカーができるんだぜと。
サカ: だからナカータも現役復帰してほしい。
サカ: 最近チャリティマッチに出まくってるらしいし、
サカ: MLSに入るのではないかという噂をまいてる評論家もいるし。
サカ: ナカータがバンクーバーホワイトソックスに入ってほしい。
P氏: ホワイトキャップスですぅ!!!
サカ: そうか(^_^;;)。
サカ: とにかく、オシム監督も現役復帰すれば代表に入れると明言してるらしいし、ナカータの前途は開けているのです。
P氏: ですです
サカ: 旅はもう、やめろ。

2007/07/02

日記「ワールドユース 2007 開幕」

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■07/06/27(水) □ 空手昇格試験を見学
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 今日は空手で萌のクラスメイト5名が白に黒線3本からオレンジベルトへの昇格試験を受けた。みな緊張しており、1時間にわたる長い試験なので途中混乱して技を忘れる子もいてハラハラしたが、全部終わり、先生が論評の後で「ではみな白帯をはずして」と告げると、全員合格であることがわかり拍手喝さい。こういうのを見たのは初めてだが、誰もが心から拍手をし笑顔が広がり感動的であった。

 先生は萌が型をすでにある程度できることから、これを全部覚えたら白帯にラインが1本入るよと昇格の話をし始めている。LSと一緒に頑張れば近い将来昇格となるんではないだろうか。しかし萌が今日の女の子のように2年後にプロテクターをつけてボーイズと打ち合うなんてことはあまり考えられず、萌のベルトの色はオレンジにはならないかもしれないな。組手なしで昇格させてくれたらいいんだけど、そうもいかんだろう。

 今日はハイドクリークセンターまで初めてバイクで行ったのだが、気持ちよかった。こんないい季節は自転車に限る。

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 夜Mを迎えに初のエリオナイトラン。昼はあんま思わんのだが、夜はデジタルメーターが鮮やかかつカラフルでよい(光量もちょうどよく調節できる)。暗い国道にぼんやり浮かぶ街灯みたいな普通のアナログメーターに比べ、明るいネオンのようで気分が明るくなる。

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■07/06/29(金) □ パーキング内移動の楽しみ
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 夏休みに入った萌が朝から友達に電話してくれとうるさく、家の修理もせねばならずふーな1日。とりあえず買い出し。

 買い物に行くたびに、パーキングでの移動のあまりのイージーさにひそかに快感を覚える。レガシィはスピードが乗ってしまえば最高の車だったが、こうした微速ではステアのスローさと回転半径の大きさとパーキングのバンプでのショックのきつさに、いささかうんざりしていた。それらが解消されたことで、サスはスポーティじゃなくてもスズーキに乗るのは楽しい。小さな車はパーキング内移動が楽しいのです。MTBに初めて乗ったときに、それまでのスポーツバイクの究極コーナリング追求とはまったく違った地平の楽しみが現れて俺たちはみな夢中になったのだが、それとちょっと似ている。

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■07/07/01(日) □ ワールドユース 2007 開幕
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 カナダデーセレブレーションに萌をつれて行く。前に2度行って退屈だったのだが、まあ晴れて暑くもなくいい天気なので、せっかくだから。がやっぱり退屈で、1時間待たされあげくに音楽は始まらず地元エアロビックの演技となったので、あきらめて帰ってきた。まあ天気はよかった、ほんと。

 この手の催しには商売熱心なテコンドーの演武がつきものなのだが、こないだ萌のクラスで白帯からオレンジに合格したキッズ程度の力量と見える子供がみな緑、青、赤といった濃い色の帯をつけており、中学生くらいの女の子がすでに黒帯を巻いている。空手や柔道で黒帯といったらよほどのことなので(萌のレッスンの師範代ですらブラウンなのだ)、やはりテコンドーの帯システムはどう考えても他の武道よりインフレが激しい。萌の同級生が赤ベルトで板を割ることもできるとこないだ聞いて、小1で色つきベルト? と妙に思っていたのである。

 ざっと調べてみると、直接比較はできないがテコンドーは白帯期間が短く、萌の流派での「白に2本線」が黄色となり、オレンジが緑となり、その後も2級ずつどんどん色が変わっていく。まあ単なる帯の重みの違いなわけだが、こうした演武でやる技も板割とかジャンプして敵のキックをよけるとか子供が喜ぶ派手なものばかりだし、どうもテコンドーは武道らしい重みが薄い。

 ちょうど萌の空手メイトのVC兄弟@オレンジベルトが見ていたので話しかけると、「さっき板を割って手を切って血を流してる人がいたよ」と俺に一大事のように言う。うわー、血は嫌だねと答えると、「うん、僕らのセンセイはああいうの(板割)をやらないと思うな」と彼は言い、この演武にはあまり感銘を受けていないようであった。よろしい。萌の流派は実戦空手ではないが、型が美しいのでよいと思う。

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◆ユースWC第1戦:スコットランド

 10年ぶりに見るワールドユース。楽しみ。小野たちのときの記憶から、日本はイングランド系と手が合うのでこの試合はまず勝てるだろうと思われる。

 ちなみに萌と濃い血縁関係にあるイトコのNK君がアメリカ U-20 メンバー表にないのであわてて調べてみると、彼はまだ U-18 カテゴリーにいるらしい。見つかったサイトに U-18 メンバー表というものは存在しなかったが、ナショナルキャンプ的なものに呼ばれているのは確認できた。次の U-20 WCに期待しよう。

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 出だしから完全に日本がゲームを支配。日本にあまり際立って才能を感じる選手は見当たらないが、アジリティと技術でいいようにやっている。この辺はやっぱ若年層でのアジアの優位で、ガタイの大きなスコッチボーイズはこの年代体の大きさに筋力が及んでいないのだろう。これだけ優位があるうちに勝てないのでは将来も勝てないので、余裕を持って勝ちたいところ。

 しかし日本はうまいなみんなほんと。アイデアや相手の読みもなかなかいい。フィニッシュはみなボックス内で待ち受けるスコッチDFの足に止められているが、そこまでの組み立てアイデアや精度は十分に高い。2トップがどう見てもJリーグのサブレベルで高原、永井、坂田あたりより甚だしく落ちるのが残念だが、中盤以降のレベルは揃っており、パス回しと守備の質は非常に高い。特に中盤の動きが攻守とも素晴らしく、小野時代の酒井のような技巧的ハードワーカーが並んでいるという感じ。

 中盤、スコッチが日本の速さに慣れてきた。手足の長さを利してイーブンボールをコントロールできるようになり、こうなると細かな組み立てはなくとも個人の動きの大きさでシュートできるところ(日本選手の足の届かないところ)にボールを持っていかれてしまうので、いいパスを出されないよう気をつけねばならない。

 スコッチの押し返しをしばし耐えてまたペースを取り戻し、DFのミスからラッキーゴール。まあこれまで作ったチャンスの数とフィニッシュの質から見て、45分で1点は妥当なところ。日本選手は、細かく速く組み立てながらも最後はゆっくり強く打つことができないと、きちんとミートせず点が取れないのだろうなー。この程度ではまだまだワールドクラスのチームとは戦えぬ。後半はもっと頑張っていただきたい。

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 後半、まるでボールを持てないスコッチが苛立ちかなりラフになってきて、イエローが出始める。カードのたびに観客が判定に対してブーイングをする。日本の応援観光客のほうが多いかと思ったが意外―――と思ったらとたんに雄雄しくバグパイプが聞こえてきた。あそうか、カナダにはスコッチ系移民が山ほどいるのだ。なるほど。

 しかしそうした場内の雰囲気を意にも介せず梅崎が完璧なミドルを突き刺す。こういうレベルの違う技が見たいのだよ、よしよし。スコッチDFはバイタルエリアでずるずる下がるばかりなので、こういうシュートが打てて当たり前である。解説は、ナイジェリアがこのグループの本命かと思ったが、これは日本になっても不思議はないと言いはじめた。

 あとは怪我なく怠らず戦い、もう1点くらいは取りたい。―――うわ、こう着状態の中田中選手のファンタスティックなロングフィードから完全に抜け出した森島が(この抜け出しはまるで先輩森島のようだった)、これは入らんという自信なげなぎこちない持ち込みからヘボなシュートを止められる。うーむ、本当に他にFWはいないのか(※)。しかし中盤以降は素晴らしい選手が揃い、ボランチの青山がGKの手を弾いて超ロングシュートをきめた。見事。日本はミドルシュートが弱いと昔から言われていたのだが、最近は U-23 もこの世代もすごいシュートを打つなと驚く。これは中村などの影響なのだろうか。
(※)浦和のアルゼンチン系帰化選手が期待されていたのだが、結局入らなかったらしい。森本は怪我か。

 と思ったらスコッチが一矢を報いる。中盤からのスルー一発で崩され(やはり「個人の動きの大きさ」でやられた)、GKが弾いたボールを押し込まれた。DFが十分な数戻ってなかったのは一体なぜだ。3点差で気を抜いたのだろうか。これでスコッチと応援団が押せ押せになる。この締めの悪さを拭うためにもう1点取って能力差を見せつけるべし。....と思ったが、残り5分以上あるのに敵コーナーフラッグでボールをスクリーンして時間つぶしに入る日本。なんかボールの奪い方や試合運びに、南米的というか妙に老練なところがあるチームである。まあアジリティがありつつ慌てていないところがえらい。

 そしてそのまま終了。大ミスはあの失点の1つだけだったのでチーム全体はよしだが、FWが相当に弱いなあ。U-23 のカレンみたいに、せめて自分はつぶれてもボールを引き出し中盤にボールを落とすというFWがいればと思う。昔WCで城と中山が「大会で最もレベルが低いFW」と海外メディアに言われたが、森島、河原、青木はあのレベルにも遠く及ばない。今日出なかったハーフナーという選手に期待したい。

 しかし、名も知らぬ日本人監督に率いられこれだけいいサッカーをする U-20 日本代表を見るにつけても、去年の夏の悲しさが思い起こされる。プロ監督でさえあればほとんど誰が率いていても、日本サッカー黄金世代があんな風に幕を閉じることはなかったのである。

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 夕方録画した【◆カナダ・チリ戦】を見る。カナダの中盤でのプレスがえらい弱くて、フリーでどんどん危険なロングフィードを打たせている。この辺は厳しい試合の経験が低いんだろうか。チリが強いのは当然だろうに(全員サラスみたいな屈強でバランスがよく戦う選手ばっかり)、カナダは地元のなのになんでこんな強いチームと初戦なのだと気の毒になる。このカナダユースへの期待は高いらしいが、このチリはブラジル・アルゼンチン級ではないか。ホストカントリーなのにこんなチームと初戦というのは、いくらなんでもひどすぎる。どうやったって勝ちようがないではないか。普通ホスト国にはニュージーランド・北朝鮮くらいの、地の利と実力を発揮すれば勝負になる相手を置くだろうよ。なにを考えてるのだ FIFA。ため息。

 1点目が入ってからはもう見ているのがつらくて早送りしていたが、後半は苛立つカナダにイエローが出まくり観客もブーイング以外することなく、無残な0-3であった。建国記念日でTVラジオが盛り上げる中、カナダサッカー史に残る大ミスマッチを演出してくれたわ FIFA。まったく、スコットランドをカナダに分けてあげたかったくらいである。