2013/09/28
【カメラ日記】万能の定番設定はなし
一眼カメラをひと月使ってわかったのは、『どんな光でもうまく写す単一のカメラ設定はない』ということだ。階調をハイキーにすると朝のキラキラした光が強調できると発見して大喜びしたが、1時間経つと同じ設定で白っちゃけた写真ができてしまう。
白昼では絞らなくてもシャープなレンズが、屋内では絞ってもやわやわで残念な絵ばかりになったりする。楽器と同じで、スタジオでばっちりいい音が出たと思ってもライブで使うと音が違う。別なライブハウスではまた音が違うの繰り返しという感じ。うまくなればイメージとの差が小さくなるんだろうな。
(屋内で甘いのは、実はレンズよりも微細な手ブレやISOノイズのことがあるとのアドバイス。テストしてみるとたしかにそうかもしれません)
白昼では絞らなくてもシャープなレンズが、屋内では絞ってもやわやわで残念な絵ばかりになったりする。楽器と同じで、スタジオでばっちりいい音が出たと思ってもライブで使うと音が違う。別なライブハウスではまた音が違うの繰り返しという感じ。うまくなればイメージとの差が小さくなるんだろうな。
(屋内で甘いのは、実はレンズよりも微細な手ブレやISOノイズのことがあるとのアドバイス。テストしてみるとたしかにそうかもしれません)
今季初の日本語ワークショップ
前々からやろうと思っていた、【バイリンガルニュース】を使った日本語勉強を萌とやる。話題はXboxの話など3本。It totally works. 見てくださいよこの美しいノートを、マミとマイケルさん :-)。
カナダの日系ティーンはふつう日本語学習モチベーションなどなく、萌は日本語TVも見ない。それは日本語TVが伝達するうふふカワイイ型文化がカナダ十代の興味メンタリティとまるでマッチしないからで、これはどうしようもない。
いわんや日本語教科書の学習なんて彼女らにはもう拷問みたいな無理ゲーなのだが、それに対し俺よりもカナダ十代に近いメンタリティの2人が電子機器や笑える事件を語る「バイリンガルニュース」は、マッチするのだ。日英両パートを聞かせたあと、マミさんの喋りから一般的な言葉を拾い意味を推測させ、そしてそれをノートに書いていく。It totally works
これを萌が暗記などしてはくれないが、「Xboxが人を監視する」イメージはトピックとして彼女の記憶に入る。それがいつか「旦那の浮気を監視」なんて日本語を耳にしたときにキネクトする(はず)。トピックの中でしか人は言葉を覚えられない。これは俺が体験済み。
カナダの日系ティーンはふつう日本語学習モチベーションなどなく、萌は日本語TVも見ない。それは日本語TVが伝達するうふふカワイイ型文化がカナダ十代の興味メンタリティとまるでマッチしないからで、これはどうしようもない。
いわんや日本語教科書の学習なんて彼女らにはもう拷問みたいな無理ゲーなのだが、それに対し俺よりもカナダ十代に近いメンタリティの2人が電子機器や笑える事件を語る「バイリンガルニュース」は、マッチするのだ。日英両パートを聞かせたあと、マミさんの喋りから一般的な言葉を拾い意味を推測させ、そしてそれをノートに書いていく。It totally works
これを萌が暗記などしてはくれないが、「Xboxが人を監視する」イメージはトピックとして彼女の記憶に入る。それがいつか「旦那の浮気を監視」なんて日本語を耳にしたときにキネクトする(はず)。トピックの中でしか人は言葉を覚えられない。これは俺が体験済み。
2013/09/24
2013/09/23
日記「良いレンズはほしいが」
「うるわしのブロンドガール」「子供撮影」「長く遠い写真道」
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■13/08/28(水) □ うるわしのブロンドガール
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夏中毎晩おばあちゃんのキッチンを掃除してためたお小遣いを一気投入して、萌が髪を染めた。黒髪にブロンドのフサがシュッシュと入る「ピークアブー」というスタイルで、想像したよりずっと美しい。うるわしのブロンドガール。中学生が髪を染めるなんて日本じゃ前代未聞だろうが、カナダだと OK らしい。
この髪を引っさげ、夏休み最後のイベントへ。萌の夏休みも今週末で終わりなのだが、前半の東海岸旅行以外はあまりイベントがなく残念感を感じている様子なので、最後に日本デイをやることにしたのだ。ダイソーでしこたま買い物をし、日本から出店してる専門店のとんかつ定食/カツカレーを食べてきた。うまい。頑張ってとんかつチェーンを展開し、このうまさをカナダ人に啓蒙してもらいたい。
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このモールは中華系が人口の半数というリッチモンド市にあり、中華お金持ち向けにランボルギーニや中華 DQN 若者用クロームメッキのドラゴンカー用品なんかも売ってるのだが、ダイソーを筆頭に服屋やフイギュアショップ、高級生活陶器店、日本食屋3~4店舗と日本のストアが多く入っている。バンクーバー圏で最も日本フィーリングなところなのだ。日系人口など微々たるものなので、中華系相手に日本商店が頑張っているわけであります。えらい。
ダイソーカナダ店では英日2か国語で「ダイソーラジオ」なるものを流しており、今日のプログラムは夏をテーマにした Jpop というものだった。陽水やサザンなど古いものから新しいものまで入った、なかなかいい選曲。英語に日本人アクセントがあったのでワーホリのバイトさんがやってるのかな。これで中華系に日本音楽が広がるかもしれない。えらい。
好きな Aiko「花火」がかかると萌は大喜び。「こういうのを聞いてダイソーにいると、ほんと日本みたい。せつない。涙出そう」。泣くな泣くな、缶コーヒーを飲みなさい。おいしい缶コーヒーというのもここにしか売ってないよねー。
俺はダイソーでカメラに使えるクッションバッグなどを買いたかったのだが、なぜかまったく輸入されていなかった。まあしかしダイソーはいつ行っても楽しい。シリコンゴムの滑り止めを買ってきた。これはカメラに使える。
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■13/09/01(日) □ 子供撮影
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MKとベイビーがきたので、初めての家族撮影とベイビー追尾となった。家族集合写真はコンデジに比べ画角も明るさも楽勝だが、ベイビー追尾は思ったよりも難しい。どんどん動いてしまうのでモニターを見て構図など決めているヒマがない。光学ファインダー付きのコンパクトデジカメを使っていた頃はそんな苦労はしなかったので、やっぱりファインダーなしはこの面で劣るなと実感。途中で気がついてモータードライブにしたが、止まってくれない子供はそうやって数打って当てる以外方法はなさそうだ。ISO を上げてシャッタースピードを稼ぎたいが、E-PM1 は 1600 にするとかなりノイズが出て使いにくい。屋内用に明るいレンズがほしい。
このシャッタータイミングの面でどうかなーと思いながらの撮影だったが、庭ではいい写真がたくさん撮れていた。MKムスメ1歳半はかわいい盛りに入ってきた。もう萌の顔を覚え、会うとえらい盛り上がるのである。
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■13/09/03(火) □ 良いレンズはほしいが
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始業式だった萌を迎えに行くと、新ヘアカラーはたいして盛り上がらなかったらしい。周りじゅう髪の色が色とりどりのカナダじゃ、黒髪社会の日本とは違い髪の色くらいどうということはないとということか。ちょっとかわいそうなのでバーガー屋でランチをするが盛り上がらず。
そのまま買い出しに行くとカメラウーマンのSR姉と会ったのでペンミニ PM1 を見せたのだが、やっぱり一眼レフを使ってるSR姉にはミラーレスなんてオモチャだろうなとチト恥ずかしかった。現時点でこれがマイクロフォーサーズの力! といえる画質も叩き出せていないしな。明るいレンズがほしいんだよというと、カメラはレンズが全てよねとさすがの答え。
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萌は彼女たちと服屋をチェックしに行き、俺はそれを待つ間外に出て写真を撮る。i-Finish カラーで撮った遠景がかなり納得のデキで、久しぶりにおおと感じる。コキットラム摩天楼のガラス鉄骨感と曇り空の色が鮮やか。i-Finish は色をどーんと盛ってくれるので人や緑は不自然になってイマイチだが、無機質なものを撮ると気持ちがいい。標準レンズでもうまく使ってやればここまで写るのだ。これならSR姉に見せられるな。
明るくシャープな単焦点レンズをほしいなとは思うが、いいレンズですごいスナップを撮れるようになったとしてもこの標準ズームに戻したらガッカリ画質だなんてことになったらそれはそれで悲しいわけで、どうにかこの標準レンズで満足いく絵を出していきたい。こうして建物だとちゃんと出るんだし。
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■13/09/09(月) □ 長く遠い写真道
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Mの職場でいらない LCD モニターが出たというのでゲットしてきてもらった。あまりグレードが高そうでもなく、映りはチープな感じ。視野角も狭い。
しかし写真を見ると明るい! 夕方に撮った GS は、車のボディまでちゃんと写っていた。精細感も非常に高く、前からの写真を眺めていくとうわこんなに解像してたのかと思うやつが何枚もある。前の CRT モニターが普通より暗いのは認識していたが、ぼやけてもいたのだった。前はボツにした写真もキープしたくなる。最近劣化を感じていた前機キャノン Powershot A530 の写真も別にぼやけてなかった(笑)。劣化してたのはモニターの方だったのだ。
これまで撮ったヘボ写真の数々も、明るくクリアな新モニターで見て失敗の傾向がわかってきた。下(暗部)を持ち上げすぎて全体に白いんだ。これは前の暗いモニター用にカメラも「階調補正:オート」に設定してしまったせいで、これをデフォルトに戻せばいいだけのこと。これで撮るとくっきりとコントラストがつきながら暗部も残っており美しい。なーるほどである。
昨日の夕方撮った写真も明度を上げ過ぎ失敗していた。一番よかったのはまたも萌が撮った、「月と飛行機と森」でした。美しい。写真道は長く遠い。だけどわかってきたよ。写真はコントラストだ。
2013/09/21
【カメラ日記】シティ公園撮影会
気合いを入れて服装をキメた萌と共に、シティの公園で撮影会をやる。カメラマニア目線で見るとなかなかフォトジェニックな公園なのだが、ポートレートというのは難しいものだと思った。萌はファッションモデルのように真顔でポーズを決め写りたいとイメージするわけだが、すると「不自然に無表情な少女」となり、どうしてもぎこちない。
そういうキメキメ写真はどうもやはりよくなく、よかったのは上の市役所前ショットくらい。小さな町のカッコいい市役所です。
そしてそれ以外の一瞬を切り取った普通の写真では、ちゃんといい表情が撮れていた。下は決めポーズの一瞬あと。やはり人というのは何かを集中して見たり、無心にふっと息を抜いた表情がいいな。俺は昔から人のそういう写真を撮りたいと努力しているのだが、カメラの性能は上がっても腕はなかなか上がらない。
モデルポーズというのは自意識のかたまりとなり表情を作ってるわけで、俺が撮りたい表情の正反対である。そういうのは俺にはうまく撮れないよと、後で写真を見ながら萌にも話した。しかし萌は年頃として、かわいくイノセントに写りたくはないんだよな。そこは日本の中学生とは違う。
◇
町を撮り歩きながら萌と話したのだが、カメラを持っていると「なにか美しいものはないか」と目がサーチモードに切り替わる。景色の鮮やかさや物のかたちの面白さを感じる感度にすごいブーストがかかる。脳内にはすごい写真が瞬間的にイメージされるがそれはほぼ妄想なので、イメージ通りの色と形でフレームに収めることが難しい。
あとカメラ的には、絞り開放だと安いレンズが甘いので絞って全部を撮ったのだが、シャープすぎた。なにもかもコッチコチにエッジーに写っているし、クローズアップショットでは背景ボケも足りない。レンズはシャープだが写真としては美しくないのである。カメラは難しく、たのしい。◆
そういうキメキメ写真はどうもやはりよくなく、よかったのは上の市役所前ショットくらい。小さな町のカッコいい市役所です。
そしてそれ以外の一瞬を切り取った普通の写真では、ちゃんといい表情が撮れていた。下は決めポーズの一瞬あと。やはり人というのは何かを集中して見たり、無心にふっと息を抜いた表情がいいな。俺は昔から人のそういう写真を撮りたいと努力しているのだが、カメラの性能は上がっても腕はなかなか上がらない。
モデルポーズというのは自意識のかたまりとなり表情を作ってるわけで、俺が撮りたい表情の正反対である。そういうのは俺にはうまく撮れないよと、後で写真を見ながら萌にも話した。しかし萌は年頃として、かわいくイノセントに写りたくはないんだよな。そこは日本の中学生とは違う。
◇
町を撮り歩きながら萌と話したのだが、カメラを持っていると「なにか美しいものはないか」と目がサーチモードに切り替わる。景色の鮮やかさや物のかたちの面白さを感じる感度にすごいブーストがかかる。脳内にはすごい写真が瞬間的にイメージされるがそれはほぼ妄想なので、イメージ通りの色と形でフレームに収めることが難しい。
あとカメラ的には、絞り開放だと安いレンズが甘いので絞って全部を撮ったのだが、シャープすぎた。なにもかもコッチコチにエッジーに写っているし、クローズアップショットでは背景ボケも足りない。レンズはシャープだが写真としては美しくないのである。カメラは難しく、たのしい。◆
2013/09/17
【カメラ日記】レンズ絞るべし
【追記】あとでまたテストしてわかったが、開放でひどくボケていた写真はピントが甘かった。AF が意図しない場所に合っていたらしく、中央1点測距で同じ場所を撮ると開放でも満足いくシャープさで撮れていた。M.ZUIKO 14-42mm II R は暗いがやはりちゃんとシャープである。
(日記が全然書けないのでカメラ日記を)
俺のペンミニ PM1 は写真のデキ不出来が激しく、いろいろ設定を変えてはトライしていたのだが、不出来写真を見ていてやっと傾向がわかった。レンズが絞り開放になるとなんかユルイんだ。
「少し絞ったほうがレンズはシャープになる」というのは写真の基本だそうだが、俺の付属レンズは特にそうなのかもと、テストで開放と3~4段絞りでいろいろ撮り比べてみると、やっぱぜんぜん違う。拡大すると開放の写真はピンぼけかこれはと思うくらい違う。こ、こんなに違うのか。ハズレ写真の原因はこれだ。これほど違うとはさすがに思わなかった。
しかしわかってしまえばもう「絞り優先」で撮ればいい。絞って家の中外を撮りまくると、望みどおりのシャープな写真がどんどん出てくる。裏通りの写真は突き当りまでカキーンと写っている。これまでの広角端で最高の写りをしてくれた。屋内で絞るとレンズの暗さが厳しいが、工夫してうまく撮っていこう。◆
2013/09/06
日記「夏の終わりのカメラデイズ」
「お空じゃおてんとうさん」「PNE 夏の野音」「『ジャイプル』はなかなか面白い」「突然ミラーレスが眼中に」「オリンパス・ペン E-PM1 ゲット」
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■13/08/16(金) □ お空じゃおてんとうさん
=======================
もう終戦記念日であり盆も過ぎ雨で涼しい日が続き、夏は終わりに向かってるのだと悲しく感じる。なんか何もできなかった夏だったと、俺も萌も寂しさを感じている。
久保田麻琴と夕焼け楽団「ラッキーオールドサン」
朝っぱらから 仕事に出かけ
悪魔のように金儲け
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
女と争い 子供を育て
俺は死ぬまで汗まみれ
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
上の方からじゃ 見えないのかな
俺の涙なんて
連れてっとくれよ 銀の雲に乗せ
永遠の楽園へ
◇
家にいると iPod ばかりやる萌に小言を言い陰鬱になるので、連れ出して外で飯を食いアウトドア屋などを見て回る。前はなんとも思わなかったがやっぱり実際に経験した後なので、カヤックを見るといくらくらいなんだろうと値段を見てしまう。自分で買うわけはないが。
あとやっぱりこうして萌の機嫌がいいときは、キャンプなんかに行きたいと思う。もう夏は終わり、今後 25 度以上になる日はなさそうだが。
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■13/08/20(火) □ PNE 夏の野音
=======================
バンクーバーの夏の風物詩、遊園地+マーケット+エクスポ合体の PNE へ。今年は入場料と駐車場代がかなり値下がりしていた。やはりいくらなんでも毎年の値上げで入場者数が減ったのだろう。そのおかげなのか2年前より盛況だった。
イベントの数がいくらか減った気がするが、ライドとショーと展示とマーケットを例年通り楽しみ、今年は初めて夜まで残って無料バンドコンサートへ。シンディローパーやビーチボーイズまで来ちゃう豪華ライブが毎年無料なのだが、萌が小さかったこれまでは見たことがなかったのである。東京に住んでた頃の日比谷以来の、夏の野音コンサートだ。東海岸出身のうちの奥様が大好きな、ニューファンドランドのケルティック漁師バンド、グレートビッグシーだ。おやじの海だヨ、兄弟船だ。ネルシャツに長髪に髭ボーボーだヨ。
俺と萌はケルティックロックは興味ないんだが、熱き男たちの夏の夜の熱唱は気持ちいいの一語であり大いに楽しんだ。うちの奥さんらグレートビッグシーを好きな人たちは歌いまくってた。ライブで音楽に入り込み体を揺らし踊る女の子たちって本当にいいよな。見ている男どもも幸せな気持ちになる。
◇
しかし中盤を過ぎると、やはり俺はやや飽きた。グレートビッグシーは国内ならどこへ行ってもそこそこ客が入るレベルのバンドらしいが、ヒット曲を出すようなポップな音楽性はなく、どの曲もメロディや音には初見の俺におっと思わせるほどのものはない。1番を聞けば2番のキメでオーイエーと拳を上げ盛り上がれるが、次の曲になれば忘れてしまう。楽器も音にどれだけ魂を込められるかみたいなアプローチで、アコギのストローク主体なので単調である。前に招かれた「ケルト音楽の夕べ」がそうだったように、コードを拾えば俺でも演奏できる。音楽としての閃きとサプライズが乏しい。
そもそもケルティックという音楽分野自体がこういう定型文をどれだけ熱く唱えられるかみたいなジャンルなので、曲はどれも似たり寄ったりなんだよな。外国人に演歌を聞かせても全部同じに聞こえるだろうが、俺にはケルトがそれにあたる。カナダ人にはケルトがウケるのだが、俺にはケルトはフィッシュ&チップスくらいなもんで、うまいがこれだけかという感じ。ケルトは歌詞的にも演歌と似て、漁師テーマが多い。「恋人よ、俺は海に出たら帰ってこれるかわからないんだ」というメランコリックな歌詞。板子一枚下は地獄サ、おやじの海だヨ、兄弟船だ。
コンサートが佳境に入ってくると、「ここらでなんかガーンとロケットに乗せてほしいなあ、ストーンズならギミーシェルターとか」とか記憶の中にあるロックコンサート記憶を俺は反芻し、そういう爆発する瞬間を味わいたい、これが初のロックコンサートである萌にも味あわせてやりたいと切望していた。無理な注文とはわかっているが、PNE 付属の無料コンサートゆえ今日は彼らをよく知らぬ客のほうが多かったわけで、なんかロック名曲を1曲やってほしかったな。自分流のケルトなアレンジでいいから。そんなことを思いながら、夜は更けていった。
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■13/08/22(木) □ 「ジャイプル」はなかなか面白い
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こないだ覚えた「ジャイプル」から「洛陽の門」「ロールスルージエイジス」と Yucata ボドゲを再開したのだが、やっぱり対人戦は面白いなあ。AI 相手のボドゲとは全然違う。「洛陽の門」が一番面白いが、考えることがよりシンプルな「ジャイプル」の読みと賭けのサクサク感に今はより魅力を感じる。洛陽は先の先まで考えていけば最適手が打てるが、時間をかけそこまでしたくないのである。ざっと見渡していい手が見えたらバチっと打ちたい。可能な手を虱潰しに検討し評価するのは嫌なのである。
「ジャイプル」は我慢比べで相手にラクダを押し付け、自分はその隙にいいカードを集め売り点を積み上げていくというゲーム。ラクダを取ると相手に多くの新カード選択肢を与えることになりどう考えても不利なので、牛歩が基本戦術という感じ。相手が取りたくないものを取らせるという点がコロレットにちょっと似てるけれど、コロレットのほうが操作の効き具合と運のコントラストが強くて鮮やかだなという印象。
うまい相手と当たり、すると僅差勝ちでいつでもフィニッシュできる状態に持ち込んだ相手が、フィニッシュせずコツコツ点を積んで勝ちを確実にするのを目撃した。なるほどなー。そして点を積んでる間に俺がいいカードを引き点を取りそうになったら、彼は即座にフィニッシュできるわけである。シンプルな中に、そういう手管が発揮できるシステムなわけだ。面白い。玄人筋が褒めるわけである。
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■13/08/23(金) □ 突然ミラーレスが眼中に
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Mがカヤック用に防水カメラをほしがっており、この夏の写真のどれもが納得行くデキにならなかった(6年落ちのキャノン Powershot A530 のシャープネスが落ちている)こともありそろそろ買い替えどきかなとカメラ屋に行ってみると、あまりにも安くてよさそうなカメラだらけなのでぶったまげてしまった。
中でも俺の想定予算内で一番カッコいいと思ったレンズの大きな美しいオリンパス Pen Mini E-PM1 は、帰って調べるとなんとミラーレス一眼だった。あの値段(中級コンパクトデジカメ価格)でレンズ付き一眼!
ネット記事を猛然と読みまくる。廉価版のおもちゃじゃなく、でかい一眼を持つカメラマンがサブで使うようなカメラらしい。オリンパス E-PM1。夜景が撮れる。後景がボケる絵を作れる。ほしい!
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■13/08/24(土) □ オリンパス・ペン E-PM1 ゲット
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午前中に奥様に「ほらすごい写真が撮れるんだ、萌もアートな写真を取りたがってるし」と猛プレゼンし、PM1 を買ってきて萌と1日中遊んでいた。さすがは高性能である。狙ってスローが撮れ、暗いところも撮れ、思い切り寄れば背景がきれいにボケる。素晴らしい。
しかしメニューが使いづらい。カメラの扱い自体に慣れが必要だし、扱いには慣れてもメニュー系統の不出来で現場でぱっとできないことが多い。これに比べるとキャノンの操作系はよく出来ているのである。
◇
しかし本当に一眼が手に入ってしまった。背景がボケるレンズの美しさよ。一眼は高校生の頃憧れてリコーの当時画期的に安かった入門機を買ったけど、現像プリント代がなくてまったく実用できなかった思い出のカメラだ。あのリコーで俺はいったいフィルム何本撮れただろう。もったいないことであった。
けれどこんな廉価で小さくデジタルならば、子供でも一眼で遊べる。写真に興味を持つ萌は「フィルター機能」なんてのをすぐに見つけて、←こんなオレの写真を撮ってくれる。面白い。あちこちどこへでも持って行って、いい写真を撮ってきてくれ。
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■13/08/25(日) □ 夏の終わりのカメラデイズ
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地図を見ていつか行ってみようと思っていたピットメドウズの川エリアへ、新カメラ・オリンパス E-PM1 君を持って本格的撮影散歩。予想通り釣り人やボートびとがいるきれいな川だった。いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。その川が流れ込む本流へも足を伸ばす。
いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。俺は山と水ばかり撮っているのだが、萌は変なところで変なものをいつも撮っている。柵だとか影だとか石だとか草だとか。「おーい早くこっちへ来て向こうの川を撮ってくれ」と呼んでいる、土手の上の俺の写真も撮られてしまった。
で帰って写真を眺めてみれば、萌が撮った写真のほうがぜんぜんいいではないか。俺の写真は定型的でつまらんのだが(遠景をただ撮っても全然迫力が出ない、構図の問題か光の問題か)、上記の俺がおーいおーいこっちだヨーと呼ぶ写真なんて、夏の散歩感と子供のアート眼を解さぬ親の間抜け感に満ちている。すばらしい。
初めて来たとなり町の川辺で萌は、「カメラのおかげで、こんなところに来れてよかったね」という。実際長いことこのへんに住んでいるが、なんかモチベーションがないとそんなに親子で出かけたりしないよね。自転車に乗るとかカヤックを漕ぐとか、カメラで思い切り遊ぶとか。夏はもう終わるけれど、アツイカメラの秋を迎えられるかもしれない。
◇
その後も萌はカメラを持って散歩に出かけて行き、面白いものを次々に撮ってきてくれた。雑草に絡まるなんだかわからぬ綿のようなもの。マンホール。金網。つるつるの標識に映る空。蜘蛛。
Mに付いてSFU(大学)に行けば、掲示板の混沌、どこからか差し込む葉の影、窓辺の椅子、車のミラー。面白い。
やっぱり子供は目がいいのだ。面白いものに気がつくんだ。萌は iPod で目につくものの写真を片っ端から1万枚も撮りまくってきたわけだが、それと同じ調子でいいカメラを使うといい写真が量産されてしまうのだ。これはすごいことになってきたと、高性能カメラに興奮する親子であります。
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■13/08/16(金) □ お空じゃおてんとうさん
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もう終戦記念日であり盆も過ぎ雨で涼しい日が続き、夏は終わりに向かってるのだと悲しく感じる。なんか何もできなかった夏だったと、俺も萌も寂しさを感じている。
久保田麻琴と夕焼け楽団「ラッキーオールドサン」
朝っぱらから 仕事に出かけ
悪魔のように金儲け
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
女と争い 子供を育て
俺は死ぬまで汗まみれ
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
上の方からじゃ 見えないのかな
俺の涙なんて
連れてっとくれよ 銀の雲に乗せ
永遠の楽園へ
◇
家にいると iPod ばかりやる萌に小言を言い陰鬱になるので、連れ出して外で飯を食いアウトドア屋などを見て回る。前はなんとも思わなかったがやっぱり実際に経験した後なので、カヤックを見るといくらくらいなんだろうと値段を見てしまう。自分で買うわけはないが。
あとやっぱりこうして萌の機嫌がいいときは、キャンプなんかに行きたいと思う。もう夏は終わり、今後 25 度以上になる日はなさそうだが。
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■13/08/20(火) □ PNE 夏の野音
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バンクーバーの夏の風物詩、遊園地+マーケット+エクスポ合体の PNE へ。今年は入場料と駐車場代がかなり値下がりしていた。やはりいくらなんでも毎年の値上げで入場者数が減ったのだろう。そのおかげなのか2年前より盛況だった。
イベントの数がいくらか減った気がするが、ライドとショーと展示とマーケットを例年通り楽しみ、今年は初めて夜まで残って無料バンドコンサートへ。シンディローパーやビーチボーイズまで来ちゃう豪華ライブが毎年無料なのだが、萌が小さかったこれまでは見たことがなかったのである。東京に住んでた頃の日比谷以来の、夏の野音コンサートだ。東海岸出身のうちの奥様が大好きな、ニューファンドランドのケルティック漁師バンド、グレートビッグシーだ。おやじの海だヨ、兄弟船だ。ネルシャツに長髪に髭ボーボーだヨ。
俺と萌はケルティックロックは興味ないんだが、熱き男たちの夏の夜の熱唱は気持ちいいの一語であり大いに楽しんだ。うちの奥さんらグレートビッグシーを好きな人たちは歌いまくってた。ライブで音楽に入り込み体を揺らし踊る女の子たちって本当にいいよな。見ている男どもも幸せな気持ちになる。
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しかし中盤を過ぎると、やはり俺はやや飽きた。グレートビッグシーは国内ならどこへ行ってもそこそこ客が入るレベルのバンドらしいが、ヒット曲を出すようなポップな音楽性はなく、どの曲もメロディや音には初見の俺におっと思わせるほどのものはない。1番を聞けば2番のキメでオーイエーと拳を上げ盛り上がれるが、次の曲になれば忘れてしまう。楽器も音にどれだけ魂を込められるかみたいなアプローチで、アコギのストローク主体なので単調である。前に招かれた「ケルト音楽の夕べ」がそうだったように、コードを拾えば俺でも演奏できる。音楽としての閃きとサプライズが乏しい。
そもそもケルティックという音楽分野自体がこういう定型文をどれだけ熱く唱えられるかみたいなジャンルなので、曲はどれも似たり寄ったりなんだよな。外国人に演歌を聞かせても全部同じに聞こえるだろうが、俺にはケルトがそれにあたる。カナダ人にはケルトがウケるのだが、俺にはケルトはフィッシュ&チップスくらいなもんで、うまいがこれだけかという感じ。ケルトは歌詞的にも演歌と似て、漁師テーマが多い。「恋人よ、俺は海に出たら帰ってこれるかわからないんだ」というメランコリックな歌詞。板子一枚下は地獄サ、おやじの海だヨ、兄弟船だ。
コンサートが佳境に入ってくると、「ここらでなんかガーンとロケットに乗せてほしいなあ、ストーンズならギミーシェルターとか」とか記憶の中にあるロックコンサート記憶を俺は反芻し、そういう爆発する瞬間を味わいたい、これが初のロックコンサートである萌にも味あわせてやりたいと切望していた。無理な注文とはわかっているが、PNE 付属の無料コンサートゆえ今日は彼らをよく知らぬ客のほうが多かったわけで、なんかロック名曲を1曲やってほしかったな。自分流のケルトなアレンジでいいから。そんなことを思いながら、夜は更けていった。
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■13/08/22(木) □ 「ジャイプル」はなかなか面白い
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こないだ覚えた「ジャイプル」から「洛陽の門」「ロールスルージエイジス」と Yucata ボドゲを再開したのだが、やっぱり対人戦は面白いなあ。AI 相手のボドゲとは全然違う。「洛陽の門」が一番面白いが、考えることがよりシンプルな「ジャイプル」の読みと賭けのサクサク感に今はより魅力を感じる。洛陽は先の先まで考えていけば最適手が打てるが、時間をかけそこまでしたくないのである。ざっと見渡していい手が見えたらバチっと打ちたい。可能な手を虱潰しに検討し評価するのは嫌なのである。
「ジャイプル」は我慢比べで相手にラクダを押し付け、自分はその隙にいいカードを集め売り点を積み上げていくというゲーム。ラクダを取ると相手に多くの新カード選択肢を与えることになりどう考えても不利なので、牛歩が基本戦術という感じ。相手が取りたくないものを取らせるという点がコロレットにちょっと似てるけれど、コロレットのほうが操作の効き具合と運のコントラストが強くて鮮やかだなという印象。
うまい相手と当たり、すると僅差勝ちでいつでもフィニッシュできる状態に持ち込んだ相手が、フィニッシュせずコツコツ点を積んで勝ちを確実にするのを目撃した。なるほどなー。そして点を積んでる間に俺がいいカードを引き点を取りそうになったら、彼は即座にフィニッシュできるわけである。シンプルな中に、そういう手管が発揮できるシステムなわけだ。面白い。玄人筋が褒めるわけである。
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■13/08/23(金) □ 突然ミラーレスが眼中に
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Mがカヤック用に防水カメラをほしがっており、この夏の写真のどれもが納得行くデキにならなかった(6年落ちのキャノン Powershot A530 のシャープネスが落ちている)こともありそろそろ買い替えどきかなとカメラ屋に行ってみると、あまりにも安くてよさそうなカメラだらけなのでぶったまげてしまった。
中でも俺の想定予算内で一番カッコいいと思ったレンズの大きな美しいオリンパス Pen Mini E-PM1 は、帰って調べるとなんとミラーレス一眼だった。あの値段(中級コンパクトデジカメ価格)でレンズ付き一眼!
ネット記事を猛然と読みまくる。廉価版のおもちゃじゃなく、でかい一眼を持つカメラマンがサブで使うようなカメラらしい。オリンパス E-PM1。夜景が撮れる。後景がボケる絵を作れる。ほしい!
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■13/08/24(土) □ オリンパス・ペン E-PM1 ゲット
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午前中に奥様に「ほらすごい写真が撮れるんだ、萌もアートな写真を取りたがってるし」と猛プレゼンし、PM1 を買ってきて萌と1日中遊んでいた。さすがは高性能である。狙ってスローが撮れ、暗いところも撮れ、思い切り寄れば背景がきれいにボケる。素晴らしい。
しかしメニューが使いづらい。カメラの扱い自体に慣れが必要だし、扱いには慣れてもメニュー系統の不出来で現場でぱっとできないことが多い。これに比べるとキャノンの操作系はよく出来ているのである。
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しかし本当に一眼が手に入ってしまった。背景がボケるレンズの美しさよ。一眼は高校生の頃憧れてリコーの当時画期的に安かった入門機を買ったけど、現像プリント代がなくてまったく実用できなかった思い出のカメラだ。あのリコーで俺はいったいフィルム何本撮れただろう。もったいないことであった。
けれどこんな廉価で小さくデジタルならば、子供でも一眼で遊べる。写真に興味を持つ萌は「フィルター機能」なんてのをすぐに見つけて、←こんなオレの写真を撮ってくれる。面白い。あちこちどこへでも持って行って、いい写真を撮ってきてくれ。
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■13/08/25(日) □ 夏の終わりのカメラデイズ
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地図を見ていつか行ってみようと思っていたピットメドウズの川エリアへ、新カメラ・オリンパス E-PM1 君を持って本格的撮影散歩。予想通り釣り人やボートびとがいるきれいな川だった。いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。その川が流れ込む本流へも足を伸ばす。
いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。俺は山と水ばかり撮っているのだが、萌は変なところで変なものをいつも撮っている。柵だとか影だとか石だとか草だとか。「おーい早くこっちへ来て向こうの川を撮ってくれ」と呼んでいる、土手の上の俺の写真も撮られてしまった。
で帰って写真を眺めてみれば、萌が撮った写真のほうがぜんぜんいいではないか。俺の写真は定型的でつまらんのだが(遠景をただ撮っても全然迫力が出ない、構図の問題か光の問題か)、上記の俺がおーいおーいこっちだヨーと呼ぶ写真なんて、夏の散歩感と子供のアート眼を解さぬ親の間抜け感に満ちている。すばらしい。
初めて来たとなり町の川辺で萌は、「カメラのおかげで、こんなところに来れてよかったね」という。実際長いことこのへんに住んでいるが、なんかモチベーションがないとそんなに親子で出かけたりしないよね。自転車に乗るとかカヤックを漕ぐとか、カメラで思い切り遊ぶとか。夏はもう終わるけれど、アツイカメラの秋を迎えられるかもしれない。
◇
その後も萌はカメラを持って散歩に出かけて行き、面白いものを次々に撮ってきてくれた。雑草に絡まるなんだかわからぬ綿のようなもの。マンホール。金網。つるつるの標識に映る空。蜘蛛。
Mに付いてSFU(大学)に行けば、掲示板の混沌、どこからか差し込む葉の影、窓辺の椅子、車のミラー。面白い。
やっぱり子供は目がいいのだ。面白いものに気がつくんだ。萌は iPod で目につくものの写真を片っ端から1万枚も撮りまくってきたわけだが、それと同じ調子でいいカメラを使うといい写真が量産されてしまうのだ。これはすごいことになってきたと、高性能カメラに興奮する親子であります。
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