「お空じゃおてんとうさん」「PNE 夏の野音」「『ジャイプル』はなかなか面白い」「突然ミラーレスが眼中に」「オリンパス・ペン E-PM1 ゲット」
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■13/08/16(金) □ お空じゃおてんとうさん
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もう終戦記念日であり盆も過ぎ雨で涼しい日が続き、夏は終わりに向かってるのだと悲しく感じる。なんか何もできなかった夏だったと、俺も萌も寂しさを感じている。
久保田麻琴と夕焼け楽団「ラッキーオールドサン」
朝っぱらから 仕事に出かけ
悪魔のように金儲け
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
女と争い 子供を育て
俺は死ぬまで汗まみれ
なのに一日中 ゴロゴロンと
お空じゃおてんとうさん
上の方からじゃ 見えないのかな
俺の涙なんて
連れてっとくれよ 銀の雲に乗せ
永遠の楽園へ
◇
家にいると iPod ばかりやる萌に小言を言い陰鬱になるので、連れ出して外で飯を食いアウトドア屋などを見て回る。前はなんとも思わなかったがやっぱり実際に経験した後なので、カヤックを見るといくらくらいなんだろうと値段を見てしまう。自分で買うわけはないが。
あとやっぱりこうして萌の機嫌がいいときは、キャンプなんかに行きたいと思う。もう夏は終わり、今後 25 度以上になる日はなさそうだが。
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■13/08/20(火) □ PNE 夏の野音
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バンクーバーの夏の風物詩、遊園地+マーケット+エクスポ合体の PNE へ。今年は入場料と駐車場代がかなり値下がりしていた。やはりいくらなんでも毎年の値上げで入場者数が減ったのだろう。そのおかげなのか2年前より盛況だった。
イベントの数がいくらか減った気がするが、ライドとショーと展示とマーケットを例年通り楽しみ、今年は初めて夜まで残って無料バンドコンサートへ。シンディローパーやビーチボーイズまで来ちゃう豪華ライブが毎年無料なのだが、萌が小さかったこれまでは見たことがなかったのである。東京に住んでた頃の日比谷以来の、夏の野音コンサートだ。東海岸出身のうちの奥様が大好きな、ニューファンドランドのケルティック漁師バンド、グレートビッグシーだ。おやじの海だヨ、兄弟船だ。ネルシャツに長髪に髭ボーボーだヨ。
俺と萌はケルティックロックは興味ないんだが、熱き男たちの夏の夜の熱唱は気持ちいいの一語であり大いに楽しんだ。うちの奥さんらグレートビッグシーを好きな人たちは歌いまくってた。ライブで音楽に入り込み体を揺らし踊る女の子たちって本当にいいよな。見ている男どもも幸せな気持ちになる。
◇
しかし中盤を過ぎると、やはり俺はやや飽きた。グレートビッグシーは国内ならどこへ行ってもそこそこ客が入るレベルのバンドらしいが、ヒット曲を出すようなポップな音楽性はなく、どの曲もメロディや音には初見の俺におっと思わせるほどのものはない。1番を聞けば2番のキメでオーイエーと拳を上げ盛り上がれるが、次の曲になれば忘れてしまう。楽器も音にどれだけ魂を込められるかみたいなアプローチで、アコギのストローク主体なので単調である。前に招かれた「ケルト音楽の夕べ」がそうだったように、コードを拾えば俺でも演奏できる。音楽としての閃きとサプライズが乏しい。
そもそもケルティックという音楽分野自体がこういう定型文をどれだけ熱く唱えられるかみたいなジャンルなので、曲はどれも似たり寄ったりなんだよな。外国人に演歌を聞かせても全部同じに聞こえるだろうが、俺にはケルトがそれにあたる。カナダ人にはケルトがウケるのだが、俺にはケルトはフィッシュ&チップスくらいなもんで、うまいがこれだけかという感じ。ケルトは歌詞的にも演歌と似て、漁師テーマが多い。「恋人よ、俺は海に出たら帰ってこれるかわからないんだ」というメランコリックな歌詞。板子一枚下は地獄サ、おやじの海だヨ、兄弟船だ。
コンサートが佳境に入ってくると、「ここらでなんかガーンとロケットに乗せてほしいなあ、ストーンズならギミーシェルターとか」とか記憶の中にあるロックコンサート記憶を俺は反芻し、そういう爆発する瞬間を味わいたい、これが初のロックコンサートである萌にも味あわせてやりたいと切望していた。無理な注文とはわかっているが、PNE 付属の無料コンサートゆえ今日は彼らをよく知らぬ客のほうが多かったわけで、なんかロック名曲を1曲やってほしかったな。自分流のケルトなアレンジでいいから。そんなことを思いながら、夜は更けていった。
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■13/08/22(木) □ 「ジャイプル」はなかなか面白い
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こないだ覚えた「ジャイプル」から「洛陽の門」「ロールスルージエイジス」と Yucata ボドゲを再開したのだが、やっぱり対人戦は面白いなあ。AI 相手のボドゲとは全然違う。「洛陽の門」が一番面白いが、考えることがよりシンプルな「ジャイプル」の読みと賭けのサクサク感に今はより魅力を感じる。洛陽は先の先まで考えていけば最適手が打てるが、時間をかけそこまでしたくないのである。ざっと見渡していい手が見えたらバチっと打ちたい。可能な手を虱潰しに検討し評価するのは嫌なのである。
「ジャイプル」は我慢比べで相手にラクダを押し付け、自分はその隙にいいカードを集め売り点を積み上げていくというゲーム。ラクダを取ると相手に多くの新カード選択肢を与えることになりどう考えても不利なので、牛歩が基本戦術という感じ。相手が取りたくないものを取らせるという点がコロレットにちょっと似てるけれど、コロレットのほうが操作の効き具合と運のコントラストが強くて鮮やかだなという印象。
うまい相手と当たり、すると僅差勝ちでいつでもフィニッシュできる状態に持ち込んだ相手が、フィニッシュせずコツコツ点を積んで勝ちを確実にするのを目撃した。なるほどなー。そして点を積んでる間に俺がいいカードを引き点を取りそうになったら、彼は即座にフィニッシュできるわけである。シンプルな中に、そういう手管が発揮できるシステムなわけだ。面白い。玄人筋が褒めるわけである。
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■13/08/23(金) □ 突然ミラーレスが眼中に
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Mがカヤック用に防水カメラをほしがっており、この夏の写真のどれもが納得行くデキにならなかった(6年落ちのキャノン Powershot A530 のシャープネスが落ちている)こともありそろそろ買い替えどきかなとカメラ屋に行ってみると、あまりにも安くてよさそうなカメラだらけなのでぶったまげてしまった。
中でも俺の想定予算内で一番カッコいいと思ったレンズの大きな美しいオリンパス Pen Mini E-PM1 は、帰って調べるとなんとミラーレス一眼だった。あの値段(中級コンパクトデジカメ価格)でレンズ付き一眼!
ネット記事を猛然と読みまくる。廉価版のおもちゃじゃなく、でかい一眼を持つカメラマンがサブで使うようなカメラらしい。オリンパス E-PM1。夜景が撮れる。後景がボケる絵を作れる。ほしい!
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■13/08/24(土) □ オリンパス・ペン E-PM1 ゲット
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午前中に奥様に「ほらすごい写真が撮れるんだ、萌もアートな写真を取りたがってるし」と猛プレゼンし、PM1 を買ってきて萌と1日中遊んでいた。さすがは高性能である。狙ってスローが撮れ、暗いところも撮れ、思い切り寄れば背景がきれいにボケる。素晴らしい。
しかしメニューが使いづらい。カメラの扱い自体に慣れが必要だし、扱いには慣れてもメニュー系統の不出来で現場でぱっとできないことが多い。これに比べるとキャノンの操作系はよく出来ているのである。
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しかし本当に一眼が手に入ってしまった。背景がボケるレンズの美しさよ。一眼は高校生の頃憧れてリコーの当時画期的に安かった入門機を買ったけど、現像プリント代がなくてまったく実用できなかった思い出のカメラだ。あのリコーで俺はいったいフィルム何本撮れただろう。もったいないことであった。
けれどこんな廉価で小さくデジタルならば、子供でも一眼で遊べる。写真に興味を持つ萌は「フィルター機能」なんてのをすぐに見つけて、←こんなオレの写真を撮ってくれる。面白い。あちこちどこへでも持って行って、いい写真を撮ってきてくれ。
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■13/08/25(日) □ 夏の終わりのカメラデイズ
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地図を見ていつか行ってみようと思っていたピットメドウズの川エリアへ、新カメラ・オリンパス E-PM1 君を持って本格的撮影散歩。予想通り釣り人やボートびとがいるきれいな川だった。いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。その川が流れ込む本流へも足を伸ばす。
いろいろと設定を変えながら写真を撮りまくる。俺は山と水ばかり撮っているのだが、萌は変なところで変なものをいつも撮っている。柵だとか影だとか石だとか草だとか。「おーい早くこっちへ来て向こうの川を撮ってくれ」と呼んでいる、土手の上の俺の写真も撮られてしまった。
で帰って写真を眺めてみれば、萌が撮った写真のほうがぜんぜんいいではないか。俺の写真は定型的でつまらんのだが(遠景をただ撮っても全然迫力が出ない、構図の問題か光の問題か)、上記の俺がおーいおーいこっちだヨーと呼ぶ写真なんて、夏の散歩感と子供のアート眼を解さぬ親の間抜け感に満ちている。すばらしい。
初めて来たとなり町の川辺で萌は、「カメラのおかげで、こんなところに来れてよかったね」という。実際長いことこのへんに住んでいるが、なんかモチベーションがないとそんなに親子で出かけたりしないよね。自転車に乗るとかカヤックを漕ぐとか、カメラで思い切り遊ぶとか。夏はもう終わるけれど、アツイカメラの秋を迎えられるかもしれない。
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その後も萌はカメラを持って散歩に出かけて行き、面白いものを次々に撮ってきてくれた。雑草に絡まるなんだかわからぬ綿のようなもの。マンホール。金網。つるつるの標識に映る空。蜘蛛。
Mに付いてSFU(大学)に行けば、掲示板の混沌、どこからか差し込む葉の影、窓辺の椅子、車のミラー。面白い。
やっぱり子供は目がいいのだ。面白いものに気がつくんだ。萌は iPod で目につくものの写真を片っ端から1万枚も撮りまくってきたわけだが、それと同じ調子でいいカメラを使うといい写真が量産されてしまうのだ。これはすごいことになってきたと、高性能カメラに興奮する親子であります。
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