2013/06/19

【コンフェデ】イタリー戦前・有効なことを全員で

ブラジル戦をもう一度見ちゃったのだが、中3日と移動と時差で最後は皆の脚が止まるくらいの状態だったのだとわかっていて見ると、そーんなに悲観することもないような気もしてきた。コンディションが上がり本田、香川(これまで見くびっていたがやはりいい選手!)、清武の閃きに全体が連動すれば、美しいゴールが見れそうな気がしてきた。

 清武は本田、香川と並ぶ仕掛け実行者であり、しかも決断が早くボールをズバッと大きく動かすところに2人と違った味がある。

 みんな個の力を1年で上げるとか中学生とプロの差だったとか観念的なこと言ってないで、どう連動しイタリーから点を取るか考えてくれ。プロスポーツ選手が観念的になりがちなのはわからんでもないが、観念はたいていよくない方向にリキが入っちゃうことになるような気がする。できないことは今は置いといて、できることで最も有効なことをやるんだ。ブラジル戦の香川はそういうプレイをしてた(いつものように可能性の低いシュートに強引に持ち込むのではなく、ボールを絶対に取られないよう集中して少しでもブラジルゴールに近づこうとしていた)ので見直した。内田もそうだよね。

  できないことは今は置いといて、できることで最も有効なことをシンプルに全員でやるんだ。そうすればどんなチームにだってトラブルを与える力がある。

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【翌朝】
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 チームは見事にマインドゲームに打ち克って、できることで最も有効なことをシンプルに全員でやり、イタリーをあと一歩まで追い詰めてくれました。香川と岡崎はこれまでと別人かと思った。香川はガチャガチャ複雑なことをせず技術力のすべてをボールキープとここぞのシュートに使い、岡崎は「俺はイタリー相手にこんなことできちゃうのかよ!」とすさまじい突破力を見せていた。できることをやるのみという心で解き放たれていた。すばらしい。

 しかし強敵を相手に90分間凡ミスせずに守るというのは、同じ敵から点を取るのとほとんど同等に難しいことらしいと学ぶ日々ですね、日本のぼくら。はあ……。

2013/06/17

日記「泣くな、はらちゃん(最終回)」

「偉大なるカナダの旅(バンクーバー島)」「【豪戦】日本代表の遅い攻撃」「 コードを拾うムスメ 」「Aiko「花火」の歌詞解釈」

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■13/06/04(日) □ 偉大なるカナダの旅(バンクーバー島)
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干潮時は幻想的な風景

鏡のキャメロン湖

渓流釣り師が泣いて喜びそうなクリーク

リトルクオリカムフォールズ

このような曲がりくねりの滝の連続。
登山道マークがついた対岸の崖がまた
すごい景観。
金曜午後から久しぶりのバンクーバーアイランド、遠浅ビーチのパークスヴィルで2泊旅行。海を見ながらコーヒーとクロワッサンをいただく。うまい。

 観光は名所マーケットであるクームスを抜けた山間の方へ森と湖を見に行く。愛車 Aerio がエンジン絶好調で久々のワインディングが気持ちいい。

 BC 最古級らしい森はまあカナダならどこでも似たようなものだが、鏡のようなキャメロン湖はこれぞカナダという素晴らしい景色だった。その湖畔でMが作ってきたサンドイッチを食っていると最高で(うちの奥さんは火を使わない料理は超うまい)、この自然あふれる島で夕べのようにレストランに行く必要なんてないよなと思う。空腹とこの自然があればなにを食ってもうまいのだ。なのになんでわざわざうまいかどうか見当もつかぬレストランに行くんですか。昨夜の晩飯なんて1時間待たされ出てきたのは冷凍イカリングだぜ。ひどかったぜ。

 続いてキャメロン湖下流のリトルクオリカムフォールズ(little qualcum falls)へ。滝っつってもまあ無名なところだから水がザーくらいなもんだろと谷を降りていき驚いた。キャメロン湖から吹き出した白い濁流が、岩をかち割りガガガと曲がりくねって渓谷を駆け抜けていく。滝というよりも小さな瀑布である。よくこれほど見事な地形部分を水が抜けてきてくれたもんで、小さいながら自然の奇跡としか言いようがない。

 遊歩道がまたよくできており、流れに沿ってぐるりとフェンスが設置され、身を乗り出して瀬を覗きながら橋を渡り、切り立った岩島のような対岸まで行くことができる面白い地形散策となっている。3D のジオラマ内を移動するようなワクワク感がある。滝壺からしぶきがガンガン舞ってくる。こりゃすごい。小さいがこれまで俺が見た滝で一番すごい。これに勝つにはそれこそナイアガラその他の巨大瀑布に行くしかない、素晴らしい渓谷公園だった。キャメロン湖とこの滝には、カナダに来て見た自然で一番感動したかもしれない。デカイとか高いとか広くなくても人は景色に感動するのね。

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 夜はキャンプファイヤを囲みギターで歌おうとなったのだが、年齢層が高いのでいくらビートルズをやっても誰も乗って来ない。ニールセダカとボールアンカをリクエストされた。知らんて(笑)。

 萌はこれがキャンプファイヤでのギターデビューだったのだが、カナダの最新ヒット「スタンパ」を歌とともに披露してこれはさすがにウケていた。それと萌が養老院を訪問したときに覚えていった「マイボニー」「二人で自転車を(?)」その他の懐メロをまだ覚えていたので弾かせると、やはりこれがすごいウケた。日本でいったらデュークエイセス、美空ひばりあたりの年代ソングだろうか。

 しかし萌のレパートリーが尽きるとあとはもう、なにをやっても盛り上がらない。おじさんおばさんたちは俺が 50 年代ソングのリクエストに応えられないもので、古い歌を Youtube でさっさと見つけてスマホに合わせ歌っていた。もうギターじゃ勝てない時代です。日本でもカナダでもやっぱり、ビートルズ登場以前と以後では本当に時代が違うんだなあと実感する夜であった。

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 【Sun】クームズにもう一度寄って全日程終了。いい旅行でした。フェリーに乗って海を渡りながら、カナダはでかいなあすごいなあ、日本全体でも BC 州より小さいんじゃないかなと萌に言い続けた。

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■13/06/04(火) □ 【豪戦】日本代表の遅い攻撃
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 【WC 最終予選・ホーム豪戦】午前3時起床、お茶を入れて観戦に入る。豪が意外やプレスせず引いて守っており、日本は余裕を持ってプレイする、思ったよりも淡々とした展開。11 分、目にも留まらぬトラップ&ターンから香川のスルー、惜しくも岡崎に通らず。マン U の試合でも一度これを見たが、香川のこのトラップ・反転・スルーまでの速さはたしかにすごい。ボールを一瞬にさばき前進を始める一歩目の速さは中田の全盛期を思い起こさせる。

 18 分、本田・岡崎がコンビネーションで PK エリアに入り込み、こぼれ球を香川が打ち止められる。この豪 GK シュバルツアーはほんとにうまい。日本はドリブルで突っかけていく選手がいないので、豪は人数をかけてスペースを埋めシュートコースを切っていけば、これはシュバルツアーが 90 分守り切れてしまうな。香川・岡崎は今したように自分は潰れる覚悟で突っ込み、守備ブロックを崩して後につないでほしい。豪のカウンターを日本守備陣は抑えているが、常に1対1となっており破られたらそこで終わりのぎりぎりの攻防をやっている。もしミスが出たらたちまち点を取られるわけである。

 37 分香川勝負に行った! 1人抜き2人めにコーナーに逃げられたが悪くない、どんどんそれをやってくれ。香川のドリブルはうまいとは思わないが、しかしあれをトライし磨かなくてはマン U でだって試合に出れんだろう。

 43 分、岡崎がカニ移動からシュート、弱い。岡崎は縦にいく力が自分にないのを自覚してるようで、横移動しながらコースが見えたら即打つというのを何度もトライしている。しかしああいう無理な体勢のショットは体重が乗らず、打っても弱すぎる。敢闘精神はわかるが効果は薄いだろう。

 日本人には脚が短く軽いがゆえにキックが弱いという大きな弱点があるわけだが、憲剛や清武は助走の方向を工夫することで体重を乗せ強いシュートを打っている。岡崎は FW なので助走を取る時間とスペースがより限定されるわけだが、しかし強いシュートが打てなくては次の WC も「強豪には通用しないので本番はサブ」ということになってしまう。頑張ってくれ。

 ハーフタイム。本田のキープ力は効いているが、当たりもスピードも控えめにプレイしており、まだ復調途上なことが感じられる。怪我のリスクを押して出るほどの働きでもないし、そもそも相手がプレスしてこないので細身の憲剛でもここは十分以上に戦える。あと左右をドリブルできる清武、乾にしたほうが破壊力は当然上がるだろう。つまり後半 AMF 3人を全部交代し攻め込んでくれたら興奮するなー。お願いします。

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 【後半】 0分、のっけから香川の巧みなターン、ターン、シュートはブロック。これは典型的香川でブルガリア戦でもやっていたが、うまいから取られはしないが、結局その場でくるくる回ってるだけで敵 DF を引き剥がせず、シュートコースが作れない。来たボールの勢いを使いファーストタッチですぱっと動かしドカンと打てたらメッシになれるんだが。彼が独力で仕掛けて打ったシュートはほとんど、GK ではなく DF の脚が止めていると思う。

 3分、香川・本田の1-2がカット、4分本田が走り込み香川がスルーを狙うも余裕でカット。豪はボールが網にかかってくるのを待っていればいいわけで、こんな単純な攻撃で崩せるわけがない。本田はこの試合フィジカルにも思考にもスピードがない。

 8分、香川が珍しく縦に走りクロス、本田が打てず。惜しい。11 分、香川・本田が今度は工夫のある曲線的な1-2で崩し、惜しくも打てず。これはよかった。豪の足が止まり、本田・香川のアイデアが豪を振り回すようになってきた。香川自身も抜き切れないまでも勝負するようになっている。いいぞ。

 30 分、足の止まった豪が引きこもり日本が FK やミドルにトライする。もうアイデアも尽きた、乾、清武、憲剛を入れてくれ。

 34 分、ザックは攻撃カードを入れず長友を上げてきた。即突破&シュート、惜しい。長友の攻撃力はもちろん有効だが、乾、清武がいるのになんで使わないんだ―――と思っていると 35 分、相手 MF オアーに左を突破され、上がったクロスを川島が目測ミス。川島はここ最近3点くらいミスしてるんじゃないかな。そろそろセカンド GK にもチャンスを与えるべきだろう。

 やっとザックが交代カードを切るがもう手遅れ、と思ったら最後 PK に助けられドローで試合終了。結果は助かったけれども、ザックの采配にフラストレーションを感じる試合だった。現時点で最強の相手に対し引き分けでもいい試合なんだから、ベスト布陣がなんとかしてくれるのを待つだけじゃなくて、あらゆる策を講じて先取点を取りに行く采配をしてほしかったな。

 ◇

 カナダ戦、ヨルダン戦、オーストラリア戦を見て、やはり香川に最大の問題を感じる。というか香川に点を取らせようというチーム戦術に限界を感じる。香川が素晴らしいトラップ反転ができるのはわかったが、それ以外のプレイは何度見ても普通のうまい選手としか感じられない。一歩目は速いがそこから敵を抜く走力はないし、ドリブルの緩急や方向転換で大型 DF を振り回すこともない。ボールをコントロール下に置く技術は高いがボールを動かす距離やフェイント幅は小さく、何度フェイクを入れ切り返しても DF に対応されてしまう。つまり1対1で勝てる場面がほとんどない。これはアタッカーとしては厳しいだろう。

 スポナビのリンクで偶然見つけたのだが、「香川は1トップ下ならば世界の超一流だけれども、サイドアタッカーとしては……」というブログ記事がある(「戦術的なサッカーの見方」)。サイドアタッカーとしての弱点についてはまったく同感。

「香川がスタメンから落とされる日」
「香川は加速性能に欠け、フェイントのバリエーションも少なく、クロスの精度に難がある。サイドを突破してクロスというプレーならば、仙台の太田やFC東京の石川のほうがレベルが上だ。

カットインは苦手ではないが、中を切って縦へ誘導すれば問題ないということが相手にバレているので、そもそも切り込ませてもらえない。アジア予選でも、サイドに追い込まれて相手のSBに何度も完封されてしまっている。」

「本田と香川の微妙な関係」
「ドリブルの際の香川はあまりフェイントを使わず、スピードにモノをいわせて抜いていくタイプだ。とはいえ特別速いわけではないので、ブンデスやプレミアの鈍足長身CBならスコスケと抜けても、機動力のあるSBが相手だとなかなか抜けない。残念だが香川のサイドアタッカーとしての突破力は、アジアですら通用しているとは言い難い。」


 前半 18 分に岡崎がつぶれながら流した球を香川がうまく打ったが、香川はああして味方が潰れた時に飛び込んできてボールをスパっとかっさらいゴールに流し込むのが職人的にうまい選手であり、U-23、ドルトムント、マン U、代表と彼の試合を何度見てもそれ以上のことをやってくれない。

 香川自身が PK ボックスで自分で点を取ろうとせず、技術を生かして敵を引きつけ岡崎に送ったようなスルーを出していったほうが有効だろうと思うが、自分がボックス内で仕事をするイメージで常にプレイしているようで、どんどん中に入り FW がボールに触る機会を減らしている。アジアではこれで勝てていたのでザッケローニも同じ戦術を引っ張ってきたのだろうが、敵が強くなり、人数をかけて敵ゴール前に入り込むこと自体ができなくなるこれから、そういうシャドウストライカーを主得点源としてサッカーをやっても勝てんだろうと思うわけである。

 カナダ代表とのフレンドリーマッチの時に思ったが、今の日本代表はカナダよりもやってるサッカーが遅い。遅いサッカーはミスが出ないが、敵守備ブロックも崩せない。相手が待ってる状態で日本みたいな1-2を仕掛けてクリーンにシュートを打てるのは、アジアでも B クラスまでだろう。もっと縦に速く自力で打開する能力のある選手を置いたり、永井や原口を呼んで長駆カウンターにトライしたり、要は相手が守りに戻る前の流動的な状態から崩しに入る攻撃を磨いてほしい。本田のコンディションも万全ではないだろうし、このまま行ったらコンフェデではまるで点が取れないだろう。

 というわけで、WC を1年後に控えた代表チームらしく、見る方には順調に不満がたまってきております(笑)。

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■13/06/06(木) □ コードを拾うムスメ
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 娘と見る【泣くな、はらちゃん⑨】(ネタバレ注意)サッカーの回。やがて現実がはらちゃんと越前さんを打ちのめすだろうとはずっと思っていたけれど、ぺしゃんこにされたはらちゃんを見るのはやはり実に悲しい。「これがこの世界ですか!」と吠えるはらちゃんをワナワナと見つめていた萌も、越前さんがあのコマを描き入れたところでついにポロポロと泣き出した。オープニングに描かれたあの越前さんの顎の線が、ここの伏線になってたんだね。不思議に落ち着いてはらちゃんをなぐさめていた越前さんは、もう胸を決めていたんだな。

 萌は「越前さんは最初からこうすればよかったんだよ」という。しかし入ってしまったら自分じゃ出られないしね。「百合子さんに出してもらえばいいじゃない。―――あ、百合子さんが続きを描いてくれるんじゃない?」。おお、それはいいアイデアかも。しかし。しかしこのハッピーエンドで越前さんが満足してしまっては、やはり困る。はらちゃんのおかげで彼女は、「もともと好きじゃない」世界でも大きな声を出せるようになってきたのに。それは素晴らしかったのに。

 みんなの歌に首を揺らす越前さんの静かな笑顔は、やはりそれくらいしかない居酒屋世界の寂しさを表している。予告に出てきた弟ヒロシの行動に期待だ。
(ネタバレ終わり)


こわいなその髪型
二度目だったが俺もまたじーんと来て、その余韻とともに就寝前の皿洗いをしていると、後ろからギターでAm/Dm/G/C/と「はらちゃん」の悲しい場面ソングが! ウガと崩折れながら振り向くと、ギターを持ちニヤリと笑う萌。その歌はやめてくれ。悲しくて皿が洗えない。

 やめろというと萌はますます力を込め弾きまくる。Bm に転調して悲しみをさらにせり上げる。なんでなんですか! なんでこんなことをするんですか! これがこの世界ですか! さらに Cm に転調して「キーが Cm だと Dm はなに?」と聞いてきた。知らんて(笑)。

 しかしなんでこんなにコードを拾う能力が高いんですか。どんな歌でも即コードを拾い、転調による盛り上げという勘所も掴んだギター娘として成長しております。

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■13/06/08(土) □ Aiko「花火」の歌詞解釈
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【子供日本語勉強会】今日の歌詞解釈お題は Aiko「花火」。

夏の星座にぶらさがって上から花火を見下ろして
こんなに好きなんです 仕方ないんです
夏の星座にぶらさがって上から花火を見下ろして
涙を落として火を消した

 星座にぶらさがり上から恋の花火を見下ろすというイメージが鮮烈で、歌詞をあらためて読んでみると三角目の意地悪天使にからかわれたり、こぼす涙で花火を消したりしちゃってる。


抽象画解釈ゲーム・ディクシット
子供たちに語彙を教え解釈を述べながら「これはすごくいい詩だね」というと、「すごい。Aiko が年を取り引退したらポエット (詩人) になればいい」という。いやすでに詩人じゃん(笑)。

「でもシンガーでしょ」
「シンガーだって詩人だよ。本を書けば詩人ということじゃないよ」

 実際カナダでヒットしてるポップソングは惚れた腫れた彼氏と別れた悔しいみたいな直截的な歌詞ばかりで、揺れる心をこんな比喩で表すなんて歌はあまりないのかもしれない。

「星座にぶらさがって花火を見てるって、ディクシットの絵みたいだね」と、子供らは想像を巡らせていた。たしかに。美しいイメージ。

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■13/06/09(日) □ 泣くな、はらちゃん(最終回)
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 【泣くな、はらちゃん(終】(ネタバレ注意)

 越前さんを迎えたはらちゃんは今日も同じ歌を歌っている。やはりそれくらいしかやることのない越前マンガ世界の薄さが、やがて二人の恋をしおれさせる予感に満ちている。はらちゃんの「自分と、世界と両想いになってください」という潔い言葉とヒロシの奮闘が、越前さんを元の世界に戻してくれてよかった。ヒロシかっこいい萌は言う。

 しかしそこから神輿のはらちゃん、新婚さん、田中さんとの両想いドライブ(田中おまえはいいヤツだ涙!)と、最後のお別れにどんどん流れが向かっていく。ちょっと待ってくれ、これで最後なの? 越前さんが両想いになろうとしてるこの世界に、はらちゃんは残らないの? どうして?

 「離れていても両想いだから帰ります。越前さんが幸せならば私も幸せです」「それは愛だよ」とストーリーは流れる。―――いや、それは愛とはいっても博愛とかそっちのほうじゃないかな。はらちゃんは存在自体がもとより世界を全部受け入れ愛す博愛そのもので、だから誰もが彼を愛したけれど、彼の越前さんへの想いはその博愛を超えあふれた過剰な恋だ。それを受けて越前さんの想いもあふれてるのに、どうしても噛み合わないことの切なさにみんな泣かされてきたのだ。ちょうど二人が回想していた、「あなた誰なんですか!」「はらちゃんです」「ばかにしないで!」というたまらないシーンから始まってね。

 そうやって強い気持ちでようやく結ばれた恋が、どういう理由であれ博愛に交換されてしまい二人が会えなくなるなら、それは切ないというよりも悲しい。愛が恋の上位互換なのかよロックじゃないぜと安田顕が言いそうだ。飼いならされた豚どものなぐさめかと叫びそうだ。君たちのロマンスがそれで満足できるはずがない。ヘイはらちゃん、がっかりさせないでくれ。君は彼女を見つけたんだ、ナウゴーアンドゲットハー。

 ◇

 というわけで二人の結論には賛同できなかったけれど、ヒロシがマンガを始め、百合子さんもマンガに戻り(内容を見たかった)、越前マンガも明るく開いていき……そしてやはりはらちゃんはまた来てくれたのです。トトロのように傘をさして。再会に輝く二人の顔! すばらしい :-)。


 ヘイはらちゃん、そして越前さん。悲しい歌を両想いに変えてね。はらちゃんは、越前さんを抱き締めチューまたの名をキス。そしてその恋を、素晴らしいものにしてください。

(そしてカナダで放送してくれてありがとう、TVJAPAN)

2013/06/08

日記「カワイイとカッコいい(パフュームときゃりー)」

「20年前のバンドツアー」「カナダ音楽真面目すぎ」「赤毛のアンダイジェスト」

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■13/05/15(水) □ 20年前のバンドツアー
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ハチ's ブルーズバンド in 長野'93 ダイジェスト (2/2)(右端レスポールが俺)
◆アップダウントラック(Hachi)
◆五人のワイフ(Hachi)
◆ヒューマンバイクのモーターウェイ(タイドプール)
◆モジョワーキング(Muddy Waters)

 Facebook にボーカルのハチがやってきたのでうれしくなって、カナダに帰っちゃう女の子(現うちの奥様)を送るためにやったさよならギグ、「ベイビー行かないでくれ長野ツアー」のダイジェストを20年ぶりに作り見せた。ハチは自分が粗かったといっていたが、やっぱり奴がすごい。最初から最後までカッコつけていないのにカッコいい。「ヒューマンバイク」なんか興奮してメーター振り切れてるのに、声と体は流れるようだよ。「ジョーイ」(1/2)で歌った「オルガンもハーモニカもばっちりやってみせる」天才的音楽家ジョーイは、彼自身のことだろう。

 バンドの音とアタマも振り切れてる。これを萌に見せると、「みんな興奮し過ぎ」と笑う。実際ライブハウスのロックバンドなんて見たことがない子供の目には、年甲斐もなくぎゅんぎゅんにドライブする大人の姿がファニーなものに見えるのかもしれない。

 このビデオのカメラを持ってたのはアタマ悪いアメリカの兄ちゃんだったんだけど、そんな彼にもレンズ越しにバンドの熱量がちゃんと届いてる。見知らぬお客さんたちにも言葉がわからぬ人たちにも届いてる。客席でメガネをキラキラ揺らしてたあの子にも、もちろん届いていたのです。

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■13/05/18(土) □ カナダ音楽真面目すぎ
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 カナダのインテリに愛されるフォークシンガー、ブルース・コバーンのことを今朝ラジオが特集していた。彼に東京の雑然さを描いた「Tokyo」という歌がある。騒音、排ガス、コンクリート、暴力マンガ、パチンコ、サラリーマンの立ちション。「おお東京、お前の腕で俺は眠れない/だけどいつか恋しく思うだろう」という感じ。

 東京に行ってそんな陳腐なイメージを歌われても、ありきたりで面白くはないというのが俺の感想だったのだが、今そういったら「わかってないわね!」と奥様に叱咤されてしまった。「その都会においての寄る辺なさを歌ってるんじゃない!」――そうか、すいませんすいません。



 まあそれでも歌としてはつまらないという感想に変わりはない。どこかの分かってない愚物が作ったこのビデオも東京の通勤列車やばい煙に沈む北京の写真にこの歌を組み合わせたもので、この歌が喚起するイメージはやっぱこうした陳腐な終末的世界なんだよな。この煙の町のキューポラの下にあるクリーニング屋に働くあの子が素敵(「最高の離婚」オノマチ)みたいな想像力はない。このビデオを紹介した日本在住外国人向けの冊子らしい「タイムアウト東京」の記事も、「東京を“崩壊の象徴”のようにして陳腐な歌詞で歌っている」と、俺と同様の感想。

◆世界のソングライターたちを魅了した“東京の魅力”とは(タイムアウト東京) Byジョン・ウィルクス 

 カナダのミュージシャンの問題はコバーンに代表されるように、インテリでマジメすぎ音も整いすぎていて、つまりちっともロケンロールじゃないことである。環境問題会議でチーム戦をすれば日本のロッカーたちに圧勝すると思うが(先鋒キヨシロー・ノックアウト負け、大将坂本龍一・判定負け)、音楽ではそうとも限らないのだ。

 しかしこの「タイムアウト東京」の東京ソング特集記事はすごいな。このトーキョー25曲の解説は全部おもしろかった。和訳も素晴らしい。こんなに音楽に博識でシャープな人が、トーキョーで暮らし書いている。それだけでも東京には力があるよな。バンクーバーの日系雑誌なんてレストランや名所案内のみで、俺は一度も読んだことがないのだから。

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■13/05/19(日) □ カワイイとカッコいい(パフュームときゃりー)
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昨夜SRが泊まっていったのだが、2人は部屋にずっとこもって Perfume ダンスを練習していた。SRは大人びて扱いにくいイメージが俺はあるのだが、話をするとぜんぜん穏やかで話しやすい。Perfume を好きになってくれたなら好感度さらにアップである :-)。

 数時間踊ってた2名は汗だくになって部屋から出てきた。「スプリングオブライフを完璧に伝授した」と誇らしげな萌。部屋を覗くとうわすごい、萌はホワイトボードにびっしり歌詞と振り付けを書き込み教えていた。

Koi wo shiyo oyo (右指し、胸叩き、頭指し)
Spring up, speed up (ヒップ指し、ヒップ指し)


 萌はカナダで習えるヒップホップ/ポップス系のダンスには興味がなく、Perfume のダンスがしたいだけと言っている。それは教えてくれる人はいないから独学でいくしかないな。こうして友だちが一緒にやってくれれば、バンドみたいに楽しいしね。

 ◇

 白人社会に暮らすアジア人キッズは、年頃になると味気ない思いをする。メディアに出てくる人気者にアジア系はゼロで、有名人は環境保護家デイビッド鈴木のような「賢い人」だけなので、彼女らが学校でいい点を取るとアホな子に「あなたはアジア人だからね勉強できて当然よね」なんて言われる。

 萌がパフューム草の根運動をする背景には、この悔しさがいくぶんあるかもしれない。自分のバックグラウンドにある文化のカッコいいところが世界に知られてほしいという気持ち。だから俺たちはパフュームが曲も英語詞も単調な「Spending All My Time」のようなハズレを出したり(※)、ドラえもんの歌などをやられるとああ時間がないのにと肩が落ちる思いがする。サッカー同様、あの身体能力のピークは短いだろうに。
(※)当人たちもこの曲は音も歌詞も抵抗あったとのこと。中田ヤスタカという個人の才能頼みじゃいつかは行き詰まるよな。:Perfume「Spending all my time」の英語詞/日本語詞を巡る、Perfumeの「ブレない」ヴィジョンの有り方について

 「カンナムスタイル」は「アジア人にもひょうきんなヤツはいる」という好印象を欧米に与える効果はあったので、パフュームでカッコいい方面にも認識を伸ばしてほしいものである。「カワイイ」なんて必要とされてないと思う。

 ◇

 とか考えていたらちょうどNHKで《きゃりーぱみゅぱみゅセンセーション》という番組が。「いやいや何言ってるんですか世界はカワイイを求めてますって」という認識で日本のコンテンツ産業はきゃりーを推しているようだけど、彼女のようなカラフルアイコンを楽しんでくれる外国人は、元もとゲームやアニメ経由で受容体が広い例外的な人たちなんじゃないかな。

 NYのライブを見たお客さんは「クレイジーで最高!」って言っていた。クレイジー'n キュートだね。こういう広受容体の人たちが増えてくれたらそれはまあ喜ばしいけど、普通はうちの娘みたいに「いかにも日本って感じー」とスルーされるだけだ。Puffy が 2000 年頃北米でブレイクしかけたんだが、アニメとなり「カワイイ」方向で少量消費されブームは終わってしまった。きゃりーが届くのもその程度だろうと思う。

 しかしパフュームのダンスと音のカッコよさは娘やその友達のように、おたく気質がないカナダ一般女子に直球で届くのだ。カワイイよりもカッコいいほうが貫通力が高いのである。カワイイじゃ壁は破れない。憧れを受けねばアイドルにはなれない。たった3つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。パフュームがやらねば誰がやる。

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■13/05/24(金) □ 赤毛のアンダイジェスト
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 MP3 プレイヤーに入れといた名曲あがた森魚「いとしの第六惑星」が車の中で流れる。行ったこともない駅名が並んだだけのこの歌詞が、どうして胸を打つのだろう。

熊本 南熊本 水前寺 龍田口
三里木 原水 肥後大津
瀬田 立野駅 のりかえ 長陽
阿蘇下田 あとは 夜峰の岳


 寅さん映画のどれを見ても、知らない町の風景になんだか懐かしい気持ちがするように、「熊本 南熊本 水前寺 龍田口」という駅名が見たことのない豊肥本線の風景を思い浮かばせるのかな。その風景を眺めている旅人オレの姿も見えているような気がする。

 ◇

 夏にカナダ東部に行くのだが、住んだことのあるハリファックスは懐かしいけれど、「プリンスエドワード島、シャーロットタウン赤毛のアン、ニューブランズウィックのりかえ、あとはセントジョ~ンズ」と名前を口にしても、知識がなくて熊本に対するような旅情が湧いてこない。

 これではいかんとアニメ「赤毛のアン」の総集編を借りてきて萌と見たのだが、90 分じゃ「とにかく大量に喋り夢見がちですぐフリークアウトするも芯が強い。つまりアンはうちのMさんである」としか分からなかった。1つ1つのエピソードは愛らしいが、それをいくつか見たくらいでははるばる日本からファンが PEI を訪れたくなるほどの話とは思えない。これはおそらく朝ドラや大河ドラマのように、長い時間をかけこうしたエピソードが積み重なって初めて愛情を掻き立てられる種類の物語なんだろう。しかし本を読んだりアニメ全編を見るほどのモチベーションは、このアニメからでは得られないのであった。

2013/05/19

日記「レ・ミゼラブルとはらちゃん」

「ラブレターの面白さとは」「非ゲーマーには微妙なラブレター」「ヴァンデューセン植物園」

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■13/04/29(月) □ ラブレターの面白さとは
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英語版が出たおそらく初の日本製カードゲーム、「ラブレター」

 土曜に買ってきた日本ボードゲーム大賞受賞作「ラブレター」は、手札を1枚持ち、場からもう1枚取ってどちらかをキープし、捨てた方の「効果」を適用するというごくシンプルなゲームで、効果もこのように単純なものばかりとなっている。

①兵士(Guard) → 他PL(プレイヤー)のカードを当てたらそのPLが脱落
②道化師(Priest) → 他PLのカードを見れる
③騎士(Baron) → 他PLと自分の手札を比較し、小さなほうが脱落
④僧侶(Maid) → 次のターンまで攻撃を受けない
⑤魔術師(Prince) → 他PL/自分の手札を山札と交換
⑥将軍(King) → 他PLと自分の手札を交換
⑦大臣(Countess) → これと王族カードを同時に持ったら脱落/英語版:王族を持っていたらCountessを捨てなければならない。
⑧姫 → これを捨てたら脱落

 相手の手を読み合うゲームなので1人2役では何度やってもその面白さが掴めないのだが、BoardGameGeek の「ラブレター」評を読んでいると、とにかく笑うというものが多い。このゲームを英訳した人は、2P戦を2時間爆笑しながらプレイし続けたのだそうだ。なんとなくわかる。一度「あやつり人形」で、次のターンに俺に殺されることが避けられないことを悟ったMの笑いが止まらなくなったことがあるのだが、わずか16枚のカード組み合わせであのハプニングがインスタントに現れるんだろうな。週末までできないが、楽しみ。

 ただ、これは非ゲーマーには面白がってもらえなかったという報告もある。これはおそらく「お邪魔もの」と同じで、正体隠匿の面白さを理解し、それを盛り上げるために自分が何をしたらいいのかカンが働く人とやれば着火爆発し、そうでない場合は微妙になるゲームなんだろうな。

 ◇


日米版のあまりの違い
しかし BoardGameGeek で「ラブレター」の感想記事を漁ると、味わい深くキュートな日本版オリジナルイラストよりも、どこの絵本の使いまわしかと思う凡庸極まりない英語版イラストを高く評価する人のほうが英語圏では多いので驚いた。好みが違うといえばそれまでだが、絵というものに関しては米カ人は本当にコンサバで、どれほどありきたりで凡庸でもこうした整然とした写実を好み、抽象飛躍のある線を嫌うようである。これはカナダの画廊に行っても同じ傾向を感じる。西洋でマンガが発達しなかったのは、絵に対するこの許容範囲の狭さゆえだろう。

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■13/05/04(土) □ 非ゲーマーには微妙なラブレター
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 日本語勉強会前で子供たちを相手についに「ラブレター」3人戦をプレイ。1人2役のテストではいくらやってもどこが面白いのかわからないゲームなのだが、他人とやればたちまち一変し楽しい。やはり手のひらに秘密を1つ持つだけで遊び心は盛り上がる。子供らも1ゲームで仕組みを理解し、狙って敵を蹴落としたり裏目に出て悔しがったりする。意外だったのは最後まで全員が残り手札を比べ勝敗を決めるより、途中の暗殺/脱落で勝負がつくほうが盛り上がること。つまり蹴落としが楽しいんだな。「あやつり人形」みたいだと娘がいう。たしかに。

 勉強会のあともKDさんも入れて4人戦、3戦とも勝者が違い、その都度KDさんに「こうなったわけ」とカードの相乗効果を説明するとなるほどという表情。計6戦したのだが、やはり想像した通り同じ正体隠匿系の「あやつり人形」や「お邪魔もの」と同様、「あれがコレだったということは…?」とゲーマー的に皆が考えてくれないとピーク性能が出ない気がする。俺はもちろん面白いと思うが、子供らはゲーム以外にやりたいことがありすぎるのでさほど集中して考えてはくれず、大盛り上がりという程ではなかった。

 これは「ラブレター」が悪いというわけではなく、何度も書いているがインタラクティブ性が面白さになってるタイプのボードゲームは、「これを楽しみたい、それにはどうするか」と考えるプレイヤーの能動性を要すのである。子供らやうちの家族のような非ゲーマーには基本的にその能動性がないのだが、俺はどうしてもインタラクティブなゲームをしたい。だって人の意図を読み合う以上に楽しいゲームはないではないか。そしてこれ以上ミニマムで誰でもやれる読み合いゲームはない。ゆえにこのゲームの価値は非常に高い。

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日本版は絵で身分がわかる。英語版は不可能。
今日実際に遊んでみてやはり思ったのだが、英語版のカード絵の匿名性(どうでもよさ)がマイナスに働いてるよなあ。一応「姫にラブレターを出したいのだが…」と背景は説明したが、どのカードも絵はまったく特徴のないただの人物なので、文字しか見られない。「姫は意地悪そう」くらいしか絵の感想は出なかった。カードに絵がついている意味がない。

 これが日本版なら『融通の効かない田舎者風兵士』『かっこつけ決闘したがる騎士』『手札交換などという無茶をいかにも言いそうな恐ろしい将軍』『腹に悪巧みを持つ大臣』などのイラストに描かれたキャラがプレイヤーに憑依して、役を演じる効果を生み気分が盛り上がるだろう。アメリカ人はこういう絵で何かを表し感じとる感受性が低いんだと思う。英語テキスト入りの日本語版がほしいものである。あっちならば子供たちももっと反応がいいだろう。

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■13/05/05(日) □ ヴァンデューセン植物園
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日本の「桂」だそうです。
珍しくヒートウェイブがやってきて本日は 30 度、バンクーバーの広大なヴァンデューセン植物園に行ってきた。大きな敷地が世界各地の植物相に分けられているのだが、アジア圏には日本の植物がすごく多かった。これも日本だよ、あれも日本だよと知ってる? と聞かれても、うーん見たことあるようなないようなとしか答えられない。植物に詳しくて、「ああこれね、日本のカツラね。働いてた調布基地にあって、この下にハンモックを張って昼寝してたよ」とか言えたらカッコよかったんだけど。美しい。

 バッグに「ラブレター」が入っていたのだが、公園内の木陰で寝転がるのはただただ気持ちよくて、ゲームを取り出したり本を読んだりする気になれなかった。しかしいざとなればバッグに面白いゲームがあるんだよというのはうれしいことである。昔「コロレット」を一時持ち歩いていろんな人に教えていたが、これはそれよりもさらに小さくてクイックなのだ。

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■13/05/12(日) □「レ・ミゼラブル」と「はらちゃん」
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 萌が借りてきた「レ・ミゼラブル」を見せられる。始まって数分でうわーミュージカルってここまで全部のセリフを歌うのかよとげんなりしたのだが、「♪俺は自由だ、もうあの地獄には決して、決して戻らない!」みたいな字幕を見ながら見ていて、ああ、これがミュージカルの効能かと気がついた。歌じゃない地のセリフじゃ、こんなベタなことは言えんのである。逆に言えば、歌だとベタなセリフに力が宿る。そういうことなのねと映画通の奥さんにいうと、「ミュージカルというのはエモーションで出来上がってるのよ。だから歌が合うのよ」とのこと。なるほどねー。

 しかし俺はこういうエモーショナルモーメント大全集みたいな映像には胸が動かない。アン・ハサウェイが泣きながら歌う最初の山場シーンで見る気が失せてしまった。出てくるなり次々にひどい目にあい嗚咽する女優を泣けとばかりに見せられても、いや俺この人どういう人か知らないので……としか言いようがない。彼女の人となりに関しては何一つ描かれてはいないので、「気の毒」以外の感情が湧かない。彼女のように非業の死を遂げた無名な人などどれほどいるかわからないが、それぞれに等分に気の毒にと感じる。むしろ歌もカメラも与えられない無名の死の方が痛ましい。

 英米カの映画ドラマはうるさくて見る気がしない。全部例外なくうるさい。Mが毎夜見てるやかましいドラマと、この映画がどーんと大波でかぶせてくるインテンスな情動は質が同じであって、量が違うだけなのだ。波の音を聞いてるだけでもういいよ前に見たとうんざりする。外国人が日本の大河ドラマを見たら毎年の違いがわからないだろうが、俺にとってはそういう感じなのである。

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 萌は日本の TV への反応が年々薄くなっていき、いまや強制しないとなにも見ないのは、こういう大掛かりなエモーション製造業映像に順化してるからだろう。それだけになってほしくはないので、俺はせっせと「泣くな、はらちゃん」を見せているわけである。⑥結婚しましょうの回も泣けた。萌の前で泣くと沽券に関わるので初回は1人で見てるのだが、そうしておいてよかった。

 この物語は切なさが一杯に詰まっている。2回目を萌と一緒に見るときに解説しようとして、英語に「切ない」という言葉はなくて困った。アンビバレントでソローな感じ? 完璧に合う英語はないんだがと説明すると、「ビタースイートとか、そういう感じでしょ? わかる」とのこと。やっぱここまで見てるんだからわかるよね。

そして俺がやられてしまったシーンがやってくる。萌のほうからもれ出る声が聞こえた。俺もまたうるうるきてたので(笑)その表情を見たりはしなかったけれど。終わってから「どう? 切ないというのはわかった?」と尋ねると、「Yeah. I almost cried」。そうかそうか。

 「お父さんって感動しても絶対泣かないよね」と萌がいうので、実は初回1人で見てあらかじめ涙を枯らしてから一緒に見てるのだと仕組みを白状すると、「レ・ミゼラブルでも泣かなかったのに?」と信じられない様子。いやそれは俺は……絶叫よりも切なさに打たれるんだよ。

2013/05/07

日記「カナダのロックシーン」

「退化するコンピュータたち」「ドリームファイター」「カナダのロックシーン」「帰れない二人(はらちゃん)」「中華モール」「フィギュア塗装会」

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■13/04/15(月) □ 退化するコンピュータたち
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「どうしてもスタート メニューは必要ですか? Windows 8」


 スマホ式操作体系になった Windows 8 が当然ながら批判されているらしく、「今まで通り直感的に操作したい」という声に対し MS 技術者がつくった FAQ がふざけていて笑える。寄せられているのは質問というより「なんだこれはめんどくさい」という苦情なのだが、その1つ1つに対し「まあ直感的にはできませんが、我慢して一手間かけていただければ、結果は今までと同じになります」ということを答えている。同じ結果を得るのに手間を減らすのが進化なのであって、話が逆である。結果としてスマホ式ユーザーインターフェイスがいかに馬鹿げているかがよくわかる記事となっている。

 スマホ式 UI は、誰もが直感的にわかる階層構造をなぜか否定している。iOS はことにひどくて、俺は萌の使う iPod の音楽プレイヤーを目にするたびにトサカにくる。[Rock]-[Japan]-[バンド名] みたいな階層分類はできないので(※)、何かを聞きたいと思ったら曲名画面を何十回もスクロールしなければならないのだ。
(※)これは我慢できなくて調べ尽くしたのだが、iOS が(少なくともフォアグラウンドでは)フォルダというものを持たない構造になっているらしい。当然フォルダによるファイルの分類はできないわけだ。

 その非階層操作のバカバカしさを指摘すると萌は、「アーティスト名でも見つかる」と歌手名欄をまた何十回もスクロールする。同じことだろうというと「だったらプレイリストを作れば好きな順に聞ける」という。つまり上の記事で MS が答えてることとまったく同じ、「まあ直感的にはできませんが、我慢して一手間かけていただければ、結果は今までと同じになります」をアップルが俺の娘にいわせ擁護してもらってるのである。馬鹿馬鹿しい。なんでユーザーにこんなめんどくさいことをさせたいのだ。コンピュータの退化ではないか。わけがわからない。

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【泣くな、はらちゃん】(2)なくしてしまったコミックスを取り戻す。神様の心が春のように少しずつ開き、はらちゃんに向かい笑ってくれた。よかった。これからもつらいことがあるだろうけど、はらちゃんが、マンガが、神様を助けてくれるでしょう。

 朝ドラ「あまちゃん」も絶好調である。いいところ、楽しいところを挙げていくとキリがないので、ただウワハー\(^o^)/と身を委ねてる状態。朝ドラ前作は物語というよりも観念奇譚だった。愛とは、夢とは、信じるとは、人間とはと Jpop でも人気の観念アイテムをぐるぐる巻きにした「観念巻き」という創作食物であった。あまちゃん はもちろん物語で、自然で、天然の地産地消名産品、つまり「まめぶ」だな。

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■13/04/20(土) □ ドリームファイター
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 今日の子供日本語勉強会のお題は、パフューム「ドリームファイター」。ノートに書かせた言葉は「最高、求めて、終わりのない旅、現実、うちのめされ、前を見て歩く」など。

ねぇ みんなが言う「普通」ってさ
なん だかんだっで実際はたぶん
真ん中じゃなく理想にちかい
だけど普通じゃ、まだもの足りないの

 つまりみんな理想はやや高いんだけど、それでいいんだ突き進めってことだねと解説していると、ちょっと胸が熱くなってくる。これはいい歌詞だねえというと、子供たちもうんうんとうなづいていた。Perfume 自身がすごく求道的なことをしてるのが目に見えるから、こうした歌詞がピタリとイメージに合い説得力を持つ。これから未来が広がる子供たちのテーマソングだな。

 求道的といえば、俺はサブカルな大人たちから絶賛されているももクロに興味が湧かないのだが、それは俺が音楽でもスポーツでも天才願望が強いからだと思う。普通のかわいい女の子たちが求道的に頑張っても、天才ダンサーたちと天才振付師の研鑽が到達したステージには及ばない。

 ももクロは萌にも見せたが同意見、というか「日本の人はわかるのかもしれないけど、私には AKB と見分けがつかない」と俺よりも辛辣な意見であった (^-^;。

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■13/04/21(日) □ カナダのロックシーン
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カナダのグラミー賞、ジュノーアワードを見る。ゲイとして有名な女性シンガーKDラングが栄誉殿堂入りを授与され、「この賞はカナダがもらったようなものだわ。私みたいなフリークがこんな賞をもらえるのは、この国だけよ。おめでとうカナダ!」と感動的なスピーチ。カナダはすごい女性シンガーがゴロゴロいる。ほんとゴロゴロいる。だけどすごい男性シンガーがぜんぜんいない国なのである。なんでだ。

 なんか大きな賞をジャスティン・ビーバーがもらい、しかし会場に来てないのでシーンとしらける。「カナダに住んでない奴に賞をやるな」とレナード・コーエンが昔怒り自分のジュノー賞を返還したそうだが、ほんと賞をあげてももらいに来ないやつにはやらなければいいではないか。

 コールミーメイビーのカーリーが年度アルバム賞をもらい、「なんて、なんて言ったらいいのかわかんないわ」と感極まったスイートなスピーチ。そのうろたえぶりが似合ってて国民的好感度アップ。そして見た目ちょっとエリックカントナに似てきた男前KDラングの美唱で賞は終わりました。

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メトリック
萌が聞いてるカナダのバンドは、80 年代に先祖返りしているとよく感じる。今日ジュノー賞で演奏したメトリックは、ボーカルがブロンドで、デボラハリーより歌は大幅に下手だが同じくらいダンスが下手で(笑)、ブロンディっぽい。萌が大好きなバンクーバーの Mother Mother というバンドは、男女混合でトンプソンツインズっぽい。どちらも 80 年代の本家よりは相当に音楽性が劣るが、ガチャガチャした音やバンドのスタイルが先祖返りなのだ。その方向性だけは好ましい。

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(カナダのポプコンの本年度優勝バンド。いいねマークの右のプレイボタンを押す)


 ジュノーを見ていてそういえばと思い出し、先月うちも投票したカナダのポプコン、ヤマハ新人発掘コンテストの結果を見に行った。優勝したのは東海岸ならどこのバーにでもいそうなラグタイムバンドだった。

 いいバンドのいい曲で悪くはないが、新人発掘という名目で3千ものアーティストが応募し、おそらく何万人もがラジオとネットから投票して選ばれたのがこんな新しさ皆無の音楽だとは。俺と萌はこの毒にもクスリにもならん歌を聞いて「(えーこれかよ)」と顔を見合わせるのであった。カナダ音楽ノーフューチャーという感じ。

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■13/04/22(月) □ 帰れない二人(はらちゃん)
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 「泣くな、はらちゃん」(3)一緒にカマボコを作りながら笑い合う二人。「時効警察」のときからうすうす気がついていたが、俺はこの越前さんがめっちゃ好ましい。引きこもりがちな風情がまたたまらない。頑張れはらちゃん、彼女が窓を開け飛び立つまであと少しだ。

 しかしはらちゃんの思いがかなってくれたらとは思うものの、たとえかなっても……と悲しい予感もする物語である。「ぼくは君を」と言いかけたとき、カマボコに涙が落ちました。もう星は帰ろうとしてる、帰れない二人を残して。

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■13/04/27(土) □ 中華モール
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 会議でサンフランシスコに行くMを空港まで送り、リッチモンドの中華モール・アバディーンセンターで昼食&ダイソー買い物。日本のとんかつ屋ができていてカツサンドを食べてみると、完璧に日本クオリティのふわふわとんかつだった。カナダじゃほとんどどこにも売ってない大麦豚の筋切り肉だろう。うまい。プリクラもあるんである。来れなかった萌にテキストすると悔しがっておった。

 リッチモンドは英系よりも中華系のほうが多いといわれているが、モールの広間にステージが組まれ TV カメラが入り中国語でなにかやっている。身なりの良い人々がブースについているのでクイズ番組かなと思ったら、BC 州の選挙演説&説明会だった。中国語で選挙演説をやってるということは中華系の人たち向けなわけで、ちゃんと人が集まり熱心に説明を聞いていた。

 つまり英仏語はわからんがカナダ国民として自分たちの政治権利を行使しようとしているわけで、これはまったく正しいえらいことなのだが、日本人にはこの発想は出ないなあと驚いた。日本人は「私らは居候ですから、言葉もよくわかりませんしお国のことには口出ししません」とメンタリティ的に引いてしまう。やっぱ中華の人たちが世界中でバイタリティあるのは、単に経済面だけじゃないんだな。こういう正攻法なところからも押していける図々しさが、市民としてのプレゼンスを高めているんである。

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 帰りに、個人制作ながら日本ゲーム大賞を取り大手から英語版が出た評判の世界最少カード(枚数)ゲーム、「ラブレター」も買ってきた。しかしこれは騙し合いを楽しむゲームらしく、1人2役でやってみても何が面白いのか全然分からない。しかしツイッターの好男子Iさんによれば、

「自分は人狼が苦手なんですが、その欠点を上手いこと消してる作品だと思います。5分で終わりますし、本当に良いゲームですよー」

 とのこと。知らずに買ったのだが、俺はレジスタンスみたいな少人数でやれる騙し合いゲームがほしかったので、ぴったんこだ。やっ・た。

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■13/04/28(日) □ フィギュア塗装会
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 MKのD&D会へ萌を送る。今日はミニフィギュアの塗装会だったのだが、プロが作ったものを見ても手間がかかる割にたいしたものが作れないというのが正直な感想で、1インチ四方に収まるボードゲーム用のフィギュアというものが、塗装をして愛でるには小さすぎるのである。むかしバンダイがタミヤの 1/35 シリーズに対抗して 1/48 のドイツ軍戦車シリーズを作り、安かったので俺はそっちを集めたのだが、タミヤのを見るとやはりディテイルの作りこみでぜんぜんかなわないなと子供心に思っていた、あれを思い出す。

俺はちゃちゃっと1時間でペイントを済ませ、寒い店内で冷えてしまったので帰宅。あとで萌が持ち帰ったフィギュアをみると、さすがに時間をかけただけあって初期とは別物になっていた。何層にも分けて塗装を盛ることで、肌に柔らかな質感が出ている。あーなるほどねー。ごてごてした戦士/モンスター系はプロが作ったものを見ても特に何も感じなかったが、肌を露出した女戦士系フィギュアには魅力があるな。あそうか、日本のフィギュア文化と同じか。左のゴブリンは俺のやっつけ1時間作品。

2013/04/16

日記「秘密隠匿ゲームの楽しさ」

「『空中庭園』開眼」「日本語勉強会立て直し」「D&Dダンジョン組み立て会」「Perfume でお勉強」

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■13/04/05(金) □ 「空中庭園」開眼
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 ボードゲーム「空中庭園」(ルール解説記事「【驚きの発明】空中庭園」)が好きで楽しいのにオンライン Yucata 対戦ではさっぱり勝てない状態が当初から続き (6 勝 22 敗!)、こういう地形ものだけは得意なはずなのにどうしておれは勝てないの? バカなの? とここ数日戦術を研究していたのだが、やっと敗因が分かってきた。俺は敷地を拡げられないから負けるのだ。。


左が上手な相手の、右がサイズ半分の俺の庭
過去の負けたゲームの棋譜を見てみると、極端なゲームでは敷地面積が←こんなに違っている。このゲームでは左の相手(紫)が 130 点、右の俺(黄)が 90 点での大敗だった。使えるカード枚数は同じ31枚なので、俺は相手に比べぜんぜん拡大していない、つまり多くのカードを厚く重ねてしまっているわけだ。でやはり使えるスペースの違いで大差がつくのだろう。

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 なんでこうなってしまうのか。このゲームの戦術として俺はこれまでずっと:

①【カード置き】同一建物パーツ連結を最重視
②【寺院コマ】寺院は敷地中心部にまとめる(敷地周縁部にワークスペースを空けていくため)
③【完成建築】完成済み建物を小さく刻む(寺院コマを早期に取り除くため※)
(※)建築に置く寺院コマは最大5個、6個目からは小さな建築から順に取り除けるため、邪魔な箇所にある寺院はその建築にカードを上書きし小さく刻めば早期に寺院を除去できる。

 ――という感じでプレイしており、これで小さな庭になっている。①でパーツ連結に気を取られ過ぎて敷地拡大がおそろかになっているのはまあ分かる。で③で建築を上書きしているということはすなわち、カード同士を常に深くオーバーラップさせているということである。この2つが拡大を妨げているのだろう。

 また、最近②の寺院コマも中心部に固めず、むしろ散らして寺院と寺院の間にカードを置いたほうが結果がいいような気もしている。そこで:

①【カード置き】敷地面積拡大を重視。特に序盤は重要。
②【寺院コマ】寺院コマの間にカードを置くスペースを作る
③【完成建築】あまりカードを重ね上書きしない

 という方針で次のゲームをプレイしてみると、やはり庭の広さでカードを置ける場所の選択肢が広く、やがて3連(建築サイズが3)が常時できるくらいに内地が活性化してきた。やはり。そうか、建築ブロックはすでにある敷地内にしか置けないというメカニクスゆえに敷地中心部には周縁よりも多く建物ブロックの断片があり、その断片に新カードをつなげるだけですぐに3連が作れるのだ。前は内地に寺院を固めていたのでカードを置けず、中心部が開発できなかったのだ。なるほどー。

 でこうして3連建築完成サイクルが短くなると寺院コマは自然と回転し(完成済みから新規建築に移動でき)、完成建築の大きさを保持したまま寺院コマだけ取り除くことができるようになる。ここに次のターンで同種建築をつなげばまた即3~4連として再利用できる。これほどの活性化はこれまでの狭小庭戦術では経験したことがない。つまり以前の戦術③で完成建築を小さく刻むというのは、敷地拡大の見地からも再利用の見地からも悪手だったわけだ。この戦術でついに快勝。やった。

 わかった。完 全 に 開 眼 し た。庭園の敷地を広げつつ、建物パーツの再利用度を最大化することがこのゲームのポイントだったのである。よーしここからランキングを駆け登ってやるぜ、見てろよ Yucata の空中庭園者たちよ。開眼するものがあるゲームって素晴らしい。

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■13/04/06(土) □ 日本語勉強会は立て直しが必要
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 久々の日本語勉強会で、子供にこのワークショップはつまらないと言われてしまった。俺はこのテキストを使っている限りこれ以上楽しくラクで身につく方法はありえないというところまでチューンしてるわけだが、子供には外国語の勉強自体が面白くもないわけだし、そのテキスト内容がヘボいんだよな。序盤はポスターの読み取りや観光案内などけっこう楽しかったのに、中盤からは極端にビジネス寄りで、会社説明会への問い合わせやら製品のアンケート結果解析など、トピック的に子供にとっては死ぬほど退屈になっているのである。アジアのビジネスマン向けにカリキュラムが作られてるのかもしれない。

 このテキストはもうじき終わるから最後までやるにせよ、今後どうしようかなと俺も考えていたところで、なにか教材になるものはないか考えてみよう。

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■13/04/07(日) □ D&Dダンジョン組み立て会
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 MKが大量に買い込んだ、あの高級厚紙製D&D専用3Dダンジョンの組み立て会に呼ばれる。俺はD&Dはやらんがあのダンジョンには憧れてるので、組み立てだけ参加する。やつはこのけっこう高価なダンジョンを6箱も大人買いしてたんだけど、「これはレゴみたいなもんで全部互換だから好きなものをフリーハンドで作れるんだ」と全部開封してパーツを混ぜてしまっていた。ありゃりゃ。


山のようなプラ袋のすべてがパーツ。
好きなものっつてもお前、こんなパーツの山からいったいどうやって形あるものを組み立てろというのだ。人の想像力に限りはないが組み立て力は限られてるんだぞと思いつつ組み立てたが、やっぱり全4人がみな似たようなフロアと壁と階段その他を作っただけで、1つも完成せず時間切れになってしまった。箱のままキープしといてくれたら完成図を見ながらさっさと組み立て、そこから独自性を加え改造もできたと思うが。まあヤツはいま超忙しくて遊ぶ隙がないそうなので、家にいて無聊を慰めるためにこんなパーツ分類などという余計なことをしてしまったんだろうな。


しかし今日は結局1つも完成しなかったのだが、完成写真で見るこの3Dダンジョンは本当に素晴らしい。今やってるゼルダでめぐるようなダンジョンがテーブル上にあるんである。そこに自分の手を入れキャラクターを置き動かして遊べるのだ。ワクワクだよなー。俺は付き添いなのだが見ているだけで楽しい。いつかこれらのダンジョンが完成しますように。

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■13/04/13(土) □ Perfume でお勉強
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【日本語勉強会】先週の「勉強会つまらない」事件があったのでぎこちなく始まるが、ともあれワードバスケットをして少し温まったところで、「今日は歌を勉強します」と Perfume「スプリングオブライフ」歌詞の解説をはじめた。ガールズ大盛り上がり。

 簡単な歌詞だけど、これでもやはりカナダの日系ガールズにとっては知らない言葉がけっこう入っている。

    弾ける
    埋まっていても
    空白のまま
    自分次第
    心躍らせ

 と漢字も難しすぎないコモンなものがかなりあるのでノートに書き取らせ、テキストブックを使うのと遜色ない量の勉強となった。これはいいわ。検定3~4級合格を目指すなら嫌でもテキストブックを暗記する必要があるだろうが、具体的な目標はないしまだ先は長いしね。来週は「ドリームファイター」をやります。最高を求めて、終わりのない旅をするのは、ね。聞いておくように。

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 帰るとMが【空中庭園】をリクエスト。2戦して1勝1敗となった。さすがは元よりのパズル好きで、Mも強くなってきた。ブリリアントなカードの置き方を見つけ出すだけでなく、俺の庭をチェックし与えてはならないカードはどれかと見定めたり、タイルセットをうまく集めたり。俺も真剣にやらないともう勝てない。すばらしい。

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■13/04/14(日) □ 秘密隠匿ゲームの楽しさ
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 夕方はADたちを招きタコヤキパーティをする。去年の夏に京都でタコ焼きを食べ気に入ったADのリクエストだったんだけど、うちにちゃんとタコ焼き器があっておいしくできるので喜んでいた。

 食後ADを交え4人で「ディクシット」をやる。手番の人が「お題」を出し、他の人はそのお題に合うカードを出し優劣を競うという優秀お笑いゲームなのだが、普段ゲームをしないADは「不連続したイベントの一つ」とか「人生の岐路」とかそういう抽象概念みたいなお題ばかり出してきて、「そんなカードが都合よくこっちにあるわけないだろ!」と皆が対応カード出しに異常に苦しみ笑えた。


お題「暖かな支援」
ADの「暖かな支援」というお題のときに俺はこれを出したのだが、出しながら

「いいか、頑張れよ!」
「うるせえバカだまれバカ」


という情景が頭に浮かび1人でクックックと笑いが止まらなくなってしまう。しかし誰がどれを出したかは答え合わせまでは秘密なので、なんで笑っているのか言うわけにはいかない。そして答え合わせ時にその情景を披露すると、当然皆も笑うわけである。このゲームはこれでしか味わえない面白さがやはりあるなー。

 この「笑ってしまうが、なぜ笑ってるのかはいまは言えない」という密かな感じがなんとも楽しいわけで、これをもっと軽いパッケージで楽しめないかと俺も正体隠匿ゲーム「お邪魔もの」を買ったんだが、あれは意外や全員がゲーマー的に「誰が悪者なのか」を真剣に推理しないと面白くならないピーキーなゲームなのだった。たぶん「人狼」系もみな多少はそうなんだろう。

 何人かが考えずにプレイしても安定して楽しい「ディクシット」は、そこが実に優秀なパーティゲームなんだよな。これはこれでMKんちでやれるので、うち用にもなんかないかなあ、考えない人がいてもノリで盛り上がり機能する、秘密隠匿系ゲームがほしい。

2013/04/10

日記「空中庭園はベスト家族ゲーム」

「サンダーストーン習得中」「デッキシステムの長短所」「ミネカダ登山」

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■13/03/26(火) □ 「サンダーストーン」習得中
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デッキ構築RPG、サンダーストーン
Yucata で人気カードゲーム「サンダーストーン」を学習中。大ヒットゲーム「ドミニオン」型のデッキ構築システム(※)で戦士や魔法カードを村で購入し、そいつらを駆使して魔物を倒しに行くというゲーム。出てきたモンスターを限られた手段を組み合わせ倒し、経験値を稼いでレベルを上げていくというのは実に面白い。こりゃなにをやっても最後は点カードを取るだけのドミニオンよりずっといいじゃんという感じなのだが、1人2役で練習すると《デッキが回らず敵が強くて倒せずレベル上がらず》のループにはまり、にっちもさっちもいかなくなってしまった。うーむ。

(※)数十枚の持ち札(カードデッキ)からランダムに引いた6枚だけが1ターンに使える戦力または資金となる形式。

 40ターンほどもトライしたが、このセッションのサプライ(購入可能な場札)ではどう戦力を集めても、ダンジョンに出揃った体力9近辺の化け物どもを倒すのは不可能とわかりリセットする。これってもしかするとサプライをランダムにすると、こうしたドツボにはまりがちなゲームなのかな。ランダムでいい塩梅の難易度になるならドミニオンよりずっと楽しいと思うのだが、面白そうなのにうまくいかない、ドラクエ以前の操作系が悪いコンピュータRPGみたいなプレイ感である。

 ◇

 とツイートしていると、どうしても倒せない敵にはわざと負けてお引き取り願えばよいのだと有名ゲーマー遊星さんが教えて下さった。あーそうなのか。ルールをちゃんと読んでなかったすいません。強モンスターにわざと負けイテテテすいませんでしたと頭を下げたら意外や、「まあ今回は許したるわ」とその魔物はダンジョン深部に帰ってくださった。

 で次に出てきた弱敵を「お前な。さっきは番長の後ろでコソコソしやがって。番長がいなければお前らザコは瞬殺である。ファイヤボール!(閃光ドカーン)」とやっつけてやるとすぐさまレベルが上がり、途端に楽しくなってきました。よーし :-)。

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■13/03/29(金) □ デッキシステムの長短所
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 【サンダーストーン】はソロゲームがやれるページ「ほぼサンダーストーン」が見つかりそこで練習させていただき、実戦も3戦やって感じが掴めてきた。2~3戦目で中級の人と当たり、どちらもダブルスコアだったがモンスターを10ほど倒しちゃんと点を取ることができた。

 強くなるのは難しそうだが、これは面白いわ。倒したはずがわずかな計算ミスで倒せなかったりするところがスリリングで燃える。自分が倒したい得点の大きな魔物を対戦相手に奪われるとうあーとなる。今後 Yucata の定番として楽しませて頂きます。

 ◇

 元となったドミニオンもそうなのだがこういうデッキ型ゲームでは、『このターンではわずかに戦力が足りない、1回戦力をためて次のターンで勝負したい』という場面が続く。しかしこのターンで使わなかったカードは全部流れ、次のターンの手がよくなるわけではないし、逃した獲物は敵が取りゲームは待ってくれない。ドミニオンでは現戦力から1枚を次のターン用にキープするという効果カードがあり、サンダーストーンにも拡張カードで同様のものがあるだろうが、「ためる」ことが可能なのはその程度となる。

 このシステムだから、これほど明確な拡大再生産システムでもゲーム中大きな差がつきにくく楽しめるのだとはよくわかる。対人ゲームで拡大再生産したものがそのまま使えたら先に武器を買い戦士をレベルアップしたほうが勝つに決まってるわけで、それじゃゲームにならない。ドミニオンが発明した「デッキシステム」はその差をランダムなカードの引きという方法で薄めて競技を持続させる方法なわけだ。

 それはわかるんだけど、やはりデッキがうまく回らず何ターンも続けて魔物を逃すと虚しさを感じるし、苦労して買ったものを意図した組み合わせで使えるチャンスがなかなか巡ってこないことにはフラストレーションを感じる。デッキシステムはなるほどよくできているが、そんなに好きでもないんである。

 拡大再生産+対人ゲームの戦力差問題を、デッキシステム以外できれいに解決したゲームってあるのかな。皆が戦力を揃え鍛えて強い部隊にし、それをマップ上に自由に配分して、それでもなお互角の勝負をクリーンに短時間で楽しめるようなゲームが。サンダーストーンは楽しいが、これをやっているとそんなゲームを夢想する。   

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■13/03/30(土) □ 空中庭園はベスト家族ゲーム
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前記事「【驚きの発明】空中庭園」
にルール解説を加筆済み
ゲームを知り即発注し週明けに届いた「空中庭園」の実物を、今日ようやく家でプレイできた。製品のクオリティは同社の「カルカソンヌ」級で、得点タイルは想像以上に大きくしっかりしている。発色もよくきれいなので集めていくと目に心地いい。

 実際にカードをハンドリングしてみると、きれいに重ねていくのは思ったよりも慣れを要する。ゲームに支障はないがやはり多少はずれてしまう感じ。オンライン版では寺院コマを置くと地形が見えなくなってしまう支障があるのだが、実物では寺院をセンターからずらして置けるので視認性はいい。

 デザイナーは韓国人という噂だったのだが、箱を見ると台湾人だった。「プエルトリコ」とかを好きな単なるいちユーロゲーマーのアイデアを大メーカー・ハンスイムグリュックが買い製品化したらしい。大ゲームメーカーの社長の心を動かすほどのコロンブスの卵的優秀メカニクスだったということだろうな。売れなかったのだろうし無名なゲームだが、これを製品化しオンライン版まで出してくれたハンスは見識がある。えらい。

◇

まずMと1対1。最初はなにをしてるのかピンとこないという顔だったが、屋上の庭園を拡げてるのだとわかると俺と同様にあーなるほどねと理解し、4個、5個と大きな庭園パーツを作ろうと盛り上がってくれた。

 昼飯後萌も加わりすぐに2戦目もやったのだが、3人戦だと1ラウンドに1枚しか取れないのでなかなか大きな庭園をプランして作れず、すぐにMからこれは2P戦より難しいわねと声が出た。たしかに。3枚 x2列の取札を並べたほうがいいかなあと思う。しかし6枚も選択肢があるとスピードが落ちてかえって楽しみが落ちるかな(※)。

(※)あとで試して、「3枚並べ、1枚取るごとに次の人が補充」というハウスルールとなった。これだと「つぎの手番まであれが残れば6連が作れる」と2人戦同様にプランでき、みんな大きな手が作りやすく盛り上がる。

 Mはパズル好きなのでベストな手を考え長考しがちで萌がじれていたが、それでも得点がコロレット式(同じタイルが1枚だと無価値だが3枚4枚と取ると爆発的に点が跳ね上がる)なのが萌にもすぐにピンときたようで、カード置きは散漫だったが得点はそれなりにうまく取っていた。

 この得点タイルシステムはやはり非常にいいな。このゲームの競技性に関しては、このコロレット式の得点タイル構成の絶妙さが大きく寄与している。どの柄のタイルもセット完成枚数、得点の累進性、最大得点と違ったメリットがありハズレ感がないし、どれを取ったら大幅に有利というバランス崩れもない。敵の得点増大もある程度は抑止できる。どのタイルセットを集めるかに毎回違ったランダム性と楽しみがあり、どれを集めようかと気持ちが盛り上がる。「セットコレクション」ゲームとしてよくできてるのだ。これは素人デザイナーが作れるようなバランスではないので、ゲームバランス無双の名作「ストーンエイジ」の作者でもあるハンスの社長が音頭を取って、多数のテスターが関わりバランスを取ったに違いない。

 というわけで最近ボードゲームはどれを持ってきても集中してくれん萌はどうかと思うが、Mは確実にこのゲームの面白さにはまってくれるだろう。グレンモア以来1年ぶりのヒットの予感。

 ◇

 家族がパズル的ゲームを好むならば、空中庭園は家族ゲームとしてカルカソンヌよりも優れていると思う。カルク(略称)は画期的に素晴らしいゲームだが乗っ取りをしなければ面白くなく、乗っ取りアリではオンライン競技経験のある俺と俺からセオリーを習った萌だけが強くなり、妨害が嫌いなMにはつまらなくなってうちでは出番がなくなってしまったという経緯がある。

 空中庭園は個々が自分の庭を作るというシステム上、カルカソンヌのような強いインタラクションがない。敵がほしいカードやタイルを先に取るというインタラクションだけで競技性が成立し、それだけで完璧に機能して楽しいのだ。

 そして隠し要素や記憶要素がなくひらめきを競うゲームなので、経験多数の者が絶対有利でもない。俺自身2週間毎日オンラインで戦いいまだにほとんど勝てないくらいの腕前なのだから(恥)、カルカソンヌのようにいくつかの文章化可能なセオリーを飲み込めばマスターできるゲームではなく、したがって俺だけが極めてしまい家では楽しめなくなるという恐れは当面ない。

 つまりこのゲームはカルカソンヌ同様簡単なルールでビギナーでも楽しいというだけでなく、ベテランがビギナーとやってもフルにゲームを楽しめるというカルクにない両立性も備えているのである。ベスト家族ゲームじゃん。素晴らしい。

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■13/03/31(日) □ ミネカダ登山
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 春で天候がよく窓からの光で屋内が明るいので、みんなの気分も明るい週末。萌の iPod 整理を手伝ったり Youtube でジェフベックを聞かせたりしている。

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絶景ミネカダ山

登山道終端のハイノール直下は
真っ逆さまな崖なのが地図でも分かる
午後、久々に町の裏山ミネカダ登山に連れて行かれた。前回登ったローノール(低い頂き)よりさらに高いハイノールというところを目指したのだが、恐れたほどきつさに大差はなく到着(往復10キロ、高低差200mほどらしい)。まことに絶景であった。うちから5分でこの登山口につき、1時間でここまで登れるんだからカナダの大自然はありがたい。

 山頂は下が全く見えない強烈な崖っぷちゆえに絶景なのだが、そんなところで犬が駆け回っていて見ていて恐ろしかった。しかしこうして力の限り散歩できるんだから、カナダの犬は幸せだよな。昔富士山のマウンテンバイクツーリングに警備犬のビコ号を連れて行ったときも、長距離で最後は脚を痛めつらそうだったが、生涯最長のフリーランを満喫し気持ちよさそうだったもんなあ。

 いやはやいい登山だった、俺の体力もこの程度ならまだ大丈夫と喜び降りていくと、下山時に足をくじき家に帰ってから痛み始め歩けなくなってしまった。とほほ (^-^;。

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 夕方新朝ドラ【あまちゃん】が始まる。おれはクドカン節というものをなにも知らないんだけど、これからは大丈夫です楽しんでくださいというNHKの気持ちが画面の隅々に詰まってるような、晴れ晴れした朝ドラになっていた。メールの文章とか、手描きアニメーションとか、文字が落ちてるソニーの看板だとか。画面が発光してる気がしたよ。

 前作に対し余計な不平をいわずしっかりと黙殺していた人たちが、次々に喜びの声をあげている。夜明けだ。明けない夜はないのです。闇夜の国から舟を出してゆくのです。

2013/03/26

日記「ケルト音楽の夕べ」

「春休みのギター特訓」「ドイツゲームのルール」「【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け」

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■13/03/17(日) □ 春休みのギター特訓
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 萌の春休み.ギター課題曲を与え特訓を始めた。四人囃子「レディ・ヴァイオレッタ」。俺が中学生のときに習った曲で、スローで簡単な中にハンマリングオンなどいろんな基礎テクが入っているし、なにしろ曲がいいので萌もすぐに気に入り弾き始める。

 1番のメロディと運指をだいたい覚え、サビまでできるようになったところで、じゃ最初から弾いてみなと俺がリズムギターを刻む。カラオケと違い萌がつっかえたらそこで伴奏は止まり、音を拾うまで待ってまた続くというバリアブル伴奏システムなので、リードを弾いててめっちゃ気持ちよさそう。サビのトゥーン↓トゥーン↑ターンターンターンキューンというところが弾けるようになると、歓喜の表情を浮かべている。「ギターってやっぱ(吹奏楽で彼女がやってる)クラリネットよりエモーショナルな楽器だよね」と言うと、うんうんとうなづく。レッスンを終わったあともテレビを見ながらトゥーン↓トゥーン↑とグリッサンドをやってます。弾けば弾くほどうまくなるよ。

萌中2は難しい年頃で俺たちはなにかにつけ衝突し消耗させられるが、音楽とギターに関しては俺が言うことが理にかなってるので反発を覚えないらしく、素直に聞いてくれる。

 まあギターに限らず、教わることはなんでもそうか。料理とか宿題のわからないところを見るときとかも素直だもんな。しかし俺が何かを教える機会はだんだん減っている。特に思春期に入ったので、萌は女子としてお母さんの経験談と知見をすごく頼りにしてるしな。そういうところは男親にはどうしようもない。音楽だけでも教えてやれてラッキーと思わねば。


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■13/03/19(火) □ ドイツゲームのルール
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 最近オンライン Yucata にあるボードゲームを上から順に習っては打ち習っては打ち、気に入ったものは定番としたり実物を購入したりしてるのだが、ボードゲームというのはたいがいが複雑な手順で数字を上げ下げして楽しもうという遊びなので、その手順がつまらんと厳しい。最後まで続けられない。

 ハチエンダや「空中庭園」のようなタイルを置きゲーが好きなのは、「手順」が地形やパズル要素なので単純に楽しく、それが数字の上げ下げにつながってるからだろう。「洛陽の門にて」はあまりやらなくなっちゃったけど、畑作りが楽しかった。「ペルガモン」は壺やおわんを組み合わせることが楽しい。

 ◇

 それにしてもドイツボードゲームのルールって、全く例外なく読みにくい。たいていセットアップ後に「手番でできること」として

①カードを取る
②カードをプレイする
③アクションを行う

 みたいな説明があるんだが、それぞれの行為に「どういう効果/目的があるのか」が同じ箇所に書いてないのである。たっくんらの図解入り詳細記事でもそう。

 でずっとあとの「ラウンド得点計算」みたいなところに、「○○カードの枚数につき何点」とか書いてあり、ここまで読めば論理の帰結として「あーだから①でカードを取ればメリットがあるのか」と分かるわけ。これじゃルールを読みつつ実際に進めてみようとしても、やってることの意味がわからず1ターンも進めないのだ。今読んでる「ラパヌイ」も昨日読んだ「トーレス」もこうだった。

 ボードゲームを覚えるにはすでに知っている人に教わり、疑問が生じるごとに質問し答えてもらうのがベストに決まっているが、独学で覚えるには実際にコマを動かし何が起きるかやってみるしかない。しかしこういう書き方だととりつく島がないのである。未知のプレイヤーがやりながら読んで、生じる前記のような疑問の答えが「そこ」に書いてあるのが合理的に決まってるではないか。見事に面白いゲームを作るデザイナーたちが、なんでこんなことがわからないのだろう。

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■13/03/22(金) □ 【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け
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 【親善試合:日本-カナダ】カナダじゃ放送しておらず、日本の放送を傍受。しかしカナダ3トップ気味でいいではないか。なんかカナダ代表らしからぬモダンサッカーな匂いが。これはこれまでと明らかに監督が違うと慌てて検索すると、知らなかったのだがカナダ代表はこの試合からポルトガル人が代表監督になっている。代表キャップがあり、晩年はバンクーバーホワイトキャップスにいた人らしい。いいではないか。10年前ゴールドカップを勝ったオジェック以降カナダはプロ経験のある監督を雇えず古くて弱いサッカーを延々とやってきたわけで、この監督が定着してほしいもの。

 負けてもいい試合、選手も若い。フレッシュな選手とフレッシュな戦術でゴーなのだ。左FWの新人エドウィニ・ボンスが速くドリブル得意で非常にいい。日本のツイッターでも誰だあれはと騒然としている。いいぞ、ウッチーを破れ!

 と思ったらがら空きの裏にスルーを通され、GKが出たところを岡崎に決められた。まあ裏を取られるほどラインを上げるなんてことはこれまでカナダに一切なかったのだから、前向きということでOK。しかし岡崎すごいな、昔の中田みたいにチャンスがあれば当たり前に点を取る。

 ◇


長谷部をあしらうハッチンソン
カナダはトップ下の位置でベテラン・ハッチンソンがいい仕事をしている。ボールを受けポストをしてもいいし反転して自ら前進しても推進力ありまくるし、素晴らしい。昔から代表にいるがこんなにいい選手とは知らなかった。これまでは彼の個人技が生きるようなサッカーじゃなかったんだろう。今日はまわりにちゃんとサポートする選手がいて、スペースも出しどころもあるからボールを持って動けるのだろう。

 カナダ新監督トニー・フォンセカは(暫定)とついているがU-23を指導してた人らしく、今日の若い選手は前から一緒にやってきているんだろう。この新監督が定着すればカナダは万々歳ですよ。U-23をやってたんだから金銭的に雇えないわけはない。このサッカーを見て選手や協会が何も感じないはずもない。コーナーからヘッドで同点、よーし。

 後半ゴール前の混戦から押し込まれ、猛反撃するも追加点を取れずカナダは負けたが、ハッチンソンとボンスが再三個人の力でボールを運びゴールに向かっていくカナダのサッカーのほうが、今日は日本よりも面白かった。見ていて「おーボンス行った!」と燃える。日本のサッカーは皆が近距離に位置し短く弱いパスでつないでいく、つまりとことん個人技を使わないサッカーで、だからミスは少なくボールをキープできるが、展開が遅くカナダ DF の眼前ですべてが終わってしまう。皆の予測よりも速く大きくボールが動かないので結局崩せもせず、ハーフチャンスの弱いシュートで終わる。つまらない。Jリーグチームの攻撃練習を見ているようだった。結局ザッケローニも日本の攻撃はこうして、強度が低くても手数を打つしかないと考えているのだろうか。

 カナダにとってはほんとに10年ぶりのいい試合だった。この試合の放送がなく、長年つまらんサッカーに苦しんできたファンが代表チームの日の出を見られなかったのが残念。この監督の攻撃的な戦術にハッチソン、エドウィニ・ボンスがいれば、カナダの未来は明るい。いい選手はこれまでもいたのであって、これまでは監督が悪すぎたというか、欧州のクラブに属す選手たちを説得力を持って動かせるプロ監督ではなかったのである。給料が安くて(多分)、経験と見識のある監督がようやく見つかったに違いない。カナダサッカーの未来に、ついに明かりが点ったのである。

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■13/03/23(土) □ ケルト音楽の夕べ
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こんな美しいミュージックです。
リズムギターが私。
ミュージックピープルが集まるパーティがあるからギターを持っておいでと呼ばれていくと、次々にやって来るゲストがバイオリン、マンドリン、バンジョー、ウッドベース、フルート、リコーダーと珍しい楽器ばかり持ってくる。あれれアレアレ? で始まったのはケルト音楽だった。どわ、知らん(汗)。

 まあコードを拾えば俺も普通に伴奏できるし、同じリフを何十回も繰り返す音楽なのでリズムに入り込んでいくと盆踊りのようなトランス状態となりたしかに気持ちいいのだが、しかし俺以外は同じ難しいリフを延々とユニゾンしている。明らかに全員曲に習熟しておる。なぜ?

 1曲終わったところで、「これは……というかアナタたちはケルト音楽バンドなの?」と聞くと半分の5人ほどが同じバンドのメンバーで残りは違うバンドだが、ケルト音楽はみんなスタンダードなので誰でも知ってるのだとのこと。つまり俺は大ケルト音楽の夕べに、1曲も知らない無知蒙昧状態で飛び入りしてるのだった (^-^;。


 まあいいや。弾けてるんだから問題ない。それにアコースティックギターのコードストロークが入ると、打楽器的にリズムが立ちカッコいいのである。ケルトバンドには打楽器がないらしく、今宵はピアノのベース音とマンドリン、バンジョーの撥弦音がリズム楽器の役を果たしている。ここに俺のアコースティックのシャカシャカというカッティング音が入るとリズムがガツっと厚くなる。他の人たちはいつもと違いうるさいと思ってるかもしれないが、ロック的にはこれは正しい音なのだ。

 基本的に上昇旋律と下降旋律の繰り返しなんだがいろんなコードパターンの曲を、ディナーを挟んで10曲くらいやったかな。途中でコードを抑える左手が攣った。1曲女性ピアニストが Am/G/F/E というロケンロールなコードがサビに来る曲を入れてくれ、この時は俺のギターとピアノのコードユニゾンで相当にロックな音が繰り広げられ、俺は立ち上がってガーンと弾き、終わった瞬間ピアニストと顔を見合わせ笑ってしまった :-)。

 ◇

 ケルト音楽家たちはだいたい2メロの繰り返しからなる曲を、誰かが終了の合図を出すまで10分近く延々とやり、それが何曲も続く。みんな1曲が終わるとストイックに次の曲にとりかかるのである。今日は実は萌と一緒にビートルズや例の「レディ・ヴァイオレッタ」をやろうと思って練習してきたのだが、そういう感じのパーティではなかったのだった。


こんなうまい大人たちと初心者が
一緒に演奏できちゃうすごさ
しかし萌の知ってるコードだけで弾ける曲もあったので、これに参加して萌もうれしそうだった。初心者でもこうしてすぐ熟練者と一緒にバンドで弾けちゃうんだから、コードって本当に偉大な発明である。というわけで門外漢の俺には10曲はやりすぎだったが、楽しいケルトな夜でした。

2013/03/15

【Yucataボードゲームの日々】驚きの発明「空中庭園」

「ひな祭り」「【港町渡り鳥】サンチアゴ・デ・クーバ」「【よくできている感】Call to Glory」
『驚きの発明「空中庭園」』にルールと戦術追記あり

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■13/03/03(日) □ ひな祭り
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【ひな祭り】今年はティーン4名+親戚3名の大勢が着物で着飾り、まったく花が咲いたようであった。萌が友達を3人も招待したいというのでうちにそんなに着物なんてないだろうと思ったが、結婚して長いこと経つとおばあちゃんからのもらいものでこんなにあったのです。SPだけは萌が京都の東寺で買ってきたプレゼント着物を持参したが。すごいな。

 ◇

 ひな祭りの流れでカレッジゲーマー姪SFが泊まっていったので、夜グレンモアを教える。「こうするとまわりのタイルに全部生産物が出る。これを使って買い物をしていくわけ」と説明していくとSFは「OK、わかった」とするする説明を飲み込み、要所要所で俺とMからアドバイスをもらうだけで十分に楽しんでくれた。グレンモアは要素多彩だがわかりやすい。それに彼女は所属する地元D&D会でゲーム慣れしてるし、若いから頭も柔らかいな。

 ちなみに彼女の地元D&D会では「キングオブトーキョー」というゲームがウケているそうである。ゴジラが出てくるあれかー。

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■13/03/08(金) □【港町渡り鳥】サンチアゴ・デ・クーバ
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Yucata で地道に習っている新ボードゲームシリーズ、今日は「サンチアゴ・デ・クーバ」に挑戦中。キューバの根無し草のチンピラ(多分)がおんぼろトラックに乗って麗しい港町を駆け回り、親方衆のご機嫌を伺うことでかき集めた砂糖やタバコをこそっと船に載せ売っぱらっちまおうというゲーム。

 作物を集めるのは簡単で売り物はたまるのだが、これを売るのが難しい。正確にいうと、自分だけがうまく売ることが難しい。高く売ろうとするとリセットされたり出荷自体をスキップされたりするのである。

 この出荷を千日手的にお互い打ち消しあうところがプエルトリコ的でちょっといやらしいなあと思いながら(――プエルトリコはよくできた面白いゲームだが、そういう「やりたいことがやれない度」がマックスで疲れるので俺はプレイしていない――)、まあ実戦をやってみようと始めてみたら、タイル位置が全部ランダムなので練習時とガラリと様相が変わる。これで「あ、これは面白いわ」と感じた。船を見てそのラウンドは何の作物の需要が高いのか、それは港のどの地点で取れるのか、敵があれを取るだろうから俺はその次にあそこを取ればいい……とナチュラルに思考が進むのだ。

 親方を選ぶと、同時にその親方が持つショバ(3つの街)にある建物(特殊効果)カードのどれかも引ける。これが思考の分岐を増やし、アグリコラやエルグランデ的な分析麻痺(analysis paralysis・要検討事項が多すぎて思考停止になること)を招きよくないかなと最初思ったのだが、やってみると大丈夫だった。トラックを移動するにはコインも必要なので現実的に選べる親方は常に3人ほどで、検討すべき効果も「砂糖→ラム酒に加工」「作物1個売却可」と明瞭単純で、アイコンもよくできており判断に迷わない。その都度メリットの大きいものを適当に選ぶだけでサクサク進んでいける。見た目よりも意外と軽いのである。何周かするうちに『自分の状況>親方効果>町効果』のシナジーが発生してそのラウンドの短期目標を達成するコンボも見つかる。これはいいかもしれない。

 実戦は経験者が相手だったが、やはり敵のポイントを妨害しあうというゲームメカニクス上差がつきにくく一進一退で進み、初戦から勝つことができた。

 ◇

 これはなかなかいいゲームだな。「敵が届けたい作物の需要をゼロにする」という建物があるため頑張っても差がつかないところで評価を落とさざるをえないが、ターンが回ってきたらその都度選択肢を選び遊ぶくらいのゆるプレイに適した軽さで楽しい。最近 Yucata 上位者とやる1対1「ストーンエイジ」は、一手でも悪手を打ったらほぼ勝ち目はないほどのドライさにいささかうんざりしてきてるので、このくらいの軽さのワーカープレイスメント的ゲームがあるのはありがたい。評価は7弱あたりだけど、相当遊ばせてもらうと思います。

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■13/03/10(日) □【よくできている感】Call to Glory
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Yucata 新ゲーム「Call to Glory」。カードを引きワンペア以上の役を揃えて場に出し、より大きな役で敵の役を上書き(無効化)していくというゲーム。全体枚数の少ない帝や大名は2~3枚の最小セットでも上書きされにくいが点が低く、全体枚数が多いため上書きされやすい農民セットのほうが点は大きい。希少なカードのほうが点が低いというのは身分的には反直感的だが(つまり侍テーマはあまり合わない)、ゲームメカニクスとしては見事に機能しており面白い。ルールが超簡単なところも含め、やっぱりコロレットの風味がどこかあるな。

 実戦:81 位の猛者がいきなりきた。しかし運も多分にあるゲームなので、手も足も出ないということはない。引きによっては勝てるだろう。―――うわ! 5枚で確定と思った 20 点農民がクリアされた。ショック。再度取り返すのはほぼ不可能なのでこれは痛い。しかしこれ一発で面白さが分かった(笑)。やっぱり上手い人はカードを揃えるのがこんなにうまいんだ。驚いた。大敗。なるほどー。

 いやこれは面白いな。俺がやりたいゲームとは系統が違うので(俺は生産かエリア取得を楽しみたい、両方あればベスト)頻繁にやっていこうとは思わないが、面白い。ルールが似てるとも思えないのだが、やっぱコロレットの風味がどこかあるな。―――あ、それはこの「よくできている感」だな、それがそっくりなんだ :-)。

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■13/03/11(月) □ 【驚きの発明】空中庭園
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このようにカードを重ね、絵柄が合う部分に寺院コマ(左:黄、右:紫)を
置くと右に並んだ得点タイルを取れる。ルールはそれだけでUIもよくできている
ので、初回から即楽しめる。パズル好きはYucataでお試しすべき。



 オンラインYucataで「空中庭園」を習う。カード置きゲーム。建築(4種の庭園パーツ)が描かれたカードを自分の庭園に配し、3個以上の同一建築を繋げると「完成」し得点タイルがもらえる。ルールはシンプルで、

  • 新たに置くカードに描かれた「建築」パーツは、すでに置かれたカードの範囲内に収まっていなければならない(余白部ははみ出しても OK)。
  • 3個以上連続した建築に寺院コマを置けばタイルがもらえる。完成を保留して4連、5連と大きくすると取れるタイルの「範囲」が4、6と広がり、6連は隠しタイルをプラス1個取れる。
  • 建物パーツ上に新カードを重ねても OK(たとえ完成した建築を上書きしても、すでに得点タイルはゲットしてるので問題なし)
  • 寺院コマは5個あり、6個目の完成建築からは小さな完成建築から順に寺院コマを移動し使う

 とこれだけ。最初はこの『新たに置くカードに描かれた建築は、すでに置かれたカードの範囲内に収まっていなければならない』という配置ルールの意味がよくわからず、直感的にテトリスのように図形を合わせようとするとアレレうまくいかんなという感じだったのだが、何枚か置いてみると目からウロコ的に理解した。これは前に置いたカードが新たなパーツを置くための「庭園スペース」となるのだ。そのスペースより外に建築パーツは置けないが、カードの余白部は単なる敷地なのではみ出した余白部は敷地拡大となるということだ。なるほどー。

 ―――あ、それで「Hanging Gardens-屋上ガーデン」なのか。カードは庭園パーツを置くための屋上ガーデンなんだ。なるほどー。屋上ガーデンでビールを、海底公園でワインを。

 仕組みがわかるとこれは非常にクレバーなパズルになっている。テトリスやブロックスのように独立した図形を置くわけじゃないので繋ぎたいところが繋げないことが頻発するが、それはパズルを複雑化するためにワザと設けられた制約じゃないのだ。1枚のカードでスペース拡大と建築構築が同時に行われる画期的なパズルなのである。だから難しいのだが、しかしたとえほしい建築がないカードでもカード全体が屋上スペースなので、考えて置けばワークスペースが拡がり庭の改善になる。すでにある建物部分の上に重ねて新カードを置けるのも一見非直感的だが、それは不要なガーデン部分を更地にしよりよい庭に開拓し直しているということだ。無駄なターンがなく素晴らしい。

 ◇

 得点タイルを取るには作った新規建築上に寺院コマを置き「完成」とする必要があるのだが、これがまたよくできている。設置された寺院コマの上には物理的に新しいカードが置けないので、無計画に寺院を建てるとたちまちカードを置くスペースがなくなってしまうのだ。そこで寺院はひととこに、できれば建築の邪魔にならぬ庭の中心部にまとめようと努力するのだが、カードの引きもあってなかなか思うようにはいかない。ならぬものはならぬのです。


黄色寺院コマが建った6軒建築(左)の上に
新カード(右の黒枠)を置くと、寺院建築は
最小の1軒となり、このターンで除去できる。
この邪魔な寺院コマの処理に、「6個目の完成建築からは小さな完成建築から順に寺院コマを移動し使う」というルールが効いてくる。邪魔なところにある寺院はその完成建築を新カードで小さく切り刻めば、早期除去できるのだ。スバラシイ!

【追記】あとから戦術的に、完成建築はできるだけ刻まず、寺院コマだけ除去して大きなまま再利用するのがベストと判明。

 実戦中この重ね刻みのメリットに気が付くと、なんとクリエイティブな庭造り遊びができるのだこれはと興奮してしまった。庭をどんどん広げていくのではなく、じわじわ広げ形を変えつつ中を始終サクサクと最適化していく感じ。つまりこれは庭園を広げながら園内に点景を作っていく、箱庭造り&模様替えゲームなのである。新しい。

 ◇

 得点方面がやや雑で、大きな建築ブロックを作ってもあまりメリットがない。6建築ブロックを完成させたときだけボーナスで+1タイルをもらえるようになっており、5軒まではタイルの選択肢が増えるだけなのだ。選択肢が増えても取れるタイルの種類は3軒と変わらないので、ちょっと報われない感がある(まあ一番取りやすい3のところに自分の手番で敵のために新タイルを出さないことにはメリットはあるが)。
【追記】対戦になると4、5列にあるタイルがどうしてもほしくて皆が競争するケースが頻発し、このタイル取得システムはちゃんと機能していた。
このあたりはドイツゲームらしい緻密さに欠けるのだが(出版社はドイツだがデザイナーは韓国人らしい)、自分の庭を作っていきつつ点を競うのがとにかく楽しいので粗は気にならず熱中できる。こうして置くだけで楽しいのはカルカソンヌ以来だと思う。これはもう Yucata で一番どころかカルカソンヌ以後出た最高の置きゲームなんじゃないだろうか。だいたいタイル/カード置きゲームでカルカソンヌ以後に出た新しいメカニクスなんて、これ以外に聞いたことがない。

 何度も書いているが俺はカルカソンヌのメカニクス(ゲームの仕組み)を発明品だと思っているが、その他のさまざまなボードゲームは数学的遊びの発展形であり、プレイして驚いたことはない。空中庭園のこの「カードを重ねて庭園拡大」「建築刻み/模様替え」という要素には驚いた。これはかつて誰も考えたことがない(はずな)ので、カルカソと同じく発明品だろう。すごいじゃん。なんで無名なんだこれ。ほしいぞ。

◇

 初戦終了、123:92。最後は突き放されたが最終ラウンドまで五分の、会話も弾む最高に楽しいゲームだった。彼女は隠しタイルを取っていたので、6個の建築を何度か成功させそれで差がついたのだ。俺も小さな庭をチマチマ活用するよりも、領地をもっと広げてデカイ建築を完成させる必要があるのかもしれない。いや逆だ、うまく領地を広げないとデカイ建築は作れないわけだ。なるほど。ゲームごとにそういう戦法的な違いが出せるところもいい。

 得点タイルの取り方はイマイチだが、実戦をやってみると得点タイルは1枚では無価値だが数枚集めると飛躍的に点が伸びるコロレット式になっており、構成も「虎と調教師カードを一緒に集めるとボーナス」といった具合にドイツゲームらしくタイルコレクションとして調整され、小味が効いていてちゃんと面白いと分かった(このへんはさすが「ストーンエイジ」の出版社ハンスイムグリュックで、ストーンエイジのデザイナーである社長も調整に加わってるんだろう)。素晴らしい。

 ほしいぞこれ。カナダのショップにはない。中古で探そう。これはグレンモア以後に買ったゲーム(お邪魔もの、ディスクワールド、あやつり人形、ブロックス、ストーンエイジ)が全部はずれているうちの家族にも、MKのゲームグループでも絶対にワークする。久しぶりに衝動買いに至るほどゲームで興奮している。

2013/03/05

日記「レスリング炎の最終戦」

「ポップ音楽はカラオケなり」『「ブルゴーニュの城」学習』『ブルゴーニュで苦戦中』「ブルゴーニュとグレンモア」

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■13/02/22(金) □ ポップ音楽はカラオケなり
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グラミー賞時に俺がプリンスを称揚しビデオを見せたところ萌が「キス」をえらい気に入り、ヘビーローテーションで聴いている。90 年頃の名作ビデオクリップの数々を見せてやりたいのだが、プリンスはなぜか Youtube に厳しいらしくほとんど見つからないのが残念。

 宿題をしながらボウイも聞いてたし、「車で送迎中は親が聞きたいものを聞く」ルールによるロックリハビリ療法が実りつつある。まあポップが抜けることはないだろうが、ポップでもいいものとそれ以外を聞き分けてくれるようになっていただければ。

 音楽に関しては、「良いポップ音楽」には俺もちゃんと興味を示すことで萌の気持ちがほぐれている気がする。実際萌が聞いてる音楽で「お、なにこれかっこいいじゃん」と尋ねるとレディガガだったりするのだ。最近俺が反応した「サマーボーイ」は古い歌らしいが、メロディや「♪ク-ク-ク・クレイィズィー」なんて言葉の発音がぞくぞくするほどカッコいい。歌詞内容はルースターズのサマーロマンスのガール版だし。彼女はモノが違うな。


Summerboy - Lady Gaga

Nowhere Yeah we're going nowhere fast
そんな急いで どこへもいかないで
Maybe this time, ill be yours you'll be mine
メイビー今日は うまくいくかも
c-c-c-crazy, get your ass in my bed
ククク・クレイジー ベッドにちょっと座って
Baby you'll be, just my summer boyfriend
ベイビー あなたこそ夏の恋人
Summer boy
サマーボーイ

Lets get lost you can take me home
迷ったふりして連れてって
Somewhere nice we can be alone
どこかナイスなところで2人だけ
Bikini tops, coming o-o-off
ビキニが取れちゃって
Don't be sad when the sun goes down
暗くなってから目が覚めて
You'll wake up and im not around
あたしがたとえいなくなっても
Ive got to go oh, oh, oh, oh, oh
泣かないで 行かなくちゃ
We'll still have the summer after all
夏はまだまだ続くんだし

 ◇

 でこういうのだったらいくらでも聞いてくれて文句はないのだが、シャワーに入るとケイティペリーなどの凡ポップをどえらい大音量で歌っている。これはおそらくああいう歌メロが最初から最後までぎっちり詰まった今風ポップソングは、間が持ち誰でも気持ちよく上手に歌えるというカラオケ的効果が高いんだろうな。喉をウイウイとうならせ「なーんとかダンシン in the サンライッ! なんとかハイライッ! なんとかムーンライッ!」とか歌うとフィジカルに気持ちいいんだろう。現代チープポップはこういう小学生的韻踏みに満ちている。カラオケとして優秀なものが洋の東西を問わずポップ音楽として売れているんである。

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■13/02/24(日) □ 「ブルゴーニュの城」学習
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ブルゴーニュの城@boiteajeux
「洛陽の門にて」はずっと楽しんでいるがオンラインで構築系ボードゲームがやりたくて探していると、「ブルゴーニュの城」が浮上してきた。見た目は悪いしめんどくさそうだが、非常に人気が高く面白いらしい。

 詳細な日本語ルール解説ページ(もげきゃっち「『ブルゴーニュ』ルール説明(私家版)」)があったので読んでいると、同じ家畜タイルを並べると累算で得点が増えるとある。おお、これはカルカソンヌ・ハチエンダ的だとこれだけで気に入った。やっぱゲームは気前よく資源を稼ぎ、それで何かをやれるダイナミックな方がいいよ。テキスト効果を読みちまちま何かを操作するのはめんどくさい。

 いつも通り1人2役で始めてみると、タイルはどうも1個1個全部効果が違うらしく、評判通り読むのが時間がかかる。しかも効果はすべてがアイコンなので、マニュアルを見ながら何度もやって記憶しない限りまったくわからない。このへんは見た目通りめんどくさい。しかし「市役所」を置くと「続けて自ストックにあるタイルをサイの目に関わらずどこでも置ける」といった効果は明瞭かつメリットが大きくわかりやすく、それを使いたくて手番が待ち遠しい感じが好感触である。

 ◇

 ルールを読みつつちょうど半分まで進み、面白いがここまで1時間半かかっている。えらい長いゲームだ。ゲームの概要は分かったのでソリテアは中止し実戦をやってみよう。ダイスを使い打ち手を選択していくのは楽しいし、点を取る方法はひと通り理解したが、どう組み合わせたら得点が伸びるかはよくわからない。黄色のボーナスタイルが鍵っぽい。

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 【対戦】1人2役だとうんざりするほど時間がかかったのだが、2人戦だと意外やすいすいと進み、他のことをしながら順番が来たらダイスの目と取れるタイルを見て進めるだけで、実質1時間半ほどでゲームは終わる。序盤は俺が町タイルをあらかた抑えたせいかあまり差はつかなかったが、後半にぐいぐい引き離され 217-126 のダブルスコアで終わった。相手の点は後半加速度的に伸びていたが、途中で見てみると一面羊の素晴らしいファームを作っていた。あれが累算で点をくれるんだろう。うらやましい。

 感想としては、面白い。しかし資源をがっぽり稼いで何かをするというゲームではなかった。制限がややきつくボーナス点のとり方がわかりにくいグレンモアという感じだな。サイの目を操作できるところはストーンエイジ的でもある。後半に大物タイルが出るような演出もないので加速度的に盛り上がることもなく、淡々と進み終わるという感じ。

 詳しいプレイ記事によると黄色の「知識」タイルが拡大再生産要素になっていて、コレで点を取ると決めてコンボを組んでいくのが王道らしい。黄色タイルの説明がどうも意味不明だったので初回はやはりそこまでは至らなかった。黄色タイルは最優先して取らないといかんのかもしれない。黄色タイルの説明をプリントしようかなというくらいには手応えを感じるゲームであった。

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■13/02/26(火) □ ブルゴーニュで苦戦中
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 「ブルゴーニュの城」のタイル一覧をプリントし2戦目を真面目に始めたのだが、イマイチ見通しがよくないゲームである。具体的にはサイの目を+-1できる黄色タイルが非常に重要なわけだが、これが4種もあるのでどの種のタイルに効果がかかっているのか覚えられない。さすがにアグリコラほどではないが同じように例外処理が集積していくシステムなので、

「こいつの効果で●と◆と◇は+-1だから……サイコロ6で5か1も取れるので◇に使い……サイコロ2のほうは……△を取りたいがあれには何か+-1効果がかかっていたっけ?(とリファレンスシートを見る)………いや待てよサイコロ6には黄色効果とワーカーも足せば4にもできて○も取れるな、そっちのほうが最終的にポイントが増すのか………?」

という感じで、分岐が増え思考がぼやけていく。こういう《分岐をどこまで増やし分析できるか》という、脳の暗算量とメモリー保持力に依存する思考は、俺は気持ちよく感じないんだよな。結局のところキリがないので「まあいいや」と分岐分析をあきらめ適当なところで打つしかなくなるのである。

 これは個人ボード上に4種の+-状況がひと目でわかるマーカーがあるべきだよな。というか「ストーンエイジ」のようにサイコロ自体に+-効果が与えられていれば何も記憶する必要はないわけで、SA はやはりよくできたスマートなシステムだと思う。+-1が4つもあるのは無駄な複雑化なのであって、ゲームメカニクス上どうしてもそうしたいならマーカーをボード上に作り、プレイヤーの記憶依存を下げるべきだ。

 それにタイル一覧を見ながら残り2ラウンドでどうボーナスを稼ぐかを調べてるのだが、これといった方針が立てられない。ここも、ボーナスは5種類の掛け算式であるとさえわかれば後は悩むことなく突き進めるストーンエイジのクリーンさに軍配が上がるな。

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 2戦目の相手は、船を取りまくることで手番を増やしグッズを集め売りまくっているらしい。これは単にメインボードと個人ボード間でチップを往復させるだけでさほどイントレスティングじゃない戦術だが、それでも点は取れるのかな。あそうか「商品一個につき、プレイ人数分のポイント」か。1個2点はでかいな。これは黄色のメイン得点源を見極めてそこに手番を集中してポイントを積みつつ、他でもコツコツ取るという感じのゲームなんだろう。

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■13/02/27(水) □ ブルゴーニュとグレンモア
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 「ブルゴーニュの城」は2戦してルールとゲーム内容は分かった。ダイスの目をいじって目的を遂げていくというのは一目瞭然なるほどねで楽しいし人気があるのもわかるが、サイコロの目を操作できるよう細工し、それを生かしてタイルを取りタイル効果・ボーナスタイル等で得点を最大化するゲームなのだから、最初からプランを立てタイルを取り置ける「グレンモア」のほうが俺とうちの家族には話が早いと思う。これはグレンモアでできることをダイスで楽しむゲームであるといえる。計算を重くし、倍の時間をかけて。

 タイルを取って置くというゲーム性がかぶっているのでグレンモアの英語フォーラムで両者はちょくちょく比較され、グレンモアが BoardGameGeek 人気チャート 100 位前後(今見たら1年で少し落ちて 150 位)なのにブルゴーニュがチャートを駆け登っていることをいぶかしむ声があったのだが、たしかに俺もグレンモアファンなので同じ気持ちである。グレンモアの順位は妥当としても(何万もあるうちの 150 位は立派なもの)、これに 16 位という歴史的大傑作みたいな順位をつけるなんておかしいだろう。

 ルールを読んだときと始めた直後は俺もおお面白いと盛り上がったが、1戦2戦とも最後はダレた(理由は後述)。ダイス目とタイル効果を掛け合わせ得点を最大化するというコア部分の思考性が重い――もちろんそこが面白い――から時間がかかるゲームになってるが、ゲームに収まった全体のゲーム性はグレンモアよりブルゴーニュのほうがむしろ薄いのではないかと思う。

◆タイル配置ゲームとしてのゲーム性

 たとえばブルゴーニュはタイル置きゲームでありながら、その置く位置に意味が薄い。どのタイルの効果を使うか、どのエリアをいつのタイミングで揃えるかがゲーム上の意味であり、隣のエリアへの繋ぎやすさくらいしか空間デザイン的に工夫する余地はない(この繋ぎやすさもサイコロを2ほど操作すれば置けない場面はほぼゼロとなるので、さほどの障害とはならない)。タイル置きゲームの王者カルカソンヌの面白さはこの空間デザインにあり、グレンモアにはタイルを有機的にリンクさせ得点エンジンをデザインするタイル配置ゲームならではのゲーム性があるのだが、ブルゴーニュにはどちらもない。

 また、基本ボードで黄色を6枚置き、エリアを埋めきってしまったらもう変更できないのはどうかと思う。それ以後に強力な黄色ボーナスが出ても手遅れなのだ。出るかどうか、取れるかどうかわからないボーナスタイルのために1ヘクスを開けて待つというのも、色揃えボーナスは後になればなるほど小さいという仕組みから無意味だし。1戦目も2戦目も終盤はこのせいで戦術的に詰んでしまい、もうこれ以上何もできん(ボーナスを増大する方法がない)やんつまらんという感じになってしまった。俺はこれをヘクス式タイル置きゲームならではの欠点と感じるわけだが、好きな人は「この制限を考慮に入れた上で得点を最大化する」こともゲーム性と感じるんだろうか(これは拡張で「入れ替え可能」とするタイルがきっと出てるだろう)。

◆リソースマネージメント

 資源(リソース)を稼ぎそれを使って活動するのが現代生産ゲームの面白さなわけだが、ブルゴーニュにはこれもない。銀は産出するがそれでタイルを買うだけだし(つまりサイの目と価値は同じ)、船による交易も単なるチップ移動のお使いで、ためて売ればポイント増加というだけのことでマネージメントといえるほどのものではない。

◆テーマ性

 まあ上記の空間デザインや資源管理要素は単に俺が好むものであって、それらがなくてもサイコロを振ってタイルを取り置くのは楽しい。しかしゲームを通してやってることは「タイルを取りやすくするタイル」「タイルを置きやすくするタイル」「タイルを追加で取れるタイル」「ボーナスをもらえるタイル」をいかに多く効率的に得るかを争っているだけで、自分が城やら村やらを構築しているとは感じられなかった。多種生産施設を自前に備え、工夫して生産し考えて消費して特色ある村を作るグレンモアのほうが、はるかにシーマティック(テーマ性がある)である。同種の家畜をまとめるとポイントが累算するところだけがハチエンダ的で楽しいと感じた。

 でダイスを振って調整して置くというメイン部分はゲーム半ばにしてルーティン化して新鮮味がなくなり、仕込み=プランニングが下手なビギナーはいいタイルがなくなる各フェイズの終盤やゲームの終わりには得点を増やす方法とモチベーションを失うというのがこのゲームへの俺の感想だな。普通にいいゲームだが、もし現在これより楽しいゲームが 15 個しかないなら、そりゃ困るよ。

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 これを書いてるときちょうど「ボードゲーム大学・第 1 回けがわさんをお迎えして」というポッドキャストを聞き、そこで「BoardGameGeek はウォーゲーム上がりの米ゲーマーの影響が強く、ダイスを使った重ゲーにランキングは偏っている、軽いゲームは軽視されている」と言われていた。やっぱりね。その「ダイスラブ&計算好き」という嗜好の中での軽いゲームとしてブルゴーニュは好まれてるのではないかと思う。

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 そんなこんなを考えていると、やっぱりグレンモアがより深化した方向に俺の理想のボードゲームはあるなーと思う。村での生活をより多彩にシミュレートしたいというか。ボードゲームでシムシティがやりたいのかもな。

 グレンモアの拡張タイルが出ないかなあとよく思うのだが、「ブルゴーニュからアイデアをもらえないか」と今考えてみたら、ブルゴーニュにあってグレンモアにないのは同種動物タイルを集めると積算するところだけだと結論が出た。『牧場タイルを作り、家畜を売らずにつがいで入れておけばターンごとに増える』というアグリコラぱくりアイデアをいま考えてみたが、そんなにむやみに増やしても売れないというバランスもグレンモアにはうまく仕込まれてるしな。

 あまり人気のないいくつかの城や土地タイルに、なにか新たなルール/機能を与えてグレンモアをリフレッシュできないか考えてみよう。うちの奥様Mは今のままでも大満足なのだが、俺はさすがに何十回もやって戦術的に出がらし化しているのである。バランスよく全体で点を取り、大物ボーナスキャッスルできれいに締めるMに違う戦術、思いもよらぬエキセントリックな戦術で勝ってみたい。

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■13/02/28(木) □ レスリング炎の最終戦
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┃ 萌レスリング ┃
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 1年の総決算である学区最終戦にして順位をつける二度目の公式戦。5校ほどの他校の生徒もこれまでにすでに見ているはずで、そんなにとんでもなく強い子はいないはずだが、やはり順位がつく公式戦と思うと心臓バクバクだそうで、萌は朝からナーバスになっていた。会場に着いてみるとチームメイトたちを応援する萌の顔が、やはりこわばって見える。

 試合が始まると萌は例によってアグレッシブで、相手よりスキルやスピードがあるようには見えないのだが力が強いのかもみ合ってマットに落ちるとたいていいい態勢を取れ、相手の背中にまわりポイントを取れる。グラウンドで優位なのは腕の筋力が強いのか、それにチーム全体が強いのでコーチの技術指導がいいんだろうな。

 1戦2戦とも似た展開で押し倒してポイント先行し、後半は盛り返されるのだが逃げ切っての勝利。でなんと俺たちが着く前にも1勝してたそうで、体重別の決勝戦に行くことになってしまった。げげげ。まじですか。

 ◇

頭をつけた押し相撲が娘のスタイル
相手は萌より1つ年上で背が高くボディバランスがいいスポーツ系。前の試合を見たがスキルも高い。これは勝ち目がないだろうなと思ったのだが、萌は意外や健闘する。萌の強さは俺には謎なのだが、戦闘スタイルとして常に先手を取ってガッと組んでいくので押し相撲になり、押した状態で崩れていくのでいつもいい体勢を取れるのだろう。この試合最初のポイントも押し倒し相手の背中をつけ萌が先取、すごい!

 しかしグラウンドのもみ合いでは相手のほうが相当にうまく、背後を取られポイントを返される。この子はやはり萌とはスキルレベルが違う。しかし萌も脚を取りしのいでそれ以上は抑え込まれずブレイク。


リフトから背面投げを食らいそうになるが

相手の腕を取りブリッジで押し
相手の背中をつけポイント奪取!

相手の美技・逆立ち逆ローリング
パッケージホールド!

ホームの応援団が総立ち!
スタンディングから脚を取られ場外でブレイク。続いてまた先手で脚を取られ、くるくる回転してこらえるもそこから投げられグラウンド腹ばいで背中を取られる。投げは決まらずノーポイント。脚を取り抑え込まれるのをしのぐ萌。萌はファイティングスタイル的に先手を取られること自体少ないので、この辺の間合い呼吸とも相手がやはり相当に格上なのだ。

 抑え込みに抵抗する萌を相手が背後からリフトで持ち上げようとする。あ、いかんいかんカレリンズ・リフトが決まってしまう……とビビるもこのリフトが決まらずノーポイント、その瞬間萌が相手の腕を取ったままカウンターで脚を踏ん張りブリッジ、腕が利かない相手はつっかえができず背中が床に付く! ポイント! やっ・た! すごい攻防だ!

 そのまま萌が背中にまわり相手を抑えこもうとするが、相手は萌を背負ったまま立ち上がり(!)、萌の脚を取って崩しながら前転して逆ローリングパッケージホールドみたいな感じで萌の背中をつけようとする。スゴイ! これはすでにプロレス! 面白い\(^-^)/! これがカウントされ相手にポイント。現時点でスコアはイーブンじゃないだろうか。しかしこの相手の子は本当に強い。力任せじゃなく、スマートかつクレバーなレスラーだ。

 そのまま相手が萌を抑え込みにかかる。萌は手をクラッチして耐えるが、そのクラッチが切られた。あーいかん! このままではピンフォール(背中をついた抑え込み)1本になってしまう。耐えろ! 相手の渾身の抑え込み、萌の応援ガールズがマットを叩き耐えろと絶叫する。厳しい。

 しかしピンフォールは無理と判断した相手が体勢を変え、その間に萌は腹ばいへと移行する。これで1本負けはなくなった、ブレイクまで耐えろ―――タイムアップ! ―――応援ガールズが全員両手を上げイェイと歓声。―――え? 勝ったの?! 勝ったんだ! 体重別地区チャンピオンです、萌サカータ!

 ◇

 萌は信じられないという表情で泣き出す。相手の子はあーあと少し時間があればというスポーツマンらしいサバサバした明るい表情。萌も俺も最後の抑え込みで逆転されたかと思ったのだが(柔道なら有効2本ずつで延長戦という感じ)、総ポイントは萌が上回っていたらしい。駆け寄ったチームメイトに抱き締められ感涙にむせぶ萌。こっれはえらいことになった。母Mも泣きながら階段を駆け下り萌を抱き締める。すごいぜ萌。あれほど強い相手に勝てたとは。

 あとからビデオで振り返ると、リフト崩れからカウンターのブリッジで相手の背中をつけた2点が大きかったのだろう。先取点とあの点で勝ち点は足り、あのうまい相手にそれ以上の点を取らせなかったわけだ。マグレ気味ではありもう一度やったら勝てないだろうが、あの相手に決勝点を取らせなかったのは本当にすごいよ。これはサッカー日本代表がWCで欧州強豪を倒すようなものですよ。12 月の公式戦では3戦全敗だったのに、ここまで戦えるようになるとは。なんということでしょう。

 ◇

 しかし萌がなにかで賞を取り感涙にむせぶシーンというのはいつか必ずあると強くイメージしていたが、まさかスポーツ、それも格闘技とは(笑)。最近目覚めたギターでものになるのだろうと思っていたが、ギターよりもレスリングで名を成すとは(笑)。

 まあとにかく怪我をしないで楽しんでくれ。レスリングスタイルも今の真っ向からガッツンは効果的ではあるが怪我のリスクが高いので、もう少し柔軟なスタイルに変わっていってほしいと思う。いやーとにかくおめでとうございました、驚いたよ私のムスメ。