2008/12/21

日記「フローズンクリスマス」

「味気ないクリスマスコンサート」「日本サッカーの現在位置」「Falken の雪評価確定」ほか。

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■08/12/12(金) □ J入れ替え戦を楽しむ
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 夜中にJ入れ替え戦【磐田-仙台】を P2P で観戦。仙台はぜんぜん臆してる様子はない。初戦も優勢だったそうだが、タックルの脚が相手より 50cm くらい伸びてる感じで、まったく磐田にサッカーをさせていない。磐田ももう中山のチームではないわけで(このハードな試合展開では今日は出番はないのでは)、これは入れ替わっても仕方ないなと思う。仙台はJ1に上がってもただまた落ちるだけではなく、有意義なシーズンを送れるだろう。

 それにしても駒野と前田がいるんだからまだ勝負はわからないと思っていると、仙台が攻め疲れ形勢が変わり磐田FWの圧力が仙台DFを凌駕し、松浦というなんと19歳の選手がゴールを決めてしまった。うーむ。

 後半は仙台が押し込めず磐田攻撃陣の地力が徐々に効き、またも松浦にメッシのようなカウンターを決められた。こんな選手がいたのか。代表の香川より全然すごいではないか。最後にFKで仙台が1点を返し、全員攻勢からもう一度ギリギリのシュートを打つも川口が止めて試合終了。個人能力の差が分けた試合であった。仙台にあと少しのラックがあればその差を出させずに乗り越えることも可能だったと思うが、磐田の状態(監督)がまともならばもともと能力的には大差があったのであった。

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 しかし P2P だったのでどこの局の放送なのかわからなかったのだが、すばらしいアナウンサーだった。後からスカパーの有名な倉敷というアナだと判明。「ここで今ボールを入れたい! 遅いか!」とか、そういう喋りがサッカーの楽しさを伝えてくれる。すごく物事がわかってる人と一緒に見てるような心地よさがある。スカパーがサッカー通に人気なのもよくわかる。

 試合後仙台と磐田のサポーターがエールを送り合ったというJリーグのまったりもいいし、柏のオバマもいいし、失敗を批判せず一緒に残念がるようなこういう日本の良質サッカーアナの口調もいいですよねーとP氏とチャットで話しながらの観戦であった。選手の失敗を糾弾しあげつらうカナダスポーツ局のサッカー解説者には、ほんと毎度腹が立つのである。

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■08/12/13(土) □ クリスマスライト飾りつけ
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晴れたので萌とともにクリスマスライトの飾りつけ。しかし晴れたとはいえ今日は風が猛烈に冷たく、1時間で半分つけて中断し、体を温めてから残りを終了した。風邪をひいてしまいそうだ。作業の間中萌は俺に喋り続け、こうして話をしながら仕事をするのはいいよね、チームワークだよね、学校でコミュニケーションの大切さをやってるのうんぬんとうれしげであった。

 しかしほんとに寒いなと調べてみたら、気温3度体感マイナス1℃だって。実際もっと寒く感じる。そして来週が驚いたことに月曜から延々とマイナス5度以下が続くという予報。雪も降る。いきなり大寒波だな今年は。日記を繰るとマイナスが続く寒波は04年以来かと思う。

 寒いといえば、最近朝寒さで目が覚めてしまうので寝室の窓になつかしきプチプチ(梱包材)を貼ったのだが、これがやはり昔の関東村プレハブ警備事務所でも信州の壁薄古家屋でもそうだったように効果てきめんで、朝ぜんぜん寒くない。たぶん2度くらい違う。2階全体の暖かさにもつながるだろう。

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 トウモロコシの価格上昇などによる食糧危機というドキュメンタリーを NHK でやっていて、世界はマネーの暴走でいま本当に崩れつつあるんだなと実感した。わが実家の焼き肉屋もどうなるのだろうと心配で実家にメールを送るも、畜産市場の混乱はピークを過ぎた、厳しいがまあみな元気にやっているよとの返事。そうか。がんばってくだされ。

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■08/12/16(火) □ 味気ないクリスマスコンサート
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 クリスマスコンサート。去年も感じたがカナダの小学校には音楽専任の先生はいないので、担任のアイデアと音楽熱意以上のパフォーマンスは出てこない。そしてこの学校の教師は全般に音楽にはあまり興味はないとみえて、残念ながら萌のクラスを含めあまり盛り上がるものはない。せめて誰もが知ってるスタンダードなクリスマスソングをやればと思うが、他のクラスとかぶらないようにと配慮してるのか、聞いたこともない(つまり人気がない)歌ばかりが延々と続く。

 中には曲の後奏がまだ続いているのにニコりともせずに指揮をやめ去っていく無愛想な教師すらいた。子供たちもつられておじぎもせす無表情に退場していき、このときはほとんど拍手すら起こらなかった。子供たちがどれだけ元気に歌えるかは舞台下の教師の身ぶりにかかっているわけで、罪なことだと思う。日本の教師なら 300 人の父兄の前では愛想のあるフリくらいはすると思うが、確信犯的に無愛想なところにカナダ人の個人主義が伺える。

 結局今年も、去年の萌の担任ミスターEのクラスだけが高い音楽性で万雷の拍手を得、他のクラスはただやっただけという感じであった。去年あれだけ家でクリスマスコンサートの歌を歌いまくっていた萌が今年は一度も歌わなかったのが、今年の歌のつまらなさを示していたのでした。

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 22:57 ふと気がついたら雪になっていた。まだMKが帰ってないのでこりゃお迎えコースだなと待機しているとやはり電話。3-4cm のド新雪の中へ走り出した。

 動き出しでにゅるっと来る以外は問題なく、メインストリートの直進では気持ちいいくらいにグリップ感がある。しかし帰路の信号ストップで ABS が動作して 50cm ほど停止位置がずれ、うちの通りに入る角ではさらに強く ABS がかかり1m以上膨らんでしまった。うーん、普通に減速Gを与えつつ曲がると簡単に滑走に入ってしまう。やっぱ去年フロントに入れた Falken Ziex ZE-912 は非常に雪に弱い。リアの Yokohama Geolander はもっと雪に強いとの評なので、次の雪までにタイヤをローテーションするしかない。とりあえず今は減速を早めに、ブレーキを残さずコーナーに入っていくべし。

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■08/12/17(水) □ 日本サッカーの現在位置
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 学校の庭で小1時間萌と友達の雪遊びに付き合う。この校庭は、たぶん町で一番そり遊びが楽しめる丘だよな。この校庭を持つスチューデントはラッキーだ。しかし俺はゴム長なので足が冷えた。明日はあったかい格好をしてこよう。

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 【Wクラブカップ・ガンバ対マンU】仮眠し夜中2時半に起きて P2P 観戦。民放なのでアナウンサーがサッカーをわかっておらず、解説もあまりわかってない北澤ゆえ序盤ガンバが攻撃的でいいとさかんに褒めているが、これはマンUがプレスはせず要所のみ絞ることで守り、個人技で点を取ろうという消耗の少ない戦術を選択しているからこうなっているといえる。今のところガンバはボールを持たされ遠くから打たされているだけで、可能性のあるシュートを打つようなチャンスは作れていない。バンドは臆せず果敢にシュートを打ち気持ちよいが、代表でも試合に出られなかったようにこのレベルで点を取るには力がやや足りない。しかしこんなゆるい姿勢の相手に負けるほどガンバは弱くないはずなので、中盤でちゃんと相手を振り回し点を取ってほしい。

 マンUはロナウド・ギグスを筆頭にフェイントの振り幅がものすごく、ガンバDF陣はファウルで止めることもできない。ガンバのフェイント王・安田は振り幅が小さく止められてしまっているので、この試合の間にロナウドを見てカンを掴め。

 とか思っているとセットプレーで2失点。あんな遠くから強ヘッドを決めてしまうんだから、ロナウドの筋力は魚並みである。しかし前半のガンバの攻撃はカラ回り気味だと感じたが、終了間際の遠藤が開いて受けたりといった変化のある攻撃は有効だ。これはいずれ点は取れるだろう。この後失点をどれだけ抑えられるかにゲームはかかっている。

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 後半、マンUがやや力を入れてきたこともあり時間はかかったが、予想通りガンバが1点返す。しかし敵はルーニーめを出してきおって、あっという間に3点取られた。ルーニーのあの2点はなんなのだろう。1点目は胸トラップで触ってないのにアクションだけでDFが無力化され、2点目もマーカーがついているのにボールに触れるのはルーニーだけという。ルーニーの走る方向とタイミングとボディコントロールが幻惑を生むのだろうか、まったく魔法である。まあ普通のJリーガーにとってはあんな大天才と一緒にサッカーをするのは一生に一度のことなので、どうにかしろというのが酷なのだろう。

 あとはもう点を取るしかないガンバが攻めに攻め、マンUの足が止まったこともあって美しいショートパスサッカーで見事2点を取り(橋本のゴールはパスで崩した美しいゴールだった)、3-5 という立派なスコアになった。遠藤のミドルが何本も完璧にミートし、それを止めたファンデルサールのアヤックス時代みたいな華麗なセービングも最高で、楽しかった。寝て起きて見た甲斐があったわ。去年の浦和よりも日本サッカーの現在位置が見えたと思う。世界のどこのクラブとやっても面白いサッカーはやれる。だが勝つのはちょっと、ルーニーとバンドくらいの差をどうにかして埋める必要があるわけで、難しい。しかしそれでよいのである。チャレンジが楽しいのである。

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■08/12/19(金) □ Falken の雪評価確定
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 寒波は続き週末また雪との予報で、では晴れた今日やってしまおうとタイヤローテーションをしてきた。去年 Falken タイヤを購入した例の中華カーショップは今回も英語は通じなかったが(笑)、幸い身振りでタイヤの付帯サービスとしてくれたらしく無料。

 リアからフロントに回した Yokohama Geolander はオールシーズンとして標準的な雪性能なはずだが、やはり Falken とはグリップ感が違うとすぐにわかる。この辺で最も雪が残る裏通りでブレーキと発進テストを繰り返すと、ブレーキ性能が段違いとなった。わざと ABS がかかるほどの急ブレーキを踏むと、ツイーっと滑走してしまった Falken(やタイヤがプアだった頃のレガシィ)とは違い、ABS の作動音とともにスピードがちゃんと落ち途中からグリップが戻る。よしよし。これなら普通のBCの雪ならば問題なく移動できそうである。
【結論】Falken Ziex ZE-912 の雪性能は、並みのオールシーズンとは比較にならない。というかこれは3シーズンタイヤなり。

 レガシィではいていた雪最強 Kumho ECSTA HP4 716 が 5.0 とすれば今フロントに回した Yokohama Geolander GO46(エリオの標準タイヤ)は 3.0 であり、ZE-912 は 1.5 以下となる。サマータイヤよりはマシという程度で、これをオールシーズンとして売る Falken USA/Canada はなんなのだというところ(※)。まあ春~秋性能は Geolander よりはるかに高いので、冬場に Falken が前に来ないようローテーションしていこう。
(※)米国 Falken サイトでは「オールシーズン」というカテゴリに入っているが、製造元日本のカタログでは単に「スポーティ&コンフォート」となっている。日本の表記が明らかに正しいのである。

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■08/12/20(土) □ フローズンクリスマス
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 寒波は続き、なんと水道が凍結し家中水が出なくなってしまった。BC未曾有の大寒波・明け方マイナス14度とはいえ(ここに引っ越し以降で当然今日が最も寒い)、屋内の水道が凍るとは。屋内というか地中のパイプだよな、これは。悪天候に弱いBC家屋ストライクスアゲインである。

 シティに連絡するとそこら中で凍っており、シティか個々の家のせいかはわからない、シティにできることはないとのこと。隣家は凍ってないそうだ(AK・LD家はOKでNR家が凍結と判明)。うーむ。

 唯一アクセスできる屋内取り入れパイプをドライヤーやお湯雑巾で暖めてみたが、元々パイプ自体が凍るほど冷えてないので効果なし。飲み水はミネラルであるので、大鍋で溶かした雪と風呂の残り水を生活用水に1日を過ごした。やれやれ。水曜あたりまで氷点下は続くらしいし、水のないフローズンクリスマスをうちは過ごすのかね。最悪親戚の家に集団疎開か。まあ即刻避難せねば命に関わるガス停止や停電よりはまだマシだが。

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■08/12/21(日) □ 雪やこんこん
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 朝Mが蛇口をひねり水が出る音がして、はっと6時に目が覚めた。夢の中でも緊張していたのだろう。起き出して自分で水を感じ、ああよかったとつくづく安堵する。昨夜雪が降るとともに気温がマイナス2度あたりまで上がったのだが、地中の温度は0度以上になったということなのかしら。わからん。雪はまだずんずん降っている。寒い。

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 積雪が残雪と合わせ15~20cmとなったあたりで新雪テストドライブに出る。さすがに新雪&粉雪なのでおとといの踏み締められた雪上とは違い、滑りも抵抗も大きい。坂になったドライブウェイから出るのに一苦労し、その手応えから遠出はさすがに避けてうちの回りを1周する。去年 Falken の初雪ランでスタックしかけ冷や汗をかいたときより条件は間違いなく悪いが、車はしっかりと進み、方向性も安定しているので不安はない。雪かきをするおじさんたちが頑張れよと手を振ってくる。

 ぐるーりと1周した Yokohama Geolander 新雪テストの感触は、やはり圧雪路みたいにグイグイとはいかないなというところ。駆動してるのはフロントだけなので、AWDに比べ平地で 50% の推進力という感じか(坂があればもっと差がつく)。遠出はしたくないが、まあ今日くらいの雪までであればスーパーやモールの用足しには出かけられる。レガシィでもこんな日に遠出はしないだろうしね。

2008/12/13

日記「好きさ好きさ」

「Jリーグのライバル物語」「You Really Got A Hold On Me」ほか。

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■08/11/29(土) □ Jリーグのライバル物語
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 TV Japan【鹿島・磐田】磐田は降格圏にいるそうだが、強い鹿島を相手にきっちりと守っては反撃を繰り返し、順位差ほどの力の差はなく面白い試合だった。やっぱ内田はこの2チームの中でも特別な存在だなと思う。走るスピードを落とさずに1タッチでボールをコントロールしドリブルで突き進むあたりは、かつての中田を思わせ惚れ惚れする。代表候補の前田は、体格がありあれだけうまいFWは日本じゃなかなかいないので魅力的なのだが、シュートをミートできなかったシーンには失望する。

 ハーフタイムに90年代後半の名勝負:鹿島 VS 磐田映像が入っていて、どの試合もほんとに興奮する試合だったと懐かしい。あの3試合のすべてでドラマの大主役だった中山は、Jリーグ的にはカズ以上の大選手だったと思う。

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 不調らしく最近噂を聞かない田代が後半パワープレイで出てき、相変わらずよかった。狭いところでシュートに持っていけるかどうかといった技術面でコオロキに先発を奪われてるのだろうが、川口が弾くべきハイボールを2~3発頭でかっさらっていた。元々あれは川口が下手なのだが、それにしても現役代表GKの上を行くのだから田代の切れと高さをほめるべきだろう。コオロキがアジア以外の対外代表戦でDFを抜き点を取れるとは思えないが、田代ならばどんなチームのDFにだってストレスをかけられる。しかも同系の巻と違いボールも扱える。しかし鹿島で出番がないということは、シュートが下手なのかなあ。

 最後に名波と共に中山も出たのだが、鹿島が鬼の攻勢の時間だったので何もできずさびしかった。磐田は粘りに粘ったが、ロスタイムに岩政にヘッドで押し込まれジエンド。これで今年のJリーグはほぼ決まった模様。

 Jリーグの全体レベルは常に上がっておりいつ見ても満足できるが、しかし昔の鹿島磐田みたいな名勝負は近年ないなと試合後考える。.....あそうか、チャンピオンシップ自体がなくなったから、「頂上決戦」みたいのはなくなっちゃったのね。前期後期制はよくないが、Jリーグは強豪同士のライバルっぽさが希薄なので(浦和ガンバ鹿島あたりの直接対決でもあまり話題にならない)、3~4位までのチームによるプレイオフ制あたりが一番盛り上がるのかもしれない。

 ま、鹿島は堅実な強さを完全に取り戻したわけで、浦和とガンバが金をかけてる分ちゃんと強くなれば自然ともっと盛り上がるのかな。スター軍団浦和なんつっても一般人が知ってるのはトゥリオだけなわけで、もっと派手で強いチームを作ってもらいたい。

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■08/12/03(水) □ You Really Got A Hold On Me
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 萌がギターを教えてくれと初めて真剣に言ってきたので、ギターはまだ手が小さすぎて無理だからとウクレレを教えてみた。曲をなんにするか悩んだのだが、萌の好きなJポップはコードが複雑なので(それが日本の歌の特徴といえる)、やっぱ最初は3コードかなと萌が気に入っているビートルズの「You Really Got A Hold On Me(原曲 Smokey Robinson)」を指導する。萌は物覚えがいいので4つのコードをじきに覚え、コードチェンジとコードストロークのつぼ(タイミング)はゲームのバンブラで身についているので、アップダウンのストロークをそれなりに決めて30分で弾けるようになってしまった。後はピアノと同じで、つっかえず弾けるようになるまで練習すればいいだけ。

 このウクレレもピアノと同じで熱意は長続きしないかもしれないが、ピアノ同様一度覚えたものは忘れずに弾ける程度にキープしていけばよい。萌はいい音楽がわかるし、歌の上手さはMから授かり持ち合わせているのがなによりである。歌のセンスがある奴は例外なくかっこいいギターを弾けるのは、自分がともにやったボーカリストを見ていればわかること。

 「♪I don't like you but I love you, don't wanna kiss you but I need to」と歌いながら萌は、「これって私とWLみたいじゃない?」という。喧嘩ばかりしてるけど大好きなクラスメート。うーん、まったくそうだねえ。英語キッズはロック名曲の歌詞がリアルタイムに入ってくるからうらやましい。

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■08/12/06(土) □ 札幌―鹿島観戦
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 夜中に録画しておいた【札幌・鹿島】観戦。簡単に優勝はさせんと札幌が熱く燃え、序盤は白熱して面白い試合だったが、ほとんど何もないところから野沢がすごいミドルを決め、その後は鹿島がゲームを淡々と進めて優勝してしまった。鹿島のサッカーは手堅いが胸躍るものではないし、優勝経験のない川崎か名古屋に勝たせてやりたかったが、やはり前の試合の岩政のヘッドでリーグは決まっていたといえる。

 札幌とヴェルディが落ち、ジュビロが入れ替え戦となった。武藤さんの仙台がなんとジュビロと入れ替え戦。武藤さんのためには仙台に頑張ってほしいが、鹿島が優勝で磐田がJ2というのは悲しいものがある。磐田はかつてアジアチャンピオンにすらなったのに。

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■08/12/09(火) □ キヤノン MP520
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 オンラインでオーダーしたスキャナ・プリンタ複合機、キヤノン MP520 が届いた。第一印象は、とにかくメカとしての精密さと豪華さがすごい。これが $65 とはとても考えられない。俺が今まで買ったものの中で最もコスト比が低いのは間違いない。

 動かすとプリントが暴力的に速い。音もうるさい。スキャンも十分に速いが、グレイスケールのコントラストが妙に薄い。白黒コピーも補正しないと同様に薄く、この最も頻用する2大機能がデフォルトでは使いづらいのが困ったなというところ。カラースキャンは見事なのだが。

 丸1日使ってみて、スキャン性能は期待以下であった。プリンタは想像以上に速いが、普通紙プリントの色は昔のインクジェットとさほど変わりない。どっちも進歩したようでさほどしてないというのが正直な感想だが、ただ値段が劇的に下がったのねというところ。

 しかしとにかくこれまではMの部屋にあるプリンタとスキャナを苦労して使っていたので、自分の手の届くところにスキャナ/プリンタがあるというのはすごく幸せだ。萌の絵を次々にスキャンし、必要な書類をすぐさまプリントできる。紙質にシビアなレーザーではなく、古紙を使えるインクジェットなのもうれしいのである。

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■08/12/11(木) □ 好きさ好きさ
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 萌はこないだから「誰かさんが誰かさんにオネツなの、あーあ私を好きな子はいないのかしら」などという話をさかんにしてたのだが、今日帰宅時「ついに誰が私を好きなのかわかったの」と言い出した。誰? あ、ALか。萌が春に彼に入れあげてた頃、彼もまんざらじゃないという顔をしてたもんな。今日彼が、

「ねえ、君はまだ僕のことを好きなの?」
「いや別にもう.....なんで?」
「ビコーズ、君のことが好きなのさ!」

と萌に告白したのだそうで、萌は今はもう別な子のほうが好きなのだが、とにかくずっとこういう(←)少女マンガ的シチュエーションを待ち望んでいたので、その後はヘロヘロにハッピーだったそうです。そりゃよかったが、まだ結婚はできんよと答えると、「わかってるよ、当たり前じゃない!」とうれしげであった。

2008/12/09

サカタ萌のアートワーク08秋

壊れたスキャナをようやく買い換えたので、萌画伯8歳の絵を1年ぶりにお届けします。萌の絵はこの1年くらい振れ幅が大きく、スタイルが一定してません。下のRPGキャラみたいなきっちりした細密な絵を描くとうまいんですが、小さな頃の絵のアナーキーな破壊力は減じてるなというところ。花札の絵や耕野裕子風悪役キャラみたいな、単純な線でぴしっと意図が伝わる絵の方向に進んでほしいと父は願っております。

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 これは花札の感想を書いた日本語学校の日記。絵柄を見ればどの札かばっちりわかるところが、やっぱうまいよなあ。


「こち亀」にはまっていた頃に萌が作った、こち亀テストペーパー。両さんはカネを愛す愚かで貧乏で悪いサルのごとく描かれています。美しい麗子とお金持ちの中川は憧れの存在っぽい。


誰なのか不明なサイケな画家。椅子に立ち上がりポーズを取る非常識な感じと無表情さが、なんだか実に画家っぽい。上はサイケでミイラな猫?


 これは女の子らしいメイクアップのゲームシート。かわいい。カナダの子っぽい絵柄ですね。



 最近は英語本を書くことが多く、ストーリーは私にはあまりピンとこないのですが、絵は面白い。明らかにカナダのガールズなのに、なぜセーラー服なのか。


 萌はいつかはRPGを作りたいのだそうで、こういうゲームキャラや武器魔法の一覧などを量産しています。


 これも自作(想像)ゲームに出てくるドラゴンのバトルカード。これはクラスのボーイズに見せたら好評だったそうで、コピーで増刷し配布してました。


 イジワル女が出てくる少女マンガの1ページ。いやな女エリカの表情がナイス。耕野裕子さんの影響が見て取れます。


 DSゲームを取り合いになり、怒った私に萌が書いてきた侘び状。こんなものを書いてこられると俺のほうがよっぽど反省してしまう (^-^;。

2008/11/28

日記「子供のクリエイティブ」

「西洋非合理たち」「クライミングジムでしょんぼり」ほか。

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■08/11/18(火) □ 西洋非合理たち
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 掃除をしていて大学4年時の日記帳を見つけ、面白くて読みふけってしまった。ここから思い出して夕方モールで 09/10 の薄いスケジュール帳を買う。学生時代は毎年年末ああした日記帳とともに、デザインのよい手帳を探して買うのが恒例だったのだよな。やっぱスケジュール管理は PocketPC/Outlook よりも、萌の学校の校庭でお母さん方と話しながら書き込める紙の手帳の方が便利なのである。

 しかし今は日本のカレンダーも影響されてそうなってると思うが、西洋式カレンダーはなんで日曜から始まるのだろう(※)。仕事にせよなんにせよ日曜に始まる物事などないし、ウィークエンドの予定を書き込もうとすれば2段(週間カレンダーなら2ページ)にまたがり汚くなり、いいことは何もないではないか。
(※)後から調べて英仏は月曜スタートだと判明。日曜スタートは古来キリスト教に関係あるらしく、米の頑迷さとそこに従う日本/カナダという因果関係か。

 日付を年月日の順に書かないのも西洋の悪癖で、食べ物の消費期限など 080706 と書かれるとどれがどれだか特定しようがない。日-月-年が一番多いという傾向はあるが、統一されてないのだから危険すぎる。なんというかカナダの社会制度などは合理的でいつも感心させられるのだが、究極のアホ単位インチ法(※)もそうだし、こうした昔からの慣習には信じがたいほど非合理的なところが多々あると思う。
(※)なんと驚きの12進法(12インチが1フィート)。スパナなどの単位は 5/8 インチ、3/4 インチ、7/8 インチなどと表記され、「3/4 インチの1つ上のサイズ」が何になるのかは誰にもわからない。手持ちのスパナをあれこれ試してみるしかないのである。インチ法のアメ車が売れないのは当たり前だ。

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■08/11/22(土) □ クライミングジムでしょんぼり
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 【WC予選カタール―日本】序盤はカタールが勢いに乗り、前線のブラジル勢を中心に押す。日本は落ち着いて対処している。メンバーは怪我人以外前試合と同じで、中盤は遠藤・俊輔・長谷部のまま。たとえ怪我持ちでも俊輔指定というのはジーコと同じではないか。憲剛を使ってくれよ。

 徐々に日本ペースになってきたところで、内田の縦パスに達也がスパっと抜け出しゴール。気持ちよし。今日大久保が目立っていないのは、達也のほうが明らかにボールを引き出す動きがいいからだろう。玉田も最近下がってきてボールをさばきキープするのが素晴らしくうまくなりMFを助けているし(フィジカルも強い)、自然と大久保がボールに触る機会は減ってしまう。ボールを持ち勝負できれば大久保は誰よりも破壊力があるわけだが、この2人が頑張る前線ではなかなかボールはもらえないだろう。

 しかしこれは豪華な前線だ。Jリーグオールスターといえよう。07年のアジアカップ時、まさにこの俺好みの「達也・大久保・玉田」をなぜ連れて行かないのかとオシムの人選をいぶかしんだのである。待ってもらって仕事をするタイプの高原が復調しても今の玉田ほど効果的なボールタッチはできないだろうし、このメンバーでWCも戦いたいものだ。達也があと2年怪我をしませんように。

 残り時間はそのまま日本優勢で前半終了。俊輔はここぞというところできゅっとボールに絡み、遠藤と共に完璧なバランサーをやっている。いい仕事をしてると思うが、怪我を押してまで俊輔を使わねばならんほどの仕事とは思えんのだが。

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 【後半】いきなり玉田のクリーンゴール! WCでのゴールにも似た、体重の乗った見事な一発だった。そのあともサボらず怠らずしっかりとプレーを続ける日本。バーレーン戦、ウズベク戦に比べ全員の動きに無駄がなくなってきていると感じる。はっと局面を変える美技よりも、味方との距離を詰め高い技術で速く連続してつないでいく感じ。集中が切れたカタールが足をガチガチぶつけてくるので怪我が怖いが、日本選手にひるむ様子は感じられない。そのたくましさにも感心する。ここまで完成してしまうとアジア予選で敗退はもう考えにくく、今の日本選手に岡田監督ならこうなるだろうと当初誰もが予想した通りのチームになったと思う。二次予選バーレーン戦の負けとその言い訳だけが本当に余計なことだった。あれさえなければ、誰もがチームの進歩を素直に喜べるのに。

 追加点もあり、日本はラフプレイにも淡々としかし強靭に対処し試合終了。中国レフがファウルを取ってくれないので、前線で戦い蹴られていた攻撃陣のために交代カードは使われ憲剛は結局見れなかった。ああこうして憲剛を使えないまま日本は進んでいくのか。なんというもったいなさ。

 試合後の俊輔のインタビュー。「危ないシーンがありましたが」「いや危なくないですよ」「WCが近づきましたね」「ハハ、全然ですよ、まだまだ」「怪我の調子はどうですか」「怪我してる時点で調子はよくないんで」―――このトーンはまさに初期の中田英寿! なんか今日は守備とペースメーカーを完璧にこなしていたし、彼は図太くなってきたなあ。

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今年から萌のクラスメートになったEMのバースデイパーティ@クライミングジム。萌はここに来るのは二度目だが、高いところが苦手なのでほとんどの子が行けた壁の一番上(10m ほど)まで行けず、下りは前回と同じく体が横向きでコントロール不能になり、怖い思いをしてめげていた。

 降りてきた萌は俺の胸にしがみつき、自分が弱虫で恥ずかしいと嘆く。いや恥ずかしくなんかないよ、高いところが怖いのは誰だって当たり前で、問題はすいーっと楽しく降りてこれるはずの下りで、体が横にロールして怖くなってしまうことだけだと言い聞かせる。

 空中で体をコントロールする方法をちゃんと教えてくれないからこうなるわけで、どうすればいいのかとインストラクターに聞くと、上体を後ろにそらせればいいのだそうだ。他の人を見ていると、体をそらすことでピンと張ったロープと両足の三角ができ、それで体の方向を安定させ降りてくる。ロープにしがみつくと三角が小さくなり横に転がりやすくなる。この3点ホールドが大事なわけだよと萌に言い聞かすが、怖くて手足はすくんでいるので壁から体を離すことがうまくはできなかった。

まあいいか。俺がインストラクターなら低いところで体の使い方をまず教えてから登らせるが、前回も今回もインストラクターはそこまで気が回っていない。そんなもんなんだろう。つまり子供に教えられるような人がついているわけではないのだ。しょせんパーティだしな。2度トライした後は萌も割り切って、壁はあきらめあまり怖くないハシゴの方を登りつつ、友達とくっちゃべって楽しんでおった。それでよしそれでよし。

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■08/11/23(日) □ 子供のクリエイティブ
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 静かな日曜。萌は最近英語でストーリーブックを量産してるのだが、その文体がどうもMと一緒に読んでるキッズストーリーそのもので、俺にはあまりピンとこず読む気が起こらない。1ページできるごとに萌はMに見せたがり、Mが忙しいといってもまとわりついている。つまりMを喜ばせるのが主眼なのであって、それはそれで悪いことではないが、クリエイティブではないのである。こないだRじいちゃんに書いて送った本も、よくできていたがグランパを喜ばせようというサービス情報がメインであった。

 最近凝ってる昔のゲーム「ロードランナー」の面作りでも、なにかくだらないジョーク面(全パネルがハシゴになってるとか)を作っては俺に見せたがる。でウケないと駄目かと消す。「萌あのさ、お父さんが喜ぶかどうかは大事なことじゃないのよ、自分でパズルとして面白いデザインを考えなよ。本を書くのもMに見せることが大事なんじゃなくてさ、自分で書いててエキサイティングかどうかが大事なのよ」。このあたりを説明するのは実に難しいが、8歳の子供は存在自体がクリエイティブなわけで、あまり大人を喜ばせようなんて迎合的なことを考えてものを作ってほしくないのだ。

 そのうちに萌はロードランナーで城の塔のようなものを作り始めた。「お。これはカリオストロ城じゃないか。じゃここにいるクラリスをルパンが助けるというストーリーにすればいいんだよ」というと一気に萌は盛り上がり、見る見るうちにクリエイティブ脳が働きだしてかっこいい城を描きだすのであった。よしよし。

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 「ポケモン」は町や言葉遣いが「MOTHER」に似ているとずっと感じており調べてみたら、制作者が「『MOTHER』を作りたかったんです」と語っている話がほぼ日に載っていた。ああ、やっぱりな。萌に「MOTHER2」をやらせるのはまだ無理だが、あの感じをポケモンで簡単に味わえるのはいいことだ。

 しかし萌はポケモンにさほどはまってる様子はない。やっぱストーリーがないも同然だからな。ポケモントレーナーを倒して次の町へ行くの繰り返しで、新しい技が手に入ること以外は単調なゲームではある。話が入り組むと自力では進めなくなり、単純だと味気なくなる。子供向けRPGは難しい。

2008/11/16

日記「ポケモン人気の秘密を考える」

「ウォッカの天皇賞」「音楽教材バンブラ」ほか。

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■08/11/02(日) □ ウォッカの天皇賞
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 ウォッカの天皇賞を朝のニュースと Youtube で見る。素晴らしいレース。この馬がダービーを勝ったときやJCで負けたときに、父さんと電話で話したことを思い出す。やっぱ秋の天皇賞はいい。秋の府中競馬場はいい。このレースやJCを、また見に行きたいなあと思う。

 しかし優勝インタビューを読んで、今年ユタカは重賞2勝の大不振だというのでたまげた。検索をかけるとエージェントがらみでいい馬が回ってこないのと、個人的な不振の両方が原因らしい。そんなことってあるのか。ユタカが抜きん出た、手の届かない存在だとは誰も思ってないだろうが(アスリートとしてはかつての河内みたいに追えるわけではないし)、俺が見ていた頃の岡部と同等以上の立場にあるはずなのだが。あれほどの達人のステージに達してしまえば、そんな大波などないのかと思ったのだが。分からぬ。

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■08/11/03(月) □ 音楽教材バンブラ
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 買い出しをし晩飯は肉じゃが。萌は今日久々にキーボードをやっている。バンブラで弾きまくっているFF7のボスバトル音楽のリフを、実際にキーボードで弾きたいとトライしているのだ。ギターで言えばリッチーブラックモア並みに難しいリフなのでそれは無理だろうと思ったのだが、トライすると 2/3 くらいのスピードで両手で弾けてしまう。むろん正確に2小節分は弾けないのだが、あのスピードで萌の指が動くこと自体に驚いた。やっぱ1年間とはいえピアノをやらせたせいで、脳と指の神経のつながり具合が俺なんかの比ではないようである。子供には短期でもピアノをやらせよということですね。

 そしてバンブラは本当に強力な音楽教材だ。萌は毎日なにかしら歌を作ってはバンブラで「作曲」しているので、小節の長さ、音符休符の長さ、リズムの取り方、コードの変移というポップ音楽のキモが全部分かってきている。小学3年生が自力で譜面を書ける方法なんて他にないだろう。すごいことです。

 ニンテンドッグスの世話はしてるかと萌が聞くので、実は餌をやってるだけで散歩はやってないと答えると、「めんどくさくなっちゃったよねえ」と気まずそうにいう。そうなんだよ、めんどくさいんだけどやめるわけにはいかないのがペットの大変なところなんだよねえ。もう「どうぶつの森」も友達との通信以外はやることが尽きた感があり、ゲーム馬鹿親俺は次期主力ゲームを物色中です。

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■08/11/04(火) □ すき焼きレストラン
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 夕方、MKの推奨するすき焼きレストランへ。安めのライスがこわばっていたりする普通のチャイニーズクオリティで、日本人の店員の方が「日本のすき焼きとはだいぶ違うんですけど」と申し訳なさそうな顔をするのだが、肉の薄切りがよく切れているのでそれだけで十分にうまい。普通のスーパーに売ってるレベルの肉だと思うが、日本のしゃぶしゃぶ肉よりも薄く切れているので煮てもやわらかく食べやすい。Mたちはこの超薄切りをスライスとは呼ばず shaved meat と読んでいた。なるほど、たしかにそうだな。

 まことカナダ人たちはこうした薄切り肉のうまさを理解し、スーパーで買えるようにせねばいかん。まあ中華・コリアスーパーでも薄切り肉は売ってないのだが。一番薄いコリアバラ肉で 2mm くらいであり、冷凍状態で無理やり切ってるので繊維が破壊され調理するとガジガジなんだよなー。

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■08/11/10(月) □ ミッドライフクライシスとは
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 今日夕方からハリソンホットスプリングスに行くのだが、俺は風邪で厳しい。あそこの寒い屋外プールには入るのは無理で、まあインドアプールに入るしかないな。

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 ◆19:24 ディナーを途上で取りホテル着。去年は昼間のうちについたのでゴージャスなフレイジャーバレーの景色を楽しめたが、今年は暗い中を延々走ったので疲れた。

 ADが新しい BMW 330 に乗ってきていた。「彼はミッドライフクライシス(※)の打破にスポーツカーがほしかったんだけど、ここまでしかイケなかったのよ」とSHが笑う。まあ 330 なら十分速くてスポーティなんじゃないのかと答えると、「セダンじゃ駄目なのよ、2ドアじゃないとスポーツカーじゃないの」だそうだ。よくわからん。
(※)西洋のマッチョな男は40~50歳の心身の衰えに、恋や高級車をゲットすることで張りを得ようとするらしい。

 そういえば同じく50男のSCもポルシェ 996 かなんかの極めつけスポーツカーに乗ってるのだが、それでも足りないのかこないだニッサンGTRをオーダーしたといっていた。そんなスーパーカーを2台も買って中川みたいだねと萌と笑ったのだが、それもミッドライフクライシスなのかね。しかし BMW くらいだったら運転して気持ちいいだろうなと想像はできるが、ポルシェとかGTRなぞ、300km/h を超えるというその性能をどこでどう使うのかと不思議なだけだ。カナダのハイウェイは超高速でぶっ飛ばすようには設計されていないし、スーパースポーツを楽しめるようなワインディングはBCにないのである。

 俺がもしミッドライフクライシスを車で埋め合わせられる立場にあったら、ハイブリッドのハッチバックがほしい(プリウスはなんか扁平すぎて嫌だが)。燃費というのは心を酔わす甘い性能の一つで、うちのエリオもこういう遠出のときに燃費が伸びていくのをメーターで見てるとしびれるものがある。普段の平地燃費でもこれを味わえたらミッドライフクライシスを十分打破してくれそうだ。

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 夕飯後萌たちがプールに入っているのを見ると自分も入りたくなるが、体調ヘロヘロで断念。今夜よく眠れればよいのだが、ここのベッドじゃいつも眠れんのだよなあ。

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■08/11/11(火) □ 眠れぬハリソン
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 ハリソンでは毎年眠れない。べッド・シーツが堅い素材で始終カサカサと音を立てるせいだろう。ようやく眠れたと思ったらMと萌に6時半に起こされた。グッタリ。

 眠れないべッドでマンガ「三国志」を読んだが、いつまで経っても話が変わらず馬鹿ばかしくなってきた。要はメインの劉備だけが英雄で他は姑息な馬鹿であるという話で、作者横山の好みが濃く反映されていると思われどこまで史実に基づくのかわからんが、すでに8巻まで読んで魅力を感じる人物がいないのだからこの後読む気がしない。策謀による脚の引っ張り合い(同盟国同士ですら!)ばかりが延々と続く話を読んでいると、ただ滅入ってくるのである。なんでこれが人気あるのかしらん。

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 昨日は晴れたのだが今日は雨。俺は屋内のお湯にだけゆっくりと 30 分ほどつかり、体を十分に温めて帰路へ。Mとともに泳ぎまくった萌は、車を出すと即眠りに入った。空いていたので雨の中を快調に 1:30 以下で帰宅。体はしんどいが爽快なドライブだった。ほんと車は、速さに関してはこれくらいで十分だな。ほしいのは絶品のハンドリングと燃費である。

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■08/11/12(水) □「ポケモンパール」開始
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 研究の結果萌の次期主力ゲームに選定した「ポケモンパール」をついにスタート。日本でイトコがやるのを見ていたとのことで、萌はやり方をほぼ分かっていた。モンスターを弱らせ捕獲し育てるというシステムは「玉繭物語」と同じで、わかりやすく楽しい。玉繭はストーリーがえらく短かくモンスターも数える程だったわけだが、ポケモンはモンスターがメインなので延々と出現し続け、プレイヤーが飽きるまで、それこそ RPG版どうぶつの森としてやり込むことができるよう作ってあるわけだ。1時間で3匹ほど捕まえてベッドタイム。メッセージはカナで知らない言葉もほとんどないので、萌ゲーム史上初の自力日本語読み上げで話が進んでいる。よしよし。順調に楽しんでいけそうである。

 ポケモンはガキのものだとこれまで完全に意識の圏外にあり、これがRPGであることさえ知らなかったのだが、ネットで調べるとポケモンを捕まえ育て交換し友達と通信(Wi-Fi ボイスチャットだって!)と、子供が喜ぶものは全部詰まっているとわかる。実際プレイしてみると、どことなく絵や言葉遣いに「MOTHER」的な匂いがするのもよい。無用な時間がかかるバトル方式など欠点も多々あるが、そこは我慢すればこれは楽しいわ。

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■08/11/15(土) □ ポケモンオフ
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 朝のスイミングレッスンから帰った萌が、ポケモンを進める。昨日から登場した悪の組織ギンガ団を倒す。こいつらがおバカで楽しい。最初このゲームを始めたときは、人間キャラのグラフィックのイモさ(だって博士や自分キャラの服装はあれは一体なんだ、日本人として恥ずかしいぞ)からしてやや馬鹿にしていたのだが、ストーリーが進むにつれほんと「MOTHER」風味が濃くなってきた。任天堂のRPGとして、これには「MOTHER」の続編という役割もあるんだろうな。

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 午後、KT・HNを招いて初のポケモンオフを挙行したのだが、ワイヤレス対戦はなんと双方のレベルをオートで揃えるという当然の気遣いがしてなくて、LV30 のHNモンに萌の LV13 が一撃で負けた。レベルを揃えてこそ工夫の勝負になるわけで、こんな仕様では友達同士で盛り上がりようがないではないか。Wifiのポケモン交換システムGTSも崩壊してるし(※)、どうも任天堂らしくない落ち度が目立つゲームである。もしやこれを作ってるのは外部の会社なのか?
(※)低レベル雑魚と希少モンスターのレベル100を交換してくれという厚顔連中で大渋滞し、普通の交換が検索にヒットしなくなっている。しかも何度検索しても同じデータしか出ないので、完全に機能停止状態。これは任天堂が作ったシステムが悪いとしか言いようがない。

 こんなバトルは空しいのでただちにやめ、ポケモン交換へ。先輩トレーナーHNは野に出て萌のためにポケモンを捕まえに行ってくれた。そうだ、それがいいよな。時間はかかったが幸いに萌の好きなピチュウというのが見つかり、こっちのサブキャラと無事初めての交換となった。これはお互いにうれしい。よかったよかった。

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■08/11/16(日) □ ポケモン人気の秘密を考える
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 午後、秋恒例のサーモンフェスティバルへ。去年と内容はまったく同じで、その分去年より人出が減っていたかなという感じ。自然保護教育イベントだからいっぺん見ればわかったという気になってしまう。

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 萌は自力でポケモンを進め、2番目のボス・ハクタイシティのナタネさん(いい人)を軽く撃破。この町ではえらいいろんなものがもらえ、お得感が高い。ここにたどり着くまで入り組んだ森を抜けるのが大変だったが、その努力は十分以上に報われるという感じ。このゲームはこうして次々になにかをもらえ、自分のチームを強くしやれることが増えていくところが楽しくて、子供が喜ぶのは当然だなあと思う。RPGのつらさを軽減し楽しさを増幅してある感じ。これがおそらくいま世界で一番売れてるRPGなわけだからな。FFに代表されるオタク的伏線だらけのRPGストーリーを子供が味わうことは漢字問題に限らず難しいが、こうした単純な筋立てならば日々の楽しみの中で自然と追っていけるのでよい。

 しかし逆にいえばストーリーはほとんどないのだから、いっぺんこれをやってしまえば次のポケモンなどやる気がせんのではないかと疑う。ところが前作「エメラルド」をやり込んだKTは「ダイヤモンド」もやってるのだ。しかも「エメラルド」で育てたポケモンをインポートするんだろうと思えば、「ダイヤモンド」のストーリーを完了するまでインポートできないらしい。子供は繰り返しに強いとはいえ、そこに徒労感と怒りを感じないあたりはなかなか大人には理解しがたい。―――つーても、RPGに興味がない人から見れば、どんなRPGシリーズも全部繰り返し作業に見えるのかもしれんが。

2008/11/02

日記「ハロウィーン2時間ウォーク」

「ウイルス感染!」「ファミリーバンド」ほか。

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■08/10/30(木) □ ウイルス感染!
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 昨日夜から PC の調子がおかしいので朝からシステムの復元をしていたら、Cドライブに変なフォルダができていることに気がついた。あっと思って調べると Infostealer というウイルスに感染している。火曜の午後からだ。いったいなぜ? ダウンロードしたものは当然ウイルスチェックしているわけで、となると感染源は Web ページとなる。しかしいまどき最新のオペラで Web ウィルスにやられるなんてことがありうるのか? どうやらゲームサイトなどのログイン情報(キーストローク)を中国へ送るウイルスらしく深刻度は高くないようだが、ウイルスに感染しただけで恥であり、こんなアクティブなウイルス被害を受けるのは初めてなので動揺する。

 とりあえずウイルスを除去し、こないだ取ったばかりのCドライブのミラーイメージを書き戻す。セーフモードで慎重に起動し、常用プログラムを全部ウイルスチェックし復旧は終了。俺はキーストロークではログイン情報は盗まれないが、念のため数サイトのパスワードも変更する。ふー。しかしいったいどこからどうやって感染したのだ。わからん。

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■08/10/31(金) □ ハロウィーン2時間ウォーク
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スクールハロウィーンの着付けをしに萌のクラスへ。今年はMが作った力作ウィッチハットで見た目ばっちり。萌の今年のクラスを見るのは初めてだが、やっぱ気が強く声の大きな子が仕切っている感じが伺える。


 ハロウィーンウォークは、子供らの熱狂に引っ張られ毎年少しずつ歩く距離が伸びている。今日は6時から8時までフルに歩き、萌のキャンディバッグの紐が重みに耐え切れず切れたところでお開きにしたのであった。ちょうど雨が上がってくれて助かったが、俺はだいぶ冷えたよ。








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■08/11/01(土) □ ファミリーバンド
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 BV家へ。家を出てから誰もあの家の場所を知らないことに気付き、MKが張り切って携帯で Google Map を検索し、それが間違っていたせいで道に迷う。Google や MSN はカーナビ屋じゃないのだから Map が間違うことなど大アリなのだが、MKは Google 信者なので紙の地図を見ようとしないのである。弱った奴だ。

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 萌はボーイズと遊ぼうと思ってきたのだが、最近はもう彼らもティーンエイジャー後期で萌をあまりかまってくれないので、地下のギターとドラムを使い俺と萌の2人でセッションする。萌はバンブラのおかげでコードの変わり目とかリズムのキメなんかが本当によく分かっており(4小節でひと区切りとか、音符の長短も自得している)、「No Newyork」のドラムをダダダン! と叩いている。バンブラではボ・ディドリー風リズムなんかを自力でパッド入力しており、リズム音感はシリアスに研ぎ澄まされている。物理的にコードさえ押さえられるようなれば、もう「モナ」のギターが弾けちゃうはずである、実際。まだギターに興味はないようで、それにあれは指が痛いので根気が要るが。

 そうしてバシャバシャ音を立てていると、義弟ドラマーSTがジョインしてきた。俺とSTがビートルズの曲などをジャムし始めると、萌がすごいすごいと興奮する。そういえばSTがほんとのドラムを叩くのを見るのは、萌は物心ついてこれが初めてかもしれない。俺のギターもドラムと合わさるとよりかっこいいのが分かるようで、大騒ぎして上の人たちをみな連れてきてしまった。ご期待に答え、Day Tripper, Please Please Me, Starting Over あたりを演奏して盛り上がる。久しぶりで気持ちよし。

2008/10/23

日記「どうぶつの森ガイドブック」

「こどもの漢字練習」「『俺たちの旅』の音世界」「日本vsカザフスタン戦」ほか。

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■08/10/13(月) □ こどもの漢字練習
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 Thanks Giving で学校は休み、萌は朝読書をしていた。それを見て、ああやっぱり英語だともう本を読めるんだよなあ、3年生だもんなあと感心するとともに、日本語もなんとかせんとなあと思う。日本語学校は好きだしそのカリキュラムは完璧にこなしてはいるが、マンガでさえも相変わらず1人で読んではくれないのだ。まあうちには「こち亀」しかないからかもしれないが。

 これを打開するためにもDSだ、と萌の漢字練習に付き合う。「なぞっておぼえる大人の漢字練習」は性能は抜群だが、子供が字は知っていても語彙としては知らないという設問が多すぎるのが難点で、親がついていないと学習は難しい。たとえば萌は火という字は知っていても、「火急」なんて言葉は知らないので答えられず、俺が「それは火っていう字。Urgent なことを『かきゅう』っていうんだ」と教えてやらねばならない。教えてやっても一度で火急という言葉を覚えるはずもなく、あまり意味はない。

 「大人の」漢字練習だから子供語彙は考慮してないのだろうが、大人はレベル1~3の字を習う必要はさすがにないわけで、すべてレベルに合った設問を作っておくのがまっとうな製作というものだと思う。これの前に買った「漢検DS」もそうだが、子供のためには作ってないというのがよく分からんDSの学習ソフト状況である。

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 午後JDが久しぶりに電話してきて、萌は夏休み後初めて Webkinz にログオンしていた。しかし Webkinz は部屋と庭をきれいにできるがそこでキャラを動かし活動できるわけじゃないから、一度「どうぶつの森」をやってしまうとやる気はしないよなあと思う。オンラインゲームゆえのスローさにもイライラする(Flash なので毎回部屋から何から全データを読み込まなければならない。メインパートはインストールする仕様にしとけばいいのに)。

 もう俺も萌もどうぶつ村ではやることが尽きてそう熱中しているわけではないが、一日一度は森に行きなにかしらやっている。俺は主にピーチを売って借金返済。家が広がればまた模様替えの楽しみが出るし。

 こうしてどうぶつ暮らしをしてみると、釣りは楽しいが確実性(高く売れる魚が釣れる確度)に欠け、やっぱ農業が一番だなと思う。今うちは高値で売れる桃の栽培に成功して完全に桃農家となり、40本ほどの桃木からローテーションで収穫し毎日2~3万ベルを得ている。このローテーションが確立してしまうと、農業の堅実さにしびれ他の仕事をする気がしないのである。

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■08/10/14(火) □「俺たちの旅」の音世界
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 mp3 で音楽を聴きながら家事。古井戸「古井戸の世界」、矢野顕子「相合傘」と70年代フォークを聞いたのだが、いい音楽だとつくづく思う。矢野顕子はこれがデビュー時なのだろうと思うが、その後ほどぶち飛んでおらずほどよい塩梅に天才性が炸裂していて実にいい。古井戸はドラムの音に聴き覚えがあるので検索するとやはり、かしぶち哲郎(はちみつぱい)だった。そういうつながりも心を刺激し、この音楽が生まれていた70年代、「俺たちの旅」の東京に心が漂っていく。

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 萌は日本語学校の帰りにどうぶつの森通信をやろうとKTたちと盛り上がっていて、ご飯をがーっと食べて準備する。しかし萌とKTたちは通信になると英語タイピングのせいもあって、「買い物したいから金をくれ (gime me money)」「僕のアイテムを取るな」「だったら地面に置くな」といった程度の低い会話に終始してしまう。そんな言い方をするなと萌には横で注意をしてるのだが。お互い日本語でのチャットならばもうちと生産的でナイスな会話になると思うのだが、英語バージョンなのが残念。

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■08/10/16(木) □ どうぶつの森ガイドブック
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 昨夜写真入りどうぶつの森日記を書いてる方のページが見つかったのだが、すんばらしいセンスでレンガ敷きの村を作ったりしている。お出かけ通信でユーザー同士がタイルデザインを交換しているらしい。なるほど、そういう楽しみもあるのね。

 こういう写真を見ていると、うちではまだまだ見てないものがあるんだなと分かる。各種ヘア帽子めがね等のアクセサリとか(家具はもう置く場所もないので店をチェックしてないが、アクセサリは俺も萌もぜんぜん持ってない)、雪だるまとかニューイヤーカウントダウンとか。どれもすぐに見れる類のものではないが、そのときが来たら見逃したくないなと思う。

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萌にそのページを見せてやると感じるものがあったのか、突如「どうぶつの森ガイドブック」というものを作り始めた。KTもどうぶつに関して知らないことがまだまだあるようなので(うちみたいに親が一緒にゲームをやってないから当然 ^-^;)、ガイドブックで教えてあげたいというのである。真剣に2時間もかけて、ボトルメールのやり方、KKの歌の聴き方といった小ネタを記した全8ページの立派なガイドを作っていた。KTたちが喜ぶかどうか分からんが、久々にいい製本仕事でした。

 どうぶつ村内でいつでも友達とメールの送受ができたらいいのだが。「7時にゲートを開けとくよ」とかメッセージを送れたら最高ではないか。どうしてそれをできるようにしておかなかったんだろう。Wifi 環境がない人のことを考えてだろうか。次期どうぶつはネット方面をさらに強化してほしいものである(※)。
(※)調べると、PS3 に友人メッセージング機能がある程度で、ゲーム機でネット越しのメール/メッセージはいまだぜんぜん普及してないらしい。やっぱ製造元は、プライバシー問題から子供にメールをやらせたくないのかしら。

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■08/10/18(土) □ 日本vsカザフスタン戦
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 TV Japan で日本 vs カザフスタン戦放映。双方うまく速くて面白い。カザフは完全に欧州サッカーだし、日本はバーレーン戦と同じく巧く速い小兵チームの持ち味で勝負している。これはボールを当てるトップがいないいわゆる「ゼロトップサッカー」で、アイデアと好技がぴたっと重ならないとチャンスは作れないのだが、皆うまいのでちゃんと狙い通りの攻撃ができる。十分に強い敵をプレスと技術で押し込むことができるのだから、この試合はドローだったと知ってはいるが見ていて快感を感じる。オシム時代の中東相手の試合では、相手のボール扱いの方が華麗で悔しかったが、これが日本のトップ選手たちなのだ。

 しかし憲剛が出ていないのが悲しい。遠藤・俊輔・長谷部の中盤に文句はないが、憲剛・稲本のほうがもっと見たい俺のファン心理。それに後から入った小粒FW陣も、悪いわけではないが U-23 レベルの選手にしか見えない。ああした速くて巧い小兵は日本にごまんといるが、彼らはオリンピックでの香川がそうだったようにボールをキープできるだけであり、大久保のような強さはないので突破にかかれば体とボールを弾かれ終わってしまう。速くて強い田代のようなFWをなぜ選ばないのだろう。田代は不調なのかな。

 攻めに攻めてGKの好技に防がれるといった展開が続き試合終了。観戦後あちこちで戦評を読んでみるとかなり酷評されており、じゃあ日本のサッカーファンはどういうサッカーを見たいのだろうと意外に思う。バーレーンに負けた試合とその後の言い訳で岡ちゃんはWC後のジーコ並みに信用を落としたわけだが、それはそれとして彼がやりたい「巧い選手によるプレスサッカー」は現時点でちゃんと機能しているではないか。これ以外にどんなサッカーをやればいいというのだろう。

 「俊輔(個人技)頼み」という批判があるが、一番うまい選手の技術とアイデアを生かそうとチームが動くのは当然のことで、俊輔がつぶされたら何もできなくなったジーコのチームみたいにならなければそれでいいのである。組織が機能せず個々の力が分断されたジーコ日本は結果として個の力も出なかったのだが、こういう普通のチームであればカバーは効くだろう。中村がつぶされそうになったら憲剛にゲームメイクを任せればよし。

 「カタールにもオーストラリアにもすばらしい FW がいる。しかし日本が一番強い」というカザフ監督の言葉が一番試合を物語っているよな。点が入らなかったのは相手DFとGKがいい仕事をしたせいもある。ただ、中村がラストパスを出すと相手もわかっているから読みやすく、だからGKも反応がばっちり合ってしまいあれほどシュートを止められたのだという解説を読み、そこはなるほどと思った。相手の読みを上回る意外性と技術を磨いてほしい。

2008/10/11

日記「DSバンドブラザーズざんまいの日々」

「バンドブラザーズ燃焼」「子供フレンドシップ」「MIDI の楽しさ」ほか。

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■08/09/29(月) □ バンドブラザーズ燃焼
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 ニンテンドーDSソフト「バンドブラザーズDX」をついにゲット。「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」を演奏して燃えた。萌も「ダイヤモンド」を演奏して燃えた。これは燃える、まさにバンドブラザーズ\(^o^)/。

 そして自分で曲を入力し始めたらこれがまた面白くて、何時間もやってしまった。うちのDSが小さな MIDI シーケンサとなっている。手始めに「今夜はブギーバック」を入力したが、1曲丸まる入力するのは大変なことで途中で断念。しかし MIDI というのはまったく面白い。

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 夜遅く帰ったMKが、バスを降りた表通りに熊がいたよ! と大声で報告してきた。こないだうちの巨大ゴミバケツがひっくり返されたのだが、やはり熊だったのだ。熊がこんな住宅地のメインストリートに出てきてしまい、それで市と警察は何もしないのだから、カナダネイチャー恐るべし。ちょうどゴミ出しの日だったので、いつもは使わない懐中電灯を使いわざと音を立て、慎重に慎重にゴミバケツを出す。マジに怖いです。

 しかし放っておけば怪我人も出ように、なんで警察は何もしないのとMKに聞いてみると、シティが熊が住んでる山の木を切って宅地にしてるから熊が里に下りてきてしまうわけで、熊に罪はないからだという。そりゃ理屈だが、そんな理屈が安全に優先する国なのかしらん。

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■08/10/02(木) □ 子供フレンドシップ
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 学校からのピックアップ時、天気がいいのでプレイグラウンドで遊び、萌がJDと遊ぶよう仕向けてみる。日本行きで1月離れた後、萌と親友JDはうまく遊べてないのである。それがなんでなのか萌自身にも分からないみたいだが―――席が離れてしまったということくらいしか原因は見当たらない―――、なにかきっかけがあれば元に戻れるのではないかと思うのだが。

 しかし今日もまったく盛り上がらず。うーむ。子供のフレンドシップは難しい。ま、クラスが離れてから1年口も聞かなかったALがいま萌に猛烈にすり寄ってきているように、子供フレンドシップはくっついたり離れたりが当たり前にアリなのだろうけども。

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 萌も最近バンブラで作曲を楽しんでいる。カンのいい萌はドラムをパッド入力し、「わがままジュリエット」の出だしのメロディを作ってしまった。おお、かっこいい。俺はこういうのはもうローランドが世界初のコンシューマ向けドラムマシンを出した 1980 年代から得意中の得意なので、1番フルコーラスのドラム・ベース・ギターコードをささっと入れてやる。ついでに本物のボウイーもシーケンサで入れてると思われるシンセの速いリフもちゃんと入れたら、我ながら感動的なまでのデキとなった。MIDI は実に面白い。

 萌がバンブラをやってるのを見ていると、好きな歌のメロディラインだけではなくブラスパートを演奏していることが多い。ルパンの歌とかにかっこいいブラスのリフが入るのだが、その難しいシンコペのパートを「♪チャチャ! チャチャ!」と身をよじらせつつ熱く弾いている。これはまさにバンド演奏だよなあ。このバンドの楽しみを誰にでも味わえるようにした任天堂はえらい。リズム譜も実に読みやすいし。

 まあ俺と萌は1ボタン(+左手の十字キーも可能)で演奏できる「ビギナーモード」だからこんなに楽しめるのであって、4つ以上のボタンを押す「アマチュアモード」以上はやる気がしない。というかやる意味がないと思う。複雑なボタンの順序を覚え再現できるくらいの根気があるなら本当の楽器を覚えた方がいいのだ。複雑なフィンガリングを覚えなくても曲を弾け、譜面を見れば知らない曲でさえ弾けるというところに、バンドブラザーズ・ビギナーモードの美点はある。

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■08/10/07(火) □ MIDI の楽しさ
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 あれこれと用事を足し日本語学校で萌を待つ間、車の中でスカパラ「世界地図」をバンブラで打ち込んだ。ちゃんとコードを拾うのが面倒なので、頭の中の記憶で拾えるスカドラムとラッパと歌メロを入れただけだが、ハモンドオルガンを入れたりして無茶苦茶かっこよい。

 MIDI はマジで時間を忘れ打ち込んでしまう。この楽しさはなんなのだろうと考えてみれば、これはバンドアレンジの楽しさだよな。趣味で本格 MIDI をやる人の作品みたいに本物そっくりにしようとしても無理があるが、持てる音楽センスを注ぎ込めば限られた音色や機能でもちゃんとかっこいいバンドサウンドが作れる。それを作り聞いて楽しむだけでも相当に楽しいし、バンブラでは演奏までできてしまう。ロック名曲を入れればなんていいメロディだろうと感動するし、自分のパンドの曲を入れても楽しい。

 俺はPC用 MIDI 鍵盤を持ってないので、これが初めて所有する MIDI 入力環境である。マウスで画面上のキーボードを叩いてリアルタイム入力するのは不可能だが、タッチペンならばそれが十分に可能なのだ。これはつまりDSなしには実現できないソフトというわけで、まったくDSはありがたいハードである。萌がおばあちゃんにこいつを買ってもらえてよかった。

2008/09/27

日記「日英『どうぶつの森』感想」

「旅行後始末」「カナダの暮らしやすさ」「どうぶつの森再開」ほか。

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■08/09/05(金) □ 旅行後始末
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 昨夜10時半に寝て6時に起きた。1日で時差ぼけがほぼ解消できそう。メール設定や、2度も電話しといたのにケーブルチャンネルの一時停止に失敗しやがった馬鹿ケーブル会社との電話交渉など、旅行の後始末を続ける。ケーブル会社は社員のミスで顧客が被害を受けているのに、電話オペレータは「ミスをしたのはあたし個人じゃない」というトーンで応対してくる。毎度のことだがため息が出る。

 あまりのジャンクメールの多さにMが日本で大苦労していたメール問題は、現時点でメールを全部 Google mail に転送し、Google にスパムフィルターしてもらい正しいメールだけを受け取るという方法を思いついた。この方法にトライすると、1日で 93 ものスパムを捨ててくれ完璧。旅行前にこれをやっておくべきであった。

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■08/09/07(日) □ カナダの暮らしやすさ
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 MがLDに電話をし、「日本では私が急かせて毎日イベントを入れたものだから、トモがちょっと疲れてたわねアハハ」なんて大声で笑っている。ちょっとじゃないぜ、けっこう疲れたよ (^-^;。

 しかし萌を友達のところに送り買い物をしに行くと、今日は夏日が戻り25度にもなっているし、カナダは快適だとしみじみ思う。道が広く空いていて各家々に十分なスペースがあり、スーパーの店員は日本みたいにむっつりしていないでにこやかに話し掛けてくる。日本に行って戻るたびに少しずつ少しずつ、カナダの快適さに対する感謝と日本への愛情とのバランスが拮抗してくる。

 おとといの馬鹿ケーブル会社との交渉みたいに誰かと利害が対立すると個人主義の国カナダにぐったりさせられるし、薄切り肉が手に入らないなどカナダ人全員阿呆かと思うようなところも多々あるが、本当にここは暮らしやすい土地だと思う。

 カナダに移り住んで14年になり、高校を出て東京に住んだ年月をもう越えてしまった。興奮と絶望に満ちた青春時代とそれ以降とでは時間の密度が全然違うから比較にさほどの意味はないが、実際長い年月だ。前は自分が日本に住んでいないことに泣きたくなるような喪失感がしょっちゅうあったのだが、この頃は抑えられている。恵まれた環境に住み、たまには楽しく日本に里帰りもできるのだから、幸せな境遇なのだと思えるようになってきたのだと思う。

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■08/09/09(火) □ みな風邪
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 帰国後ただちにMと俺はハナ風邪症状を感じており、掃除もちゃんとしたのだが、萌も風邪をひいてしまった。学校に戻ってあんなに喜んでいたのに、がっくりである。俺は今日明日はびっしりと仕事。

 旅行疲れがあるとはいえ日本から帰るや否や3人ともダウンなのだから、やっぱり家のダストをなんとかせねばならん。これは頭が痛い問題で、カーペットと有象無象に囲まれた部屋のダストを効果的にどうにかする方法というのは、この世の中に存在しないんだよな。安価で実際的な方法を発明したらノーベル賞が取れるだろう。エアクリーナーを回してみても、空気が十分に循環しないのである。

 しかしこういうのはみなアレだな、日本でのバケーションから戻り、現実生活のストレスにみんなが追われているのだといえる。家の修繕も(実用上問題はないが)完全に終わったわけじゃないし、庭の木の手入れにも大金がかかりそうで俺たちは落ち込んでいる。宝くじが当たる以外に逃げ道はない。

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■08/09/10(水) □ どうぶつの森再開
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 萌の体調は上がらず熱となり、昼過ぎに薬が効いて熱が下がるまではミゼラブルであった。隙を見て俺が仕事を終わらせた頃にようやく熱が下がる。ふー。

 萌は日本でもらってきた「ちびまるこちゃん」DVDを見るだけでほとんど何もできず、俺は仕事後 Nintendo DS「Animal Crossing(どうぶつの森)」のことを調べてみた。萌は軽井沢旅行時にこれにすごくはまっていながら1週間を経ずに飽きてしまったのだが(ニンテンドッグズの方は名前すら一向に覚えてくれず1日で挫折した)、人気ゲームなので俺も加わり調べていけばもっと楽しめるのではなかろうかと。

 萌は日本では1人でやっていたので釣りの方法すらわかっていなかったようで、俺がやってみせると突如森熱が再燃し魚をたくさん釣っていた。よしよし。

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 しかし相当量の資料を読み何ができるかだいたい分かったのだが、これはやっぱ「Webkinz」と同じで、一通りやったらやることがなくなってしまうな。最初のイベント「アルバイト」が終わり釣りで借金を返すまでは俺も張り切ってやったが、ここでもう買えるものもいったんなくなり、魚釣りと草むしりしかすることがなくなってしまった。

 こういうバーチャルライフものは根本的に、RPGから謎解きとバトルと次の町を見るという3大楽しみを抜いたものにしかならないのかもしれない。バトルだけは釣りでそこそこ代替できているが、苦労して魚を釣って売っても買うものがない(店の品揃えが悪く、虫取り網とスコップがほしいのだがまだ売ってない)から続かないのである。

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■08/09/20(土) □ 日英「どうぶつの森」感想
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 サタデイ、「どうぶつの森」ではついにKTの村へネット越しの訪問が成功。これは萌も俺も非常に興奮する出来事であった。DSはすごいハードウェアだとつくづく感じる。リアルタイムで友達のキャラを追いかけられるんだからすごいよねえと萌と話す。Webkinz もインターネットで友達とつながれるが、遅くてリアルタイムでのコミュニケーションはとても無理なのだ。

 「どうぶつの森」自体も、基本は釣りと虫取りと家具探しだけだからすぐに飽きてしまうだろうなと思ったが、ネットで資料を読むにつけその作りこみの深さに感服してしまう。実際に1週間森で暮らしてみていろんなイベントを体験したが、まだまだ見ていないものも多い。イベントがない平日はやはり退屈だが、そういうときは義務的にルーティン(カブ価、化石探し、雑草取りなど)だけやっとけば特に問題もない。魚を釣れば買い物をするだけのお金は十分たまるし、釣らなければ日々はただ過ぎていく。そういう感じで淡々とやっていくべきゲームなのだろう。

 「ニンテンドッグズ」は芸を覚えてくれればうれしいが、何が問題なのかまったく覚えてくれずイライラする。だがこれもまあ、1日1度世話だけやっておけば特に問題もない。ニンテンドー製品はそういう作りになってるんだよな。

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 しかし「どうぶつの森」も「Nintendogs」も、日本語版のほうがいいねえと萌と話す。特にどうぶつのオリジナル日本語版にはどこか糸井重里宝島的センスを感じるのだが、英語版での住民たちの名前や喋り方には違和感とつまらなさを感じて仕方がない。「とたけけ」という意味不明ながら絶妙な名前を持った人が、音の一部だけを拾って「K.K.」という名になっている。みんなのセリフも動物村の人々というより普通のアメリカ映画登場者みたいなトーンになり(わざと文法やつづりを間違えアニマルっぽさを出してはいるが)、セリフを読むのがあまり楽しくないし意味不明なことも多く、ついつい読まずにボタンを押してスキップしてしまう。翻訳者の苦労を感じ同業者として同情はするが、妙な味わいはまったく伝わっていないのである。残念。

 夜「どうぶつの森」に入ってみると、虫取りコンテストに優勝した萌が掲示板にメッセージを書いていた。「Hello everyone, it's me Moay, champion of the bug off......」だって。相手は機械なので手紙なんて読めないと彼女も分かっているはずだが、こうして楽しみで手紙を書いている。なんか萌ってほんとハッピーでいいなあと思う。

2008/09/21

2008 日本旅行記(終)「百々川ジャムセッション」

「キッズ写真スタジオ」「寒い米子瀑布 」「シャイン・ア・ライト」ほか。

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■08/08/31(日) □ キッズ写真スタジオ
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 8月最後の快晴の日曜日。もう涼しくて PoCo の夏みたいな気候だ。来日前から決まっていたキモノ・フォトセッションへ行く。昔からあの店の前を通るたびにくだらん親馬鹿ビジネスなりとケーベツしていたのだが、自分がそこに行くとはなあ。トホホ。

まあおばあちゃんと子供らのためだと覚悟して行ったのだが、予想以上に大変だった。着物の着付けと髪結いに2時間、撮影に半時間、ドレスもう2着の着替えと撮影に1時間半で、計4時間飲まず食わず状態。萌とAIちゃんはおばあちゃんが作った素晴らしい着物とかわいい服を着てハッピーだったし、俺たち親はそのラブリイさを楽しむ親バカなので空腹も疲労も耐えられたのだが、着るものなんぞに興味があるはずもないTP3歳はかわいそうだった。彼はハカマ姿撮影1枚だけだったが、知らない女ども(カメラマンと助手)に寄ってたかって顔や姿勢を直され笑え笑えとはやし立てられて、よく泣かなかったものである。えらい。成長している。

スタジオではその会社の annoying なCMソング「スタジオ○○っス!」というのが延々とリピートされていて、途中で萌が耐えられなくなり「止めてくれますか?」とお店の人に頼んでいた。お店の人は決まりで止められないのよーと苦笑していたが、萌はえらい。年がら年中あれを聞かされているお店の人だって本当は止めたいに決まってるのである。声を上げ続けなければ世界は変わらない。

 とにかく、萌とAIちゃんの写真は愛らしいものが撮れたに違いないが、撮影が終わると疲労と空腹でもう写真の選択どころではなく、写真は後日もらいに来ますということで出来上がりは1枚も見ずに飯屋へと駆け込んだのであった。お疲れ様でした。

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■08/09/01(月) □ 湯田中
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 暑さがバキっと戻った9月の初日、湯田中へ。年下のイトコたちの子供を見せてもらう。もうこれでほとんど出揃ったよなあ。あと結婚するとすればMおじさんところの一番下の子だけだろう。いつもなんだかんだと不在のお祭り野郎KZが今日はいたのがうれしかった。あいつが家にいるのを見たのは、奴の高校時代以来のような気がする。

 あそこの家は行くといつもあんなに喜んでくれるのだから、今度はもっとゆっくりお邪魔しないと悪いよなあと話しながらおいとまし買い物へ。中野アンティークショップのプレハブ屋内36度にヘロヘロになって帰る。結局アンティークはすごいんだけど、カナダへのお土産に買うものは何も見つけられなかった。これで買い物は終わり、荷造りを開始する。

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■08/09/02(火) □ 百々川ソング
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 あと2日で帰国となると、ああやり残した買い残した食べ残したと、後悔の念がわらわら湧いてくる。とりあえず今回帰国中初めての単独買い物に出て、中古ゲーム屋、100円ショップ、古本屋と定番の店をはしごした。収穫はあまりなかったが、まあ仕方がない。

 しかしこの定番ショッピングは1年前とまったく同じ行動なので、強烈なデジャビューに襲われる。あれから1年経ったとは信じられない。この1年俺はなにをしていたっけと考えてしまう。

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 夜うちの店に高校時代のバンド仲間が集まり焼き肉を食べ(塩ロース最高)、そのまま川に行って夜空を眺めながら今年もジャムセッションをした。去年はTNがリズムの向こうの没我世界に行ってしまい一緒に合わせて弾くことができなかったのだが、今年はリズムがきちんと合い気持ちよかった。彼は先週脚を大怪我してしまい、その他にもいろいろとありとんでもない夏になってしまったわけだが、スピリチャルな方向に突き抜けることができたそうでスコーンとハッピーになっていた。そのスピリチャルな部分には俺はまったくついていけないが、しかしよかったと思う。

 親の介護と桃作りに身を捧げるという、へらへらした高校時代からは想像できないえらい人になっているIKはあの頃やった久保田麻琴がなつかしいようで、「陽のあたるところへ」「オースザンナ」を熱唱していた。実際夕焼け楽団のあのアルバムは傑作で、テープが見つからないかなあと思う。俺のカセットテープは段ボールの山の底で、今年もまた手が届かなかったあと夜中の川原で俺は考えていた。

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■08/09/03(水) □ 寒い米子瀑布
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 昨夜2時まで川原にいたので今日は疲れていたのだが、Mの希望で米子の滝へ。滝まで登る体力があるかどうか分からんが、まあともかく米子村自体が気持ちいい山村だしなとコンビニで昼めしを買い込み登っていく。

高校時代のマラソン大会で毎年へえへえと歩き抜けたトンネルを抜け、バンドのスタジオに借りていた廃屋のあたりをずんずん上り、米子乗馬クラブだった橋を渡り....と、米子はいろいろ懐かしい。しかしそこから先は未体験で、知らなかったが米子瀑布は村から細い山道を 15km も登ったところにあるのであった。須坂からの海抜差 1000m のほぼ1車線山道を、対向車が来たらどうしよう、車にトラブルが出たらどうしようと心細い思いで延々と登っていく。

村から 30 分以上もかけてようやく駐車場着。そこから滝までは 0.8km とある。なんだ戸隠奥社よりも全然近いぞと張り切って登り始める。ところがそこから先はもうまるきり険しい登山道であった。戸隠よりも倍きつい。ときおり見える渓谷を眺めながら、皆ものも言わずにふうふうと登る。あと何百mという標識が心の支えで、それがないと途中でやめてしまいそうなくらいのしんどさであった。

ようやく見えた滝はさすがに見事なもの。Mは水着を持ってきて滝に打たれればよかったという。山頂は非常に寒くそれはちょっと無理だろうと俺は思うが、しかし水に打たれている人は実際そこにいた。うーむ、すごい。

 しかしこんな山の上に、戸隠に続きこれまたコンクリ物件がある。沢がコンクリで固められているのだ。どうも土建王国長野の山の上には土建物件がありすぎる。米子不動の寺と滝は十分登るに値するものだったが、はあはあ登った果てにコンクリ沢を見るのはげんなりするとしか言いようがない。いっぺんああなってしまったらもう手付かずの神聖感みたいなものは失われ、永久に戻らないのである。

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夕方店の皆にお別れを言い、最後の晩飯を一緒に食べるため来てくれていたAIちゃんを家に送る。車の後席で萌はAIちゃんに、「私たちは日本に住めないの。お金がないし。お母さんはここじゃ仕事が見つからないし」と小さな声で話し続けていた。AIちゃん家に着くと、2人とも黙ったまま喋らない。これは喋ったら感極まってしまうんだろうなと早々においとますると、玄関を出たところで萌は大泣きになってしまった。まあまあ、仕方ないよ。泣きなさい泣きなさい。

 しかし、今回はすごく長い間日本にいた気がする。丸一月だからこれまでと変わりないのだが、いろいろイベントを盛り込んだからだろうな。須坂に着いた翌朝小学校の野球を見に行ったのが、2月くらい前のことに感じる。

 もう存分に日本にいたという気はするが、暑かったからラーメンを一度も食べに行かなかったし、オロカな妻が肉よりも野菜を食いたいなどとたわけたことを言ってたせいでうちの店の肉もわずかしか食べられなかった。あれもすればよかったこれもやっとくべきだった。後悔後悔。

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■08/09/04(木) □ ストーンズ「シャイン・ア・ライト」
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KNちゃんが朝やってきて俺たちを長野駅まで送ってくれた。昨日AIちゃんと別れたあと1時間以上も泣いたせいか、長野駅でおばあちゃんに手を振りながらも萌は泣くことはなかった。おばあちゃんが改札にいつまでもいつまでも立っているのが見えつらかった。何度も手を振ってからホームに降りる。萌は新幹線が発車したときにこみ上げてきて、少しだけ泣いた。

 そしてスムーズに電車を乗り継ぎ(京成上野にエレベータができていたので助かった)無事チェックイン。今回は往復ともまったくノートラブルの楽勝であった。萌が2歳のときに飛行機内で高熱を出したトラウマがあるので、俺もMも日本往復にはすごく神経質になっているのであるが、やっぱ普通はこうして問題なく往復できるんだよな。17:50、30 分遅れてテイクオフ。

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 飛行機の中でストーンズの2年前のライブ「シャイン・ア・ライト」を見る。20年前の日本初公演の頃―――というか血液全交換とかで死の淵から舞い戻って以降はずっとそうなのだが、キースってもはやギタリストというより、キース風味をバンドにつけるための薬味としてステージに存在してるのだと思う。イントロをギョギョギョとつっかえながら弾いたらお役御免で、あとは手くせでオカズを入れているだけであり、曲のコードをちゃんと覚えてるようにも見えない。「ブラウンシュガー」みたいな奇跡のコーラスはとうにできなくなっているし(※)、キースの音にはもう興味を感じないのが正直なところである。海賊映画に出ていたが、もうそういう役柄で愛されてるだけなんだよな。
(※)ミックの趣味なのかコーラス隊はいつもソウルフルな黒人男女で、ストーンズ本来の白さとは合わないといつも思う。

 そういうキースの音はなくても、ストーンズはよい。なにしろミックとチャーリーがすごい。ロンウッドも20年前に比べたら指が動かなくなっているのだが、ミックの声量は落ちてないし、1曲ごとにああしんどとため息をついているがチャーリーのリズムは死んでいないのである。すごいことだ。

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 10:45 ラゲッジを受け取り、20 度で湿気ゼロの爽快なバンクーバーを飛ばし 12 時に帰宅。日本じゃ暑くてラーメンを食えなかったのだが、帰ったらあまりに涼しいのでたちまち食いたくなる。温泉にも俺は行かなかった。悲しい。

2008/09/14

2008 日本旅行記(3)「念願の戸隠奥社へ」

「親戚のビートルマニア」「漢字ソフトは大ハズレ」「オリンピック柔道の見方」ほか。

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■08/08/26(日) □ 親戚のビートルマニア
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 昨日深夜までライブを見ていたので午前中は体を休め、午後から今回の来日の主行事である父さんの一周忌法要となる。

 しかしそれにしても昨夜のライブハウスの煙状況にはまいった。酸欠と有害物質で身体にガンガンとダメージがくるのを体感した。何度も煙の少ない入り口の方へと退避したが、苦しかった。自分がタバコを吸っていた3年前ですら日本のレストランはケムくて苦しかったので、もはや耐えがたいのである。日本も公共屋内禁煙になってほしい。

 日本では「ここでタバコを吸ったらうまいだろうな」という場所には灰皿がばっちりと置かれており、来日以来情緒的には非常にそそられていたのだが、こうして人々が吸っている場に立ち会うたびに息苦しさを感じるせいで肉体的には全く吸いたくならない。日本のケムに取り巻かれているおかげで、逆に禁煙意欲がつよく....というかケムの入っていない空気への欲求を強く感じるようになってしまった。

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旧O旅館のおじいさんと味噌屋の叔母さん
父さんの一周忌法要。うちの母さんの叔父にあたる湯田中旧O旅館のおじいさんとその息子さん(つまりうちの母さんの一番若い? イトコ)が転居した諏訪から来てくださったのだが、その60代くらいの息子さんがなんとアビーロードでポールに、ダコタハウス前でジョンにサインをもらったという超つわものビートルマニアなのだと初めて知りひっくり返った。親戚にそんな人がいるとは40数年知らずに生きていた。

 そういえばO旅館のお兄さんたちの部屋にはエレキギターがありましたよねえと、子供の頃を思い出し話をする。あのうちの誰かがこのお兄さんだったのだろう。うちの母系はこうした趣味人が多い。音楽の道に進まなかったのが不思議なほどのパッションで彼は、俺とOKOにポリス再結成コンサートの話なんかをしてくれた。こんな人が親戚にいたとは!

 だいたい30数年前、俺が小学生のときに亡くなった湯田中の祖父の弟がこうして存命だというのが、いくら年が離れてたとはいえ奇跡みたいな話である。親戚というものは面白いと、去年の葬式で会った牛飼いのおじいさんに続き思う。

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■08/08/25(月) □ 漢字ソフトは大ハズレ
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 萌を連れて Nintendo DS のソフトを買いに行く。絶対買うと決めていた漢字学習ソフトとして「250 万人の漢検」というのを買ったのだが、子供がDSで楽しく漢字を学ぶという期待した内容ではぜんぜんなかった。読み書きの問題がぞろぞろと出てくるだけで、知らない漢字を学び練習するモードがないのである。字を探す辞書モードもまるで実用にならない(※)。UIもいったいこれはどこの素人が作ったのかというひどいデキな上にメニューは全部漢字で書かれており、「全年齢対象」というのは大嘘で子供が独力でこのソフトを使うこと自体が不可能になっている。
(※)登録字が少なすぎて実用にならない上に、「文部省常用漢字」で音読みでしか登録されてない漢字は訓で引いても出ないという、資料棒引きの阿呆さに強い怒りを覚える。

 漢字学習として誰もが思いつく機能を欠いていながら、画数当てやら部首クイズなど一般人には用がないモードは充実している。つまりこれは漢字クイズ(つまり「漢検」)を受ける漢字マニア用問題集なのだとやがてわかってきた。紙の問題集を電子化しただけで何の工夫もない。がっくし。だったら『「書く学習」「読む学習」「覚える学習」』なんてコピーを書かないでほしい。問題集は覚えた内容を復習する素材であって、これで読み書きを覚えるのは不可能なのだから。即刻売却を決定。

 はあ。DSソフトはなんか、「カセットで高価でハズレが多い」スーファミ時代に逆戻りしているように思う。ソニーは Playstation ソフトのクオリティチェックをやったらしいが、任天堂は放置してるのだろうか。

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■08/08/27(水) □ 念願の戸隠奥社へ
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 3年前は片道2kmという標識を見てリタイヤした戸隠奥社へ。今回は母さんもチームに加え、いざ勝負のときである。



 Mと萌は張り切って先に登ってしまい、俺は美しい参道を母さんと一緒にゆっくりと登る。入り口、随神門など節目節目に拓本ポイントがあり、萌たち は購入したブック(\500)できれいな拓本を取りつつ登る。全山数十箇所のうち奥社と中社にある6箇所くらいしか拓本を取れないが―――その他は古道を 歩いて探す必要あり―――、これはいい参拝記念だ。



 片道 2km のうち真ん中の門を過ぎてしばらくあたりまでは坂もゆるくふうと息をする程度だったのだが、最後の石段数百mはキツかった。おばあちゃんは高い石段に膝が痛むとのことで、ゆっくりゆっくりと登っていく。俺もそれ以上ペースは上がらず (^-^;。



 ついに登りきった場所は狭い土地に階段が複雑に入り組み、そして頭上に戸隠の山々がずばーんと見える。まさに神峰という感じで非常に気持ちがいい。

 ところが最後の階段を登るとコンクリートの社務所のようなものがあり、なんとこれが「奥社」なのだと判明した。なんと。苦労して目指したのがこれか。拍子抜け。

張り紙を見ると、奥社はなだれで何度もぶっ飛ばされたため、最後(1978 年)にこの積雪何トンかに耐えられる鉄筋コンクリートお社にしてしまったとのこと。新しくてもせめて白木にしといてくれたらと参拝客は思うが、そういう事情なら仕方がないのか。ま、祭られたご神体(天照大御神を引っ張り出した神様)に変わりはないんだしな。

 いやだいたいこの戸隠山がご神体なのだ。この威容には有無を言わせぬ説得力がある。登ってよかったと素直に思わせてくれる。階段に座り飲み物とお菓子を取る。気持ちがいい。おばあちゃんも普段からダンスで鍛えてるから脚は大丈夫だよと、達成感を感じ笑っていた。じっさいすごい体力のおばあちゃんであります。

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 下り、萌はすれ違う人のすべてに「頑張ってねー」と声をかける。石段のキツい部分では「あ、ありがとう!」といい返事をもらえたのだが、真ん中の門を過ぎると参拝客は参拝遊歩を開始したばかりで体が全然きつくないので、頑張ってといわれてもピンとこず反応が鈍くなってしまった。その辺の人情の機微を萌に話すのだが、萌は返事をもらえなくてもいいのと声をかけ続けていた。


中社前の広場でウェールズから来たという
鷹匠がトレーニングをしていたのだが、
こいつが実は忍者だったと後年判明(笑)。
参道前のそば屋で食事をし、忍者村へおばあちゃんを案内する。あたしはいいよとおばあちゃんは言うのだが、いやこれが面白いんだ行こう行こうと連れて行く。カラクリ屋敷は3年経つと俺たちもカラクリと順路をすっかり忘れており、十分迷え楽しめた。あの平衡感覚を失わせる謎の部屋ではおばあちゃんも声を上げ大騒ぎであった。中社にもお参りしお土産を買い、今年は戸隠に心残すことなく下山したのであります。

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■08/08/29(金) □ 「大人の漢字練習」
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 恒例の善光寺へ。蒸して暑かったが参道でおやきとジュースをいただき、境内をゆるりと歩くといつもと変わらず心地よい。そしてこれも帰国時恒例の焼き鳥デイブにも参拝。あそこの皆さんは何年あいだを置いて会いに行っても変わりない。11年の年月が信じがたいほどトシを取らないし、店の様子も変わりない。全然儲かってそうにないのにつぶれていない。善光寺参道から徒歩30秒という立地ともども不思議な焼き鳥屋である。今度日本に来るときは、昔みたいにキャンプに行こうと誘われた。はい、ぜひ。

 俺はネットで調査を行い、絶賛されていた漢字ソフト第2弾「大人の漢字練習」をゲット。「250 万人の漢検」はハズレだったが、こいつの漢字を学ぶモードの出来は完璧に近い。認識が速く、字が分からない場合はその場で大きな書き順マスの上をなぞるという次第。これは理想的だろう。学校の漢字プリントと同じで直感的なので萌も楽しんでいるし、俺がやってみても楽しい。「大人の」という趣向ゆえか子供が知らなそうな熟語が例文に多いのだけは難だが、そこだけは俺が見てやって付き合っていけば、萌が熟語を覚える役に立たなくもないだろう。よし、これでおばあちゃんにDSを買ってもらった大義が立つ。

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■08/08/30(土) □ オリンピック柔道の見方
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 大雨になってしまったが、長野のインドアプールへイトコ総出でおでかけ。思ったよりも水温が低く冷えたが、波のプールが期待通りに楽しかった。

 帰りに寄った寿司屋も文句ないうまさ。ここは高級回転寿司という値段の、つまり安くはない店なわけだが、客は行列を作っている。しかし1皿2個でハンバーガー1個からラーメン1杯分くらいの値がするものを、子供がパクパクと1分もかけずに消費しているのを見ると複雑な気持ちになる。客単価は相当に高いのではないだろうか。

 寿司はたしかにうまいけどさ、値段はかなりするのになんで寿司屋にばかりこうして行列ができるのかねと母さんに話を向けてみる。俺はうまい肉を食べた方がもっとうまさを身にしみて感じるんだけど。こないだキャンプでいただいたうちの店の肉なんかほんとうまかったよ。母さんは、「いまは焼き肉をどーんとという時代じゃなくて、ヘルシーな魚を少しだけという時代なんじゃないかしら」と分析していた。うーむそうか。―――まあカナダでもうまい寿司は食えるけど、うまい肉は絶対に日本にしかないので、それで俺は肉の方によりありがたみを感じるのかもしれない。

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 夜、NHKスペシャルのオリンピック柔道番組を見る。北京大会で日本がなぜああも勝てなかったのかがよく分かる解説だった。ライブで見逃した鈴木がタックルで1本を取られた映像と、欧州のレスリングをベースにした選手が両者倒れもつれた体勢からブリッジで相手を投げ1本を取る映像には衝撃を受けた。あんなのがアリなのか。つまりどんな手段を使っても相手の背中をつければポイントというのが現在の柔道なのであって、立って組む必然性はまったくないスポーツになっているわけである。むしろ立ち技で相手を倒すのは難易度とリスクが最も高いわけで、だから組んで技を掛け合うシーンは皆無となり、ほとんどの時間襟を取り合うばかりになっているわけだ。

 番組としてはこの流れに対応せねば日本は勝てないという内容になっていたが(石井は対応して勝てるスタイルを確立している)、これは柔道というよりも打撃のない総合格闘技であって、レスリングのほうにより近いつまらない競技になっていることを示している。北京大会柔道を通して勝負を分けた最大のポイントはいかに(遅効の)警告を避けるかにあったわけだし、石井の金メダルに狂喜した日本人はいないのだ。柔道をその程度のカタルシスしか得られない競技にしてしまっていいのかどうか、Judo 連盟は考えてみてほしい。そんな権利が君たちにあるのかね。

2008/09/08

2008 日本旅行記(2)「菅平メモリーロード」

「鬼押し出しの奇観」「軽井沢観光」「長野音楽シーン」ほか。

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■08/08/15(金) □ Mのカレー
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 今日はMがカレーを作り皆さんにふるまった。Mの作るようなインディアン・ベジタブルカレーは旨みがないので日本じゃ人気がないのであり、苦労して作っても喜ばれないだろうと思ったのだが、意外やとてもいい味が出た。いつもカナダで作ってるのと全然違う。なぜなのか不明で、豆缶の銘柄が違ったからかしら。

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 昨日出かけている間に柔道の鈴木があっけなく負けたらしい。信じられん。今日は石井というあのせせこましい柔道をする奴が彼らしい柔道で勝ったが、女子の塚田は攻めに攻めて逆転負け。日本は男女2人ずつしか勝てなかった。柔道は襟の取り合いとかけ逃げが5分間延々と続く、非常にフラストレーションのたまる競技となってしまっている。難しいなあと思う。

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■08/08/17(日) □ 菅平メモリーロード
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 OKO一家に連れられ、群馬の嬬恋でキャンプ。バイクで何度走ったか分からん菅平を、先週に続きOKOの後ろを追走する。菅平・鳥居峠・嬬恋。この道はなつかしすぎる。「いつも東京から長野に帰るのにさ、俺たちバイク乗りは可能な限り曲がった道を求めて、軽井沢から嬬恋に抜け菅平を降りるこの道を帰ってきたのだよ。このコーナーでOKOが転んでさあ」とM萌に説明しながら走る。菅平メモリーロード。

 それにしてもミニバンOKOは速い。あんな背の高いミニバンで飛ばして大丈夫なのかと後でMK奥さんに聞くと、「彼はバイクみたいに上体を傾けて運転しており、乗員は疲れることがある」とのことであった。俺と同じく車内リーンインで曲がっているのだ (^-^;。



 OKO夫妻のキャンプ装備はネット式巨大タープを中心に組まれた壮大なものであった。彼らはキャンプで悪天候にたたられることが多く、それに抗するために巨大タープを導入したとのこと。たしかにこれだけカバーされていればどんな天気でも平気だろう。強風にはつらそうで、着いた直後は風が強くうーむという感じだったが、タープとテントを建てお茶にする頃には幸い風が収まってくれた。風がなければ超快適である。草原のリビングルーム。

(鍋を忘れた責任を一身に負う愚かな弟)  

さてじゃあご飯にしようかというところで、OKOが炊事道具を忘れてきたことが判明。ツーバーナーと鍋がないという。これは致命的かと心配したが、ヒバチと網はあったので焼き肉+焼き魚+生野菜類でダイジョブであった。牛と豚肉は我が実家焼き肉店からの支給で、久々にしびれるほどうまかった。長年にわたるうちのスペシャルティである牛はもちろん、兄貴が推しているという飯山豚も信じられないほどほくほくと柔らかでうまかった。幸せ。

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 ◆22:25 べッドイン。Pocket PC のおかげで、長年夢見たテントでコンピュータが実現しています。バイク時代に Pocket PC があったら、テントの中でさぞや書きまくっていただろう。しかし3人テントに3人は寝づらい。あまりよく眠れそうにない。

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■08/08/18(月) □ 鬼押し出しの奇観
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 やはり3人テントに3人+全荷物は無理があり、皆長い時間眠れず苦しんだ。換気がいまいちで酸素が薄くなり寝苦しい。目が覚め夜中にトイレに起き出すと、外は夜霧が降りびっしょりになっていた。

 朝食後散歩をし、すぐ出ようかと思ったがこの後宿を取った軽井沢までは田舎でろくな飯屋もなさそうなので、ここでもう一泊するOKO一家とともに昼飯もいただく。昼過ぎに軽井沢に向け出発。サインがなく国道まで出るのに苦労したが、R144 に戻ればあとは勝手知ったる道。なつかしい吾妻川沿いの渓谷道をあっという間に抜け、鬼押し出しハイウェイに入る。

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 そしてこれまで何度も通り過ぎたが入ることなど考えたこともなかった鬼押し出し園へ入場。Mは絶対こういうのが好きだろうと目星をつけていたのだが、これが大正解であった。一面溶岩の山の頂にお寺が乗っかっている。




右手にはるか菅平鳥居峠までが見渡せる原野が広がり、左手は曇っていて見れなかったが浅間山が続いている。見渡す限り溶岩の大地というのはやはりすごいものがある。おおと声が出る。普通のカメラではその広大感が映し出せず(ネットで他の人が撮った写真を見ても同じ)、ワイドレンズがほしくなる。麓で「浅間山の湧き水で作った、日本一おいしい」かき氷を買って食べながらゆっくりと登り、奇観を存分に堪能した。



 出発が遅かったのでこれで時間がなくなり、あとはまっすぐ軽井沢の宿へ。R18 に降りる中軽井沢の道は左右の切り返しが延々と続き、バイクだといいトラクションが得られず妙に疲れる道なのだが、車だと割合に疲れもせず快適に走れた。日本の道は車でゆっくり走ってちょうどいいRにできているんだな。懐かしい軽井沢へ続く道。今日はペンションに泊まり、明日は旧軽散歩である。

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■08/08/19(火) □ 軽井沢観光
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軽井沢観光曰。ときおり雨に降られながら旧軽をぶらぶらと歩く。20年ぶりの軽井沢は道以外の全てが変わり、道すらも変わって教会通りが屋根のあるモールになっていた。Mは苔むす軽井沢がかなり気に入ったようである。



 店を物色して歩くのは昔と変わらず楽しいが、高いお茶だのケーキだの有料トイレだので金がどんどん消えていくのにまいる。旧軽に来てる人々は来るだけで地域に大きなお金を落としているんだから、公共トイレなしはないだろう。観光協会からしてトイレを有料にしてるんだから呆れる。こういう人の足元を見る商売は日本の悪いところだ。

 軽井沢はタイ・インド品店がなぜか豊富で、Mが一番買い物に燃えていた。萌もインドのペンダントを自分のお金で購入。俺はあの懐かしい写真屋で、昔買ったジョンの写真を探す。ヨーコに見つかり剥奪されたといううわさを聞いたことがあるが、もう販売はしていないものの店の壁にはまだ貼ってあった。販売だけ差し止めになったのかもしれない。

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 そしてMの旧友に会いに佐久に降りる。仕事ではいろいろと変わりあるようだが、T画伯夫妻は変わりなかった。会えてよかった。

 暗くなり、菅平越えは疲れるのでハイウェイで帰宅。この佐久→須坂の 73.4km の高速代が 1800 円もした。1キロ 24 円である。今の究極高値ガソリン代よりもまだ高い。ふざけるなである。長野→佐久の新幹線代も同等だし、日本の移動費用の高さはむちゃくちゃだ。

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■08/08/21(木) □ 博物館ショップ
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 昨日まで小学校が休みだったが、今日からは萌のイトコたちがみな学校に戻り、うちの家族3人+おばあちゃんだけとなる。今日は中野で買い物という小イベントへ。有名なユニクロというところに俺は初めて行ったが、人々がいいと思うデザインとクオリティを備えているだけでもえらいのに、値段が安いので恐れ入る。こりゃ売れるわけだわ。


 そこからの帰路、「中野の道沿いにMが好きそうな和ダンスが道端に置かれてたわよ」と母さんがいっていた店「アラジンのランプ」が見つかる。わ、たしかに和ダンスが道端のテントの下にある。や、安い。千円二千円の世界。Mはこういう安い家具を買ってカナダへ送るという野望を抱いているのだが、送料が5万やそこらは絶対にかかるだろう、カナダで業者から買ったほうが安いってと俺は必死にいさめている。


なにこの安さ! とほとんど悲鳴を上げる奥様。

 店内はさらにすごかった。こないだの中古雑貨屋よりもさらに年代が古い、戦前戦後あたりの雑貨が並んでいるのである。明治軍人を称えるポスター、天皇ご真影、爆撃後の東京を写した個人の写真帖、軍人が使ったらしき水筒や雑嚢などなど。須坂の「田中本家博物館」に収まっていても不思議はないレベルの雑貨に値段がついて置かれている。俺はそういうものを所有する趣味はないので買うものなどないのだが、興奮してしまった。

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 夜、女子サッカー3位決定戦。2~4年前は最強だったドイツを相手に、パスをつなぎ組織でボールを奪い技術を発揮して、真っ向から勝負し優勢に試合を進める日本。このチームはなんでこんなに素晴らしいサッカーができ、男子はなんでできんのだろう。最後にフィジカル差からこぼれ球を2発押し込まれ不運な敗戦だったのだが、しかし日本はこれでもう、女子サッカー世界の強豪として十分に認められるだろうと思う。ファンタスティックだった。

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■08/08/22(金) □ 松代の古学校
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 まだ行ったことがないというMKさんも誘い、10年ぶりに松代へ。目当ての真田屋敷はなんと4年にも及ぶという修復工事のただ中ということで、庭の池以外見ることができなかった。


 しかし隣の真田藩校は無事見られ、しかも前回の記憶にはないのだが上に上がり、剣術所、弓術所、畳敷きの学問所など美しい校内を自由に見ることができる。MKさんが係の人に聞いた話では、70 年代に今の小学校が完成するまではなんと校舎として使われ、そしてなんと今でも弓道場や剣道場として現役で使用されているのだそうだ。すごい話である。日本のこうした古いものが観光資源となったのはごく近年のことであり、それ以前には価値を認められず壊されてしまったわけだが、松代藩校は使われることで残ったわけである。

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 【代表ウルグアイ戦】タレントの不足で五輪を負けたという印象が強いので、玉田・達也・小野が入ったこの代表メンバーにはわくわくさせられたのだが、試合が始まってみると相手が強かった。達也が元気なうちは何事か起きそうな気配を楽しめたが、ウルグアイが常に日本の上を行く厳しさで戦ってき、やられてしまった。オリンピック女子チームのようにはいかない。そして小野の何もできなさが際立っていた。うまいのだがチームを動かせず、したがって何もできない。本人も悩んでいる表情だった。こうしてうまい選手を揃えチームがある程度機能するならいいが、そうではないのだから岡田監督じゃ駄目なのかと思う。

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■08/08/23(土) □ 長野音楽シーン
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GT家に招かれ、主にオリンピックと地域スポーツの話でのんびりと盛り上がり、夜はTNに連れられちょうどやっていたベテラン長野バンド So-Do のライブを見に行った。焼き鳥デイブでギター1本でボーカルのアクタさんに歌ってもらい感動したことがあるので So-Do には期待していたのだが、長野レゲエ/プログレ/ジャズ的で、ギターソロなどインストルメンタル部分が巨大音で延々5分ほども続く、非常に疲れる世界であった。

 研ぎ澄ました耳と心と指先で音を捉え、張り詰めたテンションで表現するある種の精神活動の現場に立ち会ったという感じ。出ている音のクオリティは確かにすごいのだが、これは演奏者の修行についてこれる人はついてきてくださいというバンドである。その音に呼応し楽しんでいる長野の客の音楽性の高さにはびっくりだが、俺はついていけない。延々と続くインプロバイゼーションでプレイヤーが出す音にも、ときおり入る短い歌にも、飛び込みの客である俺を感動させるものはなかった。
なぜか長野に住み So-Do でパーカッションをやってるゴンタ2号G2(元RCサクセション)が1曲だけキーボードを弾いたのだが、その音が "モノが違う" 類のもので鳥肌が立った。ライブ後に駆け寄り、「G2のキーボードが聞けてうれしかったです」と握手してしまった。

 しかし客層が若くて驚いた。So-Do メンバーより2回りほども若い。TNに尋ねると、So-Do のギターが JFL 昇格を目指すサッカーチーム「AC 長野パルセイロ」の熱烈なサポーターで、また So-Do プロデューサーのTさんが自転車チームを持ち熱く活動しているのだという。そうしたコネクションから若い人々がこの長野音楽サークルに加わってきているらしい。

 だったらなおさら、もうちょっと普通に歌を聞かせてくれればいいのにと思う。アクタさんが昔ギターで歌ってくれたあの「アリとキリギリス」という佳曲を、こんな異常大音量ではないすっきりと抜けた音でやってくれたら、きっとあの若いオーディエンスも楽しめ長野ロックシーンが育っただろう。今日やった曲は1曲も思い出せない。ゴーという音の唸りと疲労感だけが残っている。