2010/05/27

日記「田舎の大都会ケロウナ」

「ジェットサーフィン!」「英式レストラン」ほか。

=======================
■10/05/22(土) □ 田舎の大都会ケロウナ
=======================

 一族合同旅行で、BC内陸部ケロウナへ。昼食をとったホープのレストランが混んでいて長時間足止めを食い、6時間ほどでホテル着。やっぱ遠いわ。

 コカハラハイウェイ最高地点付近 (1244 m?) では気温がぐっと3度あたりまで下がり、なんとこの季節に雪が舞い恐ろしかった。えらい急勾配でオーバーヒートでエンコしているらしき車が何台もあり、無理もないと思う。うちのエリオ2Lも苦しげだったが、こないだクーラントを交換しといてよかった。休憩所も町もなく急峻な上りと下りが何百 km ものあいだ続くコカハラ→ケロウナは、過酷なハイウェイである。


オカナガン湖畔ケロウナ市
 ケロウナという町は去年行ったカムループスと似て、長く果てしない山岳ドライブの末に、突如大都市が現れる。巨大な湖に沿ってメトロバンクーバー(バンクーバー経済圏)とまったく変わらない商業施設群がどわーっと展開しているのだ。その町の規模の大きさはカムループス以上で、こんなところにこんなに人が住み栄えていることが信じられない。日本で言うなら黒部峡谷とかに巨大な商業都市があるという感じ。いったいどうやってこれほどの物資を運んだんだ、あの過酷ハイウェイをトラックで運んだのか? と想像すると気が遠くなるような話だ。

 ホテルはそういう商業施設帯の只中にあり、カーディーラーの隣で宿泊となった。はるばる山岳を抜け旅をしてホテルの窓から見えるのは車ばかりというのも奇妙な事態だが、まあそういうことを言うと招待してくれた(社員旅行に親戚が合流している)ADたちに申し訳ないので、感想は胸にしまい込む。だいたいBC北部はどこへ行ってもドライで殺風景で、景色がいいホテルに当たったとしても見えるのはハゲ山ですしね。

 ホテルの小さなプールで萌・SFと泳ぎ、初日は終わる。ハワイ以来久々にSFと一緒にいられて、萌はうれしそうだ。

=======================
■10/05/23(日) □ ジェットサーフィン!
=======================


蜂の観察(スクリーン越し)
 朝、アグリツーリズムの養蜂農家へ。蜂を見る前にいろいろと説明がある。うちの一族は好奇心に満ちた面々が揃っているので、あらゆる細部に対し質問が重ねられ、説明役のおばさんも興に乗り延々と30分以上も話は続き、俺や萌はげんなりであった。蜂を見ること自体は楽しいが、そんなに蜂のことが知りたければ俺は本を読むよという感じ。

 昼は湖近くのウォーターフロントでランチを取る。やはり水があるとリゾート気分が湧いてくる。この湖にはオゴポゴというネッシーさんがいるそうです。うひゃー。

 昨夜ネット(※)で調べたところケロウナはなんとBC第3の都市で、しかし地域人口は18万ほどだそうだ。たった18万でこんなに商業施設があるのかよと驚くが、オカナガン湖とアグリツーリズムで観光都市として人気があるそうで、それがこれほどの商業的繁栄を生んでいるらしい。ウィキによれば「カナダ人が老後に一番住みたい町にも選ばれている」とのことで、このへんのカナダ人の住感覚は俺にはわからんところである。他地域からの隔絶っぷりといい、水のまずさといいドライな植生といい、どこがいいのかよくわからない。
(※)こないだ出て行ったMKが「8年間お世話になりました」とお礼の印にラップトップを置いていったので、今回から旅先 Wifi 環境完備。

 こんな辺鄙なところにこれほどの物資を運んで都市を作るというのは妙な感じがすると俺が感想を言うと、水(湖)とワインその他の大農産業があるんだから町が大きくなるのは道理だ、食べ物などこの谷からバンクーバー方面にどんどん輸出されているではないかとMはいう。そうか、農業か。あまりに人工的な都会で牧歌的な雰囲気が皆無だからそうとは感じないが、ここはちゃんと生産的産業があるんだな。こういう人工的な町というとラスベガスがすぐ想起されるが、あれとは別か。

 それにしてもここはひどいホテルで、設備はきれいなのだが、すべてのカップと食器類が使い捨てのペーパー&プラスチックになっている。ここに泊まっているだけで、俺たちが普段の生活では出さないような大量のゴミがどんどんと生まれていき苦痛なのである。ホテルが支給するフリーミールはセルフサービスの卵とベーコンなのだが、冷凍スクランブルエッグを解凍すらしていない。皿に取り電子レンジで温めてくれとは書いてあるが、1分温めても芯はまだ冷たかった。いくらなんでも普通は自然解凍くらいしておくだろう。それくらいのことにすら気づかず、ただ立って同僚とくっ喋っているレストラン係は若い白人ガールで、きついベッドメイクは全部愛想のいいアジア人だというのも腹立たしい。

----------------------
 ランチ後酒呑みのADたちは今回の社員旅行のメイン行事であるワイナリー巡りへと出発する。俺たちはそれはパスしたので午後はフリーで、休みたいというMを残し俺は萌とSFを連れ、「カナダ最大のインドアプール」という施設へ行った。これが確かにすごかった。波のプール、流れるプール、3つのスピードが違うウォータースライドその他が完備されており、驚いたのはジェットサーフィンという見たこともない遊具まである。


ジェットサーフィン「Flow Rider」
 「フローライダー」と名付けられたこの遊びは一目瞭然の素晴らしいアイデアで、斜面の下からジェット水流が噴射し、マットを使ってそれに乗るというアイデア賞もの。聞いてみると立って乗るにはウェイバー(「怪我をしても訴訟しません」という誓約書)を書かなければならないが、腹ばいなら子供でもOKだというので、3人揃ってトライした。

 まず一番勇敢なSF18歳が行き、2~3度ジェットで吹き上げられて横(の水流がないところ)に外れ、彼女にしては意外にあっさりとあきらめて終わる。こりゃ見た目よりも難しいらしい。

 これは怖がりの萌には無理だなと思ったのだが、最近なにごとにも自主独立挑戦マインドを抱いている萌10歳はやると決意しているようで、こわばった顔でジェット水流に突入する。一度目のトライはマットをぶっ飛ばされ水に入ることもできず、2度目でイン。しかしやはりほとんどコントロールできず、2度ほどひゅーと吹き上げられたところで横に外れ、そこでさっと立ち上がり終了。やはり怖くてショックを受けたようで、そのまま早足ですたすたと出ていってしまった。いやしかし挑戦しただけでもエライよ。

 そして俺の番。実際にボードを持って台上に立ってみると、ジェット水流がインテンスで緊張する。しかしまあこんなものはソリと同じはずである、エイヤと突入。すると思ったよりもボードをストレートに保つことが難しく、一度目はSF・萌同様すぐ横に外れてしまう。そこで説明書きにあったように足を後方に伸ばし舵として使ってみると、ボードと水流の関係が安定し見事にサーフィン状態になった。おお、気持いい。体をひねると左右に動けるし、ボードのフロントを持ち上げると水を受けてふわーっとスロープ上を登っていく。うひー面白い。

 しばらくコントロールを楽しんで終了すると、萌とSFがすごかったグレイトと拍手をしてくれた。はは、よしよし。やっぱ俺はバイクと自転車歴が長いから、こういうバランスものは得意中の得意なんだぜ。

 その後もウォータースライドを滑りまくる萌とSFをホットタブで待っていると、ここの若い奴らはみんな屈強なイレズミ短髪オトコだなと気づく。きっと乗っている車は、普通車を蹴散らしコカハラを傍若無人に登っていくピックアップトラックなんだろう。「日本では田舎の人は素朴でいい人というイメージがあるが、アメリカでは粗暴なレッドネックというイメージがある」とあるアメリカ人が言っていたが、たしかにカナダも同じだな。

----------------------
 ケロウナ滞在2泊3日、せっかく Wifi 環境があっても利用したのはプール情報の入手とケロウナの人口その他を調べただけだった。こういう安いネットブックはあまりにもキーボードが悪すぎて、まともにタイプできないのである。で、出発前についインストールしてしまった Football Manager 2008 ばかり俺はやっていた。再開すると案の定ハマってしまうゲームである。帰ったら 2010 版デモも試してみよう。

=======================
■10/05/24(月) □ 英式レストラン
=======================

 もうこの町ですることも特になく(Mがヤギ農場に行きたかったのだが、遠すぎたので断念した)、チェックアウトしてそのまま帰宅。道中メリットでランチブレークとなる。

 カナダの田舎は英式ソーセージ&ボテト系レストランばっかりで、英国人BRとその娘Mは大喜びしているのだが―――「子供の頃は日曜にこういうレストランに行ってたわよね」と盛り上がってた―――、俺は3日でもうパンとポテトと肉にはうんざりしており、なんにも食べたくない。萌も子供メニューにパンケーキがあるので大喜びだが、単価が低いからか大人はそれを注文できないと言われる。ああ、コメが食いたい。

 結局ポークシュニッツェル(とんかつ)が見つかり、これは十分にうまかったが、まあ自分で作ったほうが当然うまいし、カナダのレストランはオトコ向けに2人前が皿に盛られて出てくるので、絶対に食べきれない。無駄なことだ。

 メリットは小さなかわいい町だ。やっぱ田舎にはホープやこのくらいの町があるのが自然でいいよな。

----------------------
 ◆17:45 帰宅、ホープで渋滞にはまり、下道に降りてのんびりと帰ってきた。アカヒレは2日半絶食だったわけだが、そんなことはまったく気づいてないのではないかというほどにみな絶好調だった。餌をやっても普段より空腹だという様子すらない。イモリたちももちろん元気で、餌をくれと首を持ち上げている。よしよし。

 スポーツニュースを開くと、日本代表がまたも韓国に完敗している。監督記者会見では韓国記者がもう日本については質問もせず、WCに向かう韓国チームの状態についてだけ質疑応答するという、もう完全に格下状態であった。この期に及んでもまだ不調の俊輔と遠藤を出してボコボコにされたそうで、日本代表がここまで弱くなったのは過去15年で初めてではないかという状況であと3週間を切っている。

0 件のコメント:

コメントを投稿