2015/02/09

日記「クエスト式 RPG の限界」

「アマラーのポッドキャスト」「ここがアマラーのピークか」「人助けがしたい俺」「3D 風景の単調さ」

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■15/01/16(金) □ アマラーのポッドキャスト
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 移動中に聞くポッドキャストを探していて思いつき、現在絶賛プレイ中の「キングダムズオブアマラー:レコニング」を検索したら、感じのいいコアなゲーマー3人組が RPG について語り合う英語番組 Gamejunkが見つかった。ゲーム業界で働く人たちらしく、ゲームとして何が新しく何が美点なのかをフェアに語っており好もしい(彼らはカナダ人だと後日判明。「子供の頃カナディアンタイヤマネーでゲームを買った」と会話に出てきてわかった(笑)。道理での物腰やわらかさ)。「意外や驚くほどハマった」という語り出し。

 長所として語られたのは、
  • 近接攻撃と遠隔攻撃を使い分けることで広がるバトルの戦略性
  • システムの快適さ、ユーザーフレンドリーさ
  • 探索とバトルが過不足なくミックスされたバランスのよさ
  • 単なるお使いではなく物語性のあるサブクエスト

 というあたり。興味深かったのはメインストーリーに関しての言及で、

「ストーリーは弱いけど、ゲームが面白ければ実際それはどうでもいいね僕は」
「ね。名のある作家を起用してるから期待はしたけど、台詞が多すぎて聞いてられないな。台詞は全部スキップしてクリアしたけど、それでも面白かったよ」
「だね」
「俺は死んで生まれ変わり悪と戦い勝った――それしか知らないけどゲームプレイ上失ったものはないと思う」
「だね」


 というあたりになるほどなあと思う。台詞は声優がうまくて聞いてて気持ちがいい。しかし旅を始めて2週間経った今でも、「俺は死んで生まれ変わり悪と戦い」までしかストーリーはわからない。今後もそこに「勝った」しか加わらないらしい(笑)。しかし話は薄いがゲームは面白くて俺は走り回っている。

「こういうクエストをベースにしたゲームってさ、特に惹かれる物語があるわけじゃなくても、目前にタスクがあればそれをやっつけるだけで十分なモチベーションなんだよね」と語られていたが、これがこの現代米 RPG をやってて俺が感じている面白さの核心だなと思った。なにも新しくはないのだが十分に楽しい。プレイ感はスポーツゲームに近い。毎シーズン新しい選手を数人取るだけで5シーズン百試合もやってしまうサッカーゲームのような没頭感が、戦って経験値と宝をゲットしキャラを強くしていくだけのクエスト式 RPG にはある。

 日本の RPG のようにさまざまな土地の風物やダンジョンやミニゲームを楽しみ変化に飛んだ体験をしたいのはやまやまなのだが、バトルとキャラ強化だけを作り込むだけでもこれほど RPG というのは面白いんだな。ファミコンのウィザードリィ時代からコンピュータ RPG 遊びの本質は変わってないのだ。

 最後に「このダサすぎる名前を聞いたら普通誰もやらないと思うけど、レビューで褒められてるのを信じてやってよかったよ。スカイリムが好きならこれはハマるよね。スカイリムよりこっちのほうが僕は好きだな」「俺も」とスカイリムと比較されていた(※)。アマラーとオブリビオンの合わせ技で、スカイリムがどういうゲームなのかはほぼ想像つく気がする。俺はスカイリムをやる必要はないな。わずか20ドルで現代最高峰と言われる RPG が体験できるのにやらなくていいのかと義務感に近いものを感じてるのだが、スカイリムの映像に惹かれない上に前作オブリビオンがひどかったので、やらなくていいのであればほっとする。ゲームを遊べる時間は限られている。

(※)別の回で彼らは、「バットマン・アーカムシティ、ゼルダ・スカイウォードソード、アンチャーテッドといった普通の人がやる優れたゲームを差し置いて、ゲーマーしかやらないスカイリムがゲームオブザイヤーになったのはいかがなものか」と評していた。本回でアマラーの快適さを絶賛していたが、スカイリムはその点において「オブリビオンよりはマシだがフラストレーティングなゲーム」らしい。



「片付いたわね、マイダーリン」
あちこち回ってソケットのある刀を見つけ宝石を入れて強化し、とある洞窟をセクシーなライバルキャラ、エリンシアーと探索中。しかしよくできてるな。ダンジョンを NPC が同伴するのはこれまでもあったが、エリンシアーは雑魚敵を全部倒すと「片付いたわね」といい声で一言言ってくれる。これがうれしい(笑)。

 そして歩きながらなんにもないところで「へんね。ドワーフがいる洞窟がこんなに片付いてるなんて…」と彼女の独り言が聞こえてくる。こういうところがどきっとする。非常にナチュラルで、RPG 体験として新しい。このゲームはもともとオンラインマルチプレイヤー MMO のプラットフォームとなるよう設計されたそうで、音声付きの MMO ならばなりきった女性プレイヤーの声でこういう体験ができるんだろうな。それはゾクゾクすることだろう。

 最後の部屋でボス敵と壮絶なバトル。相手はめちゃ硬いが遅いので、コツコツ削っていけばいつかは勝てる。こういうコントロールできるバトルは非常に楽しいと思っていたら、10分にも及ぶ戦闘中一瞬ポーションを飲むのが遅れて死んだ。あー。ミスった。しかし楽しい  :-)。

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■15/01/20(火) □ ここがアマラーのピークか
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 【アマラー】今日は NPC 5 名ほどがいるグループ探索クエスト The Road Patrol に参加したのだが、これが最高に楽しかった。別にチームにコミュニケーション AI が組み込まれているわけじゃないのだが、ただ行くぞーおーとみんなにくっついて行って敵が出たら倒し、手がかりをチェックしていくだけでもワクワクするほど楽しい。CoD 等の軍隊所属ゲームにはこの楽しさがあるんだろう。オンライン協力ゲームなら究極だろうな。人を撃つのは嫌だが。

 このクエスト The Road Patrol はサブクエストの上位にあたる中クエスト的長いイベントで、やってることは端的に言えば NPC 数人とフィールドをうろうろしダンジョンに行っただけなのだが、台詞と演出で「強いモンスターが町の近くまで出てきている。ダンジョンを襲いその元を断つ。町のために命をかけろ!」という男たちの気概を感じることができた。こういうところの脚本がうまい。メンバーが犠牲になると立ち止まって供養したい気持ちになるくらいチーム感を感じる。日本の RPG はこういうときにお墓を作れるよう設計すべきである。以後通るたびにお墓に花を供えることができるとかね。そういうい細かいところができてこそ JRPG だろう。



 しかし先週のエリンシアーとのデート探索と今日の団体クエストである種のクライマックス感を感じるとともに、このへんがピークかなという気もしてきてしまった。2週間以上やりこれまでの来し方を考え行く先を思い、これよりも楽しいことが待っているような予感がしてこない。こういうときおりある変わったクエストが楽しいだけで、その他はリピート感が強くなってきた。

 イーサという森の精的な種族に認めてもらい自分の「運命」の謎をたどるみたいなのがメインストーリーなのだが、この話が意味不明な上に一向に進まんのである。いまだに旅の目的もわからず(自分の運命を知りたいなんてのは目的にならん)、誰に会えこれに会えとたらい回しにされている。ストーリーが意味不明とは英語ポッドキャスト Gamejunk の人々も言っており、日本語版 FF7 のセフィロスとクラウドの自分語りが「こいつら何言ってんのかわからん…」状態だったのと同じようにわからんのだと思う。


「これが永久に続くのかね」と、これをキャプチャした人も
同様の単調さを感じてるらしい(笑)
そしてなにより、2週間いてこの世界の景色に飽きてきた。どこへ行ってもファンタジックできれいだが、高低差がなく見通しが効かない森の単調さは変わり映えしない。もっと高く登り遠くの息を呑むような光景が見たいというオブリビオン・スカイリム欲は、旅が進んでも一向に満たされない。

 またダンジョンも建物も城も全部内装パーツが使い回しで地形にも特徴がないので、前に入ったことがある場所かどうかすらわからない。すでに開けた宝箱があって初めてああ前に来たことがあるわと気づくジェネリック(一般的)さなのだ。迷路や仕掛けがまったくないこれら環境構造物はそれが売りのゲームではないとはいえ芸がなさすぎ、プログラムにより大量自動生成されたオブジェクトしかこの世界にはないのだとプレイヤーは気づいてしまう。

 2週間で大陸半分(ゲームの 1/4 くらい?)を踏査したところで、バトルにはまったく飽きてないのだがこれらストーリーと環境のリピート感が厳しく感じてきてしまった。まあ長い RPG に飽きはつき物で、DQ も FF もゼルダも中断しては再開し終わらせてるのだが、予想以上にそれが早くきた感がある。

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■15/01/21(水) □ 人助けがしたい俺
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【アマラー】晩飯後ついに大陸東側のこれまでまったく未踏のエリアに踏み込む。ここで初めて樹木が途切れ、BC 北部のようなドライで開けた土地になった。おお。やっと景色が変わった。空があり遠くが見える。殺風景だが。

 この地方の町の入口近くで、モンスターに襲われ村が壊滅したという難民たちのキャンプに出会う。彼らは新たな安住の地を求めている。そして難民が町外れにいるのは不穏だと町の人たちが遠回しに嫌がっていることがわかる。このへんはリアリスティックだなあ。自然とこの難民たちを助けて、どこかモンスターの少ないエリアに町を作ってやりたいと思わせる。

 しかし残念なことにこの難民キャンプは単独サブクエストで、スパイを退治してくれというクエストを1つやってあげただけで後には何も続かなかった。彼らの悲しい境遇になんの変化も訪れない。助けてくれというなら喜んで働くのだが、誰も何も言ってこない。

 ああこれを準メインストーリーに格上げしてほしかった。あのめんどくさいメインストーリーを全部削除し、ドラクエのようにこの難民たちのために新たな村を作ってやるというような具体的な人生の目標ができたら、よほど夢が広がり楽しかったことだろう。俺がこれまで訪れた無人の地域を選び、難民たち数十人を率いて危険地域を抜け旅するとか考えるだけで面白い。道中の危険や、土地選びや町づくりへの関わりなど、それだけでゲームになるではないか。

 やっぱり人助けがしたいんだよな。サブクエストは基本全部人助けだから、かわいい女性に「サンキューソーマッチ!」と言われいい気分になれる。メインクエストにはそういう達成感がなく、抽象的なたらい回しだから燃えないのだ。



メインクエストのエイリンは例によってなんとかに会いに行けと俺をお使いに出すのみ。ったく郵便屋じゃないんだぜ俺はと思いつつも言われた方へ歩いていると、これまでとは違う乾燥地帯の景色に心がやや弾む。―――あ! 海だ。崖の上に出て海が見えた。これは感動した。初めて高いところにいる快感を感じた。これだ。地図を見る。エラテル平原(Plains of Erathell)の北の果てだ。やっ・た。景色に感動するまでに3週間かかったよ。これくらいの景色をいつも見せてくれ旅をしている感動を味あわせてくれるなら、お使いも我慢するんだけど俺。

 よし。まあもう少し頑張ろう。最後まではやらないんじゃないかなという気がしてきたが、しかしとりあえず新大陸を見るまでは頑張ろう。すごい景色をまた見れるだろう。これからは余分なクエストは受けず、ストーリーだけどんどん進めていこう。

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■15/01/24(土) □ クエスト式 RPG の限界
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 昨日夜と今朝アマラーを進め、強制クエスト(1つ終わると次が始まり終わりがない準メインストーリー)の仕事を進めてみたが、これが入り組んだ話になってきた。どうやら当事者2名のどちらかが嘘をついてるらしい。それを知るために別なところで別な者の話を聞いてこいとお使いの連鎖が始まり、うんざりしてきた。

 このシナリオは有名なファンタジー作家が書いてるんだそうだが、まとめて本で読めば「どちらかが嘘をついてるな」と面白いと感じると思う。声優演技も相変わらずうまい。しかし遠い道を行きつまらないダンジョンで雑魚を蹴散らし話を聞いてまた戻って一段落とやるのは、本を読むより大幅に労力がかかる。コントローラを操作して本のページを1枚めくっているようなバカバカしさを感じてしまう。

 クエストのテキストではなく、その行動に固有の楽しみを持たせるべきなのだ。依頼主の長い話を聞き、ダンジョンで用を足して依頼主にレポートバックしてまた話を聞いて終わるのではなく、入っていくダンジョンそのものに特有の構造と冒険性を持たせ、そこの探索自体を面白くすべきなのだ。それがゼルダを筆頭とする JRPG だ。そういう自動生成できないものを作るのは大変だから、イマジネーションと鉛筆と声優の好演だけで量産できるクエスト依頼主の「話」に意味を重く持たせてあるわけである。それがこうした米型クエスト式ゲームなのだ。このゲームを始めた時に、日本の RPG のほうがクリエイティブと感じるが何が違うんだろうと考えていたが、やっとわかった。

 これはMと萌が見てる SF ドラマ(スタートレック、ドクターフー等)に似ている。英語のああいう TV SF はほとんど会話劇なので、ちゃんと毎週見て背景を理解し大量の言葉を理解してはじめて面白さや感動が生まれる。映像としては SF 的なセットの中で熱い会話が延々と続くだけなので、俺のような一見さんには全然面白くない。意味すらわからない。こうして会話ダイアログで作られるクエスト式米 RPG も、冒険少なめで言葉が多めというまったく同じ構造を持っている。多くの人物の長い語りを脳内でつないでストーリーを理解するのは非常に困難である。

 このゲームのシステム上の弱さは(特に前半の)景色の単調さだが、ゲームプレイ上の弱さは物語がこういう会話の中にしかないところだろう。そこにクエスト式 RPG の限界を感じる。――よし。アマラーは一旦中止、ここまでにしよう。他のゲームを遊んで、そしてまたやりたくなったら戻ろう。

【キングダムズオブアマラー前半の感想】★★★★★ ★★
◎バトルが最高、古今無双の楽しさ
◎キャラ育てと操作性全般がオブリビオンよりはるかに明解
○魅力的な人間キャラたちとその喋りが気持ちいい
×特に前半の景色やダンジョンが単調
×世界がジェネリックで探索すべきものが少ない
×冒険の核心は結局のところ単なる文章

 というわけで長所部分はほんとうに素晴らしいので、キャラを鍛えることとバトルの楽しさでポッドキャスト Gamejunk ガイズのようにストーリーなしで一気に最後まで進める人も当然いるだろうし、俺のように一時脱落する人もいるだろう。スカイリムもそれは同じようで、何百時間もやる人もいれば脱落する人も多いらしい。Gamejunk ガイズは全員スカイリムから脱落している。未踏の新大陸フォルテンマーはぜひ見たいしバトルはいまだに楽しいから俺はまた戻ると思うが、3週間楽しんで今はここまで(※)。

 次は「バットマン アーカムシティ」だな。今感じている高低差不足のフラストレーションを間違いなく満たしてくれる。
(※)◇このブログ記事を書くために久々に起動してプレイしたクエストで、高低差激しく景色も地形ダイナミズムも素晴らしく、敵は強いわその分いい武器屋があるわで最高にエキサイティングな地方を発見し(Galafor, Rathir)、モチベーションがバババと充填されすでにバトル旅を再開しております。やっぱり景色がいいと RPG の旅は続く :-)。
◇この地方を見る前に単調で飽きたと批判して悪かったけど、3週間やって見つからなかったわけだからね。もっと前にクエストでここに誘導し、プレイヤーの目を喜ばせ気分と装備をリフレッシュさせてくれたらよかったのだ。ツンデレのエイリンシアに言われるままにメインクエストを追っていたんだけど、そっちのグランドキャニオン地方は殺風景だったしいい武器も売ってなかった。オープンワールドであるがゆえに、たまたまつまらない地方ばかり先に見てしまったわけである。こういうゲームデザイン上の問題も起きるわけだな、クエスト式オープンワールド RPG。
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■15/01/25(日) □ 3D 風景の単調さ
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 アマラーに続き、アクションアドベンチャー「バットマン・アーカムシティ」を開始。これは笑ってしまうほど素晴らしい。ゼルダ級に面白い。アマラーで得られなかった高いところへ登るデザイヤーと仕掛けを解く楽しみが、思う存分満たされております。



アマラーの風景の単調さはあのゲームの欠点というか、Xbox 360 の 3D 風景描画という点で最高峰と思われるオブリビオン、スカイリム、Forza 4 も似たようなものなので、3D レンダリング風景の特徴かなとも思う。現実的な自然の美しさは十分に再現できているが、風景デザイン自体におおというものを感じない。「グランドキャニオンの奇岩」を CG で見てるくらいなレベルの景色しか見れないという印象を受ける。


(いま見ても素晴らしいと思う、Playstation 時代 FF9 の町)

 これまでやったゲームの風景で最も眼福だったのは FF9 なのだが、あれは手描きアニメのような静止画書き割りだからこそ、人間が美しくデザインできたのかなという気もする。人の手が隅々まで入った小さな箱庭の美しさであって、マンガとアニメのデフォルメ技術の蓄積が生きているのかもしれない。俺の目はデフォルメされた人為的創造性を求めていて、現代ゲームの 3D レンダリングの風景は数学的に精密だからこそ、俺の目に迫ってくるものがないのかもしれない。

 バットマンのアーカムシティの廃虚風景は素晴らしい。3D レンダリングでも人工物はすごいものが作れるんだなと思う。クリーンなものよりもノイズのほうが創造的なものを描きやすいのかもしれない。

 日本人が作ると 3D RPG 風景はどうなるのか見てみたいが、FF13 は面白くなさそうなんだよなあ。ゼノブレイドがアニメ的でよかったな。まあいつか日本の RPG をまたプレイする機会もくるだろう。

2015/02/04

周回遅れの次世代機 Xbox 360

「姪と次世代ゲーム話」「日米ゲーム観の違い」「初めてのオープンワールド・オブリビオン」「アマラーに移行」「日米 RPG の違い」

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■14/12/28(日) □ 姪と次世代ゲーム話
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 M奥様がいまゼルダ・トワイライトプリンセスを猛然と進めており、これが終わったらもううちは Wii でやるべきゲームはなくなる。そこで次世代機として PS3 に移行するロードマップが敷かれているのだが(奥様がゲームをやってくれると俺がうれしいので)、ゼルダ好きのMが楽しめるゲームが現代ゲームプラットフォームにあるのかどうかがわからない。BV家ボーイズその他がやってるのを見たことのある次世代機ゲームは、銃で撃ちまくるヤツばかりなのだ。そんなものに興味はまるで感じない。

 今日うちに泊まってる姪 SF はボードゲームも好きだがハードコアな PC ゲーマーでもあるので、彼女のラップトップでおすすめゲームをいろいろと見せてもらった。Steam というバーチャルなコンソールが動いており、その上でゲームが動く。ラップトップにターボゲーマーとかいう感じのそれらしい名前がついてたのでゲーム用の高スペックマシンなんだろう。


ボーダーランズ2
見せてくれたのはスカイリム、トランジスター、ジャーニー、ボーダーランズ2など。いやー今どきのゲームはやっぱすごい絵だな。スカイリムの CG 世界は想像の範囲内だったが、ボーダーランズ2という FPS ゲームのアニメ内で銃を撃ちまくる絵には驚いた。ポリゴンにアニメ絵のテクスチャが貼ってあるのかな。それが操作に反応してリアルタイムで動くとは。こんな映像表現ができるようになってるのか今は。すごい。いずれは本当のアニメ映画の中で遊べるようにもなるんだろうなと思わされる。


トランジスター
「トランジスター」というゲームのビジュアルは FF7 のような見下ろし型 3D で、魔晄都市ミッドガルを思い起こさせるサイバーな風景の中をキャラが走り戦う。「FF7 みたいって言われてるわ」と SF もいうので、実際影響を受けてるんだろう。

 しかしかつての FF7 にはこういう背景絵が 3D 静止画書き割りで、1つの建物につき十数枚分しかなかったわけだが、この現代ゲームは背景まで全部リアルタイム 3D レンダリングなのでぐりぐり動き、そしてそれがどこまでも永遠に続く。スカイリムも含めどれも風景がいいとは特に思わないが、それがどこまでも続くことがすごいと思う。描かれた場所しかなかった20世紀のゲームと、場所が無限に生成される現代ゲーム。ほんと現代のゲームってデータ量命だよな、この背景絵を誰が描いてるのかと一瞬考えて、いや地形・建物・人物の自動生成エンジンがすでにあるんだろうと思い至った。エンジンが莫大な一般 3D 風景を作り、それに人間が手を加えアレンジしてるんだろう。

 「うちはゼルダみたいな剣と冒険が好みなのでどのゲームもやりたいとは思わないが、こんなものが見れて驚いた。すごいね」と評すると彼女も喜んでくれた。しかし「ゼルダはゼルダで、ああいうゲームは他にないわね」とのこと。ゼルダのバトル部分を満たすゲームはあっても、パズル部分はゼルダならではだという。やっぱりそうか。まあそんなに簡単に代替品ができちゃ任天堂が困るよね。とりあえず現時点で最も人気が高い RPG というスカイリムをおすすめされる。絵を見る限りは寒そうで殺風景でそそられないのだが、この現代最先端と言われる、広大な世界のどこへでも歩いていけるオープンワールド RPG は、俺も一度自分で見てみたい。

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■14/12/30(火) □ 日米ゲーム観の違い
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 次世代機(PS3、Xbox)ゲームを本格的に調べてみると、ゼルダ、ファイナルファンタジー、ドラクエみたいなゲームというのは北米では絶滅してるんだなと実感する。中古で売りに出てるゲームコンソールには例外なく戦場撃ちまくりゲームが入っているが、スカイリム以外 RPG らしきものは見当たらない。

 ゼルダほどのパズル満載は無理でも 、FF、DQ のような謎解きと育成がほどよくミックスされた RPG ならMにもやってもらえると思うのだが、しかし現代北米ゲーマーは中世ファンタジーみたいなものには胸踊らないのだというのはヒットゲームのチャートを見るとよく分かる。RPG もスタートレックみたいな SF や近未来廃墟ものとなっているのだ。つまり銃である。銃はつまらない。

 アドベンチャー系も全部ダークというか犯罪系(グランドセフトオート、セインツロウなど)で、町を車で暴走し敵ギャング団を撃って冒険が展開するという感じ。つまり銃がらみ。結局ハリウッドのアクション映画がゲームになっているんだな。米ゲーマーはハリウッド映画の中に没入したいのか。俺はそういう願望は全然なくて、ただゲームでだけ可能な楽しいことをやりたいのだが。



 FF だけはまだ手に入るけど中世じゃなくどこかあさっての未来にいる感じで、男は全員ホスト顔で、女は口半開きのぽよぽよになってしまった今の FF は萌の友達には悪いジョークだと思われてるそうである。PS3/Xbox で出てる FF13 の英語圏評価は低い。俺もあのルックスと中二世界観にはそそられない。

 英語ゲームサイトで日本の RPG の評を読むと、「ストーリーは JRPG らしく例によって一本道(linear)だ」と揶揄されている。目標を達成し次の村へ行けるのではなくオープンワールドで自由に世界を股にかけ、サブクエストだけをやっていても楽しいような作りが主流になってるということなんだろうな。なるほどね。ゲームの東西文化差は映画よりも大きそう。それを見てみたいのである。

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■15/01/03(土) □ 周回遅れの次世代機 Xbox 360
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 当家の Wii 後継機(世間からは周回遅れ)導入計画は定まった。中古 XBox 360 でいく。カナダでは PS3 よりも Xbox のほうがゲームの選択肢が大幅に広い。というわけで、

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Fable II                            ゼルダ風な絵のRPG
Kingdoms of Amalur: Reckoning    スカイリム後に出たフリーワールドRPG
Elder Scrolls IV: Oblivion            スカイリムの前の大ヒットRPG
Sleeping Dogs                    香港の町を冒険するフリーワールドアクション
Batman Arkham City                ゲームオブザイヤーのアクション
Civilization Revolution            有名なシミュレーションゲーム、いわゆるCIV
The Beatles: Rock Band            ギター付き!
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 とよさそうなゲームがどっさり入った中古品を見つけ、無事交渉成立した。相手の家まで引き取りに行き「こんないいゲームが山盛りでぼかァうれしすぎて」と相手の手を握りガシガシ振ると、相手の旦那さんもうれしそうに「僕ら夫婦はゲーム産業で働いてるんだよ。妻はカプコンでね」とおっしゃる。

「ぼかあ日本人ですよカプコン知ってますオフコース」
「で僕は君に売った中に入ってる香港警察 Sleeping Dogs というゲームを作ったんだ」
「え! そんなあなたのベイビーを売り飛ばしていいんですか!」
「まだたくさんあるからいいんだ :-)」


 と、いい人に巡り会え、今うちにあるんですよ Xbox 360 120GB。

 でまず萌が友達のゲームボーイズに「あんたたちの好きなマシンガン馬鹿打ちゲーをあたしもやったわよ!」と言って盛り上がるためだけに戦争ゲーム Call of Duty をトライ。絵はたしかにすごい。

 しかし自分の娘がマシンガンで人を打ってるとやっぱゲームとはいえ悲しくなっちゃうので、「もうやめでぐで!」とマシンガンの前に身を投げ出して戦争を止め、一緒にやろうと選んでおいた RPG「キングダムズオブアマラー:レコニング」というゲームをトライ。まったく洋ゲーってタイトルすらそそらないな。なんでこんなに長く、レコニング(報い?)なんて英米人でも普通知らないような単語を使うんだ。


長大な剣をぶんぶん振り回す「アマラー」
これは大ヒット作「スカイリム」の影響下にある最新 RPG なのだが、敵をズバズバ刀で斬りダンジョンの外を目指すという、何をすればいいかが明確でとっつきやすい。操作性も素晴らしい。洋ゲーらしくメニューの見方はよくわからないのだが、敵を倒すと経験値とお金と武器防具がどんどん手に入る。Playstation で萌とやった FF7/9 やドラクエから5年以上ぶりの RPG 経験値獲得だ。やった。これが RPG だよねと感動するねと萌と手を取り合う。この楽しみだけはゼルダになかったからね。これは遊べるな、間違いなく。



 洋ゲーらしいといえば Xbox 自体もそうで、コントローラは PS や Wii に比べどのボタンも感触が悪いしプラスチッキー。ホーム画面のメニュー類もまったく非論理的な並び方をしており、変えたい設定(自動サインインとネット接続の確認スキップ)がどこにあるのかさっぱりわからない。旅行中レンタカーで借りたフォード車のダッシュボード UI が悪すぎて、エアコン温度を変えるボタンを最後まで見つけられなかったことを思い出す。温度といえば排気の熱さが PC 以上で、その電源ノイズも PC 並み。まあ内部は実際俺のデスクトップより数倍速い PC なんだろう。

 このへんの品質の低さはある程度覚悟して、ほとんどのゲームで PS3 を上回ると言われる Xbox の画質と、とにかくついてくるゲームディスクの球数で決めたのだ。付属ゲームがなんと 50 本! 俺がこれまでのゲーム人生で買ったゲーム総数よりも多いかもしれない。どのディスクも痛みが少ないので、前のオーナーが仕事柄デモ用にもらったゲームがほとんどなんだろう。ありがたやありがたや。カナダに住んでると Xbox はやはりコストパフォーマンス最強だな。

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■15/01/04(日) □ 初めてのオープンワールド・オブリビオン
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 各種 Xbox ゲームお試しの日曜日、現代最も人気がある RPG「スカイリム」の前作にあたる「オブリビオン」をやってみる。これまで人生でほとんど遊んだことのない様々な洋ゲーをこんなに一気に体験できて、本当にありがとう俺に安く売ってくれたカプコン奥さんの旦那さん。


スーファミレベルの画質のダンジョン
オブリビオンはいきなり映画のただ中にどんと押し出されたみたいな幕開けで、何をしてもいいという初めての完全オープン RPG なので緊張してそろりそろりと歩く。――がしかし操作性が異常に悪い(笑)! なんだこれ。壁にぶつからず歩くことすら難しい。後ろから襲われたらそっちに振り向くために左右レバーで複雑な操作をせねばならず、ネズミを倒すのさえ一苦労である。ヒドイなこりゃ。

 スーファミ時代の洋ゲーがそのままリバイバルしたみたいな操作性の悪さに耐え切れずいったん中止。パンチや剣の振り方の不自然さや、背景の上にキャラが浮いて前を向いたまま前後左右に移動するグラフィックなど、すべてが25年前のスーファミ品質だな。このゲームのレビューで操作性や絵の悪さに文句を言ってるのは見た記憶がないのだが、何一つ直感的に動かない。8年前の Xbox/PS3 ゲーマーはこれを我慢したの? 驚いたな。これに比べると移動だの向きを変えるだのと遠くを見るだのといったことは考えるまでもなくできるゼルダはじめ日本ゲームはよくできてるわ。


このオープンワールドにはおおと声が出る
とりあえずスタートの監獄から出て空くらいは見たいので再開。2時間ゆっくりかけて操作法を覚えながら最初の牢獄を脱出。外に出ると夜だったので、待つコマンドで4時間待ち昼間の景色を見る。おおなるほど。風景のグラフィックは Wii ゼルダより若干いい程度だが、たしかに猛烈に広い。その広さが非常に心地いい。

 そこから最初の村まで歩く。ここで村人が通り過ぎざま向こうから挨拶してくるという気持ちいい体験をする。うを、これか。これは体験したことがない。道で会った人への返答を間違えて好感度を下げられ、途中にあった宿屋で食べ物を物色していると女将に泥棒だと大声を出される。ちょっとしたミスで思わぬことが起きる。

 マップとコンパスの見方もようやくわかってきて村を間違えていたことが判明してロードし直し、スタート地点から反対側の村へ向かう。特に道はないので藪を抜けゆるい斜面は登り、崖は迂回し川を泳ぎ、地形上通ることが可能なところを地図と目測で探しながら非常に長い道を進む。モンスターはほとんど出てこないが、この移動が楽しい。行けるところを探し自分で方向を決め長い行程を歩くこと自体が楽しい。これは新しい。これがオープンワールドゲームか。GPS を使い Google マップを見ながら目的地に向かっているような楽しさがある。

 しかし得られるものがだいたい想像ついてくると、この強烈なコントロール性と視認性の悪さを乗り越えてやる価値があるのかとやはり疑問に思わざるをえない。3時間やってもメニューの使い方はわからなかったし、後ろからネズミに襲われると反転に手間取り攻撃できず延々とかじられるのはオプションをいじっても改善できなかった。この直感でキャラを動かせないもどかしさは、ほんと勘弁してもらいたい前時代フィーリングである。操作性はスーファミ以降にやったゲームで最低だと思う。戦いはつまらんしアイテムを取っても使い道がわからないしで、道中に建物があってももう何も調べずに通過している。面倒に関わり合いたくない、ただ歩きたいという感覚。これも RPG 体験として新しいというか初めてのことだな。

 やっぱり日本のゲームは使いやすいわ。ドラクエのメニューの見やすさはは偉大だった。アメリカカナダ人は不便を気づかないところがある。気づかないから使いにくいものを作ってしまう。―――そういう強烈な徒労感を感じながら最初の村にたどり着き馬をもらい、この馬もどう操作しても茂みにぶさっと突き刺さってしまい移動できないのでここで終了。

 【結論】オブリビオンは古すぎる。やめよう。ゲーム内容を評価する以前の問題で挫折。なんでこのゲームが絶賛されるのか、さっぱりわからない。

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■15/01/05(月) □ アマラーに移行
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 オブリビオンは没と決め、きのこが生えたファンタジー世界のアクション RPG「キングダムズオブアマラー:レコニング」に移行。

 最初のダンジョンで強い敵に囲まれやられてしまい、重装備に変えた。二度目もダメ。しかし面白い。このゲームのバトルはゼルダを超えるどころか、俺がこれまでやったことのあるどんな格闘ゲームよりも面白い。自キャラはスピードがあるので踏み込んで斬る斬る斬る、相手が態勢を立て直したら横っ飛びで逃げ間合いを取る(体力がやばかったらそのとき薬!)が基本なのだが、これをなにも考えず自然にやれる。キャラが自分の体のように直感で動く。これだよ剣撃ものの楽しさは。

 ゼルダは背後の敵は見えないが、このゲームはカメラワークがよくできていて自分の前後左右どこに敵がいるかは常にわかる。位置がわかるので振り向きざまに背後の敵に跳び込んで切り込めるのだ。返す刀で左右の敵を斬る。もう時代劇の三船敏郎をカメラで追いつつ自分が操作してる状態。気持ちいー。こんなバトルはやったことがない。ゼルダより10年、オブリビオンより25年くらい進化している。

 しかし多数の敵に囲まれたらいくらスピードがあってもやられてしまう。そこでばーっと大きく走り洞窟の別のエリアまで逃げて待ち受け、追い付いてきた雑魚を 1 つ倒しては逃げまた倒しては逃げと戦い方を考えて補うことができる。人間様の知恵で戦力差を補うことができる。倒さないでそのまま洞窟から逃げることも可能。こんなことができる(敵が戦闘開始位置を離れ追いかけてきて、自分はどこまでも逃げることができる)ゲームは初めてだ。この自由度は素晴らしい。

 敵から見えない物陰で待ち伏せばっと飛び出し切り倒していくと、子供の時イトコの家にあった「騎兵隊ゲーム」というボードゲームで相手の打つ大砲が当たらない物陰から部隊を進めるのがゾクゾクするほど楽しかったことを思い出す。そういう敵から見えないところに身を潜めて戦うという根源的な喜びを味あわせてくれる。RPG でこんな遊びができるとは思わなかった。洋ゲーすごいと初めて思いました。

 勝てないと装備を固め戦い方を考え、より強い武器を手に入れることを夢見てダンジョンを探索することになる。まさに楽しい RPG、しかも剣撃アクション型ならではの RPG。謎解きは何もないが、このバトルと装備関係の楽しさで楽しんでいける。素晴らしい。よし、Xbox ではこれをまず遊んでいこう。

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■15/01/08(木) □ 日米 RPG の違い
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 「アマラー」をコツコツ進めている。あーバトルが楽しい。今臨時の相棒アガースとダンジョンに入ってるのだが、アガースが時間を稼いでいる間に俺は物陰に隠れ、敵をおびき寄せ1匹ずつ倒していく。その間アガース自身はダー! アー! と大声をあげ勝手に敵と延々戦ってくれている(笑)。彼自身は敵を倒せないし殺されもしないようだが、数匹引き付けてくれてるのでチームワークはちゃんとできている。

 そして雑魚を全部片付けた俺が、アガースと戦っている最後の敵を遠くから弓矢でポンと倒す。―――たのしー! 位置やタイミングや武器選択の戦略性がシームレスでバトルに入ってくる。かつてハマったタクティクス系のゲームをリアルタイムアクションでやっているような喜びがある。素晴らしい。



 「アマラー」にはゼルダやドラクエと違い謎解きなどまったくない。現時点ではストーリーもほとんどない。クエストといわれる複数の同時進行形ミニ指示(「○○と会え、○○を取ってこい」系、たいてい強敵とのバトルが最後にある)の達成がこういう米 RPG の進行エンジンとなっている。メインのストーリーもクエストの1つに過ぎないので、保留して延々と他のサブクエストをやっていても問題ない。そうして自分が進みたいペースで遊んでいられるのがクエストドリブン型といわれる、現在主流の RPG システムなわけだ。

 今いる序盤の地域から、その気になれば弱いままで大陸の反対側や別の大陸にも行けるのだろう。この世界のどの地域もロックされていないという意味での「オープンワールド」は、まあ別段どうということもない。究極のオープンワールド「オブリビオン」では広大な何もない野山を歩きながら、遠くの景色を眺め「いつかあの都へ俺は行くのだ」と思いを馳せることがたしかに気分よかったが、今行こうとは思わなかった。広いことがただ気持ちいい。機が熟せば行くのだから、見えさえすればオープンになっていなくてもいい(※)。

(※)現時点で感じるアマラーの唯一の欠点はこの風景の見通しの悪さで、平坦な森の中にある村々の周辺で活動しているので、きれいはきれいなのだが地形に高低差や広がりがなく単調なのだ。地形も覚えられないしオブリビオンのような風景遠望の楽しみや旅感がない。ダンジョンもビジュアル的に特筆すべきものはない。それ以外はぶっちぎりでオブリビオンより楽しいのだが。あと TV 解像度ではフォントが読めない。


 アマラーは昔ながらのよくできた RPG だと思う。森を進み敵を倒し、その落とす宝でいいものがあれば装備し、ダンジョンが見つかれば潜り込み敵を倒し宝箱を開けてさらにいい装備を手に入れ進んでいく。やることはそれだけで十分に面白い。ウィザードリィやドラクエのレベル上げの楽しさがここにつながっている。ストーリーや仕掛けに見るべきところはなくても、手を抜かずに作られた RPG というものがどうにも面白いのだろう。

 つまり現代米 RPG の特徴であるクエスト式にもオープンワールドにも俺はさほどのアドバンテージは感じず、いろんな新機軸システムやミニゲームを考え出し投入してくる日本の RPG のほうがゲームシステム上はクリエイティブだと感じる。がしかしアマラーは演出が圧倒的にうまい。

ある橋にクエストを依頼するきれいな女の子がいたのでかわいいなあとぽーっとしつつ話していると敵が乱入してきたのだが、すると驚いたことに彼女も一緒になって戦うのだ。き、君は戦えるのかい可愛い子ちゃん! そしてこんな例外っぽい場面にもちゃんと「なんなのよこの化け物たちは!」と女の子の声がちゃんと遠くから聞こえてくる。これにはうおーとしびれてしまった。その圧倒的な可愛い子ちゃん感じゃなくて、ちゃんと存在している人物感に。

 さらに村の中まで魔物をおびき寄せれば、村のソルジャーたちがわらわらと出てきてター! と総出で戦い追っ払ってくれるのである。すごい。村の衆がそんなに強いなら俺が戦うこともないじゃないですかい。こういう例外的バトルも起きうる手抜きのないリアリティ構築と、そこに声を加えるという演出のうまさにさすがにハリウッドの国の最新ゲームだと感服せざるを得ない。JRPG はこういう例外的場面を演出過剰の CG ムービーでやってしまうからダメ出しされたわけである。

 シナリオは本職のファンタジー作家が書いてるそうで台詞が非常にいい。メインストーリーはまだ断片的すぎて五里霧中だが(そこはよくない)、小さなサブクエストのストーリーがなかなかいい。戦場に出て戻らぬ夫を探してほしいだとか、村の流行病いの治療薬を洞窟から取ってきてほしいとか、悪いやつを倒しに行くと、実は依頼主のほうが嘘をついていたとわかるなど。


俺を惑わすセクシー美女、敵か味方か定かでない
そして日本アニメの英語吹き替え版などを見ても思うのだが、英語圏はやっぱり喋りの文化なので声優がみな実にいい。ただうまいだけでなく、声と喋り方に魅力がある。女性キャラが英国訛りでキツイことを俺キャラに言ってくれちゃうとおー気持ちイーと感じてしまう。クシャナ殿下萌えみたいな。それにこういうセクシーなものを見ていたいという気持ちを隠さないところがアメリカの男は正直だ(笑)。

 アマラーにはアメリカの豊かなリソースがどーんと注ぎ込まれている。その質量が日本のゲームを圧倒していると感じる。近年の日本の大作ゲームは Wii のゼルダ2作「トワイライトプリンセス」「スカイウォードソード」しか俺は知らないのだが、とりあえずあの日本的なゆるくウフフな演出は北米一般男子に対し訴求力がなさそうだなあと、この全編ハリウッド的演出のゲームを見て思うのであった。

2015/01/18

日記「コルトエクスプレスonクリスマス」

「ヘッドフォンがバカ売れする世の中」「コルトは良作」「ミニ陣取り「八分帝国」

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■14/12/17(水) □ ヘッドフォンがバカ売れする世の中
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 萌のクリスマスプレゼントにいいヘッドフォンを頼まれてショップに見に行くと、どこの量販店もヘッドフォンだけで3列も棚がある。あーそうかキッズに売れ筋の商品なんだ。しかし高級品 BOSE と中堅 SONY、パナ、JVC ら日本メーカーを除くと、ほかはどれも聞いたこともないメーカーばかり。

 ヒップホップのアイテムとして「スカルキャンディ」というのが人気なのは薄々気づいていたが、聞いたこともない新興メーカーも $300 なんて超高級品を出している。こんなんが売れるのなら、日本お家芸のオーディオメーカーも頑張っていればヘッドフォン=おしゃれの波をキャッチできてたかもなー。俺はカナダに来るときにオンキョーの MD デッキを買い手持ちのレコードを録音して持ってきたのだが、あれが日本製音響機器メーカーが世界の先端にいた最後だったと思う。

 でもサンスイ、電音、オンキヨーといったかつての日本音響メーカーはおしゃれ感は皆無だったから、ヘッドフォン=クールという時代の波には乗れなかったか…と思ったら、Amazon にオーディオテクニカ、電音、オンキヨーのヘッドフォンはある。頑張ってるんだ。サンスイは見つからないなー。

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■14/12/25(木) □ コルトエクスプレスonクリスマス
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 クリスマスにすばらしきジャーマンクオリティのボードゲーム「コルトエクスプレス」をいただいた。ゲームの舞台となるトレインが超かわいい。1台1台の内装が違う。カーテンや壁紙まで描き分けられている。ジャーマンクオリティの工作精度でバリも皆無で、非常に美しく仕上がる。組み立てた状態できれいに箱に収まる。鉄道ラバーにも喜ばれそうなクオリティ。

夜のパーティでさっそくプレイ。もらった当日で1人でテストプレイするヒマがなかったためルールが曖昧なのだが、パーティゲームなので今日やるしかない。

 ゲーム内容としては客車から客車へと飛び回り、宝を盗みお互いに妨害するというもの。その仕組みが意外や複雑で、ドミニオンのようなデッキを持ち、そこから6枚の手札を取り1ラウンドにつき4~5枚のアクションカード(写真右から横移動、縦移動、足元の宝獲得、銃で敵の邪魔など)を使い自分のコマの行動を設定し、ラウンド終了時に全員の行動を一気に実行してくんずほぐれつの絡み合いを楽しむという構造になっている。見た目はかわいいのだが、手順は見た目よりずっとゲーマー臭いのだ。実際やってみるとあーなるほどとすぐわかるのだが、言葉ではデッキーゲームの概念を説明しようがなく苦労する。



 とにかく1ラウンド回して自分が何をやってるのかが分かると、皆なるほどと攻撃や宝探しを楽しんでくれた。ゲーム内容はちゃんと面白い。パンチと銃撃というゲーム中の2つの華がちっとも当たらない(笑)。宝を取りに行くと単純な作業でさえも、みな慣れていないので変な方向に進んでしまったりしてカオスな追いかけっことなる。笑ってしまう。面白い。

 奥様は「これは慣れたらもっと面白いわね」とコメント。ゲーマーの姪はうまいこと立ちまわっていたが意外に盗品の金額が伸びずくやし顔。同種のゲームである Bang! のほうがもっと簡単であるというようなコメント。デッキゲームとしての手順の煩雑さは序盤にライトゲーマーの気分をかなり削ぐと思うが、とにかく1ラウンド回せばわかってもらえ、そこを乗り越えれば誰もが楽しめると思う。

 説明書が例によってわかりにくいので、アクションの効果、各人の能力などのサマリーが必要だな。家で1人でテストプレイする時間があったらもっとうまく行ったと思う。ボードゲームを手に入れた当日にルールを読んだだけで回すのは難しい。



 萌のクリスマスプレゼント詰め合わせのうち俺が担当したのは耳がすっぽり隠れるかっこいいヘッドフォンだったのだが、本日開封した彼女が楽しんでるのを俺も聞かせてもらうと、ベースがめっちゃ出ており高音が足りない。徹底して北米ヒップホップ若者向けにチューニングが行われていているらしい。

 信号待ちで周りの車の窓ガラスやミラーまで震えるほど「ブ ー ン!!」ってバカ低音というか低周波を鳴らしてる奴がたまにいるけど、そういう感じの音。同製品のユーザーレビューによれば、しばらく鳴らし運転するともっと高音が出てくるらしい。そうなると最高だとのこと。なるほど。

 でPerfumeを聴いてた娘が「いい音になってきた」というので試しに俺もZepを聴いてみると、ボンゾのバスドラがめっちゃ聞こえる。今までこんなにはっきりと聞こえたことがないとびっくりするくらいGood Times Bad Timesのバタタ・バタタ・バタタ・バタタ三連バスドラが聞こえる。

 それでいて音は全然割れてなくて、まるで別バランスで新たにミックスダウンしたZepみたいな音になっていて、オリジナルとは全然違うがこれはこれで癖になりそうなほど気持ちよかったです。

 このヘッドフォンの購入に合わせたのかこないだからZepを聴き始めた娘のお気に入りZepナンバーは、「アキレス・ラストスタンド」だってさみんな、メリークリスマス。♪ダダダダ・ダダダダ・ダダダダ・ダッダッ、ダダダダ・ダダダダ・ダダダダ・ダッダッ!

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■14/12/26(金) □ コルトは良作
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 【コルト】1人プレイでルールを把握し直し(やはり何箇所もルールを見落としており、それを適用するとより一層面白い)、最近ボドゲ嫌いな萌を強制参加させ家族3人でテストプレイ。二度目なので手順が最適化されテキパキと進む。やる気なさげに始めた萌も1ラウンド終了時には基本を把握し、2ラウンド目からは「ここにいるはずだからここで…パンチ」と読みと仕掛けを楽しんでくれた。

 後から発動する「仕掛け」を作り敵をはめようとするこのゲームメカニクスは、BoardGameGeek でアクションプログラミングと分類されている。なるほど。4~5ターン先までの泥棒・妨害行動をプログラムし、仕掛けられた4ターン分全員の動向を一気に実行させて眺めるというゲームなので、自分がどこへ行き宝を取るかをまず考える。すると敵がどこに移動したかなどまあ覚えてないというのがこのゲームの美点で、誰もが「このへんに敵がいるだろう」とパンチをプログラムしては実行時に空振ってしまう。目論見通りなら宝を取れるはずが、偶然やってきた保安官に捕まり屋根の上に飛ばされてしまったり。プログラム時も実行時もニヤニヤが絶えない。当たっても外れても実に楽しい。

 3人戦ではわずかに絡みが薄くはあるが、4人戦よりカオスが減り、銃やパンチがわりとよく当たる。最後は宝が残った客車に全員が吸い寄せられていき乱闘になって笑った。保安官を誘い出し空になった機関車に忍び込み1000ドルをゲットした時は我ながらしびれた :-) あれを2人で争うような展開になれば盛り上がるだろう。俺は手番を待ちワクワクしている。この感じは久しぶり。MK 家でやってるアメリカンゲームでは得られないこの感じ。

 結果パンチで小銭を奪い銃でトップを取った萌の勝利。Mは宝をあまり取れなかったが銃撃王ボーナスで2位に食い込んだ。萌はゲームを強制されたこと自体に不愉快な態度を見せていたが(――なんなのかねあの心理って、勉強や家事は強制されても別に怒らんのに、遊びや TV を強制されるとひどい顔をする――)ゲーム自体は投げやりにならずプレイしていたので、ネガティブに始めても面白さがしみてしまういいゲームなのだ。

 「こないだはよくわからなかったけど、このゲームはいいわね」とMも楽しんでくれた。いいよね。ルールは口で説明するとややこしいが1ラウンド回せばデッキゲーム未経験者でも一発でわかる。ダウンタイムがほぼゼロで皆が没頭でき、3p戦なら20分くらいで終わる。序盤のデッキ処理の説明しづらさと最後の金額計算の煩雑さ(金袋の金額がバラバラで結構端数が出るので暗算しづらい)以外は、非常に優れたパーティゲームだと思います。★★★★★ ★★★



 うちのゲームグループを主催する甥 MK は多忙ゆえ自力でゲームの調査はせず、ショップで勧められたものを買っている。この店の主力商品がアメコミ古書なので、自然ゲームもアメリカン寄りになる。姪の SF も同様らしく、アメコミテーマのゲームをやたらと持ってくる。近年彼らが買ったゲームで俺がやってて面白いなあと思ったものは正直あまりない。できるだけ強力な攻撃カードを手に入れできるだけ多くの回数それを使用するというような大味なゲームばかりに思える。おおまかに言うと「グー+1」や「チョキ+2」といったカードでもってジャンケンをしてるようなゲーム性をどれも備えている。

 MK 家では「King of Tokyo」がしばらくの間ヒットしていたが、あれはあっという間に体力を削られ死んで脱落するところが爽快で、その短さが秀逸ではあってもゲーム性自体は薄いと思っていた。コルトは同じように軽く速いプレイ感で各自が思ったことを最後までやれ、より面白いメカニクスとインタラクションを備えている。敵に「チョキ+2」で直接ダメージを与えるより、大金の詰まったトランクを狙いに行った敵に保安官を送りつけ阻止しようと試みるほうが遊びとしてずっと面白い。

 MとSFはコマの扱いが難しい 3D トレインがよくない、ボードにすべきだったと言っているが、そうしたらかわいくはないので誰も買わないだろう。雰囲気を楽しむためにこうしてるわけなので、多少面倒でもこっちのほうが楽しいのである。それを言ったら高価なフィギュアと 3D カードボードを使う TRPG なんてみんな無意味で、平面のマスと数値シートだけでやればいいということになってしまうしね。

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■14/12/28(日) □ ミニ陣取り「八分帝国」
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クリスマスボドゲ②ミニ陣取り「八分帝国」もテストしてみた。コマを置いて動かして優勢地区を取り合う。「え? これだけ?」とまず思う。実はネットでやれるボードゲーム陣取りはどれをやってもあまり面白いと思わないのだが、これも同じか…と最初は思った。

 陣取りで味気なく思うタイプは、努力してある地区で優勢を取っても《確定》せず流動的で税収その他の《メリット》がない、つまり純粋陣取り的なもの。どの地区を取りたいというモチベーションが湧いてこない。最後まで確定しない押したり引いたりは綱引きのようで、処理が煩雑だと徒労感を覚える。

 陣取りで「確定とメリット」があるのは俺が弱いけど大好きな「ハチエンダ」で、これは運と戦略を活かして立ち回ればある地域の市場を独占し、そこに連なる自分の家畜群から大きな利益を得ることができる。その利益で土地や家畜を買い足し、貯水池を買うなど拡大再生産していける。

 拡大再生産しない陣取りなら簡単なほど俺はいいのでこのミニ「八分帝国」に期待したのだが、最初は簡単なだけで他の非拡大陣取りと同じだと思った。簡単なだけで面白くはないじゃん。



 これだけかよと驚いて有名ゲーム Youtuber の解説を見てみると、「新しい兵はスタートシティと《自分のシティ》に置ける」というルールを見落としていた。この一文でそうかとわかった。このシティ1つでゲームはがらりと変わる。頑張って兵を進めた辺境にちょっと無理してシティを築けば、以後は兵を母国からではなくその辺境市に直接送り領地を拡大できる。そこに「確定とメリット」があり、モチベーションが生まれる。こんな小さな地図でもどこにシティを築くかという地形に意味がある。これはいける。これでいきなり面白くなった。これはいいわ。こんなに小さく手順が簡単でやれることは「エルグランデ」と同じ。やった :-)。

 わかったところでMに紹介。1戦目が終わった瞬間「これはいい!」と奥様歓喜し即2戦目へ。考えるゲームがお好きなので、陣取りゲームの楽しい悩ましさを超簡単な手順に抽出し考え込めるこのミニ陣取りはクリーンヒットだ。ここ数ヶ月は「中世の建築士たち」が定番だったのだが、世代交代です。

 うちにはワレスの陣取り「Disc World」があるのだが、いちいちテキストを読んで選択肢を選びコマを動かすテキスト稼働型で、クソめんどくさくて一度しかプレイされていない(このゲーム一つでワレスはよくできたクソゲーを作るという印象)。エルグランデでさえ俺はアイコン解読と多種効果の記憶・メリット判定が面倒で一度しかやらなかった。その記憶、メリット判定のめんどくささを完璧に除去し、陣取りの面白さだけを抽出している。ボードゲームにおける「メリット判定」とはつまるところ暗算なわけで、それは明解で少ないほど俺は助かる。八分の選択肢は位置と数と移動方法だけで(そのメリットと金額を比較することになる)、これ以上はできないくらい選択肢は明解である。スバラシイ。★★★★★ ★★★

2015/01/07

Xbox 360導入!



週末クリスマスツリーのライトを外したのだが、娘が自分の部屋に飾り付けてしまった。まあ来年まで使わんからいいけど。美しいけど(笑)。壁には英国SFドラマ「ドクターフー」と「進撃の巨人」のポスター。



正月に娘と俺の共用にと買ったXbox 360にハマっております。「カーレースシミュレーションの最高峰」を日本のグランツーリスモ(GT)と競うForza 4をやってるんだけど、コースをひと通り眺めてみて峠は富士見峠1つしか入ってないと判明した。あとは全部サーキット。GTは半分が峠と都市コースなので、これは予想外であった。がっくり。

日本の峠道は非力な車で急坂を登っていくためにきついカーブのつづら折りになっており、そこを少々速めに抜けていくと外輪にGがかかり大きな蹴る力が発生して気持ちよく曲がれるようになっている。カナダの山道は大排気量車が速度を落とさず通過できるようRが緩く、この気持ちよさを味わいにくい。

GTはこの日本の峠道的なコースを全体の半数収録し、外輪にトラクションをかけてドリフトさせ曲がる中速コーナーの気持ちよさを表現していたのだが、アメリカの車ゲーマーたちはそこに気づいてなかったらしい。Forzaはやっぱりオーバルトラックレースで熱狂する国のゲームだな。

アメリカの車ゲーと感じるのはもう一つ理由があって、GT/WRCラリー的にコーナー入口から慣性を使いリアを流していっても、リプレイを見た時にそこにカメラがない。へ? カメラはコーナー出口の慣性ドリフトが収まるあたりにある。そうかグリグリグリとコーナー脱出時にパワースライドしていくのがアメリカ流の走りなのか。おかげで俺の華麗な慣性ドリフトが全然絵に収まってないという(笑)。

というわけでサーキット部分のデキに文句はないが、ハイウェイも市街地もないForzaにはがっくりきた。市街地がないのでナイトレースもないらしい。富士見峠は箱根の七曲りや椿ラインにそっくりで楽しいが、それだけじゃあね。10年前にPlaystationのGT2にハマって以来のカーシミュレーションがどれほど進化しているのかと期待したのだが、絵はきれいだがゲーム性はGT2より大幅に低いというのが正直な感想。GT2をやりたくなってしまう。もう5年以上電源を入れてないPlaystationはもうさすがに動かないだろうなあ。◆

2015/01/02

紅白2014感想


【紅白2014感想】

おおタモリと黒柳さんが司会なのかすごいと思ったけど、さすがに4時間は持たないか。序盤は例年通り早送り……ゲスト紹介をする有働さんの声がいいなあ、張りも深みもあって。持って生まれたものが違いますね。妖怪の歌が意外にいい。

【郷ひろみ】99は終わらない。郷ひろみは年に一度この番組でしか見ないけど、いつも急進的な歌謡曲を歌ってるなあ。誰が作った歌なのかと調べたくなってしまう(エレクトリックポップの人らしい)。ふなっしーってこれか。すごい、痙攣してる。

【ポルノグラフィティ】アポロ。ドラムの叩く姿と音がルースターズ池畑潤二っぽいのでまさかと思って調べたら違った。野崎真助だって。すごく売れてるドラマーらしい。いい音でした。広島って推せるものがたくさんあって、そして推しても嫌味に聞こえずうらやましい土地だよ。

【T.M.R+水樹奈々】これも毎年気持ちいい、大晦日の花火のような二人。あ、エリーとマッサンが出てきた。あ、早苗もいるのに気付かなかったw 【クリス・ハート】糸。やっぱりこの歌も「マッサン」の歌に似てるな。シャーロットさんもそのことに気づいてるだろうか。クリス・ハートさんはしかしいつも思うが、単なる外国人カラオケだと思う。

【伍代夏子】官兵衛たちがバックで踊っている。平助先生もこのグループじゃなかったっけと探してしまった。昔のスターかくし芸大会を思い出す、ちゃんと練習したことがよくわかる振りつけなのがいいですね。三代目J~、今の日本ではこれがレコード大賞なのか。うーむ。

アメリカにはテイラースイフト、日本には【西野カナ】という姫がいる。ちょっと緊張してる様子のカナ姫は、こんな大きな舞台なのに小さな音のバンドで花の絵をバックに清らかにやってくれ、とてもよかったです。続く細川たかしの生ビール賛歌の声がすごい。植木等みたいにすごい。

【V6】WAになっておどろう。長野オリンピックのホッケー3位決定戦でカナダを応援しに行き高くてあきらめ、カナダ人が集うカナダハウスというところに入って見たのであった。そこで見た閉会式でこの歌も聞いた気がする。なつかしい。



【花子とアン】蓮子さんはじめみんなすぐ芝居できるんだなあと感心していると、棒読み帝大生のあたりでやっぱりリズムが崩れた(笑)。吉高さんって喋り方はたどたどしいけど、「みんなヒマなの?」とかすぱっと出るあたりが魅力なんだろうな。それを花子とアンで見たかったよ。

【Perfume】これだけは娘を呼び一緒に見る。あ、飛んでるのはクワッドコプターだと途中で気がついてすごいなと思ってると、最後にそれを取ったのでうわっと声が出た。カッコいい、本当にカッコいいパフューム。関ジャニ。「言ったじゃないか」を歌ってほしかったな。

【TOKIO】スタンディングをお願いするという大胆なパフォーマンス。聞いたことない曲なんで盛り上がるのかなと人ごとながら心配したのだが、観客もちゃんと歌ってたので安心しました。



【神田沙也加】顔よりも声がお母さんにそっくりだなあ、可憐な雰囲気がミュージカル向き、日英掛け合いもすごくいい。最後だけ憧れのメンゼルさんの目前でちょっと喉がチョークしたかな。 難しいよね。でもメンゼルさんもリズムは相当ずれてたよ、負けてないよ沙也加さん :-)

【SMAP】Shake。知らない曲なんだけどイントロがめちゃくちゃかっこよくて驚いた。SMAPって音程はたしかに移ろいやすいけど、ポップミュージックとしてはイグザイル一派より20年くらい新しいと感じる。

【椎名林檎】NIPPON この歌には願い通りにいかなかったW杯の記憶が強くつながっててつらいんだけど、やっぱりカッコいい。日本のW杯快進撃を報じる世界中のTVでこの歌が流れるなんてことがあったならなあと、そんなことを思ってしまう。



【長渕剛、中森明菜、福山雅治】こういう特別枠(別会場や録画)が続くあいだ、あの紅白の会場に長時間消耗しつつも参加してる出演者や観衆はどう感じてるんだろう。待たされてるとしらけないのかな。お祭りに水が入るような思いはしないのだろうか。

【中島みゆき】特別枠ばっかじゃんとさっきまで思ってたけど、この「麦の歌」にはさすがに胸熱であった。歌い終わりシャーロットさんに歩み寄るところまで含めて中島みゆきはまったくすごい。

【サザン】中島みゆきは構成の緻密さのためにスタジオでやる意義は十分にあったと思うが(玉山とシャーロットさんを泣かせるためにも)、しかしやはり福山雅治とかサザンのようなコンサート中継を、NHK ホールの方にお客さんがたくさんいる紅白で延々とやるのはどうなのかと思う。サザンはよかったけれども。桑田大好きだけども。サザンが来てくれたら紅白のホールにいるお客さんがめっちゃ盛り上がるのかどうかは知らんけれども。

 桑田が政治を歌うことへの拒否感がツイートされている。たしかに次のオリンピックの歌と共にあまり桑田に歌ってほしくない向きの歌ではあるけれど、桑田があの顔で「20世紀で懲りたはずでしょう」と桑田節メロディで歌うとけっこういいなと思った。

 キヨシローは政治向きの歌をたくさん歌ったが要は「ふざけんな政治家」と言ってただけだし、ジョンレノンも右派論客と議論すると論が幼稚であると言い負かされていた。だけど彼らの歌詞と声が持つ攻撃性はそうだザッツライトと人々の気持ちを解放した。

 その点桑田は優しいからか政治を書くとキレは悪い。しかしニコニコと「20世紀で懲りたはずでしょう」と歌う桑田はやはりいいなと思ったのである。やりどころのない苛つきをステージで吐き出してしまった泉谷や、スピーチする長渕より圧倒的に大衆音楽的なまま、いつもと何も変わりなくて。



【美輪明宏】この人は2年前の「ヨイトマケの歌」を歌唱活動の大団円とすべきだったのだと思う。「花子とアン」でのこの「愛の讃歌」も、映像ともどもビブラートがかかりすぎだった。少なくともTVで歌うようなことはもうやめるべきだろう。まあ誰もそんなにきれいに好きな物事をやめられないのだけれども。

【松田聖子】「松田聖子さんでも緊張するんだなって」という吉高さんの素人くさいコメントがよかった。本当そういう感じの、緊張感ありすぎるパフォーマンスでした。もっとお祭りっぽい曲を選べば楽だったのに。「みんなヒマなの?」と合わせ吉高さんはいいこと言うな。

2015/01/01

今年の新年鍋

あけましておめでとうございます。今日は親戚が集まって新年恒例の鍋。中華スーパーで上海蟹っぽいカニと白身魚のぶつ切りを買ってきました。魚は big head fish としか書いてなくておいしそうだが正体不明なので、店頭でおっちゃんに「鍋にしたいのだがこれは骨は多いかどうか」と聞いたのですが、英語が通じない(笑)。

身振り手振りで「骨! 多い? 鍋? OK?」と説明すると、おっちゃんはニコニコと『鍋OK鍋OK』という。で買ってきてまな板に置き触ってみたら骨が多すぎて、とても鍋でなんか食えんのですよ。鍋OKじゃないじゃんおっちゃん。どうすんのよこれ。

仕方がないので3分ほど考え、まず鍋で魚だけ火を通して取り出し、みながそのダシでおいしく鍋をいただいている間私はまな板に魚を置き骨をていねいに取り除き、あとから魚の身と共に鍋に合流したのでした。大変だった。でも味は非常によかった。おいしかった。

娘は「お正月の鍋がおいしい年はいい年なのよね」という。本当かそれは。なんか中華おっちゃんの鍋OKという安請け合いと似てるな(笑)。

2014/12/22

日記「帰れない二人」

「ジョージア海峡冬景色」「東京家族」「幸福の黄色いハンカチ」「パンク炎上」

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■14/11/28(金) □ ジョージア海峡冬景色
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 Mの弟ST夫妻を訪ねバンクーバーアイランドへ。寒い。ジョージア海峡冬景色。バンクーバー島へ向かう人の群れは楽しげで、こんな寒い季節にこれほど多くの人がいったい何しに行くんだろうと不思議だ。観光などできんだろう。みんなうちみたいに人を訪ねて行くのかな。

 青函連絡船を降りたところで雪になった。風も強く視界が悪くなりこれはブリザードや。明日は晴れるとの予報なので積もらないと思うが、いやはや。

 ホテルはなんと駐車場に空きがないほど満杯だった。なぜ? この島に温泉やうまいものがあるわけでなし、カナダ人にとって冬の旅行ってなんなの(笑)? わからん。まったくわからん。

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■14/11/29(土) □ 帰れない二人
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 窓から遠浅のパークスヴィル海岸の朝を眺める。岸辺のボードウォークに雪がうっすらと見える。なんと美しい景色かと妻はご機嫌で歌を歌っております。よかったよかった。

 朝 Wifi で「マッサン」を見る。出先で無理してまで朝ドラを見たくなるのは「あまちゃん」以来だ。ついに政春の鴨居商店入りが決まった。「エリーのおかげなんじゃ、料亭まで用意してくれたんじゃ」って、本質はそこじゃなくて政春がなんと言おうと舟の舳先を鴨居に向け続けたことじゃん(笑)。まあいいか。舟を漕いでいきましょう、愛する人よ。Both shall row, my love and I。

 寒くて外に出られないので窓から冬の海を眺めながら、各自家での日常と同じことをやっとります。萌は友達とテキスト、俺はツイッター読み、Mは TV と持ってきた仕事ファイルの片付け。午後は人を訪問する予定なのだが、今のところ家にいるの同じなわけで金の無駄感が強いが、(冬の)海を眺めながらというのがMにはとても大事なことらしい。理解はできんが君が幸せなら俺もうれしいよハニー。Both shall row, my love and I。



 風が強く波が荒かったのだが、カモメはなぜか波打ち際にプカプカ浮いている。白波をかぶりそうになるとフワッと宙に浮いてやり過ごす。陸に上がればいいのになぜそんな面倒をするのだろう。






 散歩をし地元の人気レストランでランチをいただき、午後遅くに今回の旅の目的であるST家へ。難病で余命わずかとされる奥さんのKRは想像よりもしっかりしていた。久しぶりと声をかける一人一人にニコニコとうなずく。意識はあるように見えるが、もう話すことはない。

 「彼女のソックスを新しいのに替えたら足首の血行が悪くなって足がむくんじゃったんだよ! まさかだよね!」と、STがKRをいかに快適にしてやるかということに今も情熱をもって世話をしており、おかげで雰囲気に暗さがなくそれが救いだと思う。KRの言葉はもうあまり意味を成さないようで、彼女がSTの耳元で何事かを囁くとSTが「なに? なんだって?」と笑って聞き返す。それがおかしいのかKRも笑う。言葉はもう通じないのに愛が通じている。その光景は感動的だった。もう星は帰ろうとしてる。帰れない二人を残して。

 俺は凄腕ドラマーであるSTとのジャムセッションだけを楽しみにこの旅にやってきたのだが、それどころじゃないんだなと会ってみてわかった。(ちょっとは考えろよ俺バカバカバカ…)と途中で理解し、コソコソーとギターをケースに戻したのであった。




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■14/11/30(日) □ 東京家族
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 日本語 TV【東京家族】なぜ山田洋次監督が「東京物語」をリメイクしたんだろう、元と違うところはどこなのかと間違い探しゲームみたいな気持ちで延々と見た。前半は忠実なカバーなのだが、徐々に山田洋次風味が入ってきてそのどれもが陳腐な現代批評としか感じられない。

 山田洋次の腕も落ちてるんだろうが(この前作「おとうと」も鶴瓶が結婚式で酔って醜態を晒すあたりの陳腐さに、こりゃ見る価値なさそうと15分で中断した)、ともかくやはりオリジナル「東京物語」は本当に大傑作だったのだなと痛感する映画だった。

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■14/12/06(土) □ 幸福の黄色いハンカチ
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 【幸福の黄色いハンカチ】字幕のデキがよかったら家族で見ようと思ってたのだが、セリフ訳の省略が多すぎてわかりにくい気がしてとりあえず1人で見る。健さんの人物像も鉄矢と桃井かおりの関係も、それぞれのキャラを知らずセリフが抄訳では呑み込みにくいんじゃないかなと考える。

 昔見たイメージよりも健さんが早口でたくさん喋る。口調もきつい。彼の熱情と激情も記憶より強く暗く、70 年代日本全体が(田舎なせいもあるけれど)記憶よりも暗い。過去の「事件」などもう少し弁解の余地ある出来事なのかと思ったらそうでもなかった。面白いけれど、ガサガサしたハードな昭和の映画だったんだなあ。

 しかし車が夕張を目指し始めると、もうウルウルが止まりませんでした。一人でじーっとこらえていたので頭が痛くなってしまった。やはりいい。しかしもし家族に見せることが可能であれば、「はるかなる山の呼び声」のほうが健さんと倍賞さんのよさをうまく伝えてくれそう。

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 「幸福の黄色いハンカチ(77)」から「遙かなる山の呼び声(80)」は調べると2年くらいしか間はないのだが、昔と現代という感じがする。武田鉄矢の車が無骨な箱型ファミリアから瀟洒なカリーナ?になっていて、車内音楽がイルカ「なごり雪」からゴダイゴ「モンキーマジック」になっている。大きな時代の変遷を感じる。ゴダイゴが出てきて英語のめっちゃこなれた曲を歌い出したときはびっくりしたし、あの箱型の古臭いファミリアが FF でおしゃれな台形ファミリアになって大ヒットした時も新鮮な感じがした。1979~80 年はいろいろあって日本が昔から現代になった年だったのかもしれない。

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■14/12/11(木) □ パンク炎上
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 【マッサン】エリーの不注意による階段落ち流産というセンセーショナルな絵が描かれ、腹を立てた俺が「ファック」「クソ脚本ブタのケツ」と書いたパンクツイートがプチ炎上してしまった。

#マッサン ああこんなこと。ひどすぎる。軽率だったとエリーは自分を責め、それを止められなかったと政春も自分を責め、英一郎と鴨居も死にたいほどに負い目を感じる。そこまで苦しみをアンプで拡大して何になるのかね脚本よ。なんなら近所も町も国も全部巻き込んだらどうなんだ。ファック。


 こんな感じで数本。で俺への批判はそこまで言うなら見なければいい、批判するなら言葉を選んでほしい、公共の場でそんな言葉を使う気が知れない、せめて #マッサン タグをはずしてほしいという感じ。そうか。朝ドラファンにパンクは通じないか。気分を害させてすいませんでしたと批判ツイートにリプライし、パンクツイートを削除する。

 ドラマに腹を立てパンクになったことは表現としては間違ってると思わないし、「ファック」もその時点の俺の気持ちを正確に表している。俺にはあれ以外の言葉はなかった。だが《ツイッターで勝手に表現を繰り広げるのはいかがなものか》と問われると、たしかにと頭を下げざるをえない。ここは自分の力で人を集めたステージではなく、一般の人が歩く公共の表通りなのだから。知らない人にはただ不快な奴と見えたのだろう。ロックな言葉が通じる日本は俺の幻想だった。自分のツイッター世間知らずさが恥ずかしく寒い。がっくし。



 今日あった惨劇がこの先の見事な展開につながるのかもしれない。しかしたとえ「そうか後から思えばこの感動は階段落ちだからこそ!」という展開になったとしても、今ここでついてしまった傷が消えるわけではない。作劇上のニーズやデマンドによってチェスの駒みたいにポーンと不当な絶望マスに持っていかれるのを冷静に見てはいられないほど、俺たちはエリーと政春を好きなのである。この物語が好きで見続けたいからこそ、この仕打ちには耐えられないのだ。

2014/12/20

日記「エリーの英語長文」

「スカイウォードソード終了」「桐島、部活やめるってよ」「健さんの訃報」

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■14/11/15(土) □ スカイウォードソード終了
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 最後の敵との戦いが面倒で夏中放置していた【ゼルダ・スカイウォードソード】を、今日ようやく終了した。バトルは嫌いだがめんどうな積み重ねは厭わないMが虫を集め3分間無敵ポーションを2ボトルも調合しておいてくれたので、ラスボスとの戦いは2度めのトライで勝てた。前作トワイライトプリンセスはラスボスだけで5回くらいやり直した気がするので、あっちのほうがはるかにハードであった。助かった。ゲーム世界と謎解きが楽しければ、ボス敵は多少歯ごたえ不足でも俺は構わないのである。

 エンディングは短かったが非常によかった。あちこちの風景を見せてくれたので「ここは面白かったよね」と語り合う。ゲーム全体の厚みは「トワイライトプリンセス」のほうがあった。ストーリーもダンジョンも。スカイもすべてのワールドが面白かったが、ストーリーと世界は狭かった。広かったのは空だけであった。その広い空の飛行移動に苦労させられた割には、遊園地島とかまるで発展しなかったしな。エンディングで従者ファイとのお別れシーンがちゃんとあるのだが、任天堂はこのどんな緊迫時にも「バッテリーが減ってますご主人様」と言ってくる超イラつくやつにプレイヤーが愛着を感じてると思ってるのだろうかと失笑した。



 Mは自分が救った世界を周り人々が幸せになっているのを見たかったというが、それができた RPG はゲーム後も延々世界を戦って歩けた昔のドラクエ3?しか知らない。あれは世界中の人たちのテキストが「ありがとう、世界は平和になりました」と差し替えられてただけだが、今のゲームはもっと大掛かりなのでクリア後の世界までは作り込めないのだろう。

 しかしどの RPG を終えたときにも思うのだが、苦労してクリアしたご褒美に冒険の旅を振り返るリプレイ機能くらいはせめてつけてほしい。ダンジョンや村々をゆっくりと、敵との遭遇を心配せずに眺めて回りたいではないか。スーファミの「マザー2」に、各地のイベント後に記念写真を撮りあとから眺められるご褒美があったような気がする。あれから20年でテクノロジーがこれほど発展したのに、記念のビデオも撮れないのかい。

 「トワイライトプリンセス」のオープニングムービーはゲームのハイライトシーンを3分ほどにまとめていて素晴らしいデキなのだが、リプレイが無理なら何度見ても気持ちがいいくらいのああいう映像を、エピローグとしてゲーム後にじっくりと味あわせてほしい。そしたらもっと後味がよくなるだろう。


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■14/11/16(日) □ 桐島、部活やめるってよ
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 【奥様ゼルダ・トワプリ】うちの奥様は「これほどの達成感が他で味わえるだろうか」とゼルダの謎解き冒険を気に入っており、まだ未プレイの「トワイライトプリンセス」にすぐさま突入。俺と萌はやりこんだゲームなのだが、ほどよく忘れているのでみな楽しい。

 思うに任せぬ狼の操作性に奥様はイラつきつつも、ハイラル城の屋根を渡り城に忍び込み村で道具を探しと、テンポのいい冒険を楽しんでおられる。ミドナもかわいいしね。いや最初にやったときはなんだこいつと腹も立ったんだけど、二度目だと彼女の全部が許せる :-) ストーリーも二度目だとすべてのシーンの意味がよくわかる。やっぱりどんなゲームのストーリーも初回ではハァ? なもんだよなと今Mがやってるのを見ていて思う。

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 映画【桐島、部活やめるってよ】「クールキッズとそれ以外」のお話かな、つらいかなという浅い理解で見始めたけれど、いやめちゃ良かった。懸念したような浮き世の価値観が対立する話じゃなかった。すれ違いも肩のぶつかり合いも無理解も勘違いもあるが、それぞれが持つ光をほんの少し交わすこともある。素晴らしい。

 この映画をこそカナダの高校生の萌に見せるべきなのだが、萌は俺がオファーするものは TV でも音楽でもすべて拒否する反抗期なので、素直に見てはくれない。クリスマスくらいにメルも含めて3人でじっくりと見る機会をつくろう。

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■14/11/17(月) □ 健さんの訃報
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 ああ健さんが。つい最近…去年かな、NHK にたくさん出たばかりだったのに。渥美清が亡くなった時もショックだったなあ。海外に住んでる自分にとって、彼らは日本のアイコンだったんだと思う。

 一人健さん追悼映画祭として『遙かなる山の呼び声』を見た。高倉健、倍賞千恵子、吉岡秀隆、ハナ肇。健さんがというよりも倍賞千恵子さんがなんとも愛おしい。彼女を悲しませることがいつか起きそうな予感が耐えがたいほどに彼女が愛おしくなっていく2時間だった。2時間がそのためにゆっくりと使われていく。いやー映画って本当にいいですね。

 あまりにもよかったのでレビューを読んで噛み締めつつ寝たのだが、「山田洋次の最高傑作かも」「高倉健作品で一番好き」という声も多数見つかるほどの名作なのであった。知らなかったがこれが見れて本当によかった。これを TV でもしやってくれたら、家族にも見せたい。

 物語と演技は絶品だし絵も素晴らしい。北海道の牧場地帯ってカナダにそっくりだ。公開が80年だからすでに現代なのだが、やはり本州のその時代とは風物が違うな。日本経済の繁栄が届きそうで届かなかった昭和の僻地の匂いがする。

 引退した名馬を見に日高地方に行ったことがあるが、そこの町場で感じた寂寥感はカナダの僻地にも同じようにある。一緒に日高に行った父も健さん同様乗馬好きだったので、草競馬のシーンも超懐かしかった。見ている間俺の顔はずっと、微笑か涙顔かのどちらかだったのです。

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■14/11/21(金) □ エリーの英語長文
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 「マッサン」一時帰郷中の広島で、将来生まれるだろう子供について夫婦が語り合う。商売を継いでここで子供を育ててもいいと言う政春。大阪よりも広島の田舎のほうが二人にとってハーフの子供を育てやすいのだろうか。わからない。しかしマッサンは気弱になっているが、これは先に進まないウィスキーづくりの停滞ゆえの弱気だからね。酒を作りたくなっているわけではない。

 そしてエリーが日本での来し方を語る。「本当にハードだったわ。日本のことなんて何も知らなかったし。からかわれたり。仕事したくてもなかったり。

My love, I will be the first to tell you how hard it is(大変じゃないなんてとても言えないわ). …だけどいつもマッサンがいてくれたから」

 時代が違うから彼女の本当の大変さはわからない。だけど結婚というのは時代が変わっても同じことだな。相手がいてくれるから、ただそれだけでこんなハードなことができるのです。俺が自分の境遇を思ってもそれ以外の言葉は出てこない。でなければなんでカナダで生きてこれただろう。生きていけるだろう。

 「だけど…いつもマッサンがいてくれたから」というのはそのまま逆も当てはまる。エリーがいてくれたから政春はただのドリーマーとして歴史に埋もれて行かなかったのですという物語。エリーは政春を支えるためになぜかやってきた妖精みたいなものだね。あなたが好きという以外に何も理由はなく。

 「だから私たちの子供もきっと何があっても大丈夫、安心して」と説くエリーの言葉に、マッサンがちゃんとありがとうと言ったのがよかったな。いつもは泣いてガーガー名前を呼ぶだけだもんね。これだけでも広島に帰り労働に汗した効果があったといえよう。

 早苗が給金をくれ、「こんなバカを置いてこれで国に帰りなさい」と、本気であっても違ってもとにかく優しさ/親切さがギュッと詰まった風呂敷をエリーに押し付けてくれると、ピン子いいじゃんと俺はコロッと気が変わってしまった。前に文句を言ってすいませんでした(笑)。エリーもきっとそうだったろうね。



 エリーが「マッサン」はじまって以来初めての英語長文を喋ったのだが、言葉と字幕が例によって違うのが気になる(誤訳ではなく違う。字幕はおそらく脚本の日本語原文で、それを元にシャーロットさんの台詞チームが自然な英文を作ってるのだと思う)。しかし今回は訛っていて聞き取れない箇所があった(笑)。そこですまんのうとムスメとMに見せて教えてもらいました。カナダ人さすがやで。全部わかるで。

 ちなみに聞き取れなかったのは [I've been] made fun of(からかわれた)、I like job - I've yet to find one(仕事は好きよ―まだ見つかってないけど)の2点。聞き取りは難しいけど彼女の訛りは実に味があって良い。

 そして最後の一言「My love, I will be the first to tell you how hard it is」。こういう言い方は初めて聞いたので奥様に聞くと、ほんとうに大変だ、そうじゃないなんてとても言えないわという強調だそうです。つまり I'll tell you の上位か。

 大事なことだからと英語でも言葉を探しつつ慎重に、そっと喋るエリーが実によかった。英語だとシャーロットさんはやはり自在に言葉を操れる。しかし驚くべきはそこから日本語に切り替わっても彼女の演技は何も変わりなく素晴らしく、政春の胸をわし掴みオイオイ泣かせてしまうことである

2014/12/10

【カメラ日記】図書館のクリスマスツリー



図書館のクリスマスツリー。ふわふわしたものとリボンみたいなものでできている。うちは毎年使い捨ての生木を買ってるのだが(正月過ぎにグリーンゴミとして回収してもらう)、こういうのもいいですね。缶詰の山はチャリティで、クリスマスに貧窮家庭に寄付されるもの。

図書館には週に一度お使いで行くのだが、司書の女性の髪型が今日ガラリと変わっていた。おおキレイですねと言いたかったがしかし、公僕である司書さんにそういうことを言ってカルチャー的に許されるものなのかどうか、ちょっと分からない(笑)。ラテンな国ならOKな気がするけど、やっぱり黙っておこう。

望遠レンズ MZ40-150mm で近距離のものを撮ると、くっきりと立体的でいい感じに撮れる。40mm スタートでは室内など近くが撮れなくて不便なんだけれども。

2014/12/04

【カメラ日記】冬の釣り師たち




市内の橋を渡るときに川に釣り師がいるのが見え、川べりに降りてみた。おお寒いのにやっとるやっとる。リバーランズスルーイットである。15cmくらいのマスかなにかをキャッチ&リリースしておられた。カウボーイみたいなおじさんもいたよ(笑)。

しかし MZ40-150mm の 150mm-1/160s(2枚目)はハンドグリップを使ってもやっぱりまだブレる。条件がよさそうに見えても連写しないと確実にヒットコマは残せない感じ。うーむ。