2013/04/16

日記「秘密隠匿ゲームの楽しさ」

「『空中庭園』開眼」「日本語勉強会立て直し」「D&Dダンジョン組み立て会」「Perfume でお勉強」

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■13/04/05(金) □ 「空中庭園」開眼
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 ボードゲーム「空中庭園」(ルール解説記事「【驚きの発明】空中庭園」)が好きで楽しいのにオンライン Yucata 対戦ではさっぱり勝てない状態が当初から続き (6 勝 22 敗!)、こういう地形ものだけは得意なはずなのにどうしておれは勝てないの? バカなの? とここ数日戦術を研究していたのだが、やっと敗因が分かってきた。俺は敷地を拡げられないから負けるのだ。。


左が上手な相手の、右がサイズ半分の俺の庭
過去の負けたゲームの棋譜を見てみると、極端なゲームでは敷地面積が←こんなに違っている。このゲームでは左の相手(紫)が 130 点、右の俺(黄)が 90 点での大敗だった。使えるカード枚数は同じ31枚なので、俺は相手に比べぜんぜん拡大していない、つまり多くのカードを厚く重ねてしまっているわけだ。でやはり使えるスペースの違いで大差がつくのだろう。

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 なんでこうなってしまうのか。このゲームの戦術として俺はこれまでずっと:

①【カード置き】同一建物パーツ連結を最重視
②【寺院コマ】寺院は敷地中心部にまとめる(敷地周縁部にワークスペースを空けていくため)
③【完成建築】完成済み建物を小さく刻む(寺院コマを早期に取り除くため※)
(※)建築に置く寺院コマは最大5個、6個目からは小さな建築から順に取り除けるため、邪魔な箇所にある寺院はその建築にカードを上書きし小さく刻めば早期に寺院を除去できる。

 ――という感じでプレイしており、これで小さな庭になっている。①でパーツ連結に気を取られ過ぎて敷地拡大がおそろかになっているのはまあ分かる。で③で建築を上書きしているということはすなわち、カード同士を常に深くオーバーラップさせているということである。この2つが拡大を妨げているのだろう。

 また、最近②の寺院コマも中心部に固めず、むしろ散らして寺院と寺院の間にカードを置いたほうが結果がいいような気もしている。そこで:

①【カード置き】敷地面積拡大を重視。特に序盤は重要。
②【寺院コマ】寺院コマの間にカードを置くスペースを作る
③【完成建築】あまりカードを重ね上書きしない

 という方針で次のゲームをプレイしてみると、やはり庭の広さでカードを置ける場所の選択肢が広く、やがて3連(建築サイズが3)が常時できるくらいに内地が活性化してきた。やはり。そうか、建築ブロックはすでにある敷地内にしか置けないというメカニクスゆえに敷地中心部には周縁よりも多く建物ブロックの断片があり、その断片に新カードをつなげるだけですぐに3連が作れるのだ。前は内地に寺院を固めていたのでカードを置けず、中心部が開発できなかったのだ。なるほどー。

 でこうして3連建築完成サイクルが短くなると寺院コマは自然と回転し(完成済みから新規建築に移動でき)、完成建築の大きさを保持したまま寺院コマだけ取り除くことができるようになる。ここに次のターンで同種建築をつなげばまた即3~4連として再利用できる。これほどの活性化はこれまでの狭小庭戦術では経験したことがない。つまり以前の戦術③で完成建築を小さく刻むというのは、敷地拡大の見地からも再利用の見地からも悪手だったわけだ。この戦術でついに快勝。やった。

 わかった。完 全 に 開 眼 し た。庭園の敷地を広げつつ、建物パーツの再利用度を最大化することがこのゲームのポイントだったのである。よーしここからランキングを駆け登ってやるぜ、見てろよ Yucata の空中庭園者たちよ。開眼するものがあるゲームって素晴らしい。

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■13/04/06(土) □ 日本語勉強会は立て直しが必要
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 久々の日本語勉強会で、子供にこのワークショップはつまらないと言われてしまった。俺はこのテキストを使っている限りこれ以上楽しくラクで身につく方法はありえないというところまでチューンしてるわけだが、子供には外国語の勉強自体が面白くもないわけだし、そのテキスト内容がヘボいんだよな。序盤はポスターの読み取りや観光案内などけっこう楽しかったのに、中盤からは極端にビジネス寄りで、会社説明会への問い合わせやら製品のアンケート結果解析など、トピック的に子供にとっては死ぬほど退屈になっているのである。アジアのビジネスマン向けにカリキュラムが作られてるのかもしれない。

 このテキストはもうじき終わるから最後までやるにせよ、今後どうしようかなと俺も考えていたところで、なにか教材になるものはないか考えてみよう。

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■13/04/07(日) □ D&Dダンジョン組み立て会
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 MKが大量に買い込んだ、あの高級厚紙製D&D専用3Dダンジョンの組み立て会に呼ばれる。俺はD&Dはやらんがあのダンジョンには憧れてるので、組み立てだけ参加する。やつはこのけっこう高価なダンジョンを6箱も大人買いしてたんだけど、「これはレゴみたいなもんで全部互換だから好きなものをフリーハンドで作れるんだ」と全部開封してパーツを混ぜてしまっていた。ありゃりゃ。


山のようなプラ袋のすべてがパーツ。
好きなものっつてもお前、こんなパーツの山からいったいどうやって形あるものを組み立てろというのだ。人の想像力に限りはないが組み立て力は限られてるんだぞと思いつつ組み立てたが、やっぱり全4人がみな似たようなフロアと壁と階段その他を作っただけで、1つも完成せず時間切れになってしまった。箱のままキープしといてくれたら完成図を見ながらさっさと組み立て、そこから独自性を加え改造もできたと思うが。まあヤツはいま超忙しくて遊ぶ隙がないそうなので、家にいて無聊を慰めるためにこんなパーツ分類などという余計なことをしてしまったんだろうな。


しかし今日は結局1つも完成しなかったのだが、完成写真で見るこの3Dダンジョンは本当に素晴らしい。今やってるゼルダでめぐるようなダンジョンがテーブル上にあるんである。そこに自分の手を入れキャラクターを置き動かして遊べるのだ。ワクワクだよなー。俺は付き添いなのだが見ているだけで楽しい。いつかこれらのダンジョンが完成しますように。

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■13/04/13(土) □ Perfume でお勉強
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【日本語勉強会】先週の「勉強会つまらない」事件があったのでぎこちなく始まるが、ともあれワードバスケットをして少し温まったところで、「今日は歌を勉強します」と Perfume「スプリングオブライフ」歌詞の解説をはじめた。ガールズ大盛り上がり。

 簡単な歌詞だけど、これでもやはりカナダの日系ガールズにとっては知らない言葉がけっこう入っている。

    弾ける
    埋まっていても
    空白のまま
    自分次第
    心躍らせ

 と漢字も難しすぎないコモンなものがかなりあるのでノートに書き取らせ、テキストブックを使うのと遜色ない量の勉強となった。これはいいわ。検定3~4級合格を目指すなら嫌でもテキストブックを暗記する必要があるだろうが、具体的な目標はないしまだ先は長いしね。来週は「ドリームファイター」をやります。最高を求めて、終わりのない旅をするのは、ね。聞いておくように。

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 帰るとMが【空中庭園】をリクエスト。2戦して1勝1敗となった。さすがは元よりのパズル好きで、Mも強くなってきた。ブリリアントなカードの置き方を見つけ出すだけでなく、俺の庭をチェックし与えてはならないカードはどれかと見定めたり、タイルセットをうまく集めたり。俺も真剣にやらないともう勝てない。すばらしい。

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■13/04/14(日) □ 秘密隠匿ゲームの楽しさ
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 夕方はADたちを招きタコヤキパーティをする。去年の夏に京都でタコ焼きを食べ気に入ったADのリクエストだったんだけど、うちにちゃんとタコ焼き器があっておいしくできるので喜んでいた。

 食後ADを交え4人で「ディクシット」をやる。手番の人が「お題」を出し、他の人はそのお題に合うカードを出し優劣を競うという優秀お笑いゲームなのだが、普段ゲームをしないADは「不連続したイベントの一つ」とか「人生の岐路」とかそういう抽象概念みたいなお題ばかり出してきて、「そんなカードが都合よくこっちにあるわけないだろ!」と皆が対応カード出しに異常に苦しみ笑えた。


お題「暖かな支援」
ADの「暖かな支援」というお題のときに俺はこれを出したのだが、出しながら

「いいか、頑張れよ!」
「うるせえバカだまれバカ」


という情景が頭に浮かび1人でクックックと笑いが止まらなくなってしまう。しかし誰がどれを出したかは答え合わせまでは秘密なので、なんで笑っているのか言うわけにはいかない。そして答え合わせ時にその情景を披露すると、当然皆も笑うわけである。このゲームはこれでしか味わえない面白さがやはりあるなー。

 この「笑ってしまうが、なぜ笑ってるのかはいまは言えない」という密かな感じがなんとも楽しいわけで、これをもっと軽いパッケージで楽しめないかと俺も正体隠匿ゲーム「お邪魔もの」を買ったんだが、あれは意外や全員がゲーマー的に「誰が悪者なのか」を真剣に推理しないと面白くならないピーキーなゲームなのだった。たぶん「人狼」系もみな多少はそうなんだろう。

 何人かが考えずにプレイしても安定して楽しい「ディクシット」は、そこが実に優秀なパーティゲームなんだよな。これはこれでMKんちでやれるので、うち用にもなんかないかなあ、考えない人がいてもノリで盛り上がり機能する、秘密隠匿系ゲームがほしい。

2013/04/10

日記「空中庭園はベスト家族ゲーム」

「サンダーストーン習得中」「デッキシステムの長短所」「ミネカダ登山」

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■13/03/26(火) □ 「サンダーストーン」習得中
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デッキ構築RPG、サンダーストーン
Yucata で人気カードゲーム「サンダーストーン」を学習中。大ヒットゲーム「ドミニオン」型のデッキ構築システム(※)で戦士や魔法カードを村で購入し、そいつらを駆使して魔物を倒しに行くというゲーム。出てきたモンスターを限られた手段を組み合わせ倒し、経験値を稼いでレベルを上げていくというのは実に面白い。こりゃなにをやっても最後は点カードを取るだけのドミニオンよりずっといいじゃんという感じなのだが、1人2役で練習すると《デッキが回らず敵が強くて倒せずレベル上がらず》のループにはまり、にっちもさっちもいかなくなってしまった。うーむ。

(※)数十枚の持ち札(カードデッキ)からランダムに引いた6枚だけが1ターンに使える戦力または資金となる形式。

 40ターンほどもトライしたが、このセッションのサプライ(購入可能な場札)ではどう戦力を集めても、ダンジョンに出揃った体力9近辺の化け物どもを倒すのは不可能とわかりリセットする。これってもしかするとサプライをランダムにすると、こうしたドツボにはまりがちなゲームなのかな。ランダムでいい塩梅の難易度になるならドミニオンよりずっと楽しいと思うのだが、面白そうなのにうまくいかない、ドラクエ以前の操作系が悪いコンピュータRPGみたいなプレイ感である。

 ◇

 とツイートしていると、どうしても倒せない敵にはわざと負けてお引き取り願えばよいのだと有名ゲーマー遊星さんが教えて下さった。あーそうなのか。ルールをちゃんと読んでなかったすいません。強モンスターにわざと負けイテテテすいませんでしたと頭を下げたら意外や、「まあ今回は許したるわ」とその魔物はダンジョン深部に帰ってくださった。

 で次に出てきた弱敵を「お前な。さっきは番長の後ろでコソコソしやがって。番長がいなければお前らザコは瞬殺である。ファイヤボール!(閃光ドカーン)」とやっつけてやるとすぐさまレベルが上がり、途端に楽しくなってきました。よーし :-)。

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■13/03/29(金) □ デッキシステムの長短所
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 【サンダーストーン】はソロゲームがやれるページ「ほぼサンダーストーン」が見つかりそこで練習させていただき、実戦も3戦やって感じが掴めてきた。2~3戦目で中級の人と当たり、どちらもダブルスコアだったがモンスターを10ほど倒しちゃんと点を取ることができた。

 強くなるのは難しそうだが、これは面白いわ。倒したはずがわずかな計算ミスで倒せなかったりするところがスリリングで燃える。自分が倒したい得点の大きな魔物を対戦相手に奪われるとうあーとなる。今後 Yucata の定番として楽しませて頂きます。

 ◇

 元となったドミニオンもそうなのだがこういうデッキ型ゲームでは、『このターンではわずかに戦力が足りない、1回戦力をためて次のターンで勝負したい』という場面が続く。しかしこのターンで使わなかったカードは全部流れ、次のターンの手がよくなるわけではないし、逃した獲物は敵が取りゲームは待ってくれない。ドミニオンでは現戦力から1枚を次のターン用にキープするという効果カードがあり、サンダーストーンにも拡張カードで同様のものがあるだろうが、「ためる」ことが可能なのはその程度となる。

 このシステムだから、これほど明確な拡大再生産システムでもゲーム中大きな差がつきにくく楽しめるのだとはよくわかる。対人ゲームで拡大再生産したものがそのまま使えたら先に武器を買い戦士をレベルアップしたほうが勝つに決まってるわけで、それじゃゲームにならない。ドミニオンが発明した「デッキシステム」はその差をランダムなカードの引きという方法で薄めて競技を持続させる方法なわけだ。

 それはわかるんだけど、やはりデッキがうまく回らず何ターンも続けて魔物を逃すと虚しさを感じるし、苦労して買ったものを意図した組み合わせで使えるチャンスがなかなか巡ってこないことにはフラストレーションを感じる。デッキシステムはなるほどよくできているが、そんなに好きでもないんである。

 拡大再生産+対人ゲームの戦力差問題を、デッキシステム以外できれいに解決したゲームってあるのかな。皆が戦力を揃え鍛えて強い部隊にし、それをマップ上に自由に配分して、それでもなお互角の勝負をクリーンに短時間で楽しめるようなゲームが。サンダーストーンは楽しいが、これをやっているとそんなゲームを夢想する。   

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■13/03/30(土) □ 空中庭園はベスト家族ゲーム
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前記事「【驚きの発明】空中庭園」
にルール解説を加筆済み
ゲームを知り即発注し週明けに届いた「空中庭園」の実物を、今日ようやく家でプレイできた。製品のクオリティは同社の「カルカソンヌ」級で、得点タイルは想像以上に大きくしっかりしている。発色もよくきれいなので集めていくと目に心地いい。

 実際にカードをハンドリングしてみると、きれいに重ねていくのは思ったよりも慣れを要する。ゲームに支障はないがやはり多少はずれてしまう感じ。オンライン版では寺院コマを置くと地形が見えなくなってしまう支障があるのだが、実物では寺院をセンターからずらして置けるので視認性はいい。

 デザイナーは韓国人という噂だったのだが、箱を見ると台湾人だった。「プエルトリコ」とかを好きな単なるいちユーロゲーマーのアイデアを大メーカー・ハンスイムグリュックが買い製品化したらしい。大ゲームメーカーの社長の心を動かすほどのコロンブスの卵的優秀メカニクスだったということだろうな。売れなかったのだろうし無名なゲームだが、これを製品化しオンライン版まで出してくれたハンスは見識がある。えらい。

◇

まずMと1対1。最初はなにをしてるのかピンとこないという顔だったが、屋上の庭園を拡げてるのだとわかると俺と同様にあーなるほどねと理解し、4個、5個と大きな庭園パーツを作ろうと盛り上がってくれた。

 昼飯後萌も加わりすぐに2戦目もやったのだが、3人戦だと1ラウンドに1枚しか取れないのでなかなか大きな庭園をプランして作れず、すぐにMからこれは2P戦より難しいわねと声が出た。たしかに。3枚 x2列の取札を並べたほうがいいかなあと思う。しかし6枚も選択肢があるとスピードが落ちてかえって楽しみが落ちるかな(※)。

(※)あとで試して、「3枚並べ、1枚取るごとに次の人が補充」というハウスルールとなった。これだと「つぎの手番まであれが残れば6連が作れる」と2人戦同様にプランでき、みんな大きな手が作りやすく盛り上がる。

 Mはパズル好きなのでベストな手を考え長考しがちで萌がじれていたが、それでも得点がコロレット式(同じタイルが1枚だと無価値だが3枚4枚と取ると爆発的に点が跳ね上がる)なのが萌にもすぐにピンときたようで、カード置きは散漫だったが得点はそれなりにうまく取っていた。

 この得点タイルシステムはやはり非常にいいな。このゲームの競技性に関しては、このコロレット式の得点タイル構成の絶妙さが大きく寄与している。どの柄のタイルもセット完成枚数、得点の累進性、最大得点と違ったメリットがありハズレ感がないし、どれを取ったら大幅に有利というバランス崩れもない。敵の得点増大もある程度は抑止できる。どのタイルセットを集めるかに毎回違ったランダム性と楽しみがあり、どれを集めようかと気持ちが盛り上がる。「セットコレクション」ゲームとしてよくできてるのだ。これは素人デザイナーが作れるようなバランスではないので、ゲームバランス無双の名作「ストーンエイジ」の作者でもあるハンスの社長が音頭を取って、多数のテスターが関わりバランスを取ったに違いない。

 というわけで最近ボードゲームはどれを持ってきても集中してくれん萌はどうかと思うが、Mは確実にこのゲームの面白さにはまってくれるだろう。グレンモア以来1年ぶりのヒットの予感。

 ◇

 家族がパズル的ゲームを好むならば、空中庭園は家族ゲームとしてカルカソンヌよりも優れていると思う。カルク(略称)は画期的に素晴らしいゲームだが乗っ取りをしなければ面白くなく、乗っ取りアリではオンライン競技経験のある俺と俺からセオリーを習った萌だけが強くなり、妨害が嫌いなMにはつまらなくなってうちでは出番がなくなってしまったという経緯がある。

 空中庭園は個々が自分の庭を作るというシステム上、カルカソンヌのような強いインタラクションがない。敵がほしいカードやタイルを先に取るというインタラクションだけで競技性が成立し、それだけで完璧に機能して楽しいのだ。

 そして隠し要素や記憶要素がなくひらめきを競うゲームなので、経験多数の者が絶対有利でもない。俺自身2週間毎日オンラインで戦いいまだにほとんど勝てないくらいの腕前なのだから(恥)、カルカソンヌのようにいくつかの文章化可能なセオリーを飲み込めばマスターできるゲームではなく、したがって俺だけが極めてしまい家では楽しめなくなるという恐れは当面ない。

 つまりこのゲームはカルカソンヌ同様簡単なルールでビギナーでも楽しいというだけでなく、ベテランがビギナーとやってもフルにゲームを楽しめるというカルクにない両立性も備えているのである。ベスト家族ゲームじゃん。素晴らしい。

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■13/03/31(日) □ ミネカダ登山
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 春で天候がよく窓からの光で屋内が明るいので、みんなの気分も明るい週末。萌の iPod 整理を手伝ったり Youtube でジェフベックを聞かせたりしている。

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絶景ミネカダ山

登山道終端のハイノール直下は
真っ逆さまな崖なのが地図でも分かる
午後、久々に町の裏山ミネカダ登山に連れて行かれた。前回登ったローノール(低い頂き)よりさらに高いハイノールというところを目指したのだが、恐れたほどきつさに大差はなく到着(往復10キロ、高低差200mほどらしい)。まことに絶景であった。うちから5分でこの登山口につき、1時間でここまで登れるんだからカナダの大自然はありがたい。

 山頂は下が全く見えない強烈な崖っぷちゆえに絶景なのだが、そんなところで犬が駆け回っていて見ていて恐ろしかった。しかしこうして力の限り散歩できるんだから、カナダの犬は幸せだよな。昔富士山のマウンテンバイクツーリングに警備犬のビコ号を連れて行ったときも、長距離で最後は脚を痛めつらそうだったが、生涯最長のフリーランを満喫し気持ちよさそうだったもんなあ。

 いやはやいい登山だった、俺の体力もこの程度ならまだ大丈夫と喜び降りていくと、下山時に足をくじき家に帰ってから痛み始め歩けなくなってしまった。とほほ (^-^;。

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 夕方新朝ドラ【あまちゃん】が始まる。おれはクドカン節というものをなにも知らないんだけど、これからは大丈夫です楽しんでくださいというNHKの気持ちが画面の隅々に詰まってるような、晴れ晴れした朝ドラになっていた。メールの文章とか、手描きアニメーションとか、文字が落ちてるソニーの看板だとか。画面が発光してる気がしたよ。

 前作に対し余計な不平をいわずしっかりと黙殺していた人たちが、次々に喜びの声をあげている。夜明けだ。明けない夜はないのです。闇夜の国から舟を出してゆくのです。

2013/03/26

日記「ケルト音楽の夕べ」

「春休みのギター特訓」「ドイツゲームのルール」「【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け」

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■13/03/17(日) □ 春休みのギター特訓
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 萌の春休み.ギター課題曲を与え特訓を始めた。四人囃子「レディ・ヴァイオレッタ」。俺が中学生のときに習った曲で、スローで簡単な中にハンマリングオンなどいろんな基礎テクが入っているし、なにしろ曲がいいので萌もすぐに気に入り弾き始める。

 1番のメロディと運指をだいたい覚え、サビまでできるようになったところで、じゃ最初から弾いてみなと俺がリズムギターを刻む。カラオケと違い萌がつっかえたらそこで伴奏は止まり、音を拾うまで待ってまた続くというバリアブル伴奏システムなので、リードを弾いててめっちゃ気持ちよさそう。サビのトゥーン↓トゥーン↑ターンターンターンキューンというところが弾けるようになると、歓喜の表情を浮かべている。「ギターってやっぱ(吹奏楽で彼女がやってる)クラリネットよりエモーショナルな楽器だよね」と言うと、うんうんとうなづく。レッスンを終わったあともテレビを見ながらトゥーン↓トゥーン↑とグリッサンドをやってます。弾けば弾くほどうまくなるよ。

萌中2は難しい年頃で俺たちはなにかにつけ衝突し消耗させられるが、音楽とギターに関しては俺が言うことが理にかなってるので反発を覚えないらしく、素直に聞いてくれる。

 まあギターに限らず、教わることはなんでもそうか。料理とか宿題のわからないところを見るときとかも素直だもんな。しかし俺が何かを教える機会はだんだん減っている。特に思春期に入ったので、萌は女子としてお母さんの経験談と知見をすごく頼りにしてるしな。そういうところは男親にはどうしようもない。音楽だけでも教えてやれてラッキーと思わねば。


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■13/03/19(火) □ ドイツゲームのルール
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 最近オンライン Yucata にあるボードゲームを上から順に習っては打ち習っては打ち、気に入ったものは定番としたり実物を購入したりしてるのだが、ボードゲームというのはたいがいが複雑な手順で数字を上げ下げして楽しもうという遊びなので、その手順がつまらんと厳しい。最後まで続けられない。

 ハチエンダや「空中庭園」のようなタイルを置きゲーが好きなのは、「手順」が地形やパズル要素なので単純に楽しく、それが数字の上げ下げにつながってるからだろう。「洛陽の門にて」はあまりやらなくなっちゃったけど、畑作りが楽しかった。「ペルガモン」は壺やおわんを組み合わせることが楽しい。

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 それにしてもドイツボードゲームのルールって、全く例外なく読みにくい。たいていセットアップ後に「手番でできること」として

①カードを取る
②カードをプレイする
③アクションを行う

 みたいな説明があるんだが、それぞれの行為に「どういう効果/目的があるのか」が同じ箇所に書いてないのである。たっくんらの図解入り詳細記事でもそう。

 でずっとあとの「ラウンド得点計算」みたいなところに、「○○カードの枚数につき何点」とか書いてあり、ここまで読めば論理の帰結として「あーだから①でカードを取ればメリットがあるのか」と分かるわけ。これじゃルールを読みつつ実際に進めてみようとしても、やってることの意味がわからず1ターンも進めないのだ。今読んでる「ラパヌイ」も昨日読んだ「トーレス」もこうだった。

 ボードゲームを覚えるにはすでに知っている人に教わり、疑問が生じるごとに質問し答えてもらうのがベストに決まっているが、独学で覚えるには実際にコマを動かし何が起きるかやってみるしかない。しかしこういう書き方だととりつく島がないのである。未知のプレイヤーがやりながら読んで、生じる前記のような疑問の答えが「そこ」に書いてあるのが合理的に決まってるではないか。見事に面白いゲームを作るデザイナーたちが、なんでこんなことがわからないのだろう。

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■13/03/22(金) □ 【日加戦】カナダサッカーの遅い夜明け
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 【親善試合:日本-カナダ】カナダじゃ放送しておらず、日本の放送を傍受。しかしカナダ3トップ気味でいいではないか。なんかカナダ代表らしからぬモダンサッカーな匂いが。これはこれまでと明らかに監督が違うと慌てて検索すると、知らなかったのだがカナダ代表はこの試合からポルトガル人が代表監督になっている。代表キャップがあり、晩年はバンクーバーホワイトキャップスにいた人らしい。いいではないか。10年前ゴールドカップを勝ったオジェック以降カナダはプロ経験のある監督を雇えず古くて弱いサッカーを延々とやってきたわけで、この監督が定着してほしいもの。

 負けてもいい試合、選手も若い。フレッシュな選手とフレッシュな戦術でゴーなのだ。左FWの新人エドウィニ・ボンスが速くドリブル得意で非常にいい。日本のツイッターでも誰だあれはと騒然としている。いいぞ、ウッチーを破れ!

 と思ったらがら空きの裏にスルーを通され、GKが出たところを岡崎に決められた。まあ裏を取られるほどラインを上げるなんてことはこれまでカナダに一切なかったのだから、前向きということでOK。しかし岡崎すごいな、昔の中田みたいにチャンスがあれば当たり前に点を取る。

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長谷部をあしらうハッチンソン
カナダはトップ下の位置でベテラン・ハッチンソンがいい仕事をしている。ボールを受けポストをしてもいいし反転して自ら前進しても推進力ありまくるし、素晴らしい。昔から代表にいるがこんなにいい選手とは知らなかった。これまでは彼の個人技が生きるようなサッカーじゃなかったんだろう。今日はまわりにちゃんとサポートする選手がいて、スペースも出しどころもあるからボールを持って動けるのだろう。

 カナダ新監督トニー・フォンセカは(暫定)とついているがU-23を指導してた人らしく、今日の若い選手は前から一緒にやってきているんだろう。この新監督が定着すればカナダは万々歳ですよ。U-23をやってたんだから金銭的に雇えないわけはない。このサッカーを見て選手や協会が何も感じないはずもない。コーナーからヘッドで同点、よーし。

 後半ゴール前の混戦から押し込まれ、猛反撃するも追加点を取れずカナダは負けたが、ハッチンソンとボンスが再三個人の力でボールを運びゴールに向かっていくカナダのサッカーのほうが、今日は日本よりも面白かった。見ていて「おーボンス行った!」と燃える。日本のサッカーは皆が近距離に位置し短く弱いパスでつないでいく、つまりとことん個人技を使わないサッカーで、だからミスは少なくボールをキープできるが、展開が遅くカナダ DF の眼前ですべてが終わってしまう。皆の予測よりも速く大きくボールが動かないので結局崩せもせず、ハーフチャンスの弱いシュートで終わる。つまらない。Jリーグチームの攻撃練習を見ているようだった。結局ザッケローニも日本の攻撃はこうして、強度が低くても手数を打つしかないと考えているのだろうか。

 カナダにとってはほんとに10年ぶりのいい試合だった。この試合の放送がなく、長年つまらんサッカーに苦しんできたファンが代表チームの日の出を見られなかったのが残念。この監督の攻撃的な戦術にハッチソン、エドウィニ・ボンスがいれば、カナダの未来は明るい。いい選手はこれまでもいたのであって、これまでは監督が悪すぎたというか、欧州のクラブに属す選手たちを説得力を持って動かせるプロ監督ではなかったのである。給料が安くて(多分)、経験と見識のある監督がようやく見つかったに違いない。カナダサッカーの未来に、ついに明かりが点ったのである。

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■13/03/23(土) □ ケルト音楽の夕べ
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こんな美しいミュージックです。
リズムギターが私。
ミュージックピープルが集まるパーティがあるからギターを持っておいでと呼ばれていくと、次々にやって来るゲストがバイオリン、マンドリン、バンジョー、ウッドベース、フルート、リコーダーと珍しい楽器ばかり持ってくる。あれれアレアレ? で始まったのはケルト音楽だった。どわ、知らん(汗)。

 まあコードを拾えば俺も普通に伴奏できるし、同じリフを何十回も繰り返す音楽なのでリズムに入り込んでいくと盆踊りのようなトランス状態となりたしかに気持ちいいのだが、しかし俺以外は同じ難しいリフを延々とユニゾンしている。明らかに全員曲に習熟しておる。なぜ?

 1曲終わったところで、「これは……というかアナタたちはケルト音楽バンドなの?」と聞くと半分の5人ほどが同じバンドのメンバーで残りは違うバンドだが、ケルト音楽はみんなスタンダードなので誰でも知ってるのだとのこと。つまり俺は大ケルト音楽の夕べに、1曲も知らない無知蒙昧状態で飛び入りしてるのだった (^-^;。


 まあいいや。弾けてるんだから問題ない。それにアコースティックギターのコードストロークが入ると、打楽器的にリズムが立ちカッコいいのである。ケルトバンドには打楽器がないらしく、今宵はピアノのベース音とマンドリン、バンジョーの撥弦音がリズム楽器の役を果たしている。ここに俺のアコースティックのシャカシャカというカッティング音が入るとリズムがガツっと厚くなる。他の人たちはいつもと違いうるさいと思ってるかもしれないが、ロック的にはこれは正しい音なのだ。

 基本的に上昇旋律と下降旋律の繰り返しなんだがいろんなコードパターンの曲を、ディナーを挟んで10曲くらいやったかな。途中でコードを抑える左手が攣った。1曲女性ピアニストが Am/G/F/E というロケンロールなコードがサビに来る曲を入れてくれ、この時は俺のギターとピアノのコードユニゾンで相当にロックな音が繰り広げられ、俺は立ち上がってガーンと弾き、終わった瞬間ピアニストと顔を見合わせ笑ってしまった :-)。

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 ケルト音楽家たちはだいたい2メロの繰り返しからなる曲を、誰かが終了の合図を出すまで10分近く延々とやり、それが何曲も続く。みんな1曲が終わるとストイックに次の曲にとりかかるのである。今日は実は萌と一緒にビートルズや例の「レディ・ヴァイオレッタ」をやろうと思って練習してきたのだが、そういう感じのパーティではなかったのだった。


こんなうまい大人たちと初心者が
一緒に演奏できちゃうすごさ
しかし萌の知ってるコードだけで弾ける曲もあったので、これに参加して萌もうれしそうだった。初心者でもこうしてすぐ熟練者と一緒にバンドで弾けちゃうんだから、コードって本当に偉大な発明である。というわけで門外漢の俺には10曲はやりすぎだったが、楽しいケルトな夜でした。

2013/03/15

【Yucataボードゲームの日々】驚きの発明「空中庭園」

「ひな祭り」「【港町渡り鳥】サンチアゴ・デ・クーバ」「【よくできている感】Call to Glory」
『驚きの発明「空中庭園」』にルールと戦術追記あり

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■13/03/03(日) □ ひな祭り
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【ひな祭り】今年はティーン4名+親戚3名の大勢が着物で着飾り、まったく花が咲いたようであった。萌が友達を3人も招待したいというのでうちにそんなに着物なんてないだろうと思ったが、結婚して長いこと経つとおばあちゃんからのもらいものでこんなにあったのです。SPだけは萌が京都の東寺で買ってきたプレゼント着物を持参したが。すごいな。

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 ひな祭りの流れでカレッジゲーマー姪SFが泊まっていったので、夜グレンモアを教える。「こうするとまわりのタイルに全部生産物が出る。これを使って買い物をしていくわけ」と説明していくとSFは「OK、わかった」とするする説明を飲み込み、要所要所で俺とMからアドバイスをもらうだけで十分に楽しんでくれた。グレンモアは要素多彩だがわかりやすい。それに彼女は所属する地元D&D会でゲーム慣れしてるし、若いから頭も柔らかいな。

 ちなみに彼女の地元D&D会では「キングオブトーキョー」というゲームがウケているそうである。ゴジラが出てくるあれかー。

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■13/03/08(金) □【港町渡り鳥】サンチアゴ・デ・クーバ
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Yucata で地道に習っている新ボードゲームシリーズ、今日は「サンチアゴ・デ・クーバ」に挑戦中。キューバの根無し草のチンピラ(多分)がおんぼろトラックに乗って麗しい港町を駆け回り、親方衆のご機嫌を伺うことでかき集めた砂糖やタバコをこそっと船に載せ売っぱらっちまおうというゲーム。

 作物を集めるのは簡単で売り物はたまるのだが、これを売るのが難しい。正確にいうと、自分だけがうまく売ることが難しい。高く売ろうとするとリセットされたり出荷自体をスキップされたりするのである。

 この出荷を千日手的にお互い打ち消しあうところがプエルトリコ的でちょっといやらしいなあと思いながら(――プエルトリコはよくできた面白いゲームだが、そういう「やりたいことがやれない度」がマックスで疲れるので俺はプレイしていない――)、まあ実戦をやってみようと始めてみたら、タイル位置が全部ランダムなので練習時とガラリと様相が変わる。これで「あ、これは面白いわ」と感じた。船を見てそのラウンドは何の作物の需要が高いのか、それは港のどの地点で取れるのか、敵があれを取るだろうから俺はその次にあそこを取ればいい……とナチュラルに思考が進むのだ。

 親方を選ぶと、同時にその親方が持つショバ(3つの街)にある建物(特殊効果)カードのどれかも引ける。これが思考の分岐を増やし、アグリコラやエルグランデ的な分析麻痺(analysis paralysis・要検討事項が多すぎて思考停止になること)を招きよくないかなと最初思ったのだが、やってみると大丈夫だった。トラックを移動するにはコインも必要なので現実的に選べる親方は常に3人ほどで、検討すべき効果も「砂糖→ラム酒に加工」「作物1個売却可」と明瞭単純で、アイコンもよくできており判断に迷わない。その都度メリットの大きいものを適当に選ぶだけでサクサク進んでいける。見た目よりも意外と軽いのである。何周かするうちに『自分の状況>親方効果>町効果』のシナジーが発生してそのラウンドの短期目標を達成するコンボも見つかる。これはいいかもしれない。

 実戦は経験者が相手だったが、やはり敵のポイントを妨害しあうというゲームメカニクス上差がつきにくく一進一退で進み、初戦から勝つことができた。

 ◇

 これはなかなかいいゲームだな。「敵が届けたい作物の需要をゼロにする」という建物があるため頑張っても差がつかないところで評価を落とさざるをえないが、ターンが回ってきたらその都度選択肢を選び遊ぶくらいのゆるプレイに適した軽さで楽しい。最近 Yucata 上位者とやる1対1「ストーンエイジ」は、一手でも悪手を打ったらほぼ勝ち目はないほどのドライさにいささかうんざりしてきてるので、このくらいの軽さのワーカープレイスメント的ゲームがあるのはありがたい。評価は7弱あたりだけど、相当遊ばせてもらうと思います。

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■13/03/10(日) □【よくできている感】Call to Glory
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Yucata 新ゲーム「Call to Glory」。カードを引きワンペア以上の役を揃えて場に出し、より大きな役で敵の役を上書き(無効化)していくというゲーム。全体枚数の少ない帝や大名は2~3枚の最小セットでも上書きされにくいが点が低く、全体枚数が多いため上書きされやすい農民セットのほうが点は大きい。希少なカードのほうが点が低いというのは身分的には反直感的だが(つまり侍テーマはあまり合わない)、ゲームメカニクスとしては見事に機能しており面白い。ルールが超簡単なところも含め、やっぱりコロレットの風味がどこかあるな。

 実戦:81 位の猛者がいきなりきた。しかし運も多分にあるゲームなので、手も足も出ないということはない。引きによっては勝てるだろう。―――うわ! 5枚で確定と思った 20 点農民がクリアされた。ショック。再度取り返すのはほぼ不可能なのでこれは痛い。しかしこれ一発で面白さが分かった(笑)。やっぱり上手い人はカードを揃えるのがこんなにうまいんだ。驚いた。大敗。なるほどー。

 いやこれは面白いな。俺がやりたいゲームとは系統が違うので(俺は生産かエリア取得を楽しみたい、両方あればベスト)頻繁にやっていこうとは思わないが、面白い。ルールが似てるとも思えないのだが、やっぱコロレットの風味がどこかあるな。―――あ、それはこの「よくできている感」だな、それがそっくりなんだ :-)。

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■13/03/11(月) □ 【驚きの発明】空中庭園
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このようにカードを重ね、絵柄が合う部分に寺院コマ(左:黄、右:紫)を
置くと右に並んだ得点タイルを取れる。ルールはそれだけでUIもよくできている
ので、初回から即楽しめる。パズル好きはYucataでお試しすべき。



 オンラインYucataで「空中庭園」を習う。カード置きゲーム。建築(4種の庭園パーツ)が描かれたカードを自分の庭園に配し、3個以上の同一建築を繋げると「完成」し得点タイルがもらえる。ルールはシンプルで、

  • 新たに置くカードに描かれた「建築」パーツは、すでに置かれたカードの範囲内に収まっていなければならない(余白部ははみ出しても OK)。
  • 3個以上連続した建築に寺院コマを置けばタイルがもらえる。完成を保留して4連、5連と大きくすると取れるタイルの「範囲」が4、6と広がり、6連は隠しタイルをプラス1個取れる。
  • 建物パーツ上に新カードを重ねても OK(たとえ完成した建築を上書きしても、すでに得点タイルはゲットしてるので問題なし)
  • 寺院コマは5個あり、6個目の完成建築からは小さな完成建築から順に寺院コマを移動し使う

 とこれだけ。最初はこの『新たに置くカードに描かれた建築は、すでに置かれたカードの範囲内に収まっていなければならない』という配置ルールの意味がよくわからず、直感的にテトリスのように図形を合わせようとするとアレレうまくいかんなという感じだったのだが、何枚か置いてみると目からウロコ的に理解した。これは前に置いたカードが新たなパーツを置くための「庭園スペース」となるのだ。そのスペースより外に建築パーツは置けないが、カードの余白部は単なる敷地なのではみ出した余白部は敷地拡大となるということだ。なるほどー。

 ―――あ、それで「Hanging Gardens-屋上ガーデン」なのか。カードは庭園パーツを置くための屋上ガーデンなんだ。なるほどー。屋上ガーデンでビールを、海底公園でワインを。

 仕組みがわかるとこれは非常にクレバーなパズルになっている。テトリスやブロックスのように独立した図形を置くわけじゃないので繋ぎたいところが繋げないことが頻発するが、それはパズルを複雑化するためにワザと設けられた制約じゃないのだ。1枚のカードでスペース拡大と建築構築が同時に行われる画期的なパズルなのである。だから難しいのだが、しかしたとえほしい建築がないカードでもカード全体が屋上スペースなので、考えて置けばワークスペースが拡がり庭の改善になる。すでにある建物部分の上に重ねて新カードを置けるのも一見非直感的だが、それは不要なガーデン部分を更地にしよりよい庭に開拓し直しているということだ。無駄なターンがなく素晴らしい。

 ◇

 得点タイルを取るには作った新規建築上に寺院コマを置き「完成」とする必要があるのだが、これがまたよくできている。設置された寺院コマの上には物理的に新しいカードが置けないので、無計画に寺院を建てるとたちまちカードを置くスペースがなくなってしまうのだ。そこで寺院はひととこに、できれば建築の邪魔にならぬ庭の中心部にまとめようと努力するのだが、カードの引きもあってなかなか思うようにはいかない。ならぬものはならぬのです。


黄色寺院コマが建った6軒建築(左)の上に
新カード(右の黒枠)を置くと、寺院建築は
最小の1軒となり、このターンで除去できる。
この邪魔な寺院コマの処理に、「6個目の完成建築からは小さな完成建築から順に寺院コマを移動し使う」というルールが効いてくる。邪魔なところにある寺院はその完成建築を新カードで小さく切り刻めば、早期除去できるのだ。スバラシイ!

【追記】あとから戦術的に、完成建築はできるだけ刻まず、寺院コマだけ除去して大きなまま再利用するのがベストと判明。

 実戦中この重ね刻みのメリットに気が付くと、なんとクリエイティブな庭造り遊びができるのだこれはと興奮してしまった。庭をどんどん広げていくのではなく、じわじわ広げ形を変えつつ中を始終サクサクと最適化していく感じ。つまりこれは庭園を広げながら園内に点景を作っていく、箱庭造り&模様替えゲームなのである。新しい。

 ◇

 得点方面がやや雑で、大きな建築ブロックを作ってもあまりメリットがない。6建築ブロックを完成させたときだけボーナスで+1タイルをもらえるようになっており、5軒まではタイルの選択肢が増えるだけなのだ。選択肢が増えても取れるタイルの種類は3軒と変わらないので、ちょっと報われない感がある(まあ一番取りやすい3のところに自分の手番で敵のために新タイルを出さないことにはメリットはあるが)。
【追記】対戦になると4、5列にあるタイルがどうしてもほしくて皆が競争するケースが頻発し、このタイル取得システムはちゃんと機能していた。
このあたりはドイツゲームらしい緻密さに欠けるのだが(出版社はドイツだがデザイナーは韓国人らしい)、自分の庭を作っていきつつ点を競うのがとにかく楽しいので粗は気にならず熱中できる。こうして置くだけで楽しいのはカルカソンヌ以来だと思う。これはもう Yucata で一番どころかカルカソンヌ以後出た最高の置きゲームなんじゃないだろうか。だいたいタイル/カード置きゲームでカルカソンヌ以後に出た新しいメカニクスなんて、これ以外に聞いたことがない。

 何度も書いているが俺はカルカソンヌのメカニクス(ゲームの仕組み)を発明品だと思っているが、その他のさまざまなボードゲームは数学的遊びの発展形であり、プレイして驚いたことはない。空中庭園のこの「カードを重ねて庭園拡大」「建築刻み/模様替え」という要素には驚いた。これはかつて誰も考えたことがない(はずな)ので、カルカソと同じく発明品だろう。すごいじゃん。なんで無名なんだこれ。ほしいぞ。

◇

 初戦終了、123:92。最後は突き放されたが最終ラウンドまで五分の、会話も弾む最高に楽しいゲームだった。彼女は隠しタイルを取っていたので、6個の建築を何度か成功させそれで差がついたのだ。俺も小さな庭をチマチマ活用するよりも、領地をもっと広げてデカイ建築を完成させる必要があるのかもしれない。いや逆だ、うまく領地を広げないとデカイ建築は作れないわけだ。なるほど。ゲームごとにそういう戦法的な違いが出せるところもいい。

 得点タイルの取り方はイマイチだが、実戦をやってみると得点タイルは1枚では無価値だが数枚集めると飛躍的に点が伸びるコロレット式になっており、構成も「虎と調教師カードを一緒に集めるとボーナス」といった具合にドイツゲームらしくタイルコレクションとして調整され、小味が効いていてちゃんと面白いと分かった(このへんはさすが「ストーンエイジ」の出版社ハンスイムグリュックで、ストーンエイジのデザイナーである社長も調整に加わってるんだろう)。素晴らしい。

 ほしいぞこれ。カナダのショップにはない。中古で探そう。これはグレンモア以後に買ったゲーム(お邪魔もの、ディスクワールド、あやつり人形、ブロックス、ストーンエイジ)が全部はずれているうちの家族にも、MKのゲームグループでも絶対にワークする。久しぶりに衝動買いに至るほどゲームで興奮している。

2013/03/05

日記「レスリング炎の最終戦」

「ポップ音楽はカラオケなり」『「ブルゴーニュの城」学習』『ブルゴーニュで苦戦中』「ブルゴーニュとグレンモア」

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■13/02/22(金) □ ポップ音楽はカラオケなり
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グラミー賞時に俺がプリンスを称揚しビデオを見せたところ萌が「キス」をえらい気に入り、ヘビーローテーションで聴いている。90 年頃の名作ビデオクリップの数々を見せてやりたいのだが、プリンスはなぜか Youtube に厳しいらしくほとんど見つからないのが残念。

 宿題をしながらボウイも聞いてたし、「車で送迎中は親が聞きたいものを聞く」ルールによるロックリハビリ療法が実りつつある。まあポップが抜けることはないだろうが、ポップでもいいものとそれ以外を聞き分けてくれるようになっていただければ。

 音楽に関しては、「良いポップ音楽」には俺もちゃんと興味を示すことで萌の気持ちがほぐれている気がする。実際萌が聞いてる音楽で「お、なにこれかっこいいじゃん」と尋ねるとレディガガだったりするのだ。最近俺が反応した「サマーボーイ」は古い歌らしいが、メロディや「♪ク-ク-ク・クレイィズィー」なんて言葉の発音がぞくぞくするほどカッコいい。歌詞内容はルースターズのサマーロマンスのガール版だし。彼女はモノが違うな。


Summerboy - Lady Gaga

Nowhere Yeah we're going nowhere fast
そんな急いで どこへもいかないで
Maybe this time, ill be yours you'll be mine
メイビー今日は うまくいくかも
c-c-c-crazy, get your ass in my bed
ククク・クレイジー ベッドにちょっと座って
Baby you'll be, just my summer boyfriend
ベイビー あなたこそ夏の恋人
Summer boy
サマーボーイ

Lets get lost you can take me home
迷ったふりして連れてって
Somewhere nice we can be alone
どこかナイスなところで2人だけ
Bikini tops, coming o-o-off
ビキニが取れちゃって
Don't be sad when the sun goes down
暗くなってから目が覚めて
You'll wake up and im not around
あたしがたとえいなくなっても
Ive got to go oh, oh, oh, oh, oh
泣かないで 行かなくちゃ
We'll still have the summer after all
夏はまだまだ続くんだし

 ◇

 でこういうのだったらいくらでも聞いてくれて文句はないのだが、シャワーに入るとケイティペリーなどの凡ポップをどえらい大音量で歌っている。これはおそらくああいう歌メロが最初から最後までぎっちり詰まった今風ポップソングは、間が持ち誰でも気持ちよく上手に歌えるというカラオケ的効果が高いんだろうな。喉をウイウイとうならせ「なーんとかダンシン in the サンライッ! なんとかハイライッ! なんとかムーンライッ!」とか歌うとフィジカルに気持ちいいんだろう。現代チープポップはこういう小学生的韻踏みに満ちている。カラオケとして優秀なものが洋の東西を問わずポップ音楽として売れているんである。

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■13/02/24(日) □ 「ブルゴーニュの城」学習
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ブルゴーニュの城@boiteajeux
「洛陽の門にて」はずっと楽しんでいるがオンラインで構築系ボードゲームがやりたくて探していると、「ブルゴーニュの城」が浮上してきた。見た目は悪いしめんどくさそうだが、非常に人気が高く面白いらしい。

 詳細な日本語ルール解説ページ(もげきゃっち「『ブルゴーニュ』ルール説明(私家版)」)があったので読んでいると、同じ家畜タイルを並べると累算で得点が増えるとある。おお、これはカルカソンヌ・ハチエンダ的だとこれだけで気に入った。やっぱゲームは気前よく資源を稼ぎ、それで何かをやれるダイナミックな方がいいよ。テキスト効果を読みちまちま何かを操作するのはめんどくさい。

 いつも通り1人2役で始めてみると、タイルはどうも1個1個全部効果が違うらしく、評判通り読むのが時間がかかる。しかも効果はすべてがアイコンなので、マニュアルを見ながら何度もやって記憶しない限りまったくわからない。このへんは見た目通りめんどくさい。しかし「市役所」を置くと「続けて自ストックにあるタイルをサイの目に関わらずどこでも置ける」といった効果は明瞭かつメリットが大きくわかりやすく、それを使いたくて手番が待ち遠しい感じが好感触である。

 ◇

 ルールを読みつつちょうど半分まで進み、面白いがここまで1時間半かかっている。えらい長いゲームだ。ゲームの概要は分かったのでソリテアは中止し実戦をやってみよう。ダイスを使い打ち手を選択していくのは楽しいし、点を取る方法はひと通り理解したが、どう組み合わせたら得点が伸びるかはよくわからない。黄色のボーナスタイルが鍵っぽい。

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 【対戦】1人2役だとうんざりするほど時間がかかったのだが、2人戦だと意外やすいすいと進み、他のことをしながら順番が来たらダイスの目と取れるタイルを見て進めるだけで、実質1時間半ほどでゲームは終わる。序盤は俺が町タイルをあらかた抑えたせいかあまり差はつかなかったが、後半にぐいぐい引き離され 217-126 のダブルスコアで終わった。相手の点は後半加速度的に伸びていたが、途中で見てみると一面羊の素晴らしいファームを作っていた。あれが累算で点をくれるんだろう。うらやましい。

 感想としては、面白い。しかし資源をがっぽり稼いで何かをするというゲームではなかった。制限がややきつくボーナス点のとり方がわかりにくいグレンモアという感じだな。サイの目を操作できるところはストーンエイジ的でもある。後半に大物タイルが出るような演出もないので加速度的に盛り上がることもなく、淡々と進み終わるという感じ。

 詳しいプレイ記事によると黄色の「知識」タイルが拡大再生産要素になっていて、コレで点を取ると決めてコンボを組んでいくのが王道らしい。黄色タイルの説明がどうも意味不明だったので初回はやはりそこまでは至らなかった。黄色タイルは最優先して取らないといかんのかもしれない。黄色タイルの説明をプリントしようかなというくらいには手応えを感じるゲームであった。

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■13/02/26(火) □ ブルゴーニュで苦戦中
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 「ブルゴーニュの城」のタイル一覧をプリントし2戦目を真面目に始めたのだが、イマイチ見通しがよくないゲームである。具体的にはサイの目を+-1できる黄色タイルが非常に重要なわけだが、これが4種もあるのでどの種のタイルに効果がかかっているのか覚えられない。さすがにアグリコラほどではないが同じように例外処理が集積していくシステムなので、

「こいつの効果で●と◆と◇は+-1だから……サイコロ6で5か1も取れるので◇に使い……サイコロ2のほうは……△を取りたいがあれには何か+-1効果がかかっていたっけ?(とリファレンスシートを見る)………いや待てよサイコロ6には黄色効果とワーカーも足せば4にもできて○も取れるな、そっちのほうが最終的にポイントが増すのか………?」

という感じで、分岐が増え思考がぼやけていく。こういう《分岐をどこまで増やし分析できるか》という、脳の暗算量とメモリー保持力に依存する思考は、俺は気持ちよく感じないんだよな。結局のところキリがないので「まあいいや」と分岐分析をあきらめ適当なところで打つしかなくなるのである。

 これは個人ボード上に4種の+-状況がひと目でわかるマーカーがあるべきだよな。というか「ストーンエイジ」のようにサイコロ自体に+-効果が与えられていれば何も記憶する必要はないわけで、SA はやはりよくできたスマートなシステムだと思う。+-1が4つもあるのは無駄な複雑化なのであって、ゲームメカニクス上どうしてもそうしたいならマーカーをボード上に作り、プレイヤーの記憶依存を下げるべきだ。

 それにタイル一覧を見ながら残り2ラウンドでどうボーナスを稼ぐかを調べてるのだが、これといった方針が立てられない。ここも、ボーナスは5種類の掛け算式であるとさえわかれば後は悩むことなく突き進めるストーンエイジのクリーンさに軍配が上がるな。

 ◇

 2戦目の相手は、船を取りまくることで手番を増やしグッズを集め売りまくっているらしい。これは単にメインボードと個人ボード間でチップを往復させるだけでさほどイントレスティングじゃない戦術だが、それでも点は取れるのかな。あそうか「商品一個につき、プレイ人数分のポイント」か。1個2点はでかいな。これは黄色のメイン得点源を見極めてそこに手番を集中してポイントを積みつつ、他でもコツコツ取るという感じのゲームなんだろう。

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■13/02/27(水) □ ブルゴーニュとグレンモア
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 「ブルゴーニュの城」は2戦してルールとゲーム内容は分かった。ダイスの目をいじって目的を遂げていくというのは一目瞭然なるほどねで楽しいし人気があるのもわかるが、サイコロの目を操作できるよう細工し、それを生かしてタイルを取りタイル効果・ボーナスタイル等で得点を最大化するゲームなのだから、最初からプランを立てタイルを取り置ける「グレンモア」のほうが俺とうちの家族には話が早いと思う。これはグレンモアでできることをダイスで楽しむゲームであるといえる。計算を重くし、倍の時間をかけて。

 タイルを取って置くというゲーム性がかぶっているのでグレンモアの英語フォーラムで両者はちょくちょく比較され、グレンモアが BoardGameGeek 人気チャート 100 位前後(今見たら1年で少し落ちて 150 位)なのにブルゴーニュがチャートを駆け登っていることをいぶかしむ声があったのだが、たしかに俺もグレンモアファンなので同じ気持ちである。グレンモアの順位は妥当としても(何万もあるうちの 150 位は立派なもの)、これに 16 位という歴史的大傑作みたいな順位をつけるなんておかしいだろう。

 ルールを読んだときと始めた直後は俺もおお面白いと盛り上がったが、1戦2戦とも最後はダレた(理由は後述)。ダイス目とタイル効果を掛け合わせ得点を最大化するというコア部分の思考性が重い――もちろんそこが面白い――から時間がかかるゲームになってるが、ゲームに収まった全体のゲーム性はグレンモアよりブルゴーニュのほうがむしろ薄いのではないかと思う。

◆タイル配置ゲームとしてのゲーム性

 たとえばブルゴーニュはタイル置きゲームでありながら、その置く位置に意味が薄い。どのタイルの効果を使うか、どのエリアをいつのタイミングで揃えるかがゲーム上の意味であり、隣のエリアへの繋ぎやすさくらいしか空間デザイン的に工夫する余地はない(この繋ぎやすさもサイコロを2ほど操作すれば置けない場面はほぼゼロとなるので、さほどの障害とはならない)。タイル置きゲームの王者カルカソンヌの面白さはこの空間デザインにあり、グレンモアにはタイルを有機的にリンクさせ得点エンジンをデザインするタイル配置ゲームならではのゲーム性があるのだが、ブルゴーニュにはどちらもない。

 また、基本ボードで黄色を6枚置き、エリアを埋めきってしまったらもう変更できないのはどうかと思う。それ以後に強力な黄色ボーナスが出ても手遅れなのだ。出るかどうか、取れるかどうかわからないボーナスタイルのために1ヘクスを開けて待つというのも、色揃えボーナスは後になればなるほど小さいという仕組みから無意味だし。1戦目も2戦目も終盤はこのせいで戦術的に詰んでしまい、もうこれ以上何もできん(ボーナスを増大する方法がない)やんつまらんという感じになってしまった。俺はこれをヘクス式タイル置きゲームならではの欠点と感じるわけだが、好きな人は「この制限を考慮に入れた上で得点を最大化する」こともゲーム性と感じるんだろうか(これは拡張で「入れ替え可能」とするタイルがきっと出てるだろう)。

◆リソースマネージメント

 資源(リソース)を稼ぎそれを使って活動するのが現代生産ゲームの面白さなわけだが、ブルゴーニュにはこれもない。銀は産出するがそれでタイルを買うだけだし(つまりサイの目と価値は同じ)、船による交易も単なるチップ移動のお使いで、ためて売ればポイント増加というだけのことでマネージメントといえるほどのものではない。

◆テーマ性

 まあ上記の空間デザインや資源管理要素は単に俺が好むものであって、それらがなくてもサイコロを振ってタイルを取り置くのは楽しい。しかしゲームを通してやってることは「タイルを取りやすくするタイル」「タイルを置きやすくするタイル」「タイルを追加で取れるタイル」「ボーナスをもらえるタイル」をいかに多く効率的に得るかを争っているだけで、自分が城やら村やらを構築しているとは感じられなかった。多種生産施設を自前に備え、工夫して生産し考えて消費して特色ある村を作るグレンモアのほうが、はるかにシーマティック(テーマ性がある)である。同種の家畜をまとめるとポイントが累算するところだけがハチエンダ的で楽しいと感じた。

 でダイスを振って調整して置くというメイン部分はゲーム半ばにしてルーティン化して新鮮味がなくなり、仕込み=プランニングが下手なビギナーはいいタイルがなくなる各フェイズの終盤やゲームの終わりには得点を増やす方法とモチベーションを失うというのがこのゲームへの俺の感想だな。普通にいいゲームだが、もし現在これより楽しいゲームが 15 個しかないなら、そりゃ困るよ。

 ◇

 これを書いてるときちょうど「ボードゲーム大学・第 1 回けがわさんをお迎えして」というポッドキャストを聞き、そこで「BoardGameGeek はウォーゲーム上がりの米ゲーマーの影響が強く、ダイスを使った重ゲーにランキングは偏っている、軽いゲームは軽視されている」と言われていた。やっぱりね。その「ダイスラブ&計算好き」という嗜好の中での軽いゲームとしてブルゴーニュは好まれてるのではないかと思う。

 ◇

 そんなこんなを考えていると、やっぱりグレンモアがより深化した方向に俺の理想のボードゲームはあるなーと思う。村での生活をより多彩にシミュレートしたいというか。ボードゲームでシムシティがやりたいのかもな。

 グレンモアの拡張タイルが出ないかなあとよく思うのだが、「ブルゴーニュからアイデアをもらえないか」と今考えてみたら、ブルゴーニュにあってグレンモアにないのは同種動物タイルを集めると積算するところだけだと結論が出た。『牧場タイルを作り、家畜を売らずにつがいで入れておけばターンごとに増える』というアグリコラぱくりアイデアをいま考えてみたが、そんなにむやみに増やしても売れないというバランスもグレンモアにはうまく仕込まれてるしな。

 あまり人気のないいくつかの城や土地タイルに、なにか新たなルール/機能を与えてグレンモアをリフレッシュできないか考えてみよう。うちの奥様Mは今のままでも大満足なのだが、俺はさすがに何十回もやって戦術的に出がらし化しているのである。バランスよく全体で点を取り、大物ボーナスキャッスルできれいに締めるMに違う戦術、思いもよらぬエキセントリックな戦術で勝ってみたい。

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■13/02/28(木) □ レスリング炎の最終戦
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┃ 萌レスリング ┃
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 1年の総決算である学区最終戦にして順位をつける二度目の公式戦。5校ほどの他校の生徒もこれまでにすでに見ているはずで、そんなにとんでもなく強い子はいないはずだが、やはり順位がつく公式戦と思うと心臓バクバクだそうで、萌は朝からナーバスになっていた。会場に着いてみるとチームメイトたちを応援する萌の顔が、やはりこわばって見える。

 試合が始まると萌は例によってアグレッシブで、相手よりスキルやスピードがあるようには見えないのだが力が強いのかもみ合ってマットに落ちるとたいていいい態勢を取れ、相手の背中にまわりポイントを取れる。グラウンドで優位なのは腕の筋力が強いのか、それにチーム全体が強いのでコーチの技術指導がいいんだろうな。

 1戦2戦とも似た展開で押し倒してポイント先行し、後半は盛り返されるのだが逃げ切っての勝利。でなんと俺たちが着く前にも1勝してたそうで、体重別の決勝戦に行くことになってしまった。げげげ。まじですか。

 ◇

頭をつけた押し相撲が娘のスタイル
相手は萌より1つ年上で背が高くボディバランスがいいスポーツ系。前の試合を見たがスキルも高い。これは勝ち目がないだろうなと思ったのだが、萌は意外や健闘する。萌の強さは俺には謎なのだが、戦闘スタイルとして常に先手を取ってガッと組んでいくので押し相撲になり、押した状態で崩れていくのでいつもいい体勢を取れるのだろう。この試合最初のポイントも押し倒し相手の背中をつけ萌が先取、すごい!

 しかしグラウンドのもみ合いでは相手のほうが相当にうまく、背後を取られポイントを返される。この子はやはり萌とはスキルレベルが違う。しかし萌も脚を取りしのいでそれ以上は抑え込まれずブレイク。


リフトから背面投げを食らいそうになるが

相手の腕を取りブリッジで押し
相手の背中をつけポイント奪取!

相手の美技・逆立ち逆ローリング
パッケージホールド!

ホームの応援団が総立ち!
スタンディングから脚を取られ場外でブレイク。続いてまた先手で脚を取られ、くるくる回転してこらえるもそこから投げられグラウンド腹ばいで背中を取られる。投げは決まらずノーポイント。脚を取り抑え込まれるのをしのぐ萌。萌はファイティングスタイル的に先手を取られること自体少ないので、この辺の間合い呼吸とも相手がやはり相当に格上なのだ。

 抑え込みに抵抗する萌を相手が背後からリフトで持ち上げようとする。あ、いかんいかんカレリンズ・リフトが決まってしまう……とビビるもこのリフトが決まらずノーポイント、その瞬間萌が相手の腕を取ったままカウンターで脚を踏ん張りブリッジ、腕が利かない相手はつっかえができず背中が床に付く! ポイント! やっ・た! すごい攻防だ!

 そのまま萌が背中にまわり相手を抑えこもうとするが、相手は萌を背負ったまま立ち上がり(!)、萌の脚を取って崩しながら前転して逆ローリングパッケージホールドみたいな感じで萌の背中をつけようとする。スゴイ! これはすでにプロレス! 面白い\(^-^)/! これがカウントされ相手にポイント。現時点でスコアはイーブンじゃないだろうか。しかしこの相手の子は本当に強い。力任せじゃなく、スマートかつクレバーなレスラーだ。

 そのまま相手が萌を抑え込みにかかる。萌は手をクラッチして耐えるが、そのクラッチが切られた。あーいかん! このままではピンフォール(背中をついた抑え込み)1本になってしまう。耐えろ! 相手の渾身の抑え込み、萌の応援ガールズがマットを叩き耐えろと絶叫する。厳しい。

 しかしピンフォールは無理と判断した相手が体勢を変え、その間に萌は腹ばいへと移行する。これで1本負けはなくなった、ブレイクまで耐えろ―――タイムアップ! ―――応援ガールズが全員両手を上げイェイと歓声。―――え? 勝ったの?! 勝ったんだ! 体重別地区チャンピオンです、萌サカータ!

 ◇

 萌は信じられないという表情で泣き出す。相手の子はあーあと少し時間があればというスポーツマンらしいサバサバした明るい表情。萌も俺も最後の抑え込みで逆転されたかと思ったのだが(柔道なら有効2本ずつで延長戦という感じ)、総ポイントは萌が上回っていたらしい。駆け寄ったチームメイトに抱き締められ感涙にむせぶ萌。こっれはえらいことになった。母Mも泣きながら階段を駆け下り萌を抱き締める。すごいぜ萌。あれほど強い相手に勝てたとは。

 あとからビデオで振り返ると、リフト崩れからカウンターのブリッジで相手の背中をつけた2点が大きかったのだろう。先取点とあの点で勝ち点は足り、あのうまい相手にそれ以上の点を取らせなかったわけだ。マグレ気味ではありもう一度やったら勝てないだろうが、あの相手に決勝点を取らせなかったのは本当にすごいよ。これはサッカー日本代表がWCで欧州強豪を倒すようなものですよ。12 月の公式戦では3戦全敗だったのに、ここまで戦えるようになるとは。なんということでしょう。

 ◇

 しかし萌がなにかで賞を取り感涙にむせぶシーンというのはいつか必ずあると強くイメージしていたが、まさかスポーツ、それも格闘技とは(笑)。最近目覚めたギターでものになるのだろうと思っていたが、ギターよりもレスリングで名を成すとは(笑)。

 まあとにかく怪我をしないで楽しんでくれ。レスリングスタイルも今の真っ向からガッツンは効果的ではあるが怪我のリスクが高いので、もう少し柔軟なスタイルに変わっていってほしいと思う。いやーとにかくおめでとうございました、驚いたよ私のムスメ。

2013/02/27

日記「洛陽の門にて」

「ギター先生」「洛陽の農業感」「日本スターシステム」「洛陽・改善希望案」

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■13/02/15(金) □ 洛陽の門にて
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Yucata オンラインで新ボードゲームのルール習得に励む。「洛陽の門にて」。天下一の人気ゲーム「アグリコラ」の作者にしては……とあまり評判がよくないゲームなのだが Twitter で「洛陽>祈り>ル・アーヴル>アグリコラ」と評している人がいて意外に思い、ゲーム画面を見てみたらおお、よさそうではないかとやってみる気になった。シンプルで見やすく、アグリコラに通ずるかわいさもある。実際このデザイナーの人気の秘密はこのゲーム盤面の可愛さにもあるだろう。アグリコラを評価しない人の評価が高いなら、あれが合わず売り飛ばした俺には向いているかもしれない。

 アグリコラと同等にわかりにくいルールを読みながら始めるが、最初の「場札または手札から中庭に1枚カードを移すか、中庭のカードを1枚と手札から1枚取る」というカード取りルールからして変則的すぎて意味がわからない。英語ルールと日本語のユーザーページを両方参照しつつ実際に何度も手順をやってみて、

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◆場札から「中庭」に1枚カードを出し、手札からもう1枚出して手番終了。(または)手札から1枚出し手番終了。(または)場札から「中庭」に1枚カードを出し、中庭のカードを1枚、手札からもう1枚取りカード取得終了。(または)……
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 みたいな、分岐だらけでどうやっても明解文章化は不可能なルールになってるのだと分かった。「ほしいカードを順ぐりに2枚ずつ取る」といったわかりやすいシステムじゃないのである。この作者はこういうところがやはり無駄に煩雑かつ説明下手だと思う。こんなものはチャート化する以外理解しようがないのだが、本体付属のマニュアルでもそうしていないし。

 この手順で意図された効果はよく分からんが、たぶんゲーム内にインタラクションが少ないのでカード取りでの攻防を最大化したのだろう。結果としてプレイヤーの行動がどうなるかというと、手札中取りたいものは手札に残し、その次くらいにほしいが敵に取られても OK なカードを中庭に出し様子を見る(場札や敵手札からよりよいものが出たら取る)ということになる。たいして面白い手順やジレンマではないわりに時間がかかる。9ラウンドやったくらいではカードを見渡してちゃっちゃと即決できるようにはならなかった。

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 じっくりとルールを読みながら1人2役テストプレイを終える、野菜作りはアグリコラより面白い。どの種類の野菜が必要か考え、畑や市場やヘルパーを使いやりくりしていくのは楽しい。収穫、顧客への販売、次シーズンのための種の買い付け、種まき等など必要なことを1ターンで一挙にやれるのも、それぞれに1ターンかかり日が暮れるアグリコラよりはるかにいい。ストーンエイジ的である。


毎度説明テキストが長いドイツゲーム
アグリコラの「進歩」カードと同じくゲームに変化とひらめきを与える華である「ヘルパー」(特殊効果カード)は、絵柄で効果がまったく区別できないのが難だが、種類が20と限定されてるのでテキスト読みはアグリコラほど面倒ではない。それでも例によって文章は冗長でわかりにくい(※)。効果は「敵のマーケットで自分の作物を交換してよい」などアグリコラ同様微妙なものが多く、必要なものが敵のマーケットにあり、そのタイミングでこのカードを引けば俄然メリットが出るというようなピンポイント効果になっている。
(※)アグリコラでもそうだが、たとえばカードの「地主」という名前が「中庭から最大3枚カードを取れる」という効果とぜんぜん結びつかないし、説明テキストが「During the Card phase, instead of taking 1 card from your hand and 1 from the Courtyard, you can take 1 card from your hand and up to 3 from the Courtyard 」とバカ長い。正確を期すがあまりこれしきのことを短文にできないのが英語(ドイツ語も同じ?)のダメさとしか言いようがない。


 で野菜作りは自由度が高いのだが、それを売るのが難しい。プエルトリコみたいに店に直接作物を売れれば楽なのだが、自分の畑に合う顧客を獲得しなければならず、それがそう簡単ではないのである。逆に顧客に合う野菜を作ろうとしても畑の種類により作れなかったり、合う畑はシーズン中ですでに作付けされ埋まっていたりで、そこがヒネリの利いたゲーム性になっている。4ターン続けて特定2作物供給しないと罰則を食らう自分の「顧客」用に2畑を揃えるのはまあ簡単なのだが、顧客2件目(つまり4作物=4畑)を揃えるのは資金面と所有畑数面からかなりキツキツな感じとなる。そんなこんなをあれこれ悩み、市場とヘルパーを使いまわして業務をこなしていくわけです。面白い。

 最大の欠点が得点システムで、稼いだ金で得点を買うシステムなのだが、異常なまでの累進課税になっており中盤以降は無茶苦茶高い。10→13点の3点で26金とかになる。せっかく稼いだ貴重な金をこんな重税に払うなんて、封建時代の農民の憤りをシミュレートしてんのかという感じ。顧客2件流客(合う3作物を揃えれば高く売れ、供給できなくても罰則はない流れ客)1件くらいを満たし相当にうまくいったターンでも稼げるのは16金くらいで、3点はよほど運が来ないと取れない。あちこちで批判されているが、いい手を思いつき成功させても得点にはほとんど反映されない得点システムなのである。

 これじゃ逆転も逃げ切りも難しく、どのゲームもじりじりとカタツムリ競争みたいな様相を呈す。金は運転資金に回し、「顧客」満足全達成でボーナス点、不満足でマイナス点、複数顧客や流れ客の同時達成で大繁盛ボーナスくらいのシステムだったらスマートかつテーマに合致していてより盛り上がると思うのだが。自分がもし買って家でやるならハウスルールでそうすると思う。ゲームバランスはぜんぜん取れないだろうけど。

 毎ラウンド新しい畑が無料で手に入り(サイズは半ランダム)、収穫が全部終わった畑は消えるというのもへんな感じである。やはり前年度の努力で得た資金で畑を買い足し、自分の終生をかけて農場を徐々に広げていくほうがずっと楽しいだろう。

◇

 というわけで、明らかな欠点はいくつかあるがかなり面白いし、アグリコラよりは大幅に面倒が少ないのでオンラインで定番としてやっていけそう。しかし野菜を作って売るというだけのコンパクトなゲームでルールがテキストにして33ページ8千ワード以上あり、テストプレイ3回、実戦2回(継続中、面白い)やってもまだ不明点が残るんだから、このローゼンベルグというデザイナーはマジで説明が下手すぎというか、細かいルール作りすぎ文章長すぎ。アグリコラのルールも読みにくいで有名だが、ゲームをしていて疑問点が生じてもその答えがどこに書かれているか、8千ワードもあると見つけられないのだ。

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■13/02/16(土) □ ギター先生
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 高校生KDさんが習ってるギターの先生がすごく難しい曲を教えてくれることになり自信がないとヘビメタバンドのアコギ曲を聴かせるので、これはすごく難しく聞こえるが実は開放の4・5・6弦を使ってるのでそうでもない、ホラと即似たようなのを弾いてみせるとおおおと感動する。これはゼッペリンのジミーペイジという人がよく使ってたロックギターのベーシックなのよ。

 「だいたいヘビメタはハンマリングオンとプリングオフでピロピロピロと弾いてるので、右手は左手の半分のスピードでしかピッキングしてない。だから速いけど難度は低い。俺はできないけどね。左手とピッキングがイコールだと百倍難しくなるけど、インテンス(日本語で言う「テンションが高い」)でもっとカッコいいわけ」―――と教えるとサンプルで速いのを聞かせてくれと言われ、うーんと考え思いついたのは御大リッチーブラックモアの「ハイウェイスター」ライブ盤のギターソロ。しかし現代のギター少女の耳にはそんなに速くも聞こえなかったらしくあまりウケなかった。古過ぎたか(笑)。30年ぶりに聞けばミストーンもけっこう多いしな。それでもインテンシティは最強で名演としか言いようがない。

 ◇

 彼女はディレイペダル(エフェクター)がほしいのというので、「ああ、あの(クリスマスに買ってもらった彼女の)アンプはリバーブが付いてないからね。リバーブかディレイがないとエレキギターの音はしょぼいよね」と即答すると「そうなの!」とよくぞわかってくれたという歓喜の声を上げていた。

 KDさんは俺のギタースキルと知識をリスペクトしているようだ。ロックギターのコツをこれだけ割りきって簡単に教えてくれる人はいないだろうからな。彼女のギターの先生は、爪が長すぎてフレット上で指が寝てコードがビビる癖すら矯正してないのだから(俺はそこが我慢できず、いいからまずマニキュアをはいで爪を切りもう一回塗り直せと言っている)、本気でうまくしてやろうなんて思っていない。レッスン料を貰い、ああいう派手な曲を一応弾けるようにしてやればお役目終了と思ってるんだろう。

 BRたちの先生もまったく同じで、ボーイズは全員有名曲のイントロのかっこいいリフだけが弾けて、曲は通して弾けないという馬鹿げた状態になっていた。カナダのギター教師は全員クソである。

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 「洛陽の門にて」公式戦1戦目、2戦目と共に1点差負け。やはり上手い人とやっても差がつかないゲームである。そこは良し悪しだが面白い。アグリコラよりもずっと好き。

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■13/02/17(日) □ 洛陽の農業感
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 【洛陽の門にて】3戦目でビギナーと当たり初勝利。このゲームは序盤から引きもよく3顧客が安定して回り、毎ラウンド2点は確実に取り、ビギナー相手じゃなくても勝てたと思う。これは俺に向いているゲームらしい。相手が何をしたかをしっかりチェックしないと不利になるようなゲームではないので、オンラインでのナガラ打ちにも向いている。「敵の市場を使っていい」とかのインタラクションを生むカードが出た場合のみ、相手の市場に何があるのかを確認する程度でやっていける。これが当分俺の Yucata メインゲームとなるかもしれない。


本物ならばこのビジュアル。野菜コマがかわいい。
このゲームの「今年は何を作るべきか?」という農業感はアグリコラ、プエルトリコよりも高い。畑世話感覚はこれまでやったドイツボードゲームで最強だと思う。こんな得点システムじゃなく自分で畑を買い拡大していくゲームだったら農業フィーリングはもっと強まっていただろう。その点で拡大再生産フィーリング(積み上げの楽しさ)の薄さがあってこれが至上とまでは思えないが、農業ファンのMにやらせればきっと喜ぶだろう。

 アグリコラは農業と言うよりも昔の農家生活のやりくりのハードさを緻密に組み上げて味わうというゲームだったし、プエルトリコはショップが埋まっており作物を売れないという制限がゲーム性を上げるために設けられており、そのために作物を売れない場面が多発し過ぎて農業ゲームとしてはのめり込めないのだと今思い出した。グレンモアは制限がゆるく作物の売買が活発にできて楽しいのだが、種をまいて作物を作るという農業感覚ではなく、村全体の経済活動を最適化するというゲームになっている。

 「洛陽」は人気がないらしくストーンエイジと同等の値段にまで下がっている。こっちにすべきだったかなー。ストーンエイジもやり込めばM萌も絶対面白くなるわけだが、この農業ゲームだったらMは(手札分配と得点ルールの妙ちくりんさ以外は)労せず愛してくれたと思う。

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■13/02/18(月) □ 日本スターシステム
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 「アクターズファイル・綾野剛」というのが録画テープに入っていて見てみると、彼はもともとバンドマンだったそうでギター演奏シーンが入っていた。すごくうまいんだけど、ライブハウスにいる普通のギター青年だなあと思った。音と身のこなしが一瞬の奇跡を生み人をハッとさせるようなものはない。ギターを持った姿のよさを布袋に褒められていたけど、布袋はあんな普通のギター青年的演奏ポーズなんか一生しないから明らかにお世辞。

 「八重の桜」を見ると周防さんとは全然違い、彼はなんでもちゃんと演じられるんだなと驚くけれど、天皇拝謁や攘夷派への憤りなどで見せる感情のこもった表情を見ても、あのギター同様普通だなと思う。うまくて驚くが、俺はハッと胸を打たれることはない。当然他の人には違って見えるのだろうけど。

 「マザー」「セカンドバージン」と見ていても俺は彼個人の存在に気づかなかったし(マザーの虐待母が尾野真千子なのは気づいていて、ああこんな嫌な役をやらされてるわーと心を痛めていた)、「カーネーション」で周防さんを見てる際中でさえ同時期に放送された戦時ドラマでの彼を見て「全然普通だなこの人」と思っていた。やはりこのギターを持った器用で目立たぬ普通の青年が、彼の本来なんだろうと感じる。

 でその普通の青年っぷりがすごく魅力的だったのが、「カーネーション」の周防さんだったわけである。こんな人がそばにいれば女子は当然胸さわぎ、キザなところが気にならなければ男友だちとしても魅力あるだろう。俺もKBの弟とかを思い出す。顔も似てるしな(笑)。

 しかしステージやカメラの前で脚光を浴びる、稀代の大俳優というタイプでは全然ないと思う。「八重の桜」での大役を始めこの「アクターズファイル」ではものすごい売れっ子ぶりであることが紹介されていたが、これはまさしく日本の「スターシステム(トルシエ談)」に乗ってる状態なわけだが、彼はそういうことをされて似合う「スター」じゃないんじゃないかとずっと思って見ていた。

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 メディアというのはスターを作るのが仕事のうちなのは当然だが、日本ではいつも度を越している。たとえば日本語 TV には小栗旬のドラマがよく出てくるのだが、俺は彼が何をやっても「ごくせん」の不良生徒役以上の魅力を感じないので、その大物扱いに違和感がある。

 ショーケンが何年か振りに仕事をもらえたと話題になった映画では彼が主役だったらしいのだが、それは象徴的なことだなあと思った。見るものの目を離さない自らの力で時代を切り開いたかつてのスターと、スターシステムで育てられた現代のスターとのコントラスト。

 まあ役者に限らず日本はなんでもそうなんだけど。AKB その他のアイドルを筆頭に、人気あるものに権力を持たせてしまう裸の王様国家である。近年最高の視聴率を叩き出したという実績だけで、明らかに頭がおかしくつまらないものを出演者と視聴者に延々と強制する「純と愛」の脚本家を誰にも止められないのも、日本スターシステムの1典型図だよな。

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■13/02/22(金) □ 洛陽・改善希望案
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 「洛陽」をやっていてあるターンで、高額作物をそのまま顧客に売るよりも

①一番安い麦を買い市場で高額作物に変えてから顧客に売り
②ヘルパーを使ってその高額作物用の畑を空け
③残した高額作物をその畑に植える

 ―――とやれば、金額的にプラマイ0で高額作物が次から3ターン連続で収穫できると気がついた。コンボ(複合技)だ。これで以降のターンにその高額作物用の顧客をゲットできれば、商売がクリーンに広がる。それからまたヘルパー効果によって顧客に1回配達を待ってもらい、その野菜を種として畑にまくということもできるなと気がついた。収入が1回遅れるが、全体収入は数倍に増えるわけである。

 これはこの作者が「アグリコラ」で完成させた、特殊効果カードを使い自分なりの戦術を編み出すシステムの面白さであって、それを非常に簡単に1ターンで(当然長考になるので対戦相手には悪いが)味わえるところがこの「洛陽」の長所だと思う。アグリコラではこうしたコンボ組み上げが、4手番くらいに分割してコツコツ実行する長大な仕事となってしまいしんどかったのだが(計算も実行もスパンが非常に長いので演算量が増す)、「洛陽」は最長でも現ターンに畑を仕込み、次のターンで顧客に供給する2ターン決済なので、全部の計算をすぐに終えすぐに演算実行できるから気持ちがいい。

 しかしもう10回もやってコンボとして見つかったのは片手に余る程度で、そんなにコンボの多彩さはないようだ。

 ◇

 このゲームは個々のゲーム展開に、個性や記憶に残るような場面がないという弱さがある。これはやはりあの得点法のせいで、資金と資材を貯めてどーんという作戦が取れず、どう打ってもたいして差が出ないというのが大きい。カルカソンヌは1戦1戦の地図が鮮やかに頭に残るし、ストーンエイジだって勝負を分けた1手が鮮烈に思い出せるのだが、このゲームはそういうものがない。上手い人とやっていても勝ったり負けたりできるのはいいが、この先は多少コンボを掘り下げる程度で戦術的な底はすでに見えてきてしまったかなという感じ。この得点システムによる攻防(というか得点競争)と戦術幅の少なさ、コンボの意外な少なさが弱点だというのがここまでの感想だな。しかし面白いです。点をつけるなら8点に近い。

 【改善希望案】ゲームのメイン部分はこのままで十分に面白いので変えず、野菜を売って商売が軌道に乗ったら(具体的には現ルールで3点取れるくらいの資金が1ターンにできたら)、自分の店舗を買うなり小作人を雇うなりの拡大勝負要素を加えるのがやはり盛り上がるだろう。稼いだ金は運転資金に使いたいよ。得点をじかに買うのはつまらないのである。

2013/02/21

日記「親子でグラミー賞を見る」

「レスリング無双な娘」「ギター本格化」「ロールスルージエイジス」「ギターリハーサル」「大成功ロックはなかなか難しい」

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■13/02/07(木) □ レスリング無双な娘
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 二度目の萌レスリングマッチ観戦で2町隣の中学へ。学区のレスリング中学生が百人も集うトーナメントが、これからは毎週あるとのこと。レスリングってなんでこんなにカナダの子供に人気があるのかな。しかも男女半々で。日本の部活にもしレスリングがあっても、こんなに女子が入るわけがない。萌のチームメイトを見るとみんなけっこう目立つ強気なタイプなので、フィジカルな自尊心とか自己顕示欲とかが決め手になってる気がしなくもない。実際やってることは取っ組み合いなので、負けた方は悔しさに泣きそうになってるしな。最近の戦績を聞くと萌は相当に強くなっているらしい。

 ―――うわ、とか下を向いて書いていたら萌の初戦を見逃した。気がついたら萌がマットにおりレフが萌の手を上げていた。秒殺! やはり強いのかうちの娘! こんなところまで来ていながら痛恨の見逃し(泣)!

 ◇

今にも跳びかかるようなこのポーズ!
2戦め、萌の学校のクラブはレベルが高いらしいのだが、そのチームメイトが相手。となるとやや戦いにくいのかなと思ったが、背の高さを生かし、相手にかぶさりいい態勢を取り続け、じわじわとポイントを稼ぎこれも萌の危なげない勝利であった。強くなってるわ萌。そんなにスキルやタイミングがいいとは思えないが、ガッと掴みに行く気迫で相手を上回っている。このレベルのレスリングだとそれでいい態勢を取れるのだろう。

 萌はもともとスポーツが苦手で、空手をやってたときは型はきれいだったが組手になると威圧され全然駄目だったし、背が伸びてるのにバランスが悪くバドミントンなどでもひょろひょろしてたのだが、昨夏以降バランスがよくなってきている。小学校の終わり(小5)頃から高くなった背たけに、レスリングのハードな筋トレも相まって筋力の成長がようやく追いつきバランスしてきているんだろう。強くなった自分のフィジカルへの自信がファイティングスタイルに結びつき、好循環となっているようだ。アジリティも見るからに増しており、バドミントンもうまくなっている。

 しかし負けて上気した相手の子の表情を見るとやはり気の毒で胸が痛むな。子供の格闘技は脳天気に応援していられない。

 3戦目は相手が強くテイクダウンされ、ピンフォールされないよう萌は耐えたのだが、レスリングって下になったほうがいくら耐えても「待て」は入らないらしく、となるとロープブレイクのないバーリトゥードみたいなもんで一旦下になったほうやがて力尽きてジエンドとなる。ブレイクがないと最初の当たりでの体勢で勝負の趨勢が決してしまいスポーツとしてつまらないし、負けた方は納得行かないと思うのだが、そういう競技なのかな。ルールがわからん。萌に聞いても知らなかった。

 ま、とにかく2勝1敗だからすごいわと祝勝バーガーを買って帰宅。驚いたよ萌、強い。

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■13/02/09(土) □ ギター本格化
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イトコMKのベイビーとギター
萌とギターを弾いてるとWとベイビーが訪ねてきて、ベイビーが音を喜ぶので彼女を囲んで皆でビートルズを歌い、久々に歌とハーモニーで盛り上がった。

 萌のギター好きは本格化しており、チャーの「スモーキー」のかっこよさにしびれイントロだけだが真似しているし、今日はビートルズ全曲を iPod に入れてくれと頼まれた。

 今やってるのは学校の行事で弾く予定の「レットイットビー」なのだが、左手はビギナーなのに右手はちょっとびっくりするほどうまい。弦への当たりがまだこなれてないので音量がガツガツとデカすぎたりはするが、リズムがすごく出ているのだ。これはピアノで歌を歌いながらコードを弾いて演奏してたおかげだろうな。ピアノのキー押し下げ動作でリズムを出すのに比べたら、ギターのストロークでリズムを出すことなんてお茶の子さいさいなんだろう。もちろん萌は無自覚だが、そういうことなんだろうと思う。これはうまくなるぞ。

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■13/02/10(日) □ 親子でグラミー賞を見る
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 グラミー賞を萌と見る。カナダのTVではライブ音楽ショーがほんとに少ないので、紅白みたいに久々にいろいろと見れて面白かった。

【テイラー・スウィフト】彼女を好きな萌は「意外と歌が……うまくない?」みたいなことを言ってたけれど、若いアーティストが大舞台にソレと出てぽーんと1曲だけ歌うんだからあんなもんだろう。歌のうまさ(というか声帯の強さ)で人を説得しようとする恰幅のいいおばちゃんシンガーたちとはやりたいことも違うしね。ポップでよかったと思う。


こういう量感勝負ってほんと苦手、
ストローンガーストローンガー!
で以降の 15 組ほどは紅白の Jpop と演歌と同じ感じで流し見。スティングはおじいさんになっても声が出るなあと思う程度。萌もそれほど全曲盛り上がっていたわけじゃなく、「ああこの曲ね」くらいの反応が多かった。俺がそういう米ポップを見てもつまらんと思うだけで意味がない。特に年間ボーカル大賞的なものを取っていた「(どんなつらいことでも死なないで) あなたを死なせないものはあなたをストローンガーストローンガーストローンガーにするのよ」という、三百年前の人生訓を前世紀の歌唱スタイルで気持ちよさそうに歌いまくるおばちゃんにはうんざりさせられた。うるせえと音をカットしたかったのだが、人生訓は中2的マインドとの親和性が高いので萌はこの歌を好きなんだよなー。


不思議な全員おばさんメンバーのバンドを
従えた謎の男
そこへ出てきたのがジャック・ホワイト。この人のことは全然知らなかったのだが、メンバー全員がおばさんのバンドで歌い始めた途端会場の空気がさっと入れ替わり、グラミー賞全体に漂うしょうもない芸能音楽ショー感は一発で払拭されてしまった。さらに後半はすごい音のする改造テレキャスをプリンスのように鳴らしまくる。すごいな何者だこの人はと俺と萌は話し、後日 Youtube で見ようと名前を記憶する。

 彼がやった音楽を特に気に入ったわけではないが、こうして芸能しょうもない世界と乖離した音楽を圧倒的なクオリティで演奏するというのは、誰かがやってほしいことである。紅白歌合戦の美輪明宏である。日本のロッカーにも紅白でこれくらいのパフォーマンスをやってほしいのだが。布袋かな。いや布袋やチャーは愛想がよくて一般人にも顔が知られてるだろうから、もっと気難しそうな氷室かな。

 ◇

 というわけで子供と音楽ショーを見るのは楽しかったが、しかしマルーン5とかワンディレクションとかの英語圏ヒットを聞くと、クイーン、ウィングス、ELO、スティービーワンダー、EW&F などが席巻してた俺の子供の頃の洋楽チャートは桁違いだったなと思う。そういう人たちと今日出てた連中の音楽的才能は2桁違うだろう。

 そしてそこに「(ざっざっざっざっ) ジャカジャーン!(さらばベルリンの陽)」とジョニーロットンの声が聞こえてきたんだから大事件である。その後 80 年代だって英国ポストパンク勢がずらりと MTV を飾った上になにしろプリンスがいたんだから、まだ音楽黄金時代の続きだ。TV から流れてくる音楽が衝撃的で新しかったのだ。

 昔ジョニーロットンはロックは死んだといい、当時俺はまだリアルに感じなかったけれど、このグラミーを見ればほんとにロックは水面で口パクパクの金魚だ。よくこんな場所にきてプリンスが不遜なことを言わなかったものだと思う(※)。
(※)プレゼンターとしてプリンスが出てきたときに、この人は今日出たミュージシャンが全員まるでかなわないくらいの天才だと萌に説明しあとで「パープルレイン」と「キス」を見せてやったのだが(これ以外は全部削除されていた、なぜ?)、後日彼女が「キス」を聞きこの声すごいねといっていた。よしよし。

 ◇

 萌はグラミー賞を見て「アジア人は1人もいないよね」とぽつりとつぶやいていた。うーん、まあ日本でもアメリカンポップスはそんなに売れないから、外国の音楽はそんなに人気にならんよねとお茶を濁したが、やはり中学生になると白人優位のこうした北米ポップカルチャーにさらされてアジア系ボーイズ&ガールズは物寂しい思いをするのだろう。ティーン雑誌の表紙にアジア・アフリカ系のスターは1人もいないし、アジア系はヒップホップやスポーツ方面でも有名人が現れないしな。

 しかしパフュームや日本ロックを見ると萌は、I'm so proud to be Japanese といってくれる。俺も「まあ非英語圏でロックとポップカルチャーが一番すごいのは日本で間違いないな」と根拠はないが断言している。1曲でいいからパフュームが世界で売れてくれないかな。あの浅田真央級のダンスを北米大衆に見せてやりたいものだ。

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■13/02/12(火) □ ロールスルージエイジス
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タイルを購入しパズルのように置いていくアルハンブラ
次に学ぶオンラインボドゲを週末探していて、http://www.boiteajeux.net のアルハンブラとディクシット、Yucata のロールスルージエイジスをやってみた。boit~(フランス語なので読めない)は Yucata 以上に進みが遅くて全然進まないのだが、アルハンブラはカルカソンヌみたいに一手やったら「ああこれは面白いな」と感じる、ストレートなタイル配置の良ゲーム。



カードに対しテキストでお題を
書いていくだけの簡単なゲーム、ディクシット
「ディクシット」は英語テーブルを選び入ってみて、最初の人のお題「行き先は天気に決めさせよう」というのを見た瞬間にオフラインと同じスリルが体を駆け抜け、これだと思った気球のカードを出す。結果5人中3人の票を集め見事R1トップ。オンラインでも楽しいんだなこれ。スゴイ。

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かんたん拡大再生産・ロールスルージエイジス
で一番気に入ったのが Yucata の「ロールスルージエイジス」。ダイスを振って出た目を調整・配置して自分の文明を発展させていくというゲーム。見た目しょぼいが1人2役をやってみて、お・これは面白いとなり、ルールを半分くらい飲み込んだ状態でさっそく実戦へ。

 自分のダイスを振るだけなのでソリテアみたいなゲームだが(だからルール半分で対戦を始められる)、実戦となると相手より先にモニュメントを取らないとならんし、相手が送り込んでくる疫病その他に対抗するため急いで医療を充実せねばならぬし、なかなか競争が激しくて楽しい。初戦、次戦と完敗。思ったよりも勝つためには戦術強化が必要らしい。

 自分の村をしっかりデザインして作れるゲームではないが、拡大再生産効果がくっきりつくところがいい。つまり買い物をするとそれが後々効くという加速感がお手軽に味わえるのだ。サンファンくらいのプレイ感というか。ストーンエイジの買い物にはそれがないので(村での地道な労働積み重ねのみ)、ストーンエイジで満たされないところが満たされる。

 2敗のあと2連勝。あまり簡単に勝ててしまうと、ちょっとやっぱりマーシャンダイスとかのバースト系っぽい味気なさもある。それにやはりダイスの目が悪くて序盤にワーカーを増やせないと、にっちもさっちもいかないという運ゲー感も非常に強い。まあそれもあっての超ショートゲーム仕上げなんだろうな。オンラインで相手がリアルタイムに打ってくれれば10分で終わるから。

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 俺が今心の底からやりたいゲームは、自分の庭がありなにかを育て積み重ね拡大していくゲームなのだが、陣取りも拡大再生産ゲームもどれを取っても帯に短しタスキに長しで、完璧なゲームはこの世に存在しない。いろんな理想をすべて満たすゲームは、論理的に作れないのかもしれない。こうしていろんなゲームを覚えて、各種ゲーム欲望をすこしずつ満たしていくしかないのかもしれないな。

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■13/02/13(水) □ ギターリハーサル
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 明日萌のクラスが養老院を訪問しバレンタインコンサートをやる。今日はそのためのギターリハーサルを家の鏡の前でしっかりとやらせた。「レットイットビー」「マイボニー(ビートルズもカバーしてた古い歌)」「ユーアーマイサンシャイン」その他、お年寄りが好きそうな曲(つまりレットイットビーがレパートリー中最新ソング・笑)を5曲もやるのだそうだ。よく全部コードを覚えたな。

ちょっとテンポが早くなりすぎる傾向があるが、萌のリズムギターはもうほとんど文句なくいい。8ビートもシャッフルもリズムがよくて、歌っていて気持ちがいい。とにかく普通のテンポで弾いてるつもりでも実は速いので遅めに弾け、頭の中でまず歌ってからイントロのカウントをするといいテンポになるかもしれないとコツを指導する。

 親バカ的アレ抜きで見て萌のギター上達ぶりは目覚しくて、本気でギターを習い始めてから2~3ヶ月の時点で比較すれば俺の中学時代よりずっとうまいだろう。これはやはりキーボード演奏の下地があったのに加え、家でギターを弾いていれば「あ、そこは違う、こう親指でミュートして」「今の音がよかった、その感じで」と俺が逐一即座に修正してやれるので、うまくなるのは当然なのだと思う。うらやましいくらいの練習環境だ。普段俺のいうことなどロクに聞かない萌も、音楽だと俺をリスペクトしてるらしいしな(笑)。

 レットイットビーではサビでウーウーとハモれと厳命。これは間違いなくうまくいくだろう。

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■13/02/14(木) □ 大成功ロックはなかなか難しい
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 萌の養老院訪問バレンタインコンサートは、なんとピックを(楽器運搬係に)紛失されるという予想外のアクシデントで指でストローク→音小さく盛り上がらず→指から出血となった模様。まさかの想定外の事態である。ピックなんぞ人に預けずポケットに入れとけばよかろうに、ビギナーってそこを過ぎ去った者には思いもよらないミスをするものだなあ。リハのデキがよかっただけに、とにかく残念。はあ。

2013/02/08

日記「関東村の思い出」

「新フライパン」「ペン入力恋しや」「スラバヤ通りのパフューム」

【追記】「純と愛:アイシャルビー・リリースト」(2/9)


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■13/01/25(金) □ 新フライパン
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上の鉄中華鍋と左のキャストアイアンは
焦げるたびに焼きを入れ油を引いてやれば
調子いいのだが、ステンレスは駄目。
うちの台所には奥様が買った鋳鉄のキャストアイアンパンとステンレスのフライパンがあり、キャストアイアンは台所にある物で冷蔵庫に次いで重く(体感10キロ、実測3キロ)極めて使いにくいのでステンレスの方をメインにしてきたのだが、細かい傷が増えすぎたせいなのかもうどれだけ焼きを入れ油を塗っても焦げ付くようになり、買い替えを決めた。

 ノンスティック(くっつかないテフロン系)フライパンは健康への影響が懸念されるので避けてきたのだが、あちこち見て回りネットで調べるとテフロンを超えた絶対安全ノンスティックはいまだないらしい。しかしノンスティックの用途は卵、魚のムニエル、パンケーキなどくっつきやすいもので、こうしたものはそもそも中火以下で作るものであり、ノンスティックのほうが出来がよくプロでも使うのだそうだ。ノンスティックは強火にすると耐久性と有害ガス発生懸念があるが、そうした強火料理には鉄鍋を使えば安全性の心配はいらんわけである。なるほどね。

 そして逆に焦げてもいいというか焦げたほうがいい焼き物は、ノンスティックでは特性的にうまく焼けないらしい。香ばしい焦げ味をつけるには鉄が一番で、実際キャストアイアンも鉄中華鍋も肉はうまく焼けるしな。なるほど。非ステンレスの軽い鉄フライパンがあれば多少くっついてもそれがベストなのだが、そういうものは日本でもカナダでも見たことがない。薄い鉄板はすぐに熱で歪んでしまうからだろう。

 かように考えた結果、現行のキャストと中華鍋はそのまま使い、中火以下用にキャストアルミのノンスティックを買うことにして、ネットのユーザー評で好評なやつを買ってきた。

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 コーティングを傷めぬよう、温度をあまり上げず木べらを使い慎重にトライする。まずは残り物でバターライス。ノンスティックパンというのはライスですらくっつかないのかと改めて驚くほどだが、なんかじゅーっといわない。音がしないと温度とでき具合がわからないで困る。できたのかどうかよくわからんと思いつつ食ってみるとちゃんと熱々になっており、油分がほとんどないのでパサッと出来上がりうまい。おお。そうか、じゅーっという調理音はノンスティックだと出にくいのかもしれないな。強火でなくてもこのパサリ感は素晴らしい。これなら朝萌の弁当用にチャーハンをさっと作れてしまう。

 しかし晩飯に餃子をやってみると、ものの見事にくっつかずすぱっと気持ちよく取り出せたのはいいが、餃子の底にグレイズ(焦げ)ができていなかった。不味い。やっぱ火加減が難しいわ。熱で万が一パンを痛めるとと思うのでついつい火の手をゆるめてしまい、強気でストロングに調理できん。最後に火を弱めじっくりと焼きあげる感じにすべきなんだろうな。しかしまあこれでコツはだいたい掴めた感じ。よし。

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■13/01/28(月) □ ペン入力恋しや
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 MKがまた新しいアンドロイドを買うらしく、今使ってるペン入力式の巨大サムソン GALAXY Note をいらないかと聞いてきた。いや昔使っていた Pocket PC/Windows Mobile のペン入力は今も恋しいが、サムソンじゃ日本語の手書き認識は期待できんから、アンドロイド上でペンが使えてもあまりありがたみはないような気がする。


Google日本語入力「ゴダン」キーボード。右手で子音を、
左親指で母音を押すローマ字入力。
一応いまあるアンドロイド用の手書き文字認識のソフトウェアを試してみたが、Windows Mobile 時代から考えると比較にならない精度の低さだった。ペンの代わりに指で書くということに無理があるし、スマホ用ペンを使っても誤認識が多すぎて実用にならないレベル。予測変換も弱いし。これなら Google 日本語入力の新型キーボード、「ゴダン」のほうが入力ははるかに速くストレスが少ない。

 ペン手書き認識で Google 日本語入力が使えるようになるまでは、スマホ日本語入力のブレイクスルーはないと思う。文章入力と編集に関してはすべてのスマホは Windows Mobile から著しく後退している。というかまあ MS-DOS 機から Windows Mobile まで進化し続けたハンドヘルド機の総合 PC としての能力をバサッと捨て、通信・カメラ・ソーシャルのみに特化したのがスマホだからな。用途が違うのよね。

 「携帯機器でペン入力がなくなったのはほんと馬鹿げてるよな」とつぶやくと、萌が「ペンなんて必要ないじゃん、指でいいじゃん」という。DS のペンで巧みに絵や線を描いていたことは子供らの中で過去の終わった文化とされ、手先の器用さと創造性は失われ画面キータッチだけが研ぎ澄まされていくのか。

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■13/02/01(金) □ スラバヤ通りのパフューム
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日本語TV【MJ Perfume ドキュメント・今世界へ】台湾のファンが日本語で自分たちの歌を大声で歌っていることに感動し、鳥肌を立てているパフュームが愛おしかった。昔から日本に来てる無数の外タレも、同じ思いをしたことだろうな。本当に彼女たちは日本代表としてどこに出しても恥ずかしくないパフォーマーである。

 最近米ポップ音楽に毒されパフュームへの熱意が薄まりかけていた萌にこれ見ないとダメだろうと見せてやると、期待通り台湾ファンの熱さと3人の努力と涙に胸打たれ、今日はまたSPとパフュームを聴きまくっている。めでたし。

 SPは当然日本語がわからないんだけど、パフュームの音とダンスを愛してくれている。番組を見ていて、Perfume は海外ではカタコト英単語で話せばいいのになと思った。台湾でやった中国語丸暗記挨拶は偉かったけれど、丸暗記で話せることには限りがありすぎる。英単語を少しだけ用意すれば、どこの国へ行ってももっとたくさんコミュニケートできるのだ。「少しの英語だけがあなたとの架け橋(松任谷由実・スラバヤ通りの妹へ)」なのである。

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【追記】「純と愛:アイシャルビー・リリースト」
   NHK朝ドラ「純と愛」は最初からゲンナリしつつも今も見ているのだが(「いったいどうするつもりだこの話」という気持ちが視聴モチベーション)、オオサキホテル時代から続く引きこもり男問題を純が解決するという同種エピソードがいつまで経っても繰り返されている。もう残りも少ないというのに月曜日にはまた同じ問題が持ち込まれ、金曜に純が解決している。俺は脚本家の身内でも友達でもないので彼がそこに偏執的にこだわっている意図など忖度する気もせずただイタイので音を消し早送りしているが、早送りできない役者陣はまことに気の毒だと思う。

They say ev'rything can be replaced
遊川さんは朝ドラの価値観など変えられるわと壮語したけれど
Yet ev'ry distance is not near
いつまで経っても何が何やら
So I remember ev'ry face
だから俺は思い出しただ気の毒になるよ
Of ev'ry man who put me here
ループにはめられもがく純の顔をね

I see my light come shining
光が差してきた気もする
From the west unto the east
いまの純の演技を見ていると少しね(だけど予告編を見るとウンザリはまだ続きそう)
Any day now, any day now
いつの日か、いつの日にかこの話は終わってクドカンのやつに切り替わり純も視聴者も
I shall be released
自由になれるさ
(The Band「アイシャルビー・リリースト」)

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■13/02/06(水) □ 関東村の思い出
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(c) Stars and Stripes Newsboy Story

 むかし旧米軍基地跡地の廃墟の警備員をしていた頃のことを書いた「追憶の調布関東村-さよなら関東村」を見つけ、少年時代そこで新聞配達をしていたという府中のおじさんが同じく思い出を書き知らせてくれた。当時の調布関東村/府中基地新聞少年たちはこんな格好で配達していたらしい。みんな府中の三億円事件犯人(笑)。


この地図の左半分が1990年代末まで
廃墟村として残っており、そこに駐在していた。
やはり自分が駐在した調布関東村の地図が載ったページが楽しい。あの広い関東村を高校生たちが自転車で新聞配達していたのかあとニヤニヤしてしまう。

 関東村・府中基地の警備仕事については職業上の秘匿義務的なものがあり公には書けないこともあるのだが、俺もこのおじさんくらいの年になったらあの中の生活の思い出を少し書き足そうかなと思う。関東村勤務の初日からテキスト日記は数メガバイト分もあるわけで、たまに読み返せばやはり面白いし。

◇

 ひとつ今思い出したのは、うちの奥さんと同じ年頃で偶然にも同じ名前の女の子が、小さいときにここに住んでいたのだが中を見せてくれないかと訪ねてきたときのこと。構内に招き入れ案内しますよと警備車のドアを開けると軽く意外な表情をしていたが、記憶をたどり自分が住んでいたあたりの区画に至るとオーマイゴッドと高揚し顔をキラキラさせていた。写真を撮ってあげるよと彼女を屋上ガーデンに立たせ、下から写真を撮ってあげたことを覚えている。あの写真をきっと、かつて関東村に住んでいた親や兄弟に見せたんだろう。

 「本当にありがとう。あなたはどうしてそんなに英語が話せるの?」と聞かれ、んーと実は君と同じ名前の子がいてねとMのことを話し、なんて偶然なんだろうと2人で笑った。この誰もいない関東村構内を犬と巡回しながら、俺は大声で英会話テープをリピートし覚えたんだよ。

 関東村の思い出は甘い。あの 1990 年代の東京という時代がそっくり、甘い思い出だ。




【関連記事】
追憶の調布関東村(1)関東村最後の日々
追憶の調布関東村(2)関東村のシクスティーズ
追憶の調布関東村(3)府中基地キノコの森
追憶の調布関東村(4)ゴールデンブラウンの立川基地
追憶の調布関東村(終)さよなら関東村
日記「立川基地の青春」(ランドリーゲイトの想い出)

2013/01/28

日記「家族ゲームとインタラクション」

「70's 最低ソングチャート」「おっぱいバレーとイノセンス」「娘のロックデビュー」

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■13/01/15(火) □ 70's 最低ソングチャート
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 今カナダ国営ラジオで毎夕「史上最低な歌チャート」というのをやっており、ちょうど帰宅時間のMがそれを聞きながら大笑いして帰ってくるのだが、ほとんどがカナダ限定ヒットらしく俺にはさっぱりわからない曲ばかり。しかしボトム 25 リストを見てみるとなんとなくわかるが、

1. (You're) Having My Baby - Paul Anka
2. McArthur Park - Richard Harris / Jim Webb
3. Seasons in the Sun - Terry Jacks
4. Tip-Toe Through The Tulips - Tiny Tim
5. Honey - Bobby Goldsboro
6. Sometimes When We Touch - Dan Hill
7. Afternoon Delight - Starland Vocal Band
8. Disco Duck - Rick Dees
9. Muskrat Love - Captain and Tenille
10. Patio Lanterns - Kim Mitchell

ポールアンカとかキャプテン&テニールが上位に来るんだから、これは史上最低というよりラジオを聞いてるオッサンの青春@70's 最低ソングチャートだろうな。それにこれは「アフタヌーンディライト」などの「ベタさヌルさ×ヒット度」をあるあるネタとしてリストアップしてるだけで(日本でいったら西城秀樹とか)、別に音楽として特にひどいわけではないだろう。

 音楽としてのひどさならば、いまのカナダキッズが聞いているポップチューン群がこんなチャートなど簡単に塗り替えてしまうよねとMと話す。投票するオッサンの子供らはすでに家を出てカレッジにでも行っており、そういうのを耳にせずに済んでるのだろう。

 萌は俺が現代ポップミュージックを嫌う気持ちを一応尊重してくれているが、しかし彼女の耳には俺が耐えられる音とそうでない音の区別はつかないようで、「これはいいでしょ?」とヌルいポップを聞かせたりする。どうもドラムとギターが入っていれば俺が許すと思っているらしい(笑)。小さいときからいくらいい音楽を聞かせても音楽鑑賞耳って育たないものなのね。まあ子育て先達によれば、子供はどうしてもロクでもない音楽にハマる時期があるものらしいが。

 俺が耐えられんのはこうやつだよ。



 こうしたメインメロディが楽器のリフ(繰り返しメロディ)みたいにオートマチックに鳴ってるのが現代ポップミュージックの1つの典型で、いいコードも楽器音も存在せず強い刺激だけがある。子供らはこれを気持ちよさそうに歌っているが、それは強度の高いエクササイズをやれば気持ちいいのと同じで、喉の筋肉がストレッチされ気持ちいいんだろう。ごく肉体的な快楽だけでできた音楽が流行っているんである。まあ音楽が肉体的な快楽で悪いのかと問われたらなんとも言えんけれど。

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■13/01/17(木) □ 家族ゲームとインタラクション
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夜Mが「グレンモア」をコールし、久々にプレイする。ゲーマー同士でカリカリと丁丁発止をやるにはストーンエイジのほうが隅々まで見通しが効き、ときには敵の行動までも操り一段濃い面白さを味わえるが、グレンモアは家族で軽く楽しむにはいいゲームだなあと改めて思った。これは正解のない部分が大きいゲームで、打つ手の大局的な良し悪しは数学的に計算できない。しかし細部を先々まで見極められないからこそ、気軽に打てるのだ。

 「ストーンエイジ」のような「あいつは A を取るから B は後で取れるから今は安い C をむしろ取っておこう」的なインタラクションが面白さのコアメカニズムになっているゲームは、皆が真剣に考え行動しないと面白さが立ち上がってこない。ゲームへの集中を求めてくるのである。うちの中2ムスメは今やりたいことが多すぎゲームに集中するには気が散りすぎる年頃なので、どのゲームをやってもそこまで考えこんでくれないわけだが、インタラクションの薄いグレンモアや「チケットトゥライド」は愉しさが個人目標(村の生産施設構築や路線連結)としてゲーム内に設定されているため、そういう気もそぞろな子供が歌なぞ歌いながらやっていても皆がそれぞれに楽しいのである。

 真剣な俺とMが他の村の様子を伺いつつ自分の村の最適化に集中するのは当然楽しいし、気もそぞろな萌でさえも足元を見られ悪いタイルを引かされドツボに沈むようなことは構造上起き得ないので、薄い熱意相応に楽しめる。実際萌は適当にやりつつも2つの歳の市を1箇所に並べ同時にアクティベートするなど、要所で勝負カンを発揮してちゃんと高得点を取っていた。そうして適当にやっていても引き(というか取れるタイルの巡り合わせ)がよければ勝ってしまうこともあるというのはこのゲームの欠点でもあるのだが、しかしあまりノッてなくてもやれば相応に面白いというのは家庭用としては美点でもあるわけである。

 結果俺が村を大きくし過ぎて税で9点を失ったことによりMに負け2位。萌は適当にやりつつも勝負にはこだわっていたらしく、3位でやや悔しそうだった。いいゲームでした。プレイ時間も短いしな。

 ◇

 いろいろなゲームを家でやって思うことだが、インタラクションのエッジが立ったゲームは、家庭用ゲームとしてはピーキーすぎるようである。「お邪魔者」「あやつり人形」もストーンエイジと同様で、勝とう騙してやろうとみんなが頭を絞って初めて面白くなるシステムなわけで、非ゲーマーの家族とやってもあまり盛り上がらんのだよな。俺はインタラクションが高いゲームをやりたいが、そういうゲームを家族ゲームにするのはなかなか難しいというジレンマがあるわけである。

 しかしまあゲーマーではないうちの家族は新たなゲームメカニクスを体験したいなんて思ってはいないわけで、こうしてお気に入りのゲームがいくつかできてくれたらそれでよしとしなければね。「ストーンエイジ」は簡易ハウスルールを作り、ぜひとももう一度トライせねばならん。あの明解な面白さを俺の説明下手で没にしては罰が当たる。

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■13/01/19(土) □ おっぱいバレーとイノセンス
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 夜日本語 TV で「おっぱいバレー」を見る。ボーイズのスケベさ馬鹿さはまったく我が身を見るようで、時代的にもほぼ一致。町が実にきれいで、どこかと思って途中で検索してしまった。北九州なのか。ルースターズだ! のちの大江か! 後輩ジョーは花田か! わかりやすいし字幕もあるのであとで萌に見せようと思う。

 綾瀬さんはこの頃よりも今のほうがさらに透明感が増しているのが不思議。より一層天然に近づいているのかな。容貌でいえば綾瀬さんよりも美しい人はいると思うが、あの目配り身のこなし反応のよさと表情のイノセンスという好ましいバランスは、なかなか他にない。

 あれはやはり子供の美しさだろうな。小学校中学年くらいまでは萌もあんな感じがあった。萌に「おっぱいバレー」を見せたい気持ちの中には、綾瀬さんやバカなボーイズのイノセンスに心を震わせてほしいというのもある。


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■13/01/24(木) □ 娘のロックデビュー
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ハッピーなのはとてもよかったんですけど
萌の学級ロックバンド発表会へ。ドラムが1台、ベースが2~3人、キーボード3人、アコースティックギターが 10 人、シンガー5人くらいの大所帯構成で、曲はうちでもううんざりするほど聞かされた「I Knew You Were Trouble (Taylor Swift)」。

 音楽の時間に先生にカンのよさをほめられた萌は唯一アンプにつながったアコエレを持たされスタンドマイクで歌うというバンドリーダー扱いなので楽しみにしてたのだが、始まってみるとやはりガキ集団で、全員サングラスをかけ萌はパンダの被り物までかぶって出てきおった。ありゃー。音楽は表情もパフォーマンスのうちなので、サングラスをかけたら訴求力が減るんだよな。

 さらに萌のマイクの高さが低すぎ、そのままだと見た目的にパッとしないことになってしまうので俺が客席から何度もサインを送るも気づかれず、そのまま始まってしまう。案の定萌の姿勢は前かがみに縮こまってしまい、せっかくフロントに立ってるのに見た目上の押し出しが効かず全体に埋没してしまった。うーむ。

 萌個人が目立たず残念だという話ではなく、子供はみんなステージに立つと緊張で硬くなり全員がオールデッドしゃっちょこばり状態になるので、リードの役割を与えられステージでも緊張せずニコニコしてしてた萌にはバリっと元気に、体全体を使い演奏してほしかったのだ。そうなればバンドに勢いがつきドライブし、見た目も音もよくなるのである。全体としてバンドのデキはよかったけれど (後で初めて本物を聞いて、簡易8ビートにしたのもいいアレンジだったと納得)、やはりみんな表情が緊張でデッドなのが残念だった。

 萌のギターがバンド全体をロッキンローリーさせるという俺のイメージにはやや及ばないデビュー戦だったが、エンディングをびしっと決めるのに失敗した瞬間萌がマイクに向かって「フー!」と叫び、それはなかなかロックっぽくてよかった。昔はなにかがうまくいかないと少し落ち込んでいたのだが、最近どんな失敗でもヤケクソ気味に「フー! Epic Fail (壮大なる失敗だぜ)!」って笑い飛ばす、図太いメンタリティになってきていると思う。家では叱られても反省せんので俺は腹も立つのだが、学校生活やステージではそりゃこっちのほうが楽しいだろうな :-)。

2013/01/19

日記「ギターに目覚める娘」

「ストーンエイジ不発」「かつてのリスナーとの邂逅」「エレキ師匠」

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■13/01/07(月) □ ストーンエイジ不発
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ストーンエイジは本当に見事なバランスの傑作である。人気のあるゲームでも何度もやり込み細則を覚えないと面白くならないものは多いが、ストンはカルカソンヌやグレンモアと同じく「これをすればこうなる」という選択肢の価値がクリアーで、経験による記憶は必要ないのでビギナーが上級者と同じ土俵で戦える。

 選択肢をどう取るか、いつ取るか、どう組み合わせるかというところで上手い下手の差は大きくつくが、ゲームの一番楽しいところを最初から自分で考えていけるところがフェアでよろしい。上手い人の打ち手を見るたびにあーなるほどそうかと学習していけるので、実戦で習うことが楽しいのである。習うことがつまらないゲームはなかなかやる気がしないよね。

 ところがうちではどうも妻子にウケず、正月に一度トライしたのみで保留ゲームとなってしまっている。うーむ。

 ◇

 ウケなかった理由はまあゲームをする気分の有無も大きいけれど、採集した資材で買えるものが単なる建物点とわかりにくい文明カード(5種類ある掛け算ボーナス点)だというところがアピールに乏しいんじゃないかと思う。「牛と羊を育て肉屋で売る」「麦を作りウィスキーにして酒場を開く」という村構築感があるうちの大ヒットゲーム「グレンモア」に比べると、「文明カードに描かれた人数にワーカー数や畑数をかけたボーナス点が得られる」というのはイメージしにくい。ここを説明しようとすると2人とも「意味がわからん」というスイッチオフ目になってしまい、結果として文明カードはまったく取られず盛り上がらなかったのだ。

 手に入るのがもっとワクワクするような魅力的なもの、たとえばグレンモアのような生産拡大要素だったりアグリコラのようなかわいい畑や牧場だったら、もっと食いついてもらえただろうと思う。俺もルール学習中は獲得するカードで生産が拡大していかないことを案外と感じ、つまらんと思ったしな。ストン全体の神がかったゲームバランスがわかると、勝ち筋の多彩さにいやはやと感心するわけだが(※)。
(※)グレンモアは何十戦もすると勝ち筋がややパターン化してしまうところがあり(今回は Duart を取れなかったから Iona+畑で行くかみたいな)、戦術の幅をもうちょい増すために拡張タイルを出してくれんかなと思う。

 まあチケライもグレンモアも初回は初物嫌いのMにまったくウケなかったし、萌は今 iPod とポップミュージックに夢中でそれどころじゃないというのがあるわけで、長い目でみていこう。

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■13/01/09(水) □ かつてのリスナーとの邂逅
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 ウィルコ・ジョンソンというギタリストの話題がツイッターに出、「ウィルコといえば、このカッティングだよな」と Youtube のリンクが貼ってあったので見てみるとなるほどカッコいい。そこで

「80年代に雑誌Playerでロックギター講座の田中一郎(花田だったかも)が紹介してたんだけど、初めて音を聞きました。かっこいい。ルースターズみたい。しかし昔はそうそうレコードも買えないしこんなのを聞くチャンスはなかったんだけど、今はすぐにこうして聞けるんだから、現代の子供らの楽器の上達がはやいのは当然だな」

とコメントすると、そこに

「大昔に見たサカタさんの鬼カッティング。場所は屋根裏、曲は『君に見えないラブ&ピース』。ギターから火が出るかと思った」

 と突然リプライがついた。えっ! 誰? 俺をフォローしてる知らない人からだ。


『君に見えないラブ&ピース』(写真左端が私)

 驚いて「お、おたく、どちらさん?(カーネーション・小原糸子)」と尋ねると、昔ライブハウスで俺のバンドを見てた人なんだって。

「メンバーの中で一際クールな印象、しかしギターサウンドの、特にバッキングからソロに移行する時の沸騰感。激アツでした。スポットライトの中でユラリと揺れるやいなや、目にも留まらぬ高速カッティングでサクサク斬られる kids…て感じでしたよ」

と言ってくれ、これは素人ではない印象。曲名を覚えてるんだから見たのも一度や二度ではないなという感じで、もしかすると対バンでやってたバンドのミュージシャンなのかもしれない。

 ともあれうれしいことである。あのバンドは東京在住メンバー3人に新ギターを加えて活動再開してるんですよと伝えておいた。びっくりしたなあ。ツイッターで知らぬ間にそんな人にフォローされてたなんて。

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 この話をすると、お父さんってロックスターだったの? と萌がやや興奮する。いやスターではないけど、昔私のバンドを見て、何十年も経ってからネットで見つけてくれるくらい気に入ってた人はいたらしいと答える。けっこうすごいことだよね。

 Youtube で古い音源のスライドショーを見せてやると、今までとは違う感興を得たらしく「友だちに見せる」とか言い出した。いや、それはなんかちょっと恥ずかしいからやめてくれ(笑)。

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■13/01/10(木) □ ギターに目覚める娘
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わが愛機レスポールJrがなかなか似合う
萌が本格的にギターに目覚めつつある。学校の音楽クラスのギター課題曲(テイラー・スウィフト「I Knew You Were Trouble」)を全員で弾いてる時に、先生が拾ったコードが間違ってる気がすると萌が指摘し「お前はスジがいい」と褒められ、「先生のいいギター」とマイクロフォンを与えられ演奏したのだそうだ。独奏じゃないが全体演奏の中の第一バイオリン奏者&リードボーカル扱いなわけで、気持ちよかったと上気している。全校集会での発表もそのままリードを取るらしい。やったじゃん。

 スジがいいのはそりゃ当たり前だ、これまでどれほどサブリミナルロック教育を施してきたことか。萌はピアノレッスンは1年しか取らなかったしギターもやってこなかったが(ウクレレで一応基本コードは教えてある)、家ではキーボードをやめさせず好きな歌のコードを自分で拾うようずっと仕向けてきたのだ。そこのコードが違うとかよくそのコードを見つけたとかこの曲のこのコードが美しいよねとかさんざコード談義をしてきたので、音楽を聞けばバンド経験者同様「C/G/Am/Em のパターン」とコードの移行が直観でわかるのである。ギターに行ったってそのコード感覚は同じなわけで、この曲も自分でコードを拾い、それが先生の拾ったコードよりも正解だったというわけである。音楽で無駄になる経験など何もないのです。

 ピアノと音楽ゲームのおかげで音感とリズム感は俺よりいいし、さらに俺は胸板薄く大きな声が出ないのだが、萌にはデカ声で歌がうまいMの血が流れている。俺はそのために結婚したといっても過言ではない(笑)。やっとこの日が来たか。ロックに向かえば輝く未来が約束されている。

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「あんたなんかと絶対絶対ヨリは戻さないわ!」
いま英語圏ティーンの間で流行ってる音楽はすべて度し難い低創造性のゴミである。Jpop チャートもゴミの粒ぞろい度では互角だが、日本では音楽に興味があるならばどんな生活をしていたっていい音が耳に入る。カナダではほんと信じらんくらいゴミしか入ってこないのだ。70~80 年代に MTV にあふれていた音楽的遺産は完全に音楽から消失している。

 そんな中で萌が好きなこのテイラー・スウィフトは珍しくギターとドラムが入った昔ながらの音楽で、そこに自虐でもマッチョでもなくからっとしたティーン的感性をぶちまけていてなかなかいい。彼女の「あんたとなんかヨリを戻すわけないでしょ!」は爽快だ。同じことを俺も言われたことがある(笑)。こっち方面に進んでもらいたいものである。

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■13/01/12(土) □ エレキ師匠
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 久々の日本語ワークショップ。KDさんがクリスマスにもらったというストラトと小さなアンプを持ってきたので、おーストラトかいとアームをぐいんぐいん使いジミヘン風の曲を弾いてやるとすごく喜ばれた。

 3つのピックアップの音の違いとか、アンプのドライブとクリーンチャンネルの違いを実際に音を出しつつ教え、どこで見たのかピックガードにピックを挿そうとするので挿すならここだよなどとあれこれエレキギター常識を伝授すると、もう目がキラキラになって喜んでいた。最近ようやく音楽方面で子供らに認められております。大きな春子ちゃん、認めておくれよ。