2007/12/31

日記「アツイ感受性」

「アマチュア革命的興奮」「ファミリークリスマス」「千の風」ほか。

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■07/12/19(水) □ アマチュア革命的興奮
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 オオウチコム氏という、サッカーコラム界の日没さんを発見した。こんな美しいコラム群がこれまでどうして見つからなかったのか不思議なほどの(※)、素晴らしいサッカー文章たち。日没さん発見以来のアマチュア革命的興奮だ。日没さんは競馬と音楽と東京を書いており、オオウチさんはサッカーと仕事と子供らのいるサッカー場風景を描いている。ジーコで負けたむなしさ、中田をなくした喪失感、オシム前期のサッカーを見て盛り上がれなかったわけ、アジアカップ敗退での脱力感が、顆粒となって水に溶け体に吸収されていく。
(※)サッカーシミュレーション FM 2006 でディルク・カイトという選手を獲るかどうか悩んで、名前を検索してみたらここにヒットした(^_^;;)

 このオオウチさんのコラムの中に、日本サッカーの夢の時代は「カズではじまり、中田英寿で終わる」という節がある。Jリーグの始まりからサッカーを見始めた俺たち多くのサッカー好きファンには、まさしくど真ん中だなと思う。

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 今日は本年最後のカラテで、萌たちビギナーからブラックベルトまで、総勢30名が勢ぞろいした。オレンジ以上の全員による組み手がすごかった。みなファイトに満ち溢れ打ち合っている。プロテクターをつけ、上の者は手加減しているとはいえ、ビシバシとすごい音がし痛くないのかなと俺も萌もびびった。高段者のおじさん同士はヘッドギアをつけてなかったのだが、たまたま裏拳が顔面にばしっと入ってしまい、でっかいおじさんがほとんど昏倒しかけたしな。いやはややっぱりカラテピープルはすごい。萌があんなことをするのは想像もできない。

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■07/12/20(木) □ クリスマススナックパーティ
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 学校のクリスマススナックパーティということで、ランチタイムにベジタブルを届けに行った。ランチタイムに教室に入ったのは初めてだが、萌たちはみな楽しそうにワイワイと弁当を食べていた。こんなに楽しいんじゃ、もともと食べるのが遅い萌が毎度毎度時間切れで食べ残すのも道理である。まあ楽しくてよかった :-)。

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■07/12/21(金) □ 萌のアツイ感受性
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 萌の学校が終わり、LSを連れて帰る。このクリスマス時期、ガキどもの興奮は手がつけられない。

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 「ちりとてちん」でまたえらい感動的なシーンがあり、萌はあの「師匠復活」シーンに続きまたも大泣きしてしまった。破門された草々を助けるために弟子たちが殴りあい、そしてついに草々が戻る。この人情噺で声を上げて泣くのだから、萌は感受性が成熟してるというか、母に似てアツイなあと思う。

 成熟といえばこないだ「シュレック3」を見て以来、萌はZepの「移民の歌」が気に入っている。ロック道を順調にまい進しているぜ。Zepはビートルズに次いで世界で2番目に人気があるのだ。3番目はストーンズだ。4番目はえーと、クイーンかな? と簡略な教育的説明を与えておいた。

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■07/12/22(土) □ ファミリークリスマス
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 前倒しのファミリークリスマスでSH家へ。ADがグースのローストを作ってくれた。ガチョウなんて初めて食べたが、タフだが野趣があってえらいうまい。肉がつかない鳥らしくたくさん食べられなかったのが残念なほど。カナダの家庭料理でターキーやダックが出てくると味気なく堅く臭みのあるチキンでしかないのだが、これはわざわざチキンを差し置いて食べる価値のあるものなのであった。

 萌は叔母さんたちに服をたくさん買ってもらって、得意のファッションショーを披露してご機嫌であった。

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■07/12/24(月) □ クリスマスライト
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 クリスマスイブ、萌が実に久しぶりに風邪を引いた。グレード2になって初めてだと思う。体調は昨日よりもいいが咳はまだ止まらず。Mがクリスマスイブっぽく掃除をしたり萌と映画を見たりしているので、俺は少し年明け提出の仕事を進めておく。

夜、クリスマスライトを見に外に出る。うちもそうだが近隣にこれといって見所のある家はなく、それでもポツポツと写真を撮りながら歩くうちに、萌のおなかが痛くなってしまい、1キロをおんぶして帰ることになってしまった。もう腕がくたびれ果て動きません。

 写真は 1/15 - ISO 200 くらいで固定して撮ったのだが、全部暗くて失敗であった。あらかじめこういうときに使えるモードを試しておくべきだった。やっぱキヤノン A530 は、シャッタースピード固定(=ISO オート)モードがないのは痛いよなあ、こういうときに。

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■07/12/29(土) □ 甦る本山
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 録画の天皇杯を見る。広島は守ってカウンターのチームで、優勝争いをするサッカーではないが、ガンバを相手に1対1ではすべてのポジションで対等以上の戦いをしている。注目のガンバ安田も駒野に抑えられている。こんなチームがJ2に落ちるのはまったくJの損失だ。ガンバは相変わらずで、丁寧にやっているうちに2点先取されてしまった。俺がもしガンバのファンだったら、この変わらぬトロぬるサッカーにトサカに来ると思うな。広島が見事3―1でガンバを撃破。

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 2戦目鹿島・川崎は熱さほとばしり両者譲らず攻め合う見事な試合で、ジュニーニョを抑え切った鹿島が最後は本山の力で競り勝った。面白い試合だった。本山はおそらく今年のJリーグのベストMFだったのだろうが、最近の代表メンバーを見渡しても今日の本山のように走ってこぼれ球を拾い、テクニカルにボールを動かしパスを出し、ドリブルでシュートに持っていくと3拍子揃った選手はいないよな。パスだけなら本山よりうまい選手はたくさんいるだろうが、この試合を見ればパサーの遠藤には拮抗した(=パスの出し側よりも前線の受け側で厳しい戦いが続く)ゲームを動かす力はなく、走る本山にはそれがあるというのが明白だ。

 本人は昔のようにスピードドリブルで相手を置き去りにできないというジレンマを抱えてるのだそうだが、現時点の持てるスピードを敵に詰めこぼれ球に追いつきスペースに動きマークを外して蹴るという実効あるサッカー的動きに余すことなく使っていて、それで正解なのだろうと思った。ピルロだってドリブルで相手を振り切ったりはできんのである。相手のマークをはずしボールを通すコースさえ作れれば勝負になるのであり、それには十分なスキルを本山は持っている。もう一度インターナショナルレベルで本山を見てみたいと思う。

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■07/12/31(月) □ 「千の風」
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 朝起きると録画中の紅白歌合戦がもうクライマックスに差し掛かっていたのだが、このクライマックスが音痴の SMAP とド演歌ではやはり聞くに堪えず、音声を切って見ていた。

 終わってテープを巻き戻すと「演歌対Jポップ」という組み合わせになっているようで、見るに耐えないものを5組ほど早送りする。USA出身の女性歌手が演歌の背景で歌わされリハーサルで泣いたそうだが、そのストレスは俺もまことに理解できる。米ポップもJポップも演歌もみな甲乙つけがたく下らないが、そういうニッポン歌謡ショー的しきたりは日本にしかないだろうからな。

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 明日新年なべをやりたいので食材を買い出す。しかしカナダは魚貝が高い。アサリ6ドル、タラ切り身13ドル、カニ脚4本で16ドル(泣)。まあ年に一度の正月だから仕方がないが。

 ダラーショップに寄って萌のお年玉(クリスマスマネーだけど)ショッピング5ドル分もやらせてあげた。萌は刀を買って大喜びであった。

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 お年越しなので簡素だがちゃんとうまい晩御飯を作っていただき、夕方紅白の残りを見る。萌が期待した米米クラブも普通にいい歌を歌ったため、あまり盛り上がらなかった。Gackt と大塚愛という人のステージがすごかった。どっちも音楽には興味はないが(―――いや、大塚愛という人は自分で曲を書いてるようだし、あのメロディと言葉と歌う表情には浜崎あゆみなんかとはレベルの違う才気を感じるな―――)、さすがにこのショーでしかやりようがないという超絶な人海力のかかったステージだった。

 今年を思い返すと、まず記憶に来るのはなんといっても父さんのことを置いて他にはない。この頃よく夢に出て来るんだよな。父さんや兄貴がいる店を俺がマゴマゴと手伝い叱られるというような理不尽な夢を。

 萌は紅白で流れた「千の風」の歌を、「これKがギターでおじいちゃんに弾いてあげた歌でしょ」と、どういうわけなのか覚えていて俺をひっくり返らせた。出棺時にKがギターを弾く姿をたしかにビデオに撮っていたが、あの断片的メロディを覚えていたのだろうか。この歌を聞いて俺と萌はまたセンチメンタルな気持ちになっていく。不思議なことだよと母さんに電話をし、今年は暮れていく。

2007/12/18

日記「萌のクリスマスバンド」

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■07/12/14(金) □ FM 2006:アジアカップ日本対豪州
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 【FM 2006:アジアカップ日本対豪州】うちのパレルモから去った中田がまだまだ主力として活躍するアジアカップ、Qファイナルは現実と同じく豪となった。アジア選手でFootball Manager に選手データが入ってるのは欧州で多くが活躍する豪(と俺が入力した日本バーレーン)だけだろうから、これが事実上の決勝である。よし。

 豪にはケーヒル・キーウェル・エマートンとワールドクラスがおり、他の選手は 120 あたりだがフィジカルが強く、やや押されシュートを打たれまくるが、トゥリオがヴィドゥカを抑えPK外からのショットは川口がきっちり抑えている。日本は隙をついてパスを回しチャンスを伺う。実に現実的。

 後半メンバーを替えるも好転せず、しかし中田が珍しくFKを決め、後は耐えて逆襲を狙う。双方どうしても点が入らず90分、大久保の突破がつぶされ、こぼれ球をうまく持ち込んだ明神がゴール! よし。苦しいが双方持ち味を出したいい試合であった。前田がいいなあと改めて感心する。やはりチームプレイの値を高くしといたからだろう。

 決勝のオマーンだけが予想外の抵抗を見せ、2点を失い延長でも決着がつかずPK戦となる。中田がはずしひやひやしたが、最後にトゥリオが決めて無事優勝となった。めでたし。

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■07/12/15(土) □ クラブWC3位決定戦・浦和:ハセル
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 【浦和:ハセル】浦和はミラン戦よりも落ち着いているようだ。やっぱミランが相手のときとは違うよな―――うわ! いきなりPKをとられた。坪井。まあそれこそミラン相手にこれをやったら取り返しがつかないが、同格の相手なのだから攻めて取り返せばよし。日本B代表対サウジ(アフリカ代表だがアラブ系だし)B代表といった力関係だろう。ボール扱いのうまさでは負けるが―――日本がボール扱いで勝てる国は少ないとここ数年代表を見ていて思う―――、パスと戦術眼で勝負になるはず。

 しかし浦和の中盤がゆるすぎてボールを奪えない。鈴木らの足に疲れがあるのと、阿部がDFに入ったせいだろうか。相手の方がスピードもありパスもカットされてしまう。

 20分、ようやく相手の長い足のリーチの感覚が掴めてきたようで、パスをつなぎキープできるようになってきた。しかし米解説者があーあとため息をつきワシントンに同情するような形でチャンスはつぶれていく。

 30分、山田がトップ下でボールを持ちゲームを作る。代表キャップ数も多いし、やはり地味ながら山田が浦和では一番格上なんだなと思わせる落ち着き。英解説者がよく言う comfortable with ball(ボールを持ったときに落ち着きがある)というやつである。敵が近づいてくる前に早くボールを放してしまいたいという雰囲気を漂わせている選手は、やはり敵の餌食になるしかないのだよな。山田と細貝はポジションをスイッチしているようだ。

 ワシントンが相馬のクロスに無理やり合わせてゴール! 唐突に訪れた最初の決定機にきっちり決めるとは、さすがなり。なんかセンターでどんと構えてパスが来ず怒り心頭というイメージが彼にはあったのだが、シュートをはずして味方に謝ってるシーンなんかもあり、けっこういい奴なのかもしれない。

 これで波に乗った浦和選手がみなドリブルで勝負し始めた。なんだみんなドリブルできるんじゃないか。ドリブルが入ると相手の組織にスペースができ、スルーが通ってまた決定機が生まれる。これをどんどん続けてくれ。

 後半:ハセルが押し込んでくる。浦和はチームカラーとしてリアクションサッカーが過ぎるよな。メンバーの力量的に相手を押し返す力はあるだろう。やれよといいたくなる。

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■07/12/16(日) □ クリスマスにまつわるあれこれ
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 【浦和:ハセル】後半はP氏とチャットしながら見てたのだが、えらい一方的な展開になってしまった。

(後半開始)
P:見てますな!
サ:浦和は阿部がDFだから押し上げられないのだと見た。阿部は中盤でボールを刈らせないと。米解説者も長谷部は阿部が近くにいないと何もできんといってますね。
P:オジェックには聞こえているのでしょうか!
サ:じっさいオジェックっていい監督なのかどうか、誰にも語られないですよね。
P:ですねぇ。まぁカナダではゴールドカップを取った監督として永遠に。。。
サ:たしかにアレだけは偉業でした。まあACLも勝ったんだから文句も言えないのか。
P:ですなー。代わりにリーグ戦落としたのは?ですが

(ただただ押される)
サ:いかんー。ここから向上する目がない。
(FKからワシントンが決める)
サ:ワシントンさまさまですね。やれやれ。
P:やりましたなぁ
サ:1点目だって普通入らないタイミングだったのをこじ入れたしなあ。しかしこのまま攻められっぱなしで終わっては印象が悪すぎるので、カウンターでもう1本くらい決めて終わってもらいたい。

(得点で浦和がやや盛り返すもサヘルFWが同点ゴール)
P:あぁぁ
サ:ありゃー......。しかし浦和もこの失点前にやったように、攻めれば攻められるのだ。これがシーズン最終戦だぞ。ちゃんとボールを奪いに行けよといいたい。
サ:浦和サポも歌うか相手をブーイングしてるだけじゃなく、ちゃんと味方を走らせろといいたい!

(米解説者サヘルを絶賛、オジェックを批判)
サ:オジェックの無策が批判されてます。誰を出してもこれより悪くはならんだろうになぜサブを出さんかと。同意。
P:誰もいないんですかねぇ
サ:ACLでもリーグでもここに至ってもサブを使わないあたり、
P:誰かに似ている。。。
サ:ジーコに似ている...

(PK戦へ)
サ:あ、PK戦のためにGKを替えるとは。サヘルすごい。スペシャリストなのか。期待しちゃうな。超人的なセーブをするんでしょうか。
サ:....普通だ。
P:ハハ

サ:トーナメント中にヘアスタイルが変わったとさっき解説者にさんざ指摘されていた永井.....決めた。
(アナウンサーが「永井はキュウリのように冷静に決めました」という)
P:キュウリ男
サ:ああいう言い回しがあるんですか(笑)。それともあの顔からキュウリを想起させたのか。
P:まぁ確かにキュウリは冷野菜

(見事全員決めて3位決定)
P:ふ~~
サ:つらい試合でしたが、ワシントン最後の試合を勝ててよかった。
P:泣いておりますなぁ。もらい泣き。
サ:来年もたしか日本で、開催国枠があるんでござんしょ?
P:です
サ:そこに今度は、コンディション万全のチームを送ってもらいたいJリーグ。
サ:ベストメンバー規定とか捨てろ。
P:来年こそ見てこよ
P:ではおやすみなさい
サ:はい。

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 午後は掃除とクリスマスツリーのセットアップ。萌はとんでもなく興奮していた。

 去年まではクリスマスはただ行事としてハッピーだったのだが、最近は学校で友達にいろいろ聞いてキリスト教に興味を持ってるらしく、ベツレヘムがなんとかかんとかとかバージンマザーがどうのこうのとかサンタはノースポールにいるんだとか(去年まではサンタの実在など信じていなかった)、俺にいろいろと教えてくれる。まあクリスマスはファンタスティックで日本の少女も教会のムードとかには弱いし、そうですかそうですかと俺は答える。こういう話を聞くと、小学2年でも子供たちはクラスでいろいろ込み入ったことを喋ってるんだなあとびっくりする。

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■07/12/18(火) □ 萌のクリスマスバンド
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 萌のクリスマスコンサート。ほとんどのクラスがテープに合わせて歌うだけだったのだが、子供は普通リズム感が未熟なので、先生が指揮をしても全然声が揃わない。選曲もつまらないものが多い。指導する先生たち自身に音楽センスがないと感じざるを得ない。



 それに対し萌の先生は評判どおり明らかに経験あるミュージシャンで、もうこのクラスだけはグルーブが全然違うのであった。キッズに鉄琴を教え、ピアノが弾ける子とバイオリンが弾ける子をフィーチャーし、自らはギターで伴奏して見事なバンドミュージックを作り上げ、圧倒的なクオリティで他のクラスに差をつけていた。萌は鈴で合いの手を入れるパートだったのだが、正確にきちんと鈴を鳴らし、本人は完璧ではなかったと悔やんでいたが文句ないデキだった。サイコーです。

 クラスで先生によかったよかったと声をかけ、「あれですね、先生はギターを弾くだけじゃなくて、明らかにバンドマスターとして皆を引っ張ってましたね。よかったですよー」と絶賛しました。やっぱ教育者には優れたセンスが必要なのである。

2007/12/14

日記「クラブWC浦和の戦い」

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■07/12/08(土) □ 大久保アジリティ幻想の経過
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 クリスマスライトつけ、レゴ、DQ7と、一日萌と遊ぶ。

 FM 2006:パレルモシーズン2の前半が終わり、久々に首位に立った。中田に代え期待をかけている大久保は、ここまで3ゴール3アシスト。実力通りの仕事をしているが、なかなか目立った活躍をできずにいる。サブFWとしては悪くないが、3MFの1枚としてはボナーニらとの力の差がかなりあるといえる。パスミスなどでボールを失う機会が同ポジションの他選手よりも多いのが厳しい。中田より攻撃力はあるが、やはり守備とパス力は劣るわけである。上位チームに勝たねばならぬという状況で先発させるのは、監督としてやはりややためらう。

 しかしドリブル突破にかかれるような体勢でボールを持てさえすれば大久保の能力を楽しめるわけで、もう少し使ってみたい。やっぱただリーグを勝つだけでなく、好きな選手を使って成績を残したいのである。この悩みが楽しいのだ。

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■07/12/10(月) □ 浦和:セパハン
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 クラブWCのために昨日 FOX スポーツチャンネルに入った。【浦和:セパハン】浦和は非常に落ち着いたペースで試合を進めている。必要に応じてここからしゅっとペースを上げつつ正確なプレイで点を取れるならいいのだが、Jのラスト2戦はそれができなかったからな。相手の攻撃を余裕で止め、2/3 から速い縦パスを入れるが跳ね返される。フィニッシュの部分がこのままではいかんのである。

 トゥリオがMFみたいな位置でプレイしている。「攻撃に上がる」というよりは、最初からトゥリオが攻撃を組み立てるのを戦力として組み込み後ろ半分が動いているようだ。やっぱ足技がうまいし判断と動きが速いよなと感心させられる。鈴木よりははるか攻撃に役立っている。

 15分経過、いろいろやってもやっぱ最後はワシントンに渡しゴリゴリとつぶれるという凡庸な攻撃は、リーグ終盤から変わらない。ワシントンはボックスに入るあたりで後ろを向いてもらい、力ずくで振り向きシュートを打つというイメージしか持たないゆえ、対応が簡単なのはJ最下位のチームが先週証明した通りではないか。状態が悪いのはセパハンも同様らしく、まったく攻められないでいるが。これはクラブWCといっても事実上のAFCの世界挑戦権決定戦なので、双方もうちとレベルの高いサッカーをしてくれないとなあ。

 29分、相馬→永井→長谷部がここまでで最高のチャンスをふかす。だがしかし、常時DFを引き連れているワシントンが絡まないこうしたスピード勝負のほうがシュートにつながるチャンスは高いだろうと思う。と思ったら即座にもう一度相馬→永井できれいにゴール。相馬の完勝であった。ワシントンはこうしてDFを引きつけるおとりに使うのがベストであろう。

 これでようやくパスを散らしキレキレの相馬で勝負するという勝ちパターンを掴んだ感じで、ここからはハーフまで自信を持って浦和がペースをコントロールし、先週とは違う安定したサッカーを続けた。これならば問題はないだろう。米解説者は両チームに好意的で、アジアのサッカーを楽しんでくれているようだ。しかしトヨタスタジアムだからなのか、観客席が整然としすぎていて混沌がなく、応援の迫力には欠けているな。

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 アジジみたいなドリブラーの主将を入れたセパハンが後半攻める。しかしワシントンが珍しくワイドなところでDFから離れてボールを受けゴール。その後は双方持ち味を出した攻め合いという感じで推移。浦和の中盤守備がよく、チャンスを与えない。キレキレのアジジ主将が万全で前半からいれば、浦和がこうして波に乗る前にもっとクロースな面白いゲームにできただろうが。

 このアジジ主将に比べると長谷部はまだまだだなあと思う。いい体勢でボールをもらえば技術はありそうだが、自分が動き攻撃全体を動かすという意思は見られない。トゥリオが上がったときのほうがチームに躍動感がある。セリエに行くそうだが、これじゃ小笠原同様試合に出られないだろう。俺がセリエ弱小チームの監督ならアジジみたいなあの主将がいたほうがありがたいもんな。

 永井のヘッドをクリアしようとしたDFがオウンゴール。気の毒なのでセパハンにも1点くらい取らせてあげたくなる。小野投入。あ、なぜかアジジ主将カリミがゴール。トゥリオのクリアミスだ。これがミラン戦でなかったことを幸いとすべきだろう。

 試合終了、浦和は意外にも万全のデキだった。ACLとJリーグでは「あと1試合、なんとかして勝たねばならぬ」と耐えていたのが、この1週間は「あと1試合(3位決定戦もあるけど)できる」という喜びでこうしてコンディションを上げてきたのだろう。あと1戦、楽しんでやれるよう準備してもらいたい。今日くらいのコンディションと意欲があれば、恥ずかしくない試合ができるだろう。

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 FM 2006:シーズン後半、チームの状態が落ちてきて、噛み合わなくなった3MFをあきらめ去年の 442 に戻す。442 はサイド攻撃一辺倒で単調なのだが仕方がない。仕掛けるのがサイドだからボールを取られてもカウンターを受けにくく、安定しているわけだ。大久保は右ウィングに入り、センターMFよりもスペースをもらえるので突破をいつも仕掛け、いい仕事をしている。CL・ミラン戦をホームアウェイとも撃破。つ、強い。

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■07/12/12(水) □ CL決勝
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 FM 2006:仕事を終えCL決勝。レアルのゴールを割れなかった。相手にもろくにシュートは打たせなかったのだが、ベッカムのFKを弾いたところを押し込まれ決勝点。負ける試合ではなかったのだが、最後にやはりFWの力不足が出たなあという感じ。ふう。

 しかしスクデットはクリーンに取ったし、CLもここまで一度もリセットしてないんだからと Football Manager の神様に勘弁してもらって、この決勝中にフォーメーションに加えた微調整をセーブし、その 442 改(※)で再度戦わせてみる。と、442 の単調さも払拭しさまざまな攻めを繰り出してレアルの守備を破り、2-0 の完勝となった。大久保も右サイドでいい仕事をしてくれた。よし (^_^)。シーズンを通して5ゴール4アシストというのは物足りないが、うちほどの規模のチームになると日本代表程度の選手をスタメンで使い続けることは無理なので、仕方ないだろう。
(※)FWの1枚は役割を守らせ(Free Role なし)、もう1枚が Free Role+Creative 自由度フル、MFも片方は守備的で片方は前に出すというバランスが効いた。

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■07/12/13(木) □ 浦和対ミラン
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 【浦和・ミラン】ついにこの日が来た。Jリーグ王者が世界と戦う日。フランスWCの初戦と同じ興奮で早起きしてしまった。浦和のスタメンは3日前と同じ。これが今期最後だ。走り切れ。ミランはジラルディーノの1トップ。

 坪井のクリアミスからゲームが始まる。坪井はどうも大きな試合になればなるほどミスしそうな怖さを感じさせる。浦和のキーである相馬の対面は守備的なオッドとなっている。左にうまく展開して阿部のミドル、いい感じ。ミランの最初のプッシュは浦和サポのすごいブーイングの中(ミランにブーイングを浴びせる日が来るとは!)、落ち着いて処理する。浦和の動きは非常にいい。ミランに火が入る前に消してしまっている。期待通りまったく日本代表対イタリーという感じのゲーム。

 10分、浦和のポゼッションが続く。実際ミランはまだエンジンがかかっていない。うわ、ピルロの素晴らしいFK、軽いタッチですごいボールが来てGKの反応が遅れ危なかった。このあたりからミランがペースを掴んできた。ミランが落ち着いて攻め、浦和がボールを持てなくなる。ボールを保持できないんだよなあ。プレスがかかると簡単に失ってしまう。

 23分、カカーのファンタスティックなドリブルからついにミランの猛攻が始まった。しかしカウンター型の浦和にとってもミランが攻めてくれたほうがリズムとスペースができる。浦和は負けてもいいのだからもっと面白い試合にしてくれ。

 32分、ポゼッション 37:63 と出る。ミランは前の3人で無理なく点を取ろうとしているので危険なシュートは打たれてないのだが、浦和のプレスは全然かからずミランは簡単に奪えるという展開が延々と続く。浦和MFが足を出せないところにボールを通せる相手の力が上だということだろう。そこを脅かすあと1歩の意思の力がないとボールは奪えない。詰めろ鈴木、阿部。

 40分、ワシントンが長駆ドリブルで運び、鈴木のシュートまでつながった。やっぱプレスでボールが持てないときは、こうしてボールをキープし味方が上がる時間を作れる人間が必要だ。長谷部はここで仕事をできないなら、噂通りにシエナに行っても出番はないわけである。頑張れ。トゥリオが上がればゲームが動くはずだが、さすがに相手がこれだけ強いと彼も上がれない。頑張れ浦和MFたち。双方とも決定的なシーンが作れずフラストレーションのある表情でハーフタイム。

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 ミランが前を厚くしてきたので浦和も反攻のチャンスが出る。ミラン攻撃陣がどんどんPKボックス内に入ってき、盛り上がってきた。やっぱここまで相手がうまいと、ワシントンはともかく通用するのは永井・阿部までだなあと思う。長谷部・鈴木は力が足りないというのがここまでの感想で(FMで日本代表に呼びたいとは思わない)、浦和のほとんどの選手はボールを拾っても、ボールをいいところに動かし、自分の体勢を整え、そして何をするかの決断をするまでの時間がかかりすぎる。ミランの選手の3倍の時間がかかるという感じがある。達也とポンテがいないのが痛い。小野も怪我だろうし。

 55分、オープンな展開が続き、阿部が強シュートを打ち、セードルフが打ち、ジラルディーノが打つ。60分、ついにトゥリオがセンターラインを超えて攻撃に参加する。浦和が点を取るとしたらトゥリオが絡んでの組み立てしか考えられないよな実際。彼が最も強力なビジョンを持ちそれを実現できる意志力と技術を持っているのだ。インザーギ IN。

 DMFの位置に上がったトゥリオから狙いすました素晴らしい縦パス! 永井?がクロス! クリアされたがオウンゴールになりかけるまでミランを追い詰める素晴らしい攻撃だった。やはりトゥリオしかいない。俺がオジェックならば、トゥリオをDMFに上げるぜ。

 ゲームが動き始めた。浦和も攻める。―――がその対価として空いたスペースでカカーが完璧な仕事をし、セードルフがゴール。パーフェクト。まあこれはよし。浦和の仕事は面白い試合にすることなのだ。

 点を取ったミランが落ち着いてボールを回し時間を殺す。―――ああ、トゥリオの足が攣った~。あああ、これは駄目なり。阿部がDFに入り山田が入った。その山田がナイスなタッチで2本続けてシュートまで持っていった。残り13分。マルディーニが入り歓声が上がる。こうなったら小野も入れてくれ。浦和は何もできなかった相馬に替え平川。、最後まで抵抗を続けたが、ゲームセット。ふー。

 まあともあれ、WCに比べれば格段に納得のいく敗戦であった。どうしてミランの選手はあれほどボールを取られないのか、逆に浦和はボールをキープできないのか、そこの大きな差が詰まらなければいかんともしがたい。どうしても代表を重ねて見てしまうが、ミランとイタリー代表の強さは同じ高みにあるだろうが、日本代表は浦和より確実にいいメンバーを揃えられるのである。差は詰められるし、こうしてきちんとやれば勝負はできるなと改めて思うのであった。

2007/12/06

日記「FM 2006 日本選手アジリティ幻想」

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■07/11/29(木) □ Football Manager 2006 再燃
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 Football Manager 2006 熱が半年振りくらいに勃発した。チームは前回も使ったバーレーン代表選手のデータを標準エディタで大雑把に書き換えた日本代表と、中田を入れたパレルモで、日本の強みであるセンターMFを3枚使える 3-2-3-2 システムの構築に没頭する。FM 2006 はめんどくさいのでいったん飽きるとこうして間がえらい空いてしまうが、やはりむちゃくちゃに面白いゲームである。自軍のシュートが入るたびに、力一杯ガッツポーズをしてしまう。

 【WC予選プレイオフ】コスタリカが相手となる。初戦のホームは相手に退場が出たこともありボールを支配しまくったのだが、まったくシュートが打てずスコアレスドロー。FWのシュートがほとんどゼロだというのが、相手ゴールに近づくほど威力が弱まるという日本の現状を表している。パスもトラップもやはりセリエAの選手に比べると全然不正確で、シュートに持っていけなかった。稲本中田といった欧州クラスでもこれといった仕事ができず、どうしたらいいのか。アウェイでは予想通り負け。やり直そう。

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   高原 大久保
  憲剛 稲本 中田
中田コ       加地
   Tulio 中沢 坪井
     楢崎

 大久保を走らせ裏を狙うチーム戦術 (Use Target Man & Run Onto Ball) で攻撃力が発揮でき、コスタリカから点が取れるようになる。しかし守備が弱い。2回やって2回とも最後の最後に追いつかれ逆転負けしてしまった。なぜだ。とにかく予選だけは突破させねばつまらんのでやり直し。コスタリカにも簡単には勝てない、これが日本の実力なのだ。

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 再々挑戦のアウェイコスタリカ戦。今回はACL制覇のご褒美にトゥリオや鈴木啓太をインターナショナルレベル (能力 135) に調整する。そして俊足FWに裏を狙わせるのだ。

   玉田 大久保
   稲本  中田
駒野   啓太   加地
  岩政 Tulio 中沢
     川口

 ―――おおおおし、玉田から啓太で先制! 変更が効いた。そのまま一進一退で60分、ここで走りに走ったFW(→高原・田中達也)と駒野を替える。頼む。稲本がすごいアグレッシブさでガツガツ敵を追い、相手の攻めを潰している。素晴らしい。

 そして達也が抜けて折り返し高原が決める。やっ・た。しかし混戦から1点返される。逃げ切れ! 高原から中田! 決めた~~~! ようやくWC出場。アジア予選内で決めてしまわないと、日本がWCに出るのって本当はこんなに大変なのだということです。

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■07/11/30(金) □ FM 2006 ワールドカップ再挑戦
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 明日LSのバースデイパーティなので、萌とプレゼントを探しに行く。前から萌を連れて行きたかった大きなペットショップに行き、猫ハウスを買ってあげた。これは実用品かつ楽しいので喜ばれるだろう。

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 FM 2006:WC本番、バーレーン日本はWCでエクアドルにドロー、イングランドに粉砕された。やっぱFMで日本代表をやっても、オフシーズンに選手を買えるわけじゃないのでやれることは限られてつまらないなと思う。

 と思ったが3戦目にしてフォーメーションが噛み合い―――そうとしか思えない素晴らしいパス回しでアイルランドを 5-0 で粉砕。すごい。1人1人はアイルランドよりも絶対に能力は低いのだが、華麗なパス回しに中村憲剛、中田、大久保のアイデアが炸裂して、日本代表史に残る名マッチであった。うれしくてリプレイを保存してしまった。

 しかしノックアウト初戦は運悪くブラジル、まあ仕方がない。ほんとの06年同様ブラジルが不調で、互角のパス回しでけっこういい勝負になったが、ロナルディーニョの1発に沈み夏が終わる。が、満足なり。今回も前回に続き、充実のWCを楽しめたのであった。

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■07/12/01(土) □ J最終戦
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 初雪になった。萌とMは歩いてクリスマスキャンディを買いに行く。

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 昨夜放送があったJの最終戦を朝から見る。横浜FCは記録的弱さだったらしいのだが、浦和のほうがあまりにも動きが鈍くて、横浜のやりたい放題になっている。これは面白い。カズとカタタウという選手がいい―――と思っているとカズが阿部を見事に突破し完璧なグラウンダークロスからMFがゴール! 素晴らしい。カズは30半ば以降も何年かに一度現役代表ストッパーを完璧にかわして素晴らしいシュートを決めるのだが(井原と坪井がやられたのをニュースで見た記憶がある)、これもそのひとつといえる。あれだけスピードが落ちても現役代表バリバリの選手をタイミングで抜けるのだから、才能というものは恐ろしい。しかし阿部はいつも粘り強さをほめられるが、ああしてスコーンと抜かれ追いかける力も残ってないのだから、いかに状態が悪いかということである。

 浦和がこれほど悪いのは、声を出すトゥリオがいないせいもあるのだろう。一流のDFならば、カズ・カタタウ・三浦アツのキープなど眺めていないでつぶしに行きリズムを与えないわけだが、坪井らは抜かれることを警戒し間を保って見ているので、横浜はきれいにつなぎ最高のサッカーをできている。それを修正しないオジェックも、やはり力のある監督ではないと思う。

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 後半、怪我をしている達也を入れ3トップでペースを変えようとする浦和。しかしこれが続かず、老練な横浜のボール回しにまたペースが落ちる。横浜はこれほどいい戦いができるのに、最近20試合勝ちなしとはどういうシーズンだったのだろうか。2点取らないと浦和はリーグを失うわけで、ここでペースを上げられないのではもう駄目だという気配濃厚。疲労がどれほどたまりパフォーマンスと成績が落ちてもメンバーを変えなかった、オジェックのマネージメントが拙かったということだろう。

 残り5分、鹿島の優勝と見たTVはカメラを切り替えてしまった。鹿島の優勝は何年ぶりだろう。6年ぶりだって。黄金期以来だなあ。ヤナギがシュートをはずした(笑)。こちらは試合終了、浦和の試合はまだ終わっていないが鹿島の監督が歓喜のポーズを見せ、スタジアムがその監督の姿を見て揺れる。

 試合終了。この2試合を見れば浦和失速・鹿島優勝は妥当な結果なのだが、浦和は1週後に世界クラブ選手権に出なければならないわけで、こんな状態で一世一代の舞台に向かうのかと気の毒を感じざるを得ない。このままでは準々決勝でアジア・オセアニア勢に負け、ミランと戦えないという目が濃厚だと思う。

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 LSのバースデイボーリングパーティは期待通り楽しかった。萌のクラスメイトで仲がいいBRがたまたまLSのご近所として呼ばれており、他に知ってる子のいない萌は大ハッピーであった。

 カナダのボーリング場には初めて行ったが、ソフトボール並みに小さなボールに加えガターを防ぐレールも備えられており、子供でも楽しいようにうまくデザインされていて最高だった。このカナダ式を見てしまうと、米日のボーリングは競技スポーツであって、子供がやるものではないと思う。

 ただカナダ式はピンが5本しかなくて間隔が広いので、子供のパワーではピンに当たってもほとんど他のピンを巻き込むことはなく、爽快感に欠けるのが残念。このおかげで上手な子とそうでない子の差もつきにくいわけだが。

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■07/12/02(日) □ Falken 【深雪】テスト
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雪が続き 10cm 以上に達したので、買い物に行くMとBRを乗せテスト走行へ。昨日の浅雪感触から自信があったのだが、なんと家の前でほとんどスタック寸前の状態になってしまった。フロントが空転してぜんぜん前に進まない。あちゃー、やっぱレガシィとはこれほど違うのか、これは駄目かもと思いつつ交通があり路面がすけて見えるメインロードに入ると、ここではグリップは万全になる。普通に走ってまったくスリップを感じず、ブレーキもマージンを見込めば十分に働く。雪上ブレーキングは軽い分レガシィよりも早く速度が落ちて助かる。

 スーパーのパーキングで振り回してみても滑らず、帰路もまったく問題なし。しかし残雪が深いうちのあたりに帰るとまたヨレヨレになってしまった。Mたちを降ろしてから少しテストすると、新雪部分はまるで駄目で、だが前に車が通り道にワダチができてさえいれば、たとえ路面が見えない状態でもガチっとグリップする。わざと速めにターンしてもまったく滑らない。どうやらこれは、Falken Ziex ZE-912 は深雪にかなり弱いのだと結論せざるを得ない。深雪では溝が排雪できないのだ。雪が圧迫されてトレッドに雪が入り込みにくい状態であれば、しっかりと雪をグリップできるということだろう。

 レガシィ+Kumho 実用タイヤでは 30 度の深雪急坂を登っていけたわけで、対雪性能は比較にならないほど落ちてしまったが、まあこれはAWDからFFになったのだから仕方がない。こんな雪は年に数度しかないので、こういうときは大人しく家にいるのが一番ということでしょう(汗)。

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■07/12/04(火) □ ナカタについて考えてしまう
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 FM 2006:パレルモ中田の動きを目で追っていて、これだけ能力が高いのになぜ FM 2006 ではちっともいい仕事をしないか分かった。ボールを持った敵への詰めが遅くてボールを奪えず、逆にボールを持つとすぐに相手に詰められ、横パスを出してプレイが終わってしまうのだ。実際の中田の晩年のプレイと同じである。アジリティが不足しているのだ。

 黄金期は無敵のアジリティとフィジカルで、ボールを持てばガンガン持ち上がり敵を抑えつけてキラーパスを送っていたのだが、20代後半横パス縦ポンばっかりの選手になってしまったのは、やはりアジリティが落ちたのが最大の原因だとこれではっきりと分かった。一流リーグで攻撃的選手として仕事をするには、どうしてもアジリティ(あるいはジダンのように敵から間を取る絶妙の技術と足の長さ)が必要なのであり、中田が晩年チームでも代表でもあれほど決定的仕事ができなくなったのは、落ちたスピードのせいだったのだ。

 やはり怪我の影響なんだろうか。しかしパルマ時代の途中まではアドリアーノらと同等の力を見せていたわけで、その後ガクっと落ちた因果関係がはっきりせんのだよな。力の衰えと共に筋肉をつけすぎたのもあると思うが。カズも同じだったように。

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 あ、「中田 衰え 原因」google でこんな記事があった。
鈴木良平・ドイツサッカー協会S級コーチ「彼がヨーロッパで活躍できた最大の理由。それは競り合いでも負けないフィジカル(肉体)面を鍛え上げたことでしょう。だが、中田にとって誤算だったのは、通常は28~29歳頃に始まるフィジカル面の衰えが、20代半ばから早くも始まってしまったこと。・・・その原因は、スナック菓子が大好きで野菜は一切食べないという彼の偏った食生活にあると、私は見ています。」

 う~ん。しかし中田自身やチームドクターだってサプリメント摂取など野菜不足には死ぬほど気遣っていたろうから、実はどうなのか分からない。

 中田について検索を続けると、いろいろ出てくる。
アンチェロッティ「あれだけのスピードとテクニックを持った選手はそうはいない。(ミランに取るとしたら)まずはナカタを獲得して、それから、ナカタが最も活きる使い方を考えるだろうね。」
ザッケローニ「これまでにも何度か口にしているが、ナカタは世界でも有数のプレーヤーだと思っているよ。ナカタはテクニックとパワーを兼ね備えたプレーヤーで、しかも運動量も豊富。これだけの資質を兼ね備えた MF は、世界広しといえども、数えるほどしかいないよ」

 と、パルマ時代まではネドベド級の評価を受けていたのだと分かる。しかもネドベドがバロンドールを取ったのは晩年だが、ナカタはこのときまだ22~23歳だったのだからなあ。まさかこのあとほんの数年で衰えるとは、誰一人として予測していなかったのである。実に全く惜しい選手であった。

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 ともあれ、ためしに中田のアジリティを現在の13くらいから絶頂期をイメージして18にしてみたら、黄金期が即座に甦り、インターセプトからキラーパス出しまくりの素晴らしいプレイでMOMとなってしまった。CM4までは中田がいつもこういう活躍をしてたのだが、FM 2006 では初めてだ。つまり守備組織が格段に向上した FM 2006 では、アジリティがキモだったのである。小野も中村も FM 2006 ではパッとしないが、おそらくアジリティを上げてやれば活躍するのだろう。そういえば FM 2006 ワールドカップでは、能力的には彼らよりも低い加地と駒野がバリバリに活蹟したもんな。能力が低い日本代表がアイルランドを粉砕できたのも、個々の選手のアジリティが平均以上だったからなのだろう。これは Football Manager 上の大発見であった。

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■07/12/05(水) □ FM 2006 日本選手アジリティ幻想
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 FM 2006:中田の力を引き出す方法は分かったのだが、2006 年の時点で全盛期に近い能力を設定した中田を活躍させても、現実には起こりえなかったことでちょっと空しくなってきてしまった。Football Manager 中田幻想を捨てよう。そして、今日本で俺が一番買う大久保(ドリブル・アジリティ・脚力とも 17、設定能力値 140)を取って、スピードがあれば世界で通用するという、日本選手アジリティ幻想を新たに追及するのだ。

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 FM 2006:トレビソという弱小チームで7ゴール4アシストとそこそこの活躍をしていた大久保を獲得し、パレルモ2シーズンめに突入。中田は現時点の力相応に英下位のポーツマスに3億で買われていった。あちらで頑張ってくれ。

 最初は大久保を中田のいたAMFのポジションに入れたのだが、開幕戦のユーベ戦でボールを支配されまくる。大久保自身はよくやっているが、やっぱ相手を追い回すという持ち味はないので、奴を入れると中盤の支配率が下がってしまう。完敗。

 続くインテル戦の前に大物守備的MFマスケラーノを取得し、大久保はサブFWとして使うことにする。素晴らしい先制ゴールを奪ったアルゼンチンのラベッツィに代え、裏に飛び出すという持ち味がそっくりの大久保を後半から使うと、やはり大久保はFWとしては通常以上によく動くので、常に裏を狙い相手DFを追いいい仕事をする。

 ボールを持てば相手のスペースをドリブルして上がっていけるのが強い。ドリブルで上がってこられるとDFはマークを放してケアしにいかねばならないので、FWにスルーパスを送るスペースができるのだ。現実の日本代表にはこういう勝負プレーがないから、つまらんし爽快な点が入らんのである。中田も全盛期はこういうプレーこそが素晴らしかったのだが、脚力が落ちた晩年は自分でボールを持ち上がることはまったくできなかったからなー。

 この大久保の動きに満足していると、シュートのリバウンドを拾いマキンワにスルーを通して見事なカウンターゴールを演出してくれた。最高の 1.5 列目FWである。いいぞ大久保\(^o^)/。

2007/11/28

日記「我の強さ養成コース」

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■07/11/21(水) □ 約束組手
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 昨日新ドライブが届き、今日ちょうど仕事が入ったところで全データの移動が終了。俺PC史上最も静かになった。きちんと整理したのでスペースも大量にあり快適である。今回のハードドライブクラッシュでなくしたものは、結局ゼロであった。バックアップさまさまである。

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 カラテ:今日は初めて萌とLSが、「約束組手」というものをやった。皆が覚えた「型」に対する攻撃側の動きをつけるというあれで(オレンジベルトの試験のときに見た)、今までにない新しい動きなので萌はもううれしくて、畳中を跳ね回りながらLSを攻撃していたのであった。2人の子供が踊り舞い、これは社交ダンスとしかいいようのない楽しさ。2人がこれを上手にできるようになったら、絶対にビデオに撮りたいのである :-)。

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■07/11/23(金) □ ヌシの棲む領事館
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 日本の証明書に署名拇印を押す必要があり、バンクーバーの領事館へ。ここに来たのは萌の誕生届けを出したとき以来だが、なんとその前の婚姻届けを出したときに面接を受けたオジ様がいまだに親玉をやっていて驚いた。あれから 12 年である。ああいう在外役所ってどんどん人の入れ替えがあるのかと思ったが、ヌシのように棲みつくお方もいるらしい。

 ちょっとヒヤッとしたが―――いや別に昔あのオジ様に意地悪をされたわけではないのだが、あまりにも官僚っぽい人なので彼は人を緊張させるのだ―――、何事もなく無事終了。ふう。

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■07/11/24(土) □ Jリーグの空気
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 M萌とクリスマスショッピングであちこちを走る。夕方録画した浦和・鹿島を見ると、最近もうぜんぜん評判を聞かない鹿島が非常にいいチームで驚いた。どの選手もボールを持った瞬間に何をすればいいのか分かっており、迷いがないのが気持ちいい。この鹿島の監督をオシムの後任にという声もなるほどと思う。そして小笠原と本山がまるっきり健在なのがうれしかった。どちらもJの一流MFという風格を漂わせ、他を圧倒しておりいい感じなのである。TV Japan はこの秋Jリーグをこれで3試合もやってくれたわけだが、柏も清水も鹿島もいいチームで浦和・ガンバを苦しめて、面白いリーグをやっているよな。

 Web でスポーツ新聞を読んでもこうしたJリーグの空気はまるで分からない。「スターシステム」に支配された日本のスポーツ新聞には、代表と浦和のACLのことしか書いてないのである。それも誰が点を取り勝ったといった、子供の日記みたいなことしか書いておらず、面白かった試合の興奮を伝える記事になっていない。J3氏によれば、Jリーグは実は欧州4大リーグに次ぐ世界第6位の動員人数を誇るリーグなのだそうだが、日本のメディアはまことにその盛り上がりという資産を無駄にしているといわざるを得ない。昔のような名のある外国人スターはいなくとも、柏のフランサなんか全盛時の中田並みのプレーを(たまにかもしれんが)しているのだから、そのすごさをきちんと報道すればよいではないか。日本人スターの記事でしか売れないというならば、それは書き手に力がないということなのである。

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 オシム監督が続投不可能そうなことについては、この先どこまで上を目指せただろうかという長い物語の結末が見れないのが残念だが、俺が見た物語の序章と序盤の山は特に面白いものではなかったので(1年目の3~4試合とアジアカップの負けた2試合とカメルーン戦)、こういう事情でスタートオーバーになるのならそれは仕方ないなと思う。トルシエが2年目の紛糾で更迭されていたとしても、おそらく同じような感覚を抱いたことだろう。トルシエがその後の波乱万丈のストーリーで、いいも悪いも含めなんともいえぬ味わいを残していったように、オシムも健在ならあと2年半トレメンダスな物語を味あわせてくれただろうけれど。

 オシム監督は選手を固定化し、FWと若手以外は未知の選手をまるで試さないことが不満だったのだが、これでまた違った代表メンバーが見られるだろうという期待感はある。たとえば本山など、トルシエ時代に力を発揮していながらジーコ以降はなぜか一度も呼ばれなかった選手なんてのがたくさんいるわけで、そういう選手を見てみたい。

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■07/11/25(日) □ ボンサイを楽しむ
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 Mのバースデープレゼントを探しに、萌とプラントショップへ行く。全館ものすごいクリスマスデコレーションで、萌は大喜びである。プレゼントには前々から探していた盆栽をゲット。かなりかわいい上に、萌が張り切って小石をきれいに敷き詰め、完璧なミニチュア日本庭園となった。グレイト。ただ盆栽の世話なんて誰もしたことがないので、すぐに枯れてしまわないことを祈ります。

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 日本代表の後任監督が岡田監督になってしまうらしい。なんだそれはと、ジーコ・オシム就任に続く日本協会のずっこけ人事である。前の代表時代は持ち前の勝負強さだけを求められ、また時間的にそれしかできることはなくしっかりやったわけだが、横浜時代は堅いサッカーに久保のドカンで勝っていたわけで、それより質の高いサッカーを目指したらとたんに崩れ、以来長年現場を離れている人なのだ。

 組織は作れ勝負強い人なのでジーコ時代よりは成績が上がって当たり前だろうが、そういう手持ちの駒を相手に合わせ対処療法で世界と戦っていくというというのは、10年前への回帰ではないか。俺はサウジよりも明らかに下手な日本の選手を、うまく気持ちよくする方向へ導いてくれる(かもしれない)、育成型の監督を見たいのだが。

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■07/11/27(火) □ 我の強さ養成コース
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 萌を学校に送っていき、先生が出てくるまで待つ。こうして観察していると、萌のような表情をした子というのはあまりいないなと思う。大体が寒さと待たされていることで、早くしてよという強い表情をしている。カナダの子供たちは表情が大人びていて、自分の快不快が豊かに態度に表れる。微笑みを浮かべ他の子たちを眺めている萌とは、ちょっと物腰が違う。

 萌はどうも引っ込み思案で、新しいクラスで親しい友だちができず俺を心配させているのだが(これは2年3年合同ゆえクラスに年上が多いという不運のせいもあると思うが)、こういう意思がはっきりした子たちは新たな環境で友だちを作ることも苦にしないだろうと思う。やっぱ俺たちは萌のやさしさを育みすぎており、彼女は我の強さがなさすぎるのではないだろうかとまた考えてしまう。萌のこの聖母のような性格は大人になれば誰からも好かれるだろうが、子供のうちはもっとわがままでなければ気の毒だ。

 しかし我を強くするといっても、どうしたらよいものやら。とりあえずは萌が俺の顔色を気にしないよう、気をつけていこう。萌は俺たちを喜ばせようといつも張り切っており、カナダキッズ的きつさを見せると俺が喜ばないので、その影響を受けているのだ。

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 午後迎えに行くと、萌はパーキングで昨日も話をしていた2人の子に大きな声でさよならを告げていた。車の中で萌は、「どんどん新しい友達ができてきてる」と弾んだ声で言う。そうか、あの子とは昨日も遊んでたもんね、学校の後で遊べないか今度相談してみるといいよ。

 家に帰り、お父さんはもう萌が何をやっても怒らないよ。好きにしていいよと遊ばせてやった。するとこれが逆効果で、なにかをするたびに俺が本当に気分を害さないかどうか始終顔色を伺っている。失敗、これはやめましょう(汗)。

2007/11/21

日記「カナダ人のボランティア精神」

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■07/11/12(月) □ 相撲見る気せず
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 相撲の九州場所が始まったのだが、朝青龍がいないので見る気がしない。昼間のダイジェストでさらっと見ると皆が頑張っているが、朝青龍がいないんだから誰が勝ってもまあなあと思ってしまう。スポーツ、いやゲームはすべからく、倒すべき強大な敵によって支えられている。

 巡業をサボってサッカーをやっていたというのは、サッカーで言えばプレシーズンマッチをサボってリオのカーニバルに行ってたとかと大差はなく(いやカーニバルは単なる遊びだが、モンゴルでのサッカーには故郷に錦を飾るというメンタル面もあるから、もっと情状酌量の余地は大きいのではないか)、これまでも色々あるとはいえそれで引退勧告みたいなことになってしまうのが相撲と日本の不可思議さだ。ちょうどあのとき俺は日本にいたのでげんなりとTVのコメンテーターの声を聞いていたが、スポーツとしてのヒリヒリするような嫌になるほどの真剣さをただ1人感じさせていた朝青龍の、その強さに対する敬意はどこにもないのかと思った。あのサッカー映像にあった朝青龍の信じがたい運動能力を、惜しむ気持ちは相撲ファンにないのだろうか。

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■07/11/14(水) □ カラテ兄弟弟子
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 カラテ:今日は先々週くらいにジョインした子と萌がペアを組むシーンが多かった。萌は初めて後輩ができたので、その子の相手をするときは得意げに指導している。LSもしかり。

 いつも教えてくれる中学生くらいの男子のお父さんに、「あなたの息子は素晴らしいね。いつも早めに来て、小さい子に教えてくれて」と話しかけると、そうなんだ彼は子供が好きでねとすごくうれしそうであった。スポーツはこうして子供が子供に教えられるところが素晴らしいよなあ。先生もそれを奨励してくれておりうれしい。

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■07/11/15(木) □ PCリサイクル完了
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 朝イチで車にPCモニター3個、筐体5個、マザーボードその他のパーツ無数、壊れたTVを積み込んで、隣町の公営リサイクルデポというところに行く。うちはPC一家なのでこうしたゴミがたまる一方なので、引き取ってリサイクルしてくれるならこれほどありがたいことはない。

 ところがここは Web に書いてあるのとは違い、モニターとTVしか引き取れないという。えー? ほんとにリサイクルするなら壊れたモニターよりも、古いが壊れていない各種パーツのほうが使えるではないか(Win 95 マシンならば組める)....などと雇われおじさんたちと言い争っても仕方がないので、MKに電話して別のところを検索してもらうと、地元 PoCo に私営リサイクル業者がある。ここに持っていって無料で引き取ってもらえるものだけ下ろし、後は後日考えようと行ってみると、筐体とパーツを全部無料で引き取ってくれた。ありがたし。すっきりした。

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 萌の日本語学校の間モールで用を足していると、つめ襟の若者がぞろぞろと団体で買い物をしていることに気がついた。まさか日本の高校生かと近くに寄っていって耳を澄ませていると、喋っているのは日本語っぽいけどイントネーションが違い意味が分からない。コリアンかなと思いながらしばらく会話を聞いていたら、意味が分からないのではなくて彼らが喋ってるのはコテコテの関西弁なのだと気がついた。やっぱり日本の高校生ではないか。見渡せばモール中に何百人もの詰め襟少年とブレザー少女たちがいる。引率の先生もいる(笑)。

 驚いて3人ほどのグループを捕まえ、「日本の高校生なんですか?」と声をかけると、「イエス」と1人の少年が答えた。「修学旅行で来てるの?」「イエス」「いや私は日本人なんだけど....(^_^;;)」「あ、そうです、修学旅行です」「へーすごいねー、楽しんでください」「ハイ、ありがとうございます!」ですって。滋賀県の高校なのだそうだが、カナダまで修学旅行とはすごい世の中だ。こんな田舎で何を学んで帰るのかと思うが、果敢に買い物に挑戦していたので、事前に英語での買い物やり取りなどを予習してきてるんだろうなあ。楽しんでくだされ。

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■07/11/17(土) □ TVで日本メンタリティ
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 雨、萌と俺とでいつものように遊ぶ。最近萌は TV Japan のいろんな番組に興味を持っていて、俺もお気に入りの「ちりとてちん(今週の師匠が高座に上がるシーンでは萌は涙を流していた)」はもちろんのこと、やたらに多い料理ショーや動物ドキュメンタリーを長時間集中し、知らない言葉は俺に尋ねては見ている。萌は日本メンタリティをここで強く吸収しているよなあと思う。

 今日は中国雲南省の、橋や建物や食器や家具が全部竹でできた「竹の村」という不思議な土地のドキュメンタリーがものすごく面白かった。萌は、「全部が竹でできてるなんて、(そういう極端さが)ドラクエの村みたいだね」と面白いことをいう。なるほど。

 「ドラクエ7」は、俺はもう村に行ってダンジョンに行きボスと戦うという繰り返しに飽きたのだが、萌は村々が持つストーリーとDQらしいテキストの面白さをエンジョイしているようだ。俺が仕事をしているときには一人で村の人たちに話しかけ、メッセージを一生懸命読んでいる。習ってない漢字も送り仮名から見当をつけてかなり読んでおり、マンガとRPGで漢字学習作戦はうまくいっている。

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■07/11/18(日) □ カナダ人のボランティア精神
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 萌とMは毎年皆勤だが、俺は雨の中出るのがおっくうなので行ったことのないサーモンフェスティバルへ。今年は晴れた。こんなに毎週末晴れてくれる秋はなかなかない。

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 サーモンフェスティバルは PoCo だけではなく近辺のいろんなコミュニティの環境ボランティアが終結した大規模なもので、パネル展示が主だったとはいえカナダの市民はみなえらいなあと感心させられる。

 そこでサーモンバーベキューを購入して食べ、隣接するサーモンハッチェリーまで歩きサーモンの孵化槽や解剖を見学して、さらにMは萌の学校まで歩くぞという。まあ天気もいいのでそれもいいかと歩いていく。



 学校でMが見せかったのは、先週から彼女が2週間ボランティアとしてかかりっきりになっていたサーモンのペイントボードだった。全校生徒が1つずつ色を塗った数百の色つきサーモンが、群れを成してフェンスに泳いでいる。その一つ一つが独創的な色とデザインで素晴らしい。Mは忙しい忙しいとえらいボヤキながらこれをやってたので、忙しいならボランティアなど引き受けねばよかろうと俺はやや冷ややかに眺めていたのだが、なるほど子供たちにこれだけのものを作らせてしまったのだから、えらいと褒めざるを得ない。

 うーん、これは私はお前を誇りに思うぞ妻よと褒めると、萌も学校でマミーを見ていてものすごく誇らしかったといい、お父さんは何もボランティアしてないじゃないと批判されてしまった。たしかに。すまん。まあその面はお母さんが人並み以上にやってるから許してくれ。俺は萌をハッピーにすることが得意なわけで、その面では人並み以上にやってると思う。計6キロの散歩で、腰が痛くなり疲れた。

2007/11/14

日記「嵐のワインディングロード」

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■07/11/06(火) □「ちりとてちん」
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学校からLSを連れ帰り遊ぶ。家についても話に夢中になって萌たちは車から降りないので、じゃそこで遊びなさいとシートを倒してキャンピングカーにしてやった。萌とLSはトイレで2階に上がってはおもちゃを持って降りていき、1時間半も楽しげに遊んでいた。

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 NHK の「ちりとてちん」というのが非常に面白く、序盤の総集篇が早くもあったので萌にも見せてやった。萌にもあの主人公の演技は大うけであった。面白いよなあこの子。あの子の福井言葉(若狭弁?)が実にイイので地元出身の素人なのかと思ったら、wiki で東京の有名な役者と知り驚いた。あの間と表情が本当に面白い。番組が終わると、萌が「なんとかやで」と関西弁を喋り始めた。カナダ育ちでも、関西弁が標準語と違うというのはやっぱ分かるんだなあと感心した。

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■07/11/08(木) □ Falken Ziex ZE-912 に交換
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 ついに1月以上探し求めた理想のタイヤ、Falken Ziex ZE-912 を買いにショップへ。言葉が通じないチャイニーズのおじさんに苦労してタイヤローテーションの説明をし、交換が終わり道に出ると、予想通りガラっとハンドリングが変わった。縦のユサユサがやや減少し、ワダチに敏感になり、ステアがしっとりと重くなった。ワダチに敏感なのは困るが、重くなったのは軽自動車からスポーツカー方面に少々移行したようで気持ちいい。パーキングで見ると溝の幅がすごく広いタイヤで、なるほどこれなら雨雪に強いわけだと分かる。非常にかっこいい。

 萌をピックアップして Lougheed を走ると、乗り心地は3割くらいよくなってる感じ。狭いレーンをキープするのが前よりもラクで、レーンチェンジでちょっとステアを切ると抵抗を感じ、ステアが重くなったというよりも直進時と切ってるときのメリハリが強くなったようだ。さきほど感じたワダチ敏感性はタイヤの横剛性が高く、横のたわみがない分フィードバックが強く出てワダチを強く感じるのかもしれない(前にレガシィでも堅いタイヤをはいてるときにこれがあった)。全体に非常にいい感触である。あさってのロングランが楽しみ。

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■07/11/10(土) □ Harrison Hot Springs 2007
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 11:27 よし、荷造りは終了。なんときれいに晴れた。珍しい晴れの秋景色をゆっくり楽しみながら走ろう。

 ―――う、しかしエリオの荷室がきちきちだ。レガシィより荷室が 40cm 短いわけで、でかいクーラーとスーツケースを入れるとハッチを閉めるのがやっとである。しかしあちこち収め方を工夫して無事4人分の大荷物を詰め込み、後方視界を5割保ったまま収まった。ほんと車はハッチバックに限る。

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 3時ハリソン着。晩秋のフレイジャーバレーの景色を眺めながら、のんびりと走ってきた。BCで秋晴れの旅行なんて滅多にない幸運である。フレイジャーバレーはハイウェイ側から見ても長野に似て美しいが、反対側から川を望むととてつもなく美しい。BCで一番美しい景色はここなのではないかといつも思う。萌にカメラを渡して窓から景色を撮ってもらえばよかったなと後から気がついた。

 エリオ&ニュータイヤは絶好調。文句ない乗り心地と気持ちのよいハンドリングを道中ずっと楽しんだ。Falken とタイヤローテーションのおかげで完璧な直進性が出ており、横風にも強くなっている。やはり横剛性が高いタイヤはよい。レガシィのように直線を流すだけでフラットさが気持ちいいなんてことはさすがにないが(飯を食いに出るときADのメルセデスに乗せてもらったら、レガシィを思い出す心地よさだった)、もともと悪くない高速時の乗り心地が Falken でさらによくなり、大きな窓で眺めもよく、誰もが文句ない快適クルーズであった。

 そして田舎のゆるやかな曲がり道では、前の車についていくごく平和なペースで、きれいな外輪荷重コーナリングが簡単にできてしまう。90km くらいの長いコーナーで、ステアに置いた手の平で荷重が一番おいしいところをずっと離さず捕まえているなんて会心のコーナリングができてしまった。前のタイヤとはコントロール性が段違いだわ。入手困難さにあきらめ妥協せずにこいつを待ってよかった。Kumho は乗り心地が最高でもハンドリングと燃費(走行抵抗)が悪かったので、Falken で正解だったと思う。

 着くや否や、萌と俺は当然スイム。スイムスイム。水面から出た頭が寒風に吹かれキンキンに冷えるので、ときおり背泳ぎをして頭を温水につけ暖める。秋晴れの空に雲が浮き鳥が飛び、非常に気持ちいいのです。

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■07/11/11(日) □ ハリソンの秋
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 2日目:いつも通りビッグブランチをいただいてから美しく濡れた晩秋の森を散策し、町で萌の買い物をした。ハイパーになってる萌はすぐさま本日2度目のスイムに行きたいのだが、ちょっと休ませないとまた夜にエナジーが尽きて泣くので、チェスなどで遊んでやる。

 午後のスイム。萌はスイミングレッスンをやめてからずいぶん経ち、泳ぎが下手になっている。ジタバタせず体を伸ばしていこうと指導しながら一緒に泳いでいると、だんだんコツを思い出してきたようだ。今月からピアノは正式に休止状態にしてもらったので、その時間を利用してたまには萌をスイミングに連れて行こうかな。

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 夜は去年も行った日本食屋。こんな人里離れたところでよくこんなうまいものが作れるなと思うが、テリヤキソースが北米消費者向け大甘市販品なのがやや手抜きだったといえる。それがなければ満点だったのだが。

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■07/11/12(月) □ 嵐のワインディングロード
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 帰宅日、大変な帰路であった。ものすごい風と雨の中ミッションまでをヨロヨロと走る。エリオは箱型ゆえ当然横風に弱い。ステアがクイックで修正しやすいのでどれほど吹かれても危険はないのだが、せっかくのツイスティロードも修正に忙しくてハンドリングだのグリップだのと言ってる場合ではなかった。なにしろ道に木の枝が散乱しまくり、樹木や電柱があちこちで倒れてるのである(※)。これが自分に落ちてこないようにと祈りつつヨロヨロ。
(※)停電 300 地域 20 万世帯の猛ストームだったのだと後から判明。

 ミッションを抜け、もうこの先は町場だから風も谷間ほどは吹かないだろうと思ったら、突然 Lougheed Hiway が通行止めになってしまった。迂回路の看板に従って右折すると、おいおい本当かよというような山道を登っていく。いったい俺たちはどこへ連れて行かれるのだ、どう見ても一山超える勢いの登坂で、こんなところで山を越えてもまた山しかないではないかと緊張する。迂回の道中サインは1つもなく、俺たちを含めたくさんの車はみな疑心暗鬼になって、分かれ道があるたびにこっちか? いいのか? と激しく迷いスローダウンするのであった。

 俺たちはそうした車の大勢に従ったのだが、道はどう見てもミッションの町に戻っていく。そして案の定ミッション市内に逆戻りし、さらに同じ Lougheedの同じ迂回路サインのふりだしに戻ってしまった。がくー。ふざけるなよミッション交通局、なんなのだこれは。

 いったん車を止めてMが地図を徹底的に調べ、迂回路の頂上で左に折れていればよかったのだと分かる。だったらそういうサインを出しておきゃいいだろうが、ふざけるなよミッション交通局。それ以外に町を出る方法はないので、結局もう一度同じ迂回路を登っていく。やれやれ。

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 しかしここからはもうルートがわかり、さきほど下見(つまりラリーのレッキ!)を強いられた道なので、不安が消えワインディング走行を積極的に楽しみ始めた。後ろの車がじわじわと離れていく程度の無理のないペースで、低速コーナリングのコントロールを楽しむ。苦しい横Gや大きなロールはまったく出さず、Mは座席上にアグラをかき、BRは後ろで新聞を広げた状態のまま、くんくん曲がっていける小さな車の面白さ。新タイヤ効果でコーナーの侵入からきれいにイメージ通りのトラクションがかかっているので、こないだのバラカラのように後半苦しくなるようなこともまったくない。急坂だが賢いATが 2nd に落としてトルクを維持してくれるのでスロットルレスポンスもよく(ギア比の悪いレガシィはこうはいかない)、思う通りに車が動く。木っ端が散って路面のグリップも低いはずだが、まったく気にならないシュアなハンドリング。よしよし、サイコーではないか。

 山のま裏を通る山間路を登りつめ、ついに山を越え谷に降り、まるで長野の菅平線だぜここはとMと笑い合いながら突っ走って山上はるかなダム湖に出た。えらいところにきたものだ。ここでようやく川を渡る。Lougheed ではこの川の下流を渡る橋が冠水したか何かで通れなくなってるのだろう。この迂回路が町に戻るまでの 30 分ほどのワインディングを、俺は心ゆくまで満喫したのであった。車でこんなワインディングを走ったのは軽バンで走った長野時代以来であり、その頃とは車と運転技術が全然違うのである。

 橋を渡り町に戻ってから、いやーこんなところを走らされたおかげで楽しかったと助手席のMにも報告。「スバルよりも楽しいの?」「うむ。こういう小さい車は向きがクイックに変わるから、飛ばさなくてもコントロール自体が楽しいのだ」。この車に決めた最大の決め手は「低速域でコーナリングが楽しめる」という Motor Days などの評で、それを求めたのは俺にとって正解だった。ほんと、乗り物の面白さはスピードじゃないなーと思う。雨天強風雪道超高速以外のほとんどのコーナーで、この車はレガシィよりも楽しく曲がれる。このアクシデントのおかげで俺の自動車ライフでおそらく今日が、一番ワインディング走行を楽しめた日となったのであった。またあの迂回路に迷いに行きたいくらいである(^_^;;)。

2007/11/06

日記「ハードドライブ大クラッシュ」

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■07/10/30(火) □ 翻訳満足
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 朝から仕事をし、Mたちを送迎し、萌をLちゃんちに連れて行き、夕方はドラクエをちょっと手伝いつつ、少量とはいえ難しい仕事を1日できっちり終えた。何億という話をしている人々の仕事を安い賃金でやっているというむなしさは常にあるが、主夫仕事を怠らずしてこんな厄介な文書をきちんと読める日本語にすること自体に快感を感じている。

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■07/10/31(水) □ ハロウィーンは大成功
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 ハロウィーンはKT・HNと合流し、盛り上がって大成功。終わってからLちゃんのところにも寄れて、非常に充実していた。そのおかげですべてが終わると萌はぐったりと疲れ悲しくなってしまったが。まあ仕方がない。


 眠り姫の萌は、学校やその帰路(見せびらかしたいだろうと俺が気を利かせて)寄った数件の店屋でドレスをひらひらさせ、実にうれしそうだった。人から見ればどこにでも売っている子供ドレスなのだが、萌にとってみればディズニーワールドで買ってもらったドレスをこの日のために1年間温存していたわけで、とても特別なのである。学校では着物を着て舞妓メイクをしたLSが強烈に目立っていてスバラシかった。



 しかしうちみたいにキャンディを用意するだけの家がほとんどなのだが、Lちゃん家の方では家の外を強力にデコレートして大人が全員かぶり物をかぶって待機している家が何件もあって、投資と手間を惜しまず子供のお祭りを盛り上げていてえらいなあと思う。ハッピーハロウィーン。


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■07/11/01(木) □ ハードドライブ大クラッシュ
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 今年から開始終了日が変わったサマータイムで PC の時計が混乱していて腹が立つので、前回重要ファイルの更新に失敗し起動不能にされて以来禁止していた Windows Update(※)を昨夜1年ぶりにやらせてみたら、またもやられてしまった。ブルースクリーンが出てクラッシュし起動不能。朝から修復を開始したが、今回は修復用CDも起動せず苦闘中である。
(※)MKによれば、Windows Update は自動更新をしばらく怠るとバージョン矛盾が起きる馬鹿システムなので、いったんやめたらもうやらないのがベストなのだとのこと。

 1時間経過、CDブートは諦めてMKに見てもらうと、意外にもディスクにハードウェア問題が発見されてしまった。Linux 上でリカバリーを開始する。99%のデータはリカバリーできるだろうとMKは言うが、ショックである。ディスクが死んだのは二度目だが、低レベルで何かをする変なドライバを入れてしまった前回と違って今回は俺に落ち度はないので、なおさらショックである。

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 リカバリーの間修復用CD「BartPE」で起動し、とりあえず読み書きとネットは使えるようになった。はあ。個人データは何があっても全部ミラードライブにバックアップしてあるが、映画や MP3 は被害もあるだろう。こんなクラッシュは全く想定外であった。まいったなあ。まあこれを機に、システムのさらなる安全化をはかるしかないな。

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■07/11/02(金) □ Dynamic Disc 問題
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 復旧2日目。死亡ドライブのイメージ作成は終わったのだが、俺のドライブは導入時に間違えて Dynamic Disc という互換性の低い厄介なフォーマットにしてあるので、MKの Linux からではリカバーが難しいことが判明。さらに半年前にCのミラーイメージを保存した別ドライブも Dynamic Disc になっており、BartPE からアクセスできないのである。はまりみて、初めて分かる、このドツボ(コンピュータ災害俳句)。

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■07/11/03(土) □ 丸2日かけて実用システム復旧
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 Mの Windows 2000 マシンで俺の Dynamic Disc ミラードライブをマウントできることが昨日判明し、死亡ディスクのCミラーイメージを戻して2月時点の起動環境が戻った。さらに死亡ディスクもこの頼りになる Windows 2000 マシンにつないでみると、データの入ったD、Fにアクセスできる! Scandisk を数回行い中を見てみると、Fにあった映画フォルダにアクセスできないが、それ以外は問題なさそうだ。助かった。どうやら Windows 2000 はOSとしてXPよりも頑丈であるらしい。

 ◆20:54 Windows 2000 マシン上で1日かけて死亡D、Fのミラーイメージを取り、空きディスクに流し込んでから俺のPCにつないでみると、DとFのデータは完璧に生きていた。映画も見られるし、巨大ゲーム Football Manager 2006 も無事動いた。クラッシュ日までの仕事データなども一切被害が見当たらない。助かった。どうやら被害はシステムとプログラムが入っていたCとEに集中してくれたようで、それは不幸中の幸いである。やっぱハード障害となるとパーテーションを切っても延焼を防ぐことはできないが、ある程度の防波堤にはなるようだ。

 これでクラッシュ前とほとんど同機能の仮システムが完成し、あとは保証で交換できる新ディスクの到着を待ってデータを移すのみ。プログラム設定はミラーイメージを作った半年前まで戻ってしまうが、たいした問題ではない。はー、よかったよかった。うちが一大PC一家でよかった。使えるPCとパーツと技能が満ち溢れている。普通の家庭ではなかなかこうはいくまい。

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■07/11/04(日) □ 主夫業に復帰
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 PCが3日ぶりに機能回復したので、たまっていた掃除その他の家事を再開する。雨で庭と裏路地の落ち葉かきも滞っており、車の整備とタイヤ交換もやらなければならない。夫婦共働きの家はこうしたあれやこれやをやれる人が週末しかいないわけで、大変なことだなあと思う。

 オイル交換をようやく終了。オイルパンがエンジン縦置きのレガシィよりもえらい遠くにあり、またエリオはえらい底が低いので(改めて下を覗いて驚いた、下手をすると亀の子になりそうである)ドレンプラグに手の力が入らず苦労したが、それ以外は問題なし。オイルはやはり相当に汚れていた。もっとまめにやらんと駄目である。オイルを換えてやるとエンジンがいい音している。バッテリーの充電も同時に行う。

 萌を迎えに車を出すと、オイルの粘性が戻ったので圧縮が上がり、排気量が上がったようなフィーリングになっている。気持ちよし。

2007/10/31

日記「CTマネーでお買い物 」

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■07/10/20(土) □ CTマネーでお買い物
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 タイヤを探しに Canadian Tire(カー用品&ハードウェア屋)に行くんだけどと萌に声をかけると、「あ、じゃこれを使って」と部屋中から Canadian Tire マネーというクーポンをかき集めてきた。んじゃ家中のCTマネーを全部探して数えて、それで萌が好きなものを買うってのはどうだと持ちかけると、大喜びであらゆるところからあの札を見つけ出してくる。CTマネーは買い物のたびにもらいたまるばかりで、俺も使ったことがないので、全部で 100 枚ほどもあり、計 $12.25 となった。じゃ、あそこはおもちゃはないけど、これでなんでも買っていいよ。

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 タイヤ選びはこれといったのが見つからず中止し(カナダは手に入る銘柄が日米よりも少ないのだと思う)、萌の買い物に移行。萌は大喜びでじっくりと時間をかけ、ハロウィーン用品を2点ゲットした。「12.25 マイナス $2 だから、あとまだ $10.25 もある!」と、お祭り時の子供状態で喜色満面。CTは他にこれといって子供向けのものはないのだが、キャンプ売り場、自転車売り場などを見た後、ふと思いついて「ガーデン用品にバードフィーダーが売ってるけど」と持ちかけると、そのアイデアがぴったしと当たる。バードフィーダーと鳥のえさをゲットして、合計 $10 少々のお買い上げとなった。

 帰ってバードフィーダーを軒先につるすと、1時間もしないうちに小鳥が見つけてやってきた。毎日大雨なので鳥もそんなに出歩いていないわけだが、晴れたらどんどん鳥がやってきて楽しめそう。よかったよかった。

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 夕方、最近ゲーム疲れしてるので萌のドラクエはよして、MKに録画しておいたもらったジャッキーチェン「酔拳2(94年)」を見る。これは見たことがなかったのだが、非常に面白かった。ストーリーは昔ながらのジャッキーチェンもので、香港的過剰さ(萌がうっと引いてしまうようなイタイシーン)も相変わらずあるのだが、ここまで時代が下がると映画としての質が80年代とは段違いに高く、役者が皆素晴らしい。特にお母さん役アニタ・ムイさんは、香港にはこんなに面白い女優がいたのかと驚くほどファニーな名優で、彼女の登場するシーンのすべてが面白い。俺も萌も彼女の魅力にイチコロであった。ところが調べると彼女はもう亡くなっているとのこと。残念。

 今日で6日連続の大雨なのだが、こんな天気でも週末ガーデン(あるいは窓を開けたままの屋内)パーティをやってる連中が近所にいる。夏と変わりのない胴間声が夜中まで続いていた。カナダ人のパーティ好きはこんな鬱陶しい雨にもへこたれないのです。

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■07/10/21(日) □ 大雨 Lougheed Hiway
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 雨雨雨、今日で7日目。大雨だと家に帰り飯を食うのも難儀なゆえか、うちのデッキの居候猫ティガーは俺が外に出ていくと心細さをさかんに訴える。

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 先月に続きバンクーバーアートギャラリーに行ったMK萌BRを迎えに、夕方大雨水浸しの Lougheed Hiway を走る。PoCo 4連コーナーに普通のペースで入っていき、1コーナーでグリップ感を確かめ問題ないなと思ったが、前の車がえらいスローダウンしていて2・3・4コーナーは攻められなかった。坂道ではなぜか坂の途中に水流ができるものだと気がつく。

 タイヤに溝がなかった頃のレガシィで強烈なハイドロプレーンを経験した水たまりのできる病院前では、横を走る車の水しぶきで前が見えず恐ろしい思いをしたが、さすがにこの状況では皆が 65km までスローダウンしていたので問題なし。あまり調子に乗り水を跳ね上げてエンジン部に水が入ったら嫌なので水たまりには気を使ったが、それ以後も 75km くらいで普通にコントロールを楽しみ走ることができた。これ以上悪いウェット路面状況はそうないわけで、やはり俺の「FFはフロントタイヤに溝があれば雨でもまあノープロブレム」説はさほど間違ってなさそうである。ここまで路面が悪いとやはりレガシィ&ウェット最強オールシーズンタイヤ時代の鬼グリップをなつかしく思うが、FF車のグリップでも実用上は問題ないという勉強になるランであった。

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■07/10/22(月) □ Falken Ziex ZE-912 に決定
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 最後の頼みのタイヤ専門店でも、エリオにサイズが合うなかで一番雨雪性能がよさそうな Kumho ASX は入荷不能と判明。残るは BF Goodrich だが、硬いうるさいというユーザー評が見つかりまくる。エリオはもともとうるさい車なのでタイヤノイズがどうこうと感じることはないものの、タイヤが明らかに硬くてハンドリングと乗り心地に悪影響があるので、柔らかいタイヤにしたいんだよなー。レガシィでも硬かった Proxes から柔らかい Kumho にしたことで、絶対的トラクションは弱くなったがコーナーに入るときのGがコントロールしやすくなり、走りが楽しくなったのである。

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 他にサイズが合うのはないのかと探していて、Falken Ziex ZE-912 というのが入手可能であると判明。Falken ってのはたしか日本製だよなと調べるとやはりオーツタイヤという日本メーカー(のタイ製)で、スポーツカー愛好者に好まれつつ快適性は高いレベルにあるらしい。ちなみにうちのエリオの 195/55R15 という珍しいタイヤサイズは、シトロエン・プジョー・セアトという欧州売れセン小型車と同一なのだと判明。なーるほど、あっちに合わせて設計されたわけね。

 ユーザー評を探すと、なんと天下の製品批評誌 Consumer Reports の今月号で Falken ZE-912 がオールシーズンタイヤの1位に輝いている。雨グリップが万全で快適でハンドリングもよく雪も無難にこなす。これだ。これに決めた。Kumho も BF Goodrich も 目じゃないぜ。さっそく発注、来週入荷。

 今日ガススタンドで、かわいい車ねとオバサンに声をかけられた。まことに。俺もMも萌もMKも、こいつのかわいさを気に入っているのだ。俺なんか赤・黒・青・白とコレクションしたくなるくらいエリオの形を気に入っている。現在町で走っている車で、俺がエリオと同等にかわいいと思うのは MINI と Echo ハッチとスマートくらいで、どれも家族居住性を思えば実用車ではないしな。

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■07/10/27(土) □ バラカララン&萌の怪我
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 Mがバラカラレイクの会議に行くついでにレイクを見に行かないかというので、エリオ初のワインディング走行をテストするために同行するも、そこのジムで遊んでいたら萌が橋から落ちて足を怪我してしまった。Mのプレゼンテーションもキャンセルし、がっくりして皆で帰宅。はあ。家に帰ると痛みも収まり大事ではないようでほっとしたが。

 はあ。俺は萌の病気怪我には、Mがいないと深刻度が判断できず、駄目な親だなあと落ち込む。岩場ではずっと手を離さず警戒してたし、萌の危険行動に関しては常に過保護で慎重な俺なのに、どうしてあの瞬間だけロープに萌の手が届かないということに気づかなかったのだろうと悔いが残りまくる。萌は大泣きしながら、「今日はあそこに行かなければよかった。時間を戻して、(ゲームのように)やり直せたらと思う」と何度も何度も言っていた。まったく同感である。

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 エリオのワインディングランは、普段コーナーで突っ込みすぎたときと同じくコーナー後半でGが高まるとオーバーステア傾向になり、姿勢とラインが乱れる。サスが沈む前と後で旋回力が変わるという感じ。帰りはこれを念頭に、萌の怪我もあり滑らかなスローインファストアウトに徹すると、思い通りきれいに曲がれるようになった。レガシィでもここの出口の見えないワインディングはまるでスピードと姿勢が決まらず、最後は逆にアンダーが出て苦戦していたわけだが、エリオはスローで入ってもコーナリングフォースはちゃんとあるので気持ちよく曲がれるのがよい。エンジンとATのレスポンスのよさもあり、総じてあそこの往復ではレガシィ時代よりも走りが楽しめた。

 コーナーでびしっと決まったときの快感の高さはレガシィやスポーティな車にかなわないが、こうしてみんながラクなゆるいペースで走りつつ運転手はスポーツ走行を楽しめるというのが俺のひそかな期待通りであって、やっぱりRZ250の再来だな :-)。まあRZは絶対コーナリング性能ももうチト高かったので、ニュータイヤでその辺が改善してくれることを期待しよう。

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■07/10/28(日) □ ドラクエデイ
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 萌の怪我は問題なかったようで、順調に回復し、本人はもう忘れてドラクエに没頭している。今日は雨のおだやかな休日。

 ドラクエ7は面白い。スーファミの5、6は共にフラグを立ててダンジョンでボスを倒すという手順の繰り返しで、他のRPGほどひどくはないがネットで答えを探さないと分からないフラグもままあり途中でバリバリに飽きていたのだが、7はその反省もあるのかストーリーの面白さがちゃんとあり、次に何をすればいいのかがガイドを見ずともちゃんと分かる。自然に進行するストーリーの中で、「熱い石に勇者が封印されている」といったヒントが出、「―――熱い石?.....ホンダラさんだ!」と、萌と俺が同時に答えをひらめくのが楽しい。

 ダンジョンも謎解きパズル要素が必ず込められていて楽しく、萌はマッピングの楽しさに夢中になりカリカリと細かく情報を紙に書き込んでいる。FF7以来エンディングまで進むヒットがなかった萌のゲームで、ついに出た大ヒットだわ。萌はドラクエのテーマを、キーボードでタッタター♪と弾きまくっています。メッセージ内の漢字も少しずつ覚えてるしね。

2007/10/21

日記「エリオ馬鹿デフロスターの改造」

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■07/10/10(水) □ カラテプロテクター
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 カラテ:先生はLSと萌もそろそろプロテクターをつける時期かもしれんという。これはスパーリングでダメージを受けないようにというより、小さい子はコントロールが悪くて技の打ちでも受けでも力を入れすぎ痛いので、それを防ぐためだとのこと。フリーのスパーリングなどはまだやる時期ではなくとも、プロテクターをつけることでパンチとキックの練習をより強く速いレベルに上げられるということらしい。なるほど。まあ本人がこの先のアグレッシブな世界に進みたいかどうかによるなー。萌はプロテクターをつけてみたいといっている。

 今日はLSの「型」試験を心配した空手名人お母さんが一緒に見ていたので、いろいろと空手のことを教えてもらいながら見れて楽しかった。彼女の流派はより実践的なので、このクラスの技のあれこれが「あれは私が習ったのと違うわ」と気にかかるらしい。しかしまあ萌なんかはほんとに強くなりたくてやってるわけじゃないので、体の美しい使い方を追求してるこの流派は向いてるんですよと話す。

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■07/10/14(日) □ 落ち葉かき
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萌と共に昨日に続き落ち葉かき。これでメジャーな落ち葉は終わり、次の雨上がり(時期まったく未定)が最後の仕上げになるだろう。LSを呼び、彼女が来る前に萌と大々的に落ち葉の迷路を作って盛り上がる。


 俺は裏の落ち葉コンポースターを掃除し、ふたを作って4杯ほど入れた。心地よい秋の一日であった。


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■07/10/15(月) □ ピアノ熱再開?
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 明日ピアノだよ、最近進歩してないからちょっとまじめに練習しておくれと萌に「ハウル」をやらせると、なぜか今日は必死に練習する。間違えるたびに最初からやり直すので一向にパートが進まず、フラストレーションをがんがんとためていくので途中で止めようとしたのだが、どういうわけかムキになっておりやめず、やがてベソをかいてしまった。ふー、やれやれ。これは本当のピアノ熱再開ではないよなー。

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 萌のドラクエ7は順調に楽しんでいる。時計で時が止まる町から謎のダンジョンに入っていき、一番底の文字盤のようなところの「謎」にたどり着いたとき、萌は「I know so much now(完全にわかったぞ)! これは時計の中なんだよ。だからこの謎は、時計の後ろから前へってことなんだよ!」と、完璧に謎を解いてみせた。素晴らしい。RPG謎解きの楽しみは、やはりFFよりもDQのほうにあるなあという旅が続く。

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■07/10/16(火) □ ピアノ習得のジレンマ
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 ピアノ:昨日の不可解な練習熱は一時的なものかと思ったら、今日も先生のところに着くや即「ハウル」を弾き出した。しかし熱意はこうして戻りかけても指がついてこないのが楽器習得のつらいところで、昨日あれだけやったのにその成果を思うほどには先生に聞かせられない。萌は先生に褒めてもらうことがモーティベーションになってるわけで、残念なり。

 やっぱ俺がギターを覚えた中学生くらいになれば長時間練習に集中することもでき、かけた努力が実力に直接つながるのだが、小さな子供には楽器習得は難しいことである。しかし小さなうちに始めなければピアノの習得は難しいというジレンマがある。

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■07/10/17(水) □ 空手スピード開眼
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 カラテ:萌が突然カラテにおけるスピードというものに開眼して、素晴らしい切れ味の「型」をできるようになってしまった。家に帰るやいなやMやBRにそれを見せ、喝采を受ける。素晴らしい。練習でサンドバッグなどを実際に蹴ると、距離をはかり蹴りに体重を乗せなければならないので、型とは違うタイミングとリズムが必要になりドタバタになってしまうのだが、型はほとんど完全無欠になってきたと思う。

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■07/10/18(木) □ エリオ馬鹿デフロスターの改造
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 大雨の中タイヤ探し。サイズが合う中でベストと思われる Kumho ASX を置く PoCo 裏の店に行ってみたが、いつ入荷するか見当もつかない状態だとのことで、注文も受けてくれなかった。残る候補は BF Goodrich。これにしようかな。ユーザー評をよく読んでみよう。

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 今日は本当に大雨で道もズブズブなのだが、こうして町中を用を足してあちこち走っていても、FFゆえの弱さだとか溝が 2mm 強まで減ってるリアタイヤへの不安は感じなかった。雨が降ればAWD感が高まりドライよりも気持ちよかったレガシィとはむろん違うが、FFはフロントに溝があれば普通に走れちゃうのかもしれない。

 この大雨の季節タイヤよりも難儀なのは、ACを入れないと取れないエリオのフロントウィンドウの曇りだ。今日みたいな横なぐりの雨ではサイドウィンドウにも水滴が大量について、視界が下がり危ないと思う。朝 Lougheed で大クラッシュしてパーツの破片を振り撒いた車があったしなあ。この季節は本当に気をつけないと。

 それにしてもまったく弱ったエリオのデフロスターシステムで、除湿なしで外気をフロントウィンドウに送り続けるという普通の選択肢がなく(※)、曇りを防ぐにはエアコンを常時使うほかない。結果この大雨の季節夏よりもはるかにエアコン稼動時間が長くなり、燃費に響いている。
(※)「足元」を選ぶと窓際に微弱な風が出るが、まったく風量が足りず曇りが取れない。「足元・窓」「窓」はオートでエアコンが入ってしまい、曇りは一瞬で取れるがそのまま走っては燃費にどえらい無駄が生じる。結局無駄を避けるためには、走っている間中延々と手動で「足元」「足元・窓」を切り替えるという、馬鹿ばかしく危険な方法しか他にテがないのである。

 弱ったなと窓曇り対策法を調べていたら、まさにこの「エリオ馬鹿デフロスターの改造法」が、英語エリオユーザーグループで見つかった。簡単単純安全なコネクターはずしをやるだけだ。

 狂喜してさっそく実行、これで望み通りというか普通の車と同様、外気取り入れ風を窓に送り曇りを防止し、それでも曇ったらACを入れるという使い方ができるようになった。もともとACは強力で曇りは一瞬で取れる車なので、これでようやく文句なし。やれやれである。スズキの設計は馬鹿でもユーザーグループはまこと最高であった。

2007/10/10

日記「ペルージャみたいな柏レイソル」

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■07/10/06(土) □ ペルージャみたいな柏レイソル
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 こないだ野球ばかり増やさないでJリーグ公式戦もやってくれと TV Japan にメールを送ったら、1月しないうちにプログラムに入れてくれた。ありがたい。これが柏・ガンバという非常に手の合うカードで、めちゃめちゃ面白い。休みの日に日本のサッカーが見れる幸せ。

 日本のサッカー人はガンバのようなパス組み立てサッカーをすごく褒めるのだが(実際ピッチコンディションがいいためか日本代表よりもパスが早く/速くきれいにつながっている)、DFが根性と対応力で守り、奪ったボールをエースに渡し、エースがドリブルで上がりながら前線にぱしーっとパスを通してシュートまで持っていってしまう柏のサッカーのほうが俺は興奮する。中田がいたときのペルージャみたい。フランサというのが非常にいい選手で、かつての中田の役割をやっている。しゅぱーっと糸を引くように美しい、長いグラウンダーのパス。素晴らしいミドルでゴールも決めてくれた。ベリーナイス。

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 そういえば現イタリー監督ドナドーニが、「ほぼ日」フランコさんに聞かれ、
「中田は良い選手でしたが、もっと偉大なチャンピオンになれたはずです。彼は身体も技術も知性も、全てに恵まれていました。でも彼がサッカーに捧げたのは人生の 40%くらいだったのではないかと、ぼくは思います。残りの 60%は、広告や宣伝やテレビ、インターネットその他に宛てていたように見えました。彼はサッカー選手というよりは、ひとつの企業体だったのかも知れません。もし中田がサッカーのことだけを考えていたら、世界最強選手のひとりになっていたでしょう。でも自身の 40%しかサッカーに捧げなかったら、その実現は難しいです。本当に勿体なかったと思います。彼自身にとっても、日本にとっても、偉大なチャンピオンを生む大きなチャンスを逃してしまったかなと思って‥‥」

 といったそうだ。こういう風に見ているプロもいるんだなあ。しかし中田がやってた芸能文化人生活には俺も興味はないが、ブラジルやイタリーのスターは「残りの 60%」をディスコと夜遊びに費やしてるのが普通なわけで、中田の生活&サッカー意識がブラジル人たちより低かったとは思えない。余暇を遊びじゃなくて金儲けに使ったから、外国人にはよりスキャンダラスに映っただけだろうと思う。「本当に勿体なかった」というのは涙が出そうなほど同感だが、中田の能力が20代後半落ちてしまった謎解きのヒントにはならない。

 結局イタリーのスター選手たちとの違いは、無駄に呼ばれた日本代表で奪われた時間と体力なのかもしれないな。オシム就任以降海外にいる日本人選手が皆いい仕事をしているのを見てみれば。中田が1年の旅でリフレッシュして9月からサッカーに戻ってくれたらと思ったのだが―――カタールでもMLSでもJリーグでもいいではないか―――、戻ってくれなかったなあ。日本でTVに出て、現役復帰はないと明言したらしいし。ため息。

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 後半柏が先制するもガンバが追いつき、逆転してしまう。この辺も上位チームに力及ばず最後はやられていたペルージャっぽいのであった。しかし面白かった。満足。

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■07/10/07(日) □ 毎日雨雨雨
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 毎日毎日雨雨雨。気欝な日々。フロントヤードのメイプルが大紅葉してるので写真を撮ってみたのだが、赤が飽和してしまって今ひとつであった。最近なんかピントがぴりっとしないような気もするんだよなー。日本で撮った風景写真なんかも、カキっというピント感はあまりなかったし。サチュレーション(濃さ)をいじってるせいで、色が飽和して輪郭線がぼやけて見えるというのもあるかもしれない。いろいろ色設定をいじってみて、【RGB+1、シャープ+1、曇りWB】で撮ったのがいい感じとなった。

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 今日はまる一日、ドラクエを中心に萌と遊びまくった。DQ7はまた悲しいエピソードが出てきて萌が泣いてしまう。その次の町でも「親が決めたいいなづけ」うんぬんで結ばれぬ恋なんてのが出てきて萌に説明のしようがないし、どうも7歳の純真な心には、ドラクエ流の少年漫画的サッドストーリーは悲しすぎるかもしれんなあと思う。

 その後も同様に助けたくても何もできないカタルシスの薄いエピソードが続き、旅の目的がぼやけて、萌は宝探し以外興味を払わなくなってしまった。もうこれは萌は飽きてるなと思い、奥の手として取ってあるFF9にいこうかとオファーしたのだが、萌はDQ7を続けたいという。

 それじゃ仕方ないかと次のダンジョンで萌にマッピング係をやらせ、「この階段は『ステアA』ね。これが次のフロアのどこにつながってるかを書いてくれ」と紙に書かせていると、なにかすごい冒険の充実感を感じたようで夢中になってマップを完成させる。どうやらドラクエ名物ダンジョンの楽しみが萌にも効くらしい。この「ダーマ」のダンジョンの奥には楽しいパズルもあり、ボスをやっつける手順だけではない楽しみが用意されているのもよかった。この調子ならば最後まで飽きずにいけるかも。

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■07/10/09(火) □ 過剰繊細反応
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 雪の季節になる前に車のリアタイヤを換えたいのであちこち電話して値段を聞いてみると、レガシィではいてたのと同じ Kumho タイヤで 1.5 倍の値段になっている。どうやら3年前よりもタイヤの値段が上がったとしか思えない。考えてみれば原油価格が上がればゴム製品の値段が上がって当たり前か。がっくー。こんなに出すならわざわざ韓国製を買う意味がないと思うが、しかしエリオは妙に扁平率の高いタイヤをはいてるので(ソフトなサスに硬いタイヤという変なバランスなのだ)、選択肢が少ないのである。まいるなー。あきらめずにいいタイヤを探したい。

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 夜萌をベッドに送ると、「マミーと寝たい」と突然泣き出した。最近「心臓の音がドキンドキンと響いて怖い」などとつまらぬことで夜アップセットしてるので、その続きである。「んなこといったって、今までドラクエでわーいって盛り上がってたのに、じゃ寝ようかといったら突然涙がぴしゅーっって、なんじゃそれは?」と軽口でからかうと萌も爆笑し、そのまま少しマンガを読んでやったら落ち着いた。やっぱこの頃の彼女のさまざまなな心のゆらぎを、まともに取り合うほうがかえって過剰繊細反応を助長するのかなと思う。つまらぬ動揺を俺たちがまともに聞いてやればやるほど、心の振幅は振れていく。

 しかしこの頃、子供の心にはいろいろと悩む。萌はカナダキッズ的きつさと日本キッズ的ソフトさを兼ね備えているのだが、俺がソフト面をずっと好んでいるのを彼女も気づいていて、それがプレッシャーとなってカナダガールとしての自然な振る舞いを阻害してるかなと最近感じ、俺は反省してるのだ。

 Mに対して超ソフトで甘々なことを萌がいうのも根は同じである。「Mよ、萌がああしてわざと超ナイスなことをいうのは、つまり『親を喜ばせようとしていいことをいう』というのは、実は子供の行動としてちょっと不自然ではなかろうか」と俺が言うと、Mもそれもそうだわねえ、手放しで喜んでもいられないわねえと同意していた。親の影響というのは子供にとって巨大すぎて、どれほど気をつけてもいい影響だけを与えていくことはできないのだと思う。

2007/10/06

日記「萌の各種習いごと状況」

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■07/09/22(土) □ M父夫妻来訪
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 朝からM父夫妻来訪。M父は酔うとライトウィング実業家の観点からレフトウィング理想家のMにカラむから始末に負えないのだが、酔っ払ってなければ問題はない。耳が遠いので俺のなまった英語は聞き取れずあまり話はできないが、日本での父さん母さんのことなどを少し話してやった。年齢的に明日はわが身かと思っているらしく、深刻な顔をして聞いていた。

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 夕方萌とドラクエ7を2イベントほど進めると、パズル要素が6以前よりも豊富で非常に楽しい。3Dポリゴンのせいで迷路が歩きにくい(自分の位置を脳内でマッピングしにくい)というのは依然感じるが。ストーリーはのっけからえらい悲しかったのだが、RPGにつきものの不条理には慣れた萌のハートには割合タッチしているようだ。

 しかしDQのかつての売りであったバトルのほうは盛り上がらない。FF的な派手なアニメーションが出ないのはDQだからいいのだが―――萌がそれに対して苦情をいうこともない―――、コマンド体系が一向に進化せずややこしいので、萌が自力で戦ってくれないのである。ターンごとに必要なコマンド入力数が他のRPGより多いので何をしたらいいのか分からないのだ。魔法名も英語で自明だったFFと違うしな。オートバトルも使いにくいしAIは大バカ。ドラクエはグラフィックだけじゃなく、ユーザーフレンドリーさという点で時代から大きく遅れてしまってるなあと感じる。あーコマンドをカスタマイズしたい!

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■07/09/24(月) □ 家修理でサッドサッドライフ
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 ドライウォールのサンディングをやっていたら、Mが手を出すなといった部分を俺が「まあ仕上げだけ残してラフにやっとく分にはいいだろう」と考えやってしまい、それが本当にやっちゃ駄目だったのであると判明した。またやり直しだといわれ、ほとほとと力が抜ける。本当にこの終わらない家直しには滅入る。

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 最近エリオがスポっと手の内に入った感覚が強く気持ちがよい。ポジションが完全に身体になじんだのか、あまり神経質にシート角度を合わせなくても、常にバイクのような自然な感覚でコーナーに入っていけるようになってきた。上体が安定し、コーナーに入ってからきゅーっとステアを絞ってクリッピングポイントを削り取っていくような走りが街中で楽しめる。家修理で落ち込むサッドサッドライフな俺には、PCや車の調子よさは救いだ。

 MとMKがエリオをどえらく気に入っていて、Mなんか何かの拍子に車のことが話題になるたびに、「うちのスズキエリオのキュートさにはかなわないわね」という。もともと車になんて一切興味がなく、レガシィだって快適でしっかりして安心感があるということ以外はなにも感想を持たなかった彼女なのだが、このサイズとスタイルと軽快さがよほど気に入ってるんだろう。

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 カラテ:夏休み後再開してからはなぜか基本スキルの繰り返しが非常に多く、早く上に行きたいボーイズたちはジリジリしてると思うが、萌は先週あたりから自分の技がきれいに決まっていることを自覚してすべてを気持ちよさそうにやっている。動きの切れと力強さが見ていてきれいで、先生もずっと萌の名前を呼んでほめ続けていた。

 萌は運動神経がいいとは思えないのだが、こうした所作の勘所をつかむのは天性のものがある。片膝をついて帯を締めなおす所作なども意識してやっており、何をやらせても決まっている。全然強くはなっていないが(笑)、空手が持つ美しさだけはどんどんと体がマスターしてる感じ。

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■07/09/25(火) □ ピアノで落ち込み
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 ピアノに行き、夏以来ずっと萌が主張していたピアノ中断の意を先生に伝える。先生愕然。こちらの希望通りいったん 3/5 まで弾けるようになった「ハウル」だけは完成させるというプランにしていただいたのだが、萌はそれもやる気なさげにしており、今回も駄目なレッスンであった。はあ(Sigh)。萌自身ももうやめたいのと、俺と先生がガッカリしていることの両方に落ち込んでいるので、帰路元気付けにと久々にドーナツを買って帰った。

 萌は才能に恵まれたいていのことは努力せずできるが(空手の型なんかまさにそう)、ピアノだけは一生懸命復習しないとできないので(or worse, いったんできるようになったことを忘れてしまう)、フラストレーションを感じてるのだろうとMはいう。フラストレーティングだからとなんでも中断してしまうのはよくないが嫌なものを続行させても仕方がないので、とにかくハウルだけは何ヶ月かかろうとマスターし、以後忘れないように家でしょっちゅう弾かせるという方針で行くしかないだろう。身に着けたスキルを自転車の乗り方のように忘れずにいけば、また再開したくなる日も来るかもしれない。

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■07/09/26(水) □ 空手昇格試験の通知
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 カラテ:萌は俺が知らぬうちに、動作の途中で一瞬間を取って体重と関節の方向をシフトする、きれいな横蹴りができるようになってしまった。すげえ、これは素人にはできないブルースリーの蹴りだ、美しいと感動していると、型の試演を先生に命じられる。これも先生に絶賛され、来週テストして試演をしっかりできたら帯に最初のラインを入れてもらうことになった(3本入ったら次がオレンジ帯で10「級」となる)。すごい。

 ピアノもこれくらい上達が早ければ、きっとやめないんだろうなあ。残念。夏前まではピアノもこうして毎週毎週上達していたので、俺の日本行きでレッスンを中断したのがつくづく失敗であった。

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■07/09/27(木) □ 漢字進歩
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 昨日の天ぷらの残りを昼に食べたら、油で胃もたれしてしまった。新しい揚げ油を使い、さらに衣に油を吸わせないよう短時間で揚げようと気を使ったのだが、うちの電気ストーブでは十分油温が上がらずどうしようもなかったのである。もう揚げ物をやるときはよくよく温度を気にして、ストーブの温度が上がらない場合は中止するくらいの覚悟でいかないといかんのかもしれない。まったくもってカナダの電気式厨房は駄目である。天ぷらのときは卓上ガスコンロを使おうかなーとも思うが、ガスが高いしなー。

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 日本語学校の帰りに今日どんな漢字をやったのと萌に聞くと、「風」と「読む」をやったとのこと。えー、小2ってそんな難しい漢字をやってるのかい? それで萌は覚えられたのと聞くと、大丈夫だよという。じゃあその調子でやっていけば、じきにドラクエとかのゲームの漢字もマンガも自分で読めるようになっちゃうよというと、萌はうれしそうに笑っていた。

 ゲームの漢字って小学何年生くらいのレベルなんだろうと家に帰ってから検索してみても、それらしき記事は見つからない。逆にゲームのせいで子供が漢字ができなくなるという記事ばかりが出てくるわけだが、うちの場合漢字ソースは週1の日本語学校と本とゲームしかないわけで、ゲームは強いモチベーションにもなるし、萌のこれまでの経緯を見ても役に立つのは間違いない。

 俺自身が手書きで字を書く機会なんてもうゼロで(Pocket PC もかな漢字変換だし)、小学生の漢字を全部書けといわれたらかなり間違えると思われ書くほうは萌にもあまり期待しないが、この調子でどんどん読めるようになってしまえば彼女の人生が楽しくなるだろう。

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 夜俺が1人でやってた「MOTHER2」終了。あー、久々にゲームでじーんときたなー。最後にトンズラブラザーズなど懐かしい人々が見れたのには、「旅」を感じてじーんときた。そして最後の最後の攻撃にもじーんときた。いいゲームであった。

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■07/09/29(土) □ エクササイズバイク
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前ほど散歩にいけなくなったBRと自分自身のために、Mがあのエクササイズバイクというものを中古で買ってきた。これがなんか一家に大好評で、萌もMKも俺もなにかといえばヒョイとまたがってフッフッとペダルをこいでいる。家にいながら、TVを見ながら、Pocket PC でネット記事を読みながら、萌と話をして遊んでやりながら運動できるというのは素晴らしい。翻訳で座り仕事をしていると血行が滞って手先から冷えてくるのだが、これを1分やればすぐに血が巡って暖かくなるしな。

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■07/09/30(日) □ カシマシ家族
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 朝から萌が日本語の宿題をやっているので(風という字をちゃんと書いていて驚いたが、読み方をまだ知らなかった・笑)、ついでに朝のうちにピアノもやっちゃおうぜと元気付ける。「ハウル」をやらせると忘れてしまった部分が苛立たしくて萌はすぐにカンシャクを起こすのだが、そこを笑わせて気分をほぐし1小節できるごとに紙にマークをつけていこうと励ますと、パート1を全部思い出して見事にすらすらっと弾けるようになる。俺は喜び萌もうれしそう。よしよし。やめたいのは仕方がないが、この曲だけはなにがなんでもマスターしよう。

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 ◆13:21 仕事終了、BV家へ。午前は大雨でハイドロプレーンの名所 Lougheed Hiway 通行を心配してたのだが(後ろタイヤにあまり溝がないしFFだし)、雨は小止みになってまったく大丈夫だった。初の5人乗りでもパワー的にはまったく問題なく爽快だったが、窓の曇りに閉口させられる。エアコンをオンにすると2秒で曇りは取れるのだが、オフにするとどうやっていても曇る。これがエリオ最大の弱点だ。

 しかし久々に家族全員1台で移動すると、車内はけたたましい。きつきつの後席でシートベルトのつけはずしが大変だとMがさわぐ。左右スペース自体は十分あるのだと俺が自分で座ってテストしてあるわけで、んなことくらい黙って我慢しれよお前。なんとやかましい家族と俺は住んでるのであろうかと思う。この環境にあって無口は尊い。喧騒にあきれ口を挟まず黙っている萌と俺が高貴に感じられる(^_^;;)。

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 BV家では俺はBT@ベース弾きとちょっとジャムしたり、ゲームを見せてもらったりした程度で、あとは親戚といてハッピーな萌を眺めていた。BV家のボーイズはBTを筆頭に、大きくなってもみなヒネてなくてナイスだ。しかし義弟ST@ドラマーがもう全然音楽に乗ってこなくなったなあと思う。俺とBTがセッションしていても、下で萌がドラムを叩いても加わってこないでM父やSCとオヤジ話をしているのであった。もうドラマー魂はたぎってないのだろうか。

 帰路車の中でBRが、「(M父と)離婚して本当によかったわ。一緒にいると本当に疲れるのよ。彼はナイスにしてくれるんだけど、どうしようもなく疲れるの」といっていた。たしかにM父といると、ただ声の大きさだけで疲れるよなー。カシマシ家族のルーツは彼にあるわけである。

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■07/10/03(水) □ カラテ昇格試験
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カラテ:ついに萌の昇格試験。おとといは先生が病欠でテストがなく、しかし実は慢心練習不足でたとえテストがあってもヘロヘロだったであろう萌だが、俺にそういわれてショックを受け昨日きちんと練習してきた結果、家でやるよりうまくできて一発クリア。先生はその場で帯にラインを入れて、パシっと打ち鳴らす武道っぽい儀式をちゃんとやってくれた。おめでとう。

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 夜仕事を中止し、TV Japan で見た米米クラブがすごかった。あのボーカルの人はもともと美声で、そのきれいすぎる声が非ロックで俺は好きじゃなかったのだが、年を取って恰幅がややよくなったからかドス(ノイズ)が入ってきて、昔よりも断然かっこよくなっている。ここしばらくでTVを見ていて一番笑った。後でビデオを見せたら萌にも超ウケた。Boowy に次いで今度は米米クラブが好きになるかもしれぬ。

2007/09/23

日記「反日レストラン」

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■07/09/14(金) □ 激安激良電動歯ブラシ「ハピカ」
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 仕事疲れか目覚ましにも気づかず 10 時まで寝る。今日はオフ。ふー。

 ハピカという日本製はヘッドが振動するだけという単純機構ながら、素晴らしく清浄効果が高く気持ちよい。歯がいつもつるつるで、前歯のシミも気がつけば取れてしまった。これは本当に大当たりであった。
日本で買ってきた激安電動歯ブラシで、毎日歯磨きを快適にやっている。昔大枚をはたいたブラウンが1年で充電不良になりトサカに来て、以後こっちのスーパーで安いものを買い不満がありつつも使っていたのだが、この

 ヘッドが回転するタイプは手を動かさずに磨けるのでラクだが、どこの製品もメカニズムが内蔵されたネック部が太い。そのため磨いているうちに口の端からヨダレだらだらになり非常に不快なのだが(一番細いブラウンでもヨダレは出る)、こいつはヘッド部がただのブラシなので、ネックが細く磨きやすいのがまずえらい。今まで電動歯ブラシを常用しなかった萌も「こどもハピカ」を気に入り使っているのは、この快適さが大きいと思う。それに加え磨き自体は普通のブラシと同じ往復運動が必要なので、手抜きはできず子供の歯磨きスキルが損なわれることもない。さらに

◆ヘッド部がただのブラシなので替えが安い
◆音も機構上非常に静か(ヘッド部のメカノイズがない)
◆ブラシの材質がよいため汚れがよく落ち、かつ長期間ヘタれない
◆電池も単3ひとつで1月半使ってまだ終わらない
◆電池交換部の防水機構が非常によくできている

 と、単純メカのよいことづくめなり。弱小メーカー製ながら本当にえらい製品です。

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 「玉繭物語」はもう萌がモンスター合成と名前付け以外なにもやらず俺が進めるだけになってしまい、やることも単調になってきたのでさっさと終わらせちまおうと思ったのだが、1日育てても最後の敵を倒すほど強くなれなかった。自モンスターは十分に強力にできるのだが主人公のHPがまるで低いままで、どんなに戦況が有利でも主人公を狙われるとそこでオシマイなのである。回避法はなく運次第なので、これはかなり腹が立つ。

 もうやめちまおうかと思いつつ、夕方ようやくクリア。クリア後のストーリーが萌が見たら絶対に喜ぶ大団円だったので、萌が帰ったあともう一度クリアして、エンディングを見せてやった。大変だが終わってよかったよかった。次はこの夏日本で買ってきたRPG第2弾・ドラクエ7である。楽しみ。

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■07/09/16(日) □ ドラクエ7の3D世界はいかに
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 萌はMKBRに連れられてバンクーバー美術館へ。俺は掃除。

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 玉繭が終わったので夕方萌とドラクエ7のさわりだけ見てみると、3Dで作られたドラクエ世界はかなり期待を下回るものであった。解像度が低く見づらいファイナルファンタジータクティクスという感じ。こういう完全3Dレンダリング世界というのはファイナルファンタジーにもないので、くるくる視点を変えながらいろいろできるのは楽しいが、効率よく歩くのは難しい。

 まあこれは慣れればいいが、一番がっかりしたのはキャラクター絵がスーファミ時代からまったく進歩してないことで、3Dマップ上をにゅーっとスライドしていくのはポリゴンではなくドット絵なのである。しかもあまりにもしょぼい。SFのタクティクスオウガみたいにきっちり描き込まれきれいに動くなら(あるいは逆に Mother2 みたいに単純な線画ならば)、ポリゴンじゃなくてもフィギュア的な愛着を感じ楽しいのだが、解像度が低すぎてメインの少女が出てきても他のザコと区別がつかない。Playstation なだけにこれにはガックリくる。FF社とDQ社ではこれほど技術力が違うのかとびっくりした。まあDQは絵ではない。ゲーム内容に期待しよう。

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■07/09/17(月) □ 健康が大事
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 週末ARがうちの父さんの焼香にきてくれたのだそうだ。そうかー。病院で父さんにもあいつの話をしてたんだよな。きてくれるなら、父さんの存命中は無理でも俺がいるうちに長野に呼べばよかったな。

 なにかの拍子に父さんがもういないということを思うと、いまだに胸にざーっと雨が降る感じがする。年寄りだから死んでも悲しみが少ないということはないんだとつくづく思う。無論若いほどその人が亡くなったときに周りの悲しみは増すに違いないが。俺はM萌のために長生きせねばいかんと思うが、生活を振り返ると反省することばかりなり。

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■07/09/18(火) □ 反日レストラン
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 雨が戻ってしまった。外は14度、ささ寒い。ヒーターの効きが悪いのであれーと思っていると、修繕中の1階で作業の弾みにヒーターパイプがはずれているのだと判明し、MKとつなぎ直す。やれやれ。うちは本当に壊れている。こつこつ直しているのだがいつまで経っても終わらない。

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 火曜はMがいないので萌が外食したがり、最近よくなったらしいわよとMに勧められて PoCo こっち側唯一の日本食屋K屋にトライする。ここは韓国人経営で、むかーし刺身をトライしたときはサイコロ状の噛み切れない生魚を出されぎゃふんと言わされたのだが、今回天丼を頼むと浅い皿のパサパサ韓国ライスに油の悪いてんぷらが乗り、スーパーで売ってる北米製大甘テリヤキソースみたいなものがどろりとかけられたものが出てきた。こりゃモールのスチロール皿に乗ったジャンクの「ジャパニーズフード」だよ。最低予想ラインを3目盛り下回るひどさに食べ残す。萌もてんぷら盛り合わせを半分以上残してしまった。

 韓国人はなぜか日本食レストランをやりたがり、小さな PoCo の町だけで2軒の韓日レストランがあるのだが(コキットラムにもまずい中国系日本レストランがある)、どちらもこうしてひどい偽日本食を出して PoCo における日本食の世評を落としている。これじゃ文化的テロ行為じゃないか.....あそうか、反日レストランなのか?

 んなことはないだろうが、こうして明らかに自分がちゃんと食ったことがないものを適当に作って客に出すという、その了見がわからない。日本食なんてシンプルレシピなのであり、本物を知って普通に作ればこれほどまずくなるわけがない。カナダには日本人がやってる韓国料理屋もおそらくあるだろうが、そこで出すものが本当の韓国料理と違うことはありえても、これほど激しくマズイなんてことはありえないだろう。俺はちょっと仏頂面になり萌に心配されてしまった。

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 ドラクエ7を夕方萌と本格開始する。相棒のキーファというのが少年マンガ的熱血キャラクターで、彼の熱いセリフに引っ張られ胸わくわくとストーリーが進み楽しい。

 しかしドラクエはセーブできるところが限られすぎて、限られた時間でちょっとだけやるということが全然できないのが問題だ。今日なんか1時間以上やってセーブ場所に行き着けず、萌が寝る時間になりその日の努力が全部パーになってしまった。のっけからこれでは先が思いやられる。これだけ時間のかかるゲームで、教会でしかセーブができないなんてシステム自体が、いまどき不親切でしかないと思う。

 こういう馬鹿なところがあると気持ちが冷めるが、しかしこの旅は楽しそうだ。ドラクエ的無口な主人公が、強引なキーファとマルベルに引っ張りまわされる様子が目に浮かぶ。

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■07/09/22(土) □ ロジック原理主義文化
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 M萌は昨日ノバスコシアから来訪したM父たちに会いにSH家へ行き、俺とMKは家の修繕とM父来訪に備えた徹底掃除をした。

 シンクの水流れが悪いのでジェット水流が出る掃除カンをトライしたのだが、こういう米国カナダ製品の説明書の分かりにくさには毎度悩まされる。英語圏説明書はなんでこんなに意味が分からんのかなあと真剣に考えてみると、説明文化が違うのだと思われる。

 たとえば「アダプタを排水口に押し当てる」とあるのだが、「ん? アダプタってどのパーツだ?」とそこで詰まり、別途そのパーツが何かを図を探して調べなければならない。この場合は説明書にはパーツ名はなく、外箱裏面に書いてあった。その裏面には「カンにプリントされた注意書きを見ろ」と書いてある。説明書と外箱とカンを3つ相互参照してようやく使い方の全貌が分かるわけである。

 日本の企業でこんな説明書きを作ったらバカかお前はと上役が担当者にやり直させると思うが、英語書き物文化では「いったんステート(宣言)した用語は以後自明のものと見なす」という前提了解があり(昔 TOEFL の英文読解をやったときにこれでうんざりさせられた)、箱に用語が書いてあればそれで義務は果たされ、理解できないほうが悪いというロジックになる。いま日常で何の説明書を読んでいても、翻訳をやっていても学校の通知を見てもこの、全体として整合が取れていれば文句はないというロジック原理主義的文化を感じる。ロジックと親切は別だと思うのだが。

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 M父とさっそくけんかになったMが、ぐったりしながら夜帰ってきた。明日は彼らがうちに来るわけで、ふーと思いやられる。SH家とST家は引っ越し中だし、BVとは折り合いが悪いらしいしうちはまだ洪水修理が片付いてないから泊まるところはないし、とにかく最悪に間が悪いからM父にそういってこの秋の来訪を延期してもらえばいいだろうと俺はいったのだが、そんなことをしたらどれほどバツが悪く怒られるか....とかなんとか。なんか日本は葬式のしきたりが大変だったが、カナダにもいろいろ家族のわずらわしいしきたりがあるじゃねえかよと思います。

2007/09/14

日記「座業環境を改善しなければ」

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■07/09/07(金) □ 座業環境を改善しなければ
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 日本お葬式日記に、共犯新聞読者という思わぬところからすばらしいコメントがつき、その返事を書くついでに Bloggers の諸機能を見直し、記事一覧・コメント一覧などがオートできれいに表示されるようにした。時間がかかったが、見やすくすっきりである。

 しかし俺の机に向かい座布団でPC仕事をこうして集中してやると、やはり日本では出なかった腰痛が出ることも明らかになった。猫背になり腰が曲がりすぎるらしい。翻訳仕事を再開する前に、座業環境を直さねばならない。

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 新しいクラスには2日で慣れたようで、萌は元気に学校から帰る。あの先生いい人っぽいよねと聞くと、うんそうだよと明るく答える。昨日俺がクラスに顔を出すと2~3人の知らない子が俺と萌に興味を示して近寄って話しかけてきたから、あの感じでは友達もすぐにできそうだよな。よしよし。

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■07/09/08(土) □ ガレージセールの楽しみ
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 2軒隣のSRの家でガレージセールの用意をしているのを萌が窓から発見して興奮し、5ドルもらって1時間もかけて組み立ておもちゃ Ello ほか4点を買ってきた。Ello とブックスタンド以外は使えないものだが、この頃なんか萌は買い物の楽しみに燃えているので、ちょうどよかった。超ハッピーであります。

 しかしSRは萌と遊んでた頃はガリガリの小学4年生だったのだが、ぷりぷりのティーンエイジャーになっていた。子供の成長は早く、カナダの子は横にも育つなり。

 俺は別になにも探してなかったのだが、なんと日本の母さんのところで愛用していたビーンバッグチェアを発見。これで腰痛は解決ではないかと興奮して5ドルで買ってくると、そんなもの中古で買ったらホコリがひどいわよとMに叱られる。たしかにその通りでありやや後悔。ともあれ外で100回ほど叩いてから持ち込み座ってみると、やはりどう座ってもフィットしてこれ以上座業に向いた椅子はないと思う。座業環境改善がこれで進みそうだ。

MとMKが俺の誕生日に「シシおどし」というあの竹が水をつたうやつを買ってきて、メーカーの工作精度が低すぎ組み立て不能で長いこと放ってあったのだが、今日何時間もかけてついに完成させてしまった。フロントのレインポンプが納まるサンプをこれで覆ってしまうというアイデアで、企画倒れに終わるだろうと俺は懐疑的だったのだが、見事なできばえ。見栄えと安全性を両立している。えらい。

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 「玉繭」はメインの4地図を終わらせ、短いゲームだということなのでこれで終わるのかな、ストーリーは宮崎アニメ的で面白いが、やることが繰り返しになってきたのでまあこれで終わってもいいなと思ったら、同じ4面を別モンスターを相手に戦うことになるらしい。うーん、ちと手抜きか。萌はモンスター合成と名前付けを楽しんでいるのだが、俺はちょっと飽きかけている。

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■07/09/11(火) □ ピアノ頑張ってくれ
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 掃除をしていると突然仕事が入る。さっそく座業改善ビーンバッグの出番だ。頑張ろう。

 しかしこの仕事は巨大 PowerPoint ファイルの編集で、内容は楽勝なのだがファイルが 30MB とでかすぎるため、レイアウトが崩れないように翻訳編集する専用ツールが動かない。仕上げに時間がかかりそうな悪い予感。

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 萌2ヶ月ぶりのピアノ。あまりやる気がなく、というか夏の間にピアノ自体に熱意をなくし気味であったのを説得して連れてきたのだが、やはり全部忘れているし態度はレイジーだし駄目駄目であった。

 うーんこりゃ駄目だなと思ったのだが、終わると本人が「まあまあだった」とか言う。俺と先生が思ったほど無気力ではないらしい。そうなのか。じゃあまあ元のような情熱が戻るかどうか分からないが、行けるところまで頑張らせてみよう。

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■07/09/12(水) □ 普通の代表チーム
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 PowerPoint ファイルが翻訳ツールで開けないまま放置しておくと最後の DTP 作業がえらいことになるので(数百もの翻訳文を手でいちいち貼ってレイアウトを直さなければならない)、訳を中断して朝エラーの原因を調べる。検索で、Unicode の不正なフォントが入っているとエラーが出るらしいとわかり、これを参考に XML に変換しエディター上でフォントを強制的に置き換え、さらにエラーが出る場所を特定してその箇所のタグを削り、これでやっとツール上で安全に翻訳できるようになった。これで仕上げは最小限の DTP ワークだけで終わる。ふー。俺のコンピュータトラブル対処歴は本当に年季が入っている。こんなバグを回避できる翻訳者が他にいるだろうか。

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 日本代表スイス戦後半のダイジェストを見れた。松井の突破の切れ、稲本の躊躇ないボレーシュートなど、やっと格の高い選手がカリスマ監督に怒られることを気にせずインスピレーションを発揮する、普通の代表チームになってきたのかなという感じ。PKボックス内にいる選手の動きがパスを呼ぶので、中村遠藤のパス出しタイミングもパスのスピードも、パス角による快感度(意表をつく度合い)も全部2倍になっている。これでなきゃ見てらんないよ。アジアカップだってこうして力で相手と勝負できる選手を連れて行ってくれれば―――つまり「スターに依存しない組織」によるパス回しだけで勝負するなんて意固地なことをしないでくれれば、つまらぬ思いをせずに済んだのに。頑固な親爺さまである。

 しかし稲本がゲーム全体でどうだったのかわからないが、あのボレーシュートはよかったなー。稲本が完全に復活すれば昔のような長距離ドリブルをどかどかと見せてくれるかもしれない。そう思うと、中田を失いさびしい気持ちが慰められる。

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■07/09/13(木) □ 新しい日本語学校
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 翻訳&DTP 終了。土曜から使い始めたビーズクッションは最初に思ったほど快適とは感じていないのだが(サイズがでかすぎて、座るにはいいが背もたれには場所をとりすぎる)、気がつけば仕事中腰が痛くなっていない。体重のサポートとしては効いてるのかもしれない。

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 萌の新しい日本語学校へ。先生も開放的な教室の感じも非常によくて(オフィスから子供たちが見える)、絵入り自己紹介カードを書かせるなど、子供が楽しいことを先生たちがいくつも思いついては実行しているのが好ましい。萌を置いて道を渡れば日本風調理パンが買える(※)けどあまり行く機会がないチャイニーズモールだし、非常によろしい。うれしくてカレーパンを4個も買いました。毎週買いにこよう。
(※)店のチャイニーズのおばちゃんは日本に 20 年住んでたそうで、やはりあのカレーパンは日本で覚えたものだと思われる。

2007/09/06

日記「カナダの新学期」

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■07/08/28(火) □ 帰国リハビリデイ
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 01:08 昨日は萌といっぱい遊んでやりたかったが、すでに日本時間朝9時くらいだったのでもー駄目であった。夕方寝て12時に起き、時差調整は完璧に失敗。お茶漬けを食べ、もう一度寝よう。

 OKOから、俺が残したこの夏の写真を眺めているよとメールが入っていた。須坂の写真をいまこうして俺も見ると、懐かしくノスタルジックに感じる。24度湿気なしというリゾート気候のカナダに帰ってきても30度ベタベタの須坂の空気が恋しいし、旅に疲れた胃で食べたくなるものもやっぱり日本のお茶漬けだったりする。日本で自分の葬式をするのはごめんだし、いろんな物価の高さというか避けられない出費のデカさにも参るが、やっぱ日本はいいな。

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もう5時間寝て、8時に萌とともに起きる。さっそく「鉄拳3」と「玉繭物語」をトライ。鉄拳は文句なく楽しく大正解。「玉繭物語」はやるまで知らなかったのだがボイスが入っており、キャラクターと声優が完璧にジブリアニメで(※)、ゲームとして面白いのかどうかまだわからんが声優の声を聞き画面を眺めていると非常に心地よい。やっぱ普通のゲームって、FFやドラクエでさえも絵(原画)の魅力はアニメにかなわないんだなあと改めて思った。
(※)作画が「ラピュタ」「トトロ」「魔女の宅急便」のアニメータ、声優が「キキ」と「パズー」の声の人!


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 萌は俺と遊びASと遊びKDとも遊びいい一日だったはずだが、夕方からベソベソにワイニーになってしまった。なんでかとMに尋ねると、ここ数日すごくエモーショナルになっていたから疲れてるのだろうとのこと。

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■07/08/29(水) □ エバーグリーンパーク
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 今日も静かな1日を過ごしていたのだが、萌が俺のお土産を持って近所を回りたがっているので、午後からKT家とエバーグリーンパークへ行った。萌も最近おかしくてすぐ泣くのだが、KT・HNも兄弟喧嘩ばかりして妙である。皆夏の終わりで疲れているのかな。

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■07/08/30(木) □ 寂寥のPNE
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 夏の終わりのPNE。今年は家族旅行がなかったので、これが最後でほぼメインの夏行事となる。萌は初めて小型ローラーコースターに乗り、俺は萌とともにあの巨大滑り台に乗ってみた。怖かった(^_^;;)。しかし萌が躁的なほど興奮しており、ファームエリアではありとあらゆる動物にえさをやりたくて草を口元に押し付けるなどして大変だった。



 今年の目玉である驚異の中国曲技団の会場でKT・HNたちと落ち合うことができ、水場で一緒に遊ぶ。あとは割合とじっくりと、例年通りマーケットに行ったりして遊んだ。昼間は腹が減りすぎて、夕方はもう疲れていたのでライドに十分に乗れず、長時間いたわりには遊びつくしたという感じがなかったのが残念。

 ライドにあまり乗らなかったせいもあるが、遊び足りなさはPNE自体の規模が縮小してるせいもあるなーと思う。地元少年少女のショーがカットされているし、同じく少年少女を大量雇用していたパレードも 1/2 くらいの長さに短縮されていたのでそう実感した。入場人数も減ってるようで、混雑が厳しいということももうないしなあ。なんで人気が落ちてるんだろうか。お金はかかるが、BCに住んでたらこれ以上楽しい夏のイベントなんてないと思うのだが。年に1つくらいは新しいライドを作ってくれんかねとは思うけれども。

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■07/08/31(金) □「私はただものじゃない」
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 俺が不在の間にメルのPCがおかしくなっており、それを半日修復する。それに時間をとられたが、後の時間は萌とゆっくり遊びすごした。PNEで買ってきた超かわいいチェスボードで、チェスごっこをやったのが楽しかった。

 夜はついに買ってきた少女マンガも読んでやる。1983/11~1984/01(烏山時代大学3年)にリアルタイムで読んだ「私はただものじゃない(桐島いつみ)」というコメディで、萌も爆笑。これはやはり正解だった。


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■07/09/01(土) □ 心理的ブレーキ
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 3時半に目が覚めてしまい、眠り直せず6時頃まで blog 日記を書いていた。もう須坂にいた日々が懐かしくて仕方がない。病院にいた時間ですらも懐かしく思う。

 自分のPCで Powershot A530 写真を見直してみると、 カナダの冬に合わせたままだったホワイトバランスが日本の夏の光では赤すぎたなと思う。いい写真が撮れ満足感が高いが、OKOのPCが使えたときによく色を確かめるべきであった。PNEの写真も赤すぎるようなので、WBを設定しなおしてしばらくポジモードで使ってみよう。

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 午後久々にSが来る。萌はこのところ毎日なにかまずいことをして叱られているのだが、今日はリビングでSと水遊びをし絨毯を濡らしてくれた。こんな駄目に決まってることをやってしまうところが、この頃の萌のおかしさである。全然反抗的なわけではないのだが、心理的なブレーキがかからない状態らしい。謎だ。

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■07/09/02(日) □ 家修繕再開
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 久々にドライウォールをやる。結局俺がいない間ほとんど作業は進んでなかったのであった。がっくし。ドライウォールは何度やってもめんどくさく楽しめない。このあとマディングとサンディングと塗装があり、棚をこしらえて床を張ってやっと終わるのだから、費用も期間も気が遠くなる。

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■07/09/03(月) □ 「玉繭物語」ナイス
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 風邪は抜けたがなんとなくつまらなそうにしている萌と、「玉繭物語」を進める。虫を捕まえ合成して名前をつけ自分のものにするというのが、萌にピッタリきて面白い。大技を出すときの時間がかかるアニメーションも、俺には邪魔なのだが萌には何度でもうれしいらしく、一緒に笛を吹いて踊っている。

 やることは1本道をたどっているだけだが、その分大きな面倒もなく進みお手軽でいい。バトルは時間がかかるが、普通のRPGほど経験値を稼ぐ必要はなさそうなので許す。森の中でどう考えても村の少年である奴がマスクをかぶりあの音声付きで登場し、萌は「これRじゃないの? Rだよ!」と大喜びであった。実にアニメっぽい展開でベリーナイス。

 そして日本で買ってきたたこ焼き器で初めてたこ焼きを作る。味はともあれ(外こんがり中ふんわりには作れなかった)これは作ること自体が楽しいので盛り上がる。夏休み最後の一日らしい過ごし方だと思う。

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■07/09/04(火) □ 帰国後初の買い出し
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 新学期、今日から萌は2年生。今日は登録だけで萌は即AL家に行った。俺はMを送迎し買い出しに行く。やはり主夫が一月いないと、ありとあらゆるものが切れているのである。

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 アジアカップUAE戦のDVDをもらって帰ってきたのでもう一度じっくり見ているのだが、やっぱ遅いパスがつながり点は取れても面白くはないというのが何度見ても正直な感想である。俺はスピードと意外性を見たいのであり、着実な遅いパスで時間をかけ崩しても感動できんということだろう。アジアでしか通じない、いやアジアでもサウジ韓国には通じなかった安全なパス回し。局面局面では、膝下が長く弾くボールの質がいいUAEの選手のプレイのほうが心地よいのだ。

 UAEがMFの高速ドリブル→スルーをワンタッチシュートという美しいゴールを決めたのだが、これが日本だったらうれしかったなあと思う。しかし中田なきあと、というか中田がパルマ時代以降は高速ドリブルと高速グラウンダーパスをできる選手はいないし、オシムになってからは美しいゴールを打てるFWも見られなくなってしまった。

 しかしカメルーン戦で攻撃も守備もちゃんとやってた大久保でさえも次の遠征にまた代表落ちしているし、松井という1対1では群を抜いている選手でさえも、「同じタイプの選手は多くいる」とオシムに言われたらしい。ドリブルの切れと個人技で勝負できる日本選手なんて、5指にも欠けるほどしかいないではないか。この超玄人監督の選手の見方、サッカー観というのはわからないものがある。

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■07/09/05(水) □ カナダの新学期
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 萌を学校に連れて行くと、マダムAがクラスの世話をしている。げげげと外に残っていた父兄と話すと、「まだ担任は決まってないらしいわよ」「マダムAなんですかね?」「そこが知りたいわよね」と皆不安一杯の表情。マダムAは2年前に半年教わっただけだが、無愛想でみなぐったりしていたのだ。新学期が始まったというのに担任が決まってないんだから(最終的にクラスの人数を検案して決めるらしい)、カナダの学校はのんきである。

 さ。帰って少し休み、今日は午後までドライウォールだ。

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 萌をピックアップしにいくと、教室には朝とは違う子供たちがいる。ありゃ。マダムAは朝と同じくそこにいたのだが、子供のクラスがどこに移動したのかわからず親が困っているということに気がつかないあたりが、どうして人間相手の公職を選んだのか不思議に思うような相変わらずさである。

 ともあれどうしようもないので彼女の手が空いたら聞こうと待っていると、校舎の裏のほうから出てきたらしい萌が俺を見つけてくれコトが済んだ。萌は俺が朝と同じところで待っているとわかっており、マダムAにはそれがわかっていなかったというわけである。

 萌が浮かぬ顔をしているので聞いてみると、萌が入ったのは去年とまったく別のクラスで、前から知ってる子は3人しかいないのだという。えー? そして先生がフレンチばかり喋る(フランス語科)ので何をやってるかよくわからないと暗い表情である。これはいったいどういうことかと帰ってからMに聞くと、萌は2年3年合同クラスに送られたのだと判明。あちゃー、そういうことか。それじゃ成績がいい子供のほうが気の毒ではないか。

 しかし仕方がないので、まあ知らない子ばかりということは新しい友達ができるということだよと慰める。はあ、しかし萌はシャイなのでなかなか友達たくさんだなんてうまくはいかないよなー。は~あ。がっくし。

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■07/09/06(木) □ 萌の新クラス
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 萌を送っていったMが、萌のクラスはそんなに悪くないと言ってきた。担任がアートと音楽のスペシャリストで大人気の先生なのだそうで、それを聞いた萌は突如張り切ったとのこと。前のクラスの子は少ないが2年前のキンダークラスの子がかなりいることもわかり、昨日よりは明るい表情で萌はクラスに向かったらしい。そうか、よかった。

 ピックアップ時に新しいクラスを訪ねてみると、キンダーのときに一緒だったNMとKNとJTがいた。ナイスな子たちである。いいではないか。それに教室にギターがある。先生が弾くらしい。その先生とも少し話したが明らかにいい人で(俺が日本人と知るとコンニチハと言ってくれた)、文句ないのではないかと思う。よかったよかった。

2007/08/29

日記「涙の帰国(日本滞在記4)」

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■07/08/18(土) □ 萌のメール
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 曇が出て雨が少し降り、真夏はついに去ったなと感じる日。今日はオフで、OKOのところでMと電話で1時間ほど話す。萌のメールも2件入っていた。非常にナイスである。MのPCからなので英語なのだが、なにしろ長文で驚く。

「お父さんへ。おじいちゃんが死んじゃったのね。悲しいわ、本当に悲しい。すんごく悲しい。悲しく思ってる人、おじいちゃんを好きだった人のみんながかわいそうだわ。あなたはすばらしいヘルパーだったと思う。早く会いたいです。ラブ。萌」

「お父さんへ。電話であなたの声を聞いたとき、これは誰かを恋しく思う人の声だと思い、胸が打たれる感じがしました。お疲れ様。ガンにならないよう気をつけて、パスポートカナダに電話して早く帰るチケットがないか聞いてください。早く会いたいです。ラブ。萌。」

 ああ早く帰りたいな。葬式後2週間もフライトを待たずに済むよう、キャンセル待ちにかけてみよう。

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 新聞の死亡広告を見た父さんの旧友AOちゃんが今日、「なんだすうんだ(どういうことなんだ)!? 治ったんじゃねえんか!?」と大声をあげて飛び込んできたらしい。父さんが自分で治ったと広言していたので、こうして寝耳に水の人々も多いのであろう。AOちゃんのその言い方がしみじみと良い。田舎に住むよさを感じさせる。

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■07/08/19(日) □ おみやげ探し
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 今日は長野でパスポートその他用事を足す。欲しかったものもわりに首尾よく見つかる。松苗あけみのマンガをゲットしたのがヒットだったのだが、読んでみたら少女マンガではなく大人向けの内容であった。面白いが萌には無理。しかしもう4冊は少女コメディなので(これも80年代当時好きだった作家)、萌も楽しめるはず。昔アパートまで会いに行きサインをもらいマンガにも名前を登場させてもらった耕野裕子氏の本も、1冊ついに見つかった。

 おもちゃ関連はリモコンチョロQがなんと千円で買おうかと思ったが、電池コストがえらい高くつきそうなので断念。同じ廉価シリーズでヘリコプターや室内飛行機まであった。広い場所があるなら最高に楽しそうなのだが、うちのリビングでは無理だよなーという感じ。

 今日は先週までよりは気温は下がったが、それでもあちこち動いていると暑くてふうふうになる。

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 そしてあれこれと用足しを頼まれ走る。お経を読むお坊さんにはえらい金額が払われるだと判明。知りたくなかった。お経だけでなく寺の維持費も込みという考えなのだそうだが、真面目に一生懸命物事をやる気がしなくなる。

 帰る日取りが見えてきたので、あれこれせねば買わねばと気にかかる。結局2階にある俺の私物をカナダに送る段取りは今回もできなかったが(費用がかかりすぎる)、ざっと見たところ大半は捨てられるなという感じ。もう日本に住むという可能性も薄れているし、価値観も変じて、さすがに15年前のラップトップやモデムなんて捨てても惜しくもなんともない。再生できない 8mm やカセットをどうするか迷う程度。まだ急いで捨てなくていいと母さんは言うので、捨てられるものの仕分けだけとにかくきっちりやっておこう。

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■07/08/21(火) □ ようやくお葬式
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ようやく葬式。長かった。ふー。長い1日であった。葬式自体はしめやかさと華やかさがちょうどいい程度に配され、長さも適度でよかった。参列者は750人とのこと。さすがの人気者であった。俺が子供の頃うちにいた従業員のおばちゃんたちが小さく小さくなって来てくれ、みな泣いていた。俺の友達も何人か来てくれて驚く。

 大変だったのはその後で、「おとき」という100人規模のお礼の席があり、さらにその後親戚だけのお礼の席が設けてあるというネバーエンディングな一日なのであった。

 帰って飛行機会社に電話すると、27日のチケットが取れていた。助かった。

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■07/08/22(水) □ お寺参りと香典一覧
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初めて訪れた静かな朝。お寺にお礼参拝し、同時に延び延びになっていた送り盆も済ませ、これで行事はようやく終了。お墓に行くと、父さんがいた病院がそこからどーんとよく見える。ああ、そうだよなー。病院からもこのお寺がよく見えたもんなー。こんなちょっとしたことでまたしんみりとなる。

 行事は終わったが、しかし香典一覧を作るという大仕事があり、これがとんでもない面倒仕事である。コンピュータをうまく使えば労力は減らせると思うが、帳面となって残らないと母さんが困るというのでみな手作業で大変だ。

 俺は2階で荷物の整理。いつかまた日本に住めばと捨てずにおいた雑貨をバサバサと捨てていく。日本にいればまだ当たり前に使うものばかりなので、真面目に考えると悲しくなる。Mが使っていたタイのバッグなどが出てくると、地道に楽しく暮らしていた八幡時代の一部をここに置き去りにしたしたようで悲しくなる。悲しがり悲しがり8~9個の捨て荷物を作った。

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 【日本・カメルーン】前半はついに呼ばれた大久保と田中の突破からかなり楽しいゲームだったのだが、後半彼らが交替するとアジアカップと同じつまらないチームに戻り相手の個人技に耐えるだけで終わった。オシムはこのつまらなさを解消できるのかと疑う。

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■07/08/23(木) □ 香典返し表の入力
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 昨夜の大雨で23度まで下がり、秋風の一日となった。香典返し表のPC入力を命じられ、まる1日それに没頭する。

 1日で 400 件の大半を処理し、PC仕事をやるとさすが仕事柄集中がすごいなと母さんにびっくりされた。最初から合理化してあればPC利用の有無に関わらず労力は半分以下にできたのにと思う。葬儀屋もこの部分は自分ところの儲けにならないからノウハウを蓄積してないのか、世間ではいつまでにどれだけ返すかという相場をいうだけで、マニュアルやテンプレートは届いていないのだよなー。

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■07/08/25(土) □ 真夜中のギター
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 昨日も午後まで香典返し表の作成をやり、夜昔の仲間とのギター飲み会へ行った。

 朝3時までTNたちと小布施のハイウェイ公園でギターを弾く。IKもおり始まる前はずいぶん盛り上がったのだが、毎度のことTNは自分の内なる音世界に入り込んでしまい、全然ジャムセッションにはならなかった。IKもバンド時代から四半世紀も経つと覚えている曲はなく、昔一緒にやった曲を俺が思い出し弾いては散発的にジャムが始まるといった程度。しかし夜中の公園でギターを弾き歌っているのはやはり楽しく、3時までダラダラとやったのであった。TNもIKもAKも、何年経っても変わりなかったな。

 TNもIKもうちの父さんを知っていて、いつもニコニコと声をかけてくれたのだ、花火の時には役員で一緒だったのだと小さいながら思い出があり、それで葬式に来てくれたらしい。ありがたい。

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 今日はちゃんと荷造りして成田まで荷物を1つ送り、出国の準備を進める。夜は子供たち全員を連れてレストランへ。昨日あたりはよくよく疲れがきて母さんは気分がダウンしていたのだが、外に出る元気が戻ってきてよかった。

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■07/08/26(日) □ 百々川お別れバーベキュー
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 夕方百々川でお別れバーベキューをやる。涼しい風とうまい肉と花火。サイコーでした。しかし物寂しいバーベキューだった。父さんがいないからというのではなく、ただただ病院に通い葬儀に振り回され夏が終わってしまったという寂しさがある。

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■07/08/27(月) □ 涙の帰国
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 出発の朝。なにか形見をもらわねばならないと父さんの部屋を見渡し、最後の運転免許証とD・フランシスのカナダ競馬の本をカバンに放り込む。

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 ◆13:33 新幹線無事乗車。最後に母さんが泣くかと思ったが、こらえていた。ここまで長かったもんなあ。別れの切なさよりも、長い時間をかけ一緒にものごとをやり遂げた、ほっとする気持ちの方が強いのだ。

 上田あたりの好きな景色を窓から眺めながら、今回こそマジでどこにも行けなかったよなと考える。まあ事情が事情で当たり前だが。

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 ◆17:51 チェックイン修了、荷物2個計27kg もまったく問題なし。日本での最後に何を食べようか考え、今回食べてなかったウドンに決める。が、この空港価格の高価な讃岐ウドンがカップウドンに等しいほどうまくなかった。がっくし。まだ搭乗まで2時間。

 ◆22:27 定刻通り出発。

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 そしてカナダ時間 16:00 に帰宅。空港に迎えに来てくれた萌が、区切りのテープをくぐり抜けてすごい笑顔で走ってきて、そして途中で顔がくしゃくしゃになって泣いてしまった。それを見た俺も、父さんが亡くなったときと同じくらい泣いてしまった。

ふー。お疲れ様でした。1月ぶりのカナダや自分の町や家や愛用PCはどうということはないが(これほど使い込んだフル装備の自PCにもそんなに飢えてなかったんだなと実感する)、やはり萌とMに会えたのが本当にうれしい。あとMKと猫のティガーと。不調らしいBRは滞在先のBV家から電話してきて、俺が体を気遣うとトモこそ大変だったわねえといってくれるくらいしっかりしていた。気温は長野の30度から一気に24度湿気なし。家の中は21度になっており、寒いくらいだ。

 はー。お疲れ様でした。